天才魔法士がオレを離してくれません

湯川岳

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第2部

9.祝福と別れ、そして門出 ※

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「決めたんだね」

 イザークが騎士団で勤務に復帰した元へ来ていた。

「はい。隊長にはトリスタンを推薦しようと思っています。あいつは強いです。それにみんなから慕われています」

「うん、いい選択じゃないかな」

 イザークは笑う。

「それとこれ」

 後ろに控えていたシリトンから 小さな箱が渡される。中を開けると勲章だった。

「討伐遠征の際、君の功績が大きかったと聞いたよ。一人でほとんど倒したって、ね」

 オレはキラキラと輝く勲章に釘付けになっていた。憧れの名誉の勲章だった。
 幾つかは持っているがこんなに大きな勲章は初めてでまじまじと見てしまう。

「君が辞めることは騎士団にとってとんでもない損害だろうね」

「全くです」

 シリトンが残念そうに肩を落とす。

「まぁ、人生は一度きりですから。私は騎士団の父としてテオドールを送り出しますよ」

 オレはシリトンからの言葉にぐっと目頭が熱くなる。

「ありがとうございます!」

 「イザーク様、彼に1つお願いしたいことがあるのですが」

 「言ってみろ」

「教官として剣と立ち回りを隊員達に指導して欲しいのです」

 騎士団に入る夢を持ち、何年も剣と共にしてきた剣を捨てきれない俺にとってこの上ない嬉しい提案だった。
 イザークとシリトンは俺の顔を見て笑う。

「決まりだな」

 オレは結婚式を終えてから騎士団を去ることになった。
 それは騎士団内に周知され隊員達から最初は辞めないで、と懇願されたものの教官として戻ってくると知ってからは祝福をしてくれた。

 それから目まぐるしい日々が続き、ついにこの日が来た。
 パイプオルガンの音色が響くチャペルにはイザークとイザベラの姿はもちろん。両親達。そして礼装をした騎士団各隊長と第2部隊、第3部隊の隊員達の姿があった。
 オレはルシアンの髪色をルシアンはオレの髪色の正装を身にまとっていた。

「テオ、これは異国から伝わる誓いの証なんだよ」

 ルシアンはオレの左手の薬指に白銀の指輪を嵌める。指輪の内側にルシアンの瞳の色のエメラルドの宝石が埋め込まれていた。

「俺にも付けてくれる?」

 オレはルシアンの左手の薬指に指輪を嵌める。内側にはオレの瞳の色の碧色の宝石が埋め込まれていた。

「いつ用意したんだよ」

「秘密。これでもう一生俺から離れられないよ」

「……受けて立つとも」

 オレ達は誓いの口付けをした。



 皆に祝福されたオレ達ははささやかなパーティーを騎士団で行った。魔法士達も集まり泣くわ、騒ぐわのパーティは大盛り上がりで終わった。
 そして今、オレは夫夫となって初めての夜を別邸で迎えていた。

「んんっ……あっ、ルシアンっ」

「可愛いよ、テオ。……愛してる」

 抱きしめられながら口付けをされる。オレは全てが夢なのではないかと思ってしまうくらい幸せで満たされていた。

「やばい、イクっ」

「うん、俺も」

 深く口付けをしながら中でルシアンの熱を感じる。
 ルシアンのそれが抜かれる。いつもはこの後も必ず執拗に攻められるのに。
 
「今日は疲れただろう?」

 ルシアンはオレを抱き上げ、風呂場に連れていく。優しく身体を丁寧に洗われる。二人で入ると丁度いい湯船に浸かる。
 オレは考えていた。それを言うか言わまいかドキドキしていた。

「テオ、どうしたの?何か考え事?」

「あ、あのさ……」

 オレはみるみる顔が赤くなっていくのを感じた。

「まだ足りなかった?」

「それもそうなんだけど……」

 オレはルシアンの方を向き、自分の下腹部に手を置く。

「こ、こっちでも……したいなって。ルシアンのこっちの中にも……欲しい」

 恥ずかしくなって自分の声がどんどん小さくなる。
 ルシアンを見ると俯いて表情が見えなかった。

「ご、ごめんな。わ、忘れてくれ」

「……テオは俺を殺す気なの?」

 ルシアンは顔が真っ赤だった。なのに瞳は捕食者としてのギラつきを宿している。
 
「……え?」

 オレはルシアンに深い口付けをされる。同時に下腹部に魔力を流されているのがわかった。

「ふぁっ……ああっ……」

 久しぶりのねっとりとした魔力に植え付けられた快感を思い出す。

「ああっ……ふっ、んっ、んんっ」

 深い口付けは終わらない。息をする間もなくルシアンが噛み付くようなキスをしてくる。
 息が荒くなっていく。

「今からこっちのテオを抱くよ、自分が言ったんだからね」

 「うん……うん。覚悟してる。中に欲しい」

 ルシアンはオレを風呂から出すと簡易的に拭くと魔法で一瞬にして乾かす。
 優しくベッドに下ろされるとルシアンが首筋を舌先で舐め上げ、オレの胸、そしてまだうっすらと残っている腹部の傷に舌を這わす。

「ふっ……っ」

 あまりの甘い刺激に腰が跳ねてしまう。どきどきとうるさい心臓の音。
 オレはチラリとルシアンを見た。下腹部にキスをし、オレの視線に気付いたのかこちらを見ながら太ももの付け根にキスを落とす。
 そしてーーー。

「ああっ……やっ」

 ルシアンの舌先が秘部に隠れた突起を舌先で呼び起こす。

「ああっ、、んぅっ……やめっ」

「かわいいなぁ、もう食べたいくらい」

 ルシアンはオレの割れ目を広げ溢れたものを掬う。

「やめっ……ああっ」

 ぐちゅぐちゅと卑猥な水音が耳を犯す。
 
「あっ!」

 ルシアンの指が中に入ってきた。ゆっくり動かし、舌先は突起を弄ぶ。

「それはだめだっ!ああっ……だめだってぇ」

 目の前が真っ白になった。
 達したはずなのにルシアンはやめなかった。
 声がでないくらいの甘い刺激がオレを襲う。ルシアンは指を抜くとオレの突起の内側に眠るそれを優しく刺激する。

「ああああっ……またいくっ、今はだめっ」

 ガクガクと腰が内ももが揺れてしまう。
 荒い息を整える。
 ルシアンが覆いかぶさって、オレキスを落とす。

「挿れるよ」

 質量を増した肉茎が割れ目の入口を撫で入ってくる。

「……っ」

  後ろとは違い、受け入れる準備は出来ているもののピリっとした痛みが襲う。
  ゆっくりと入ってきたルシアンの肉茎はオレが慣れるまで待ってくれる。

「ルシアン、好きだよ……愛してる」

 オレはルシアンを引き寄せてキスをする。

「ねぇ、本当に俺を殺す気なの?」

 ルシアンはゆっくりと律動を始める。
 質量に慣れた中はあっという間に甘い刺激を探そうとする。

「ああっ!……ルシアン、好きだ」

「なんなの、本当にっ」

 ルシアンはオレの首筋を甘噛みする。

「オレ、どきどきが止まらないんだ」

 ルシアンのことを好きだという感情が濁流のように襲いかかってくる。
 ほろり、と涙がこぼれた。ルシアンはそれをキスで拭う。

「……幸せにするよ」

 律動を止めたルシアンはオレにキスをする。
 中で動きを止めていたそれが動き出す。
 溢れ返った場所はぐちぐちと音をさせる。突起を弄られ達してしまう。

「それで、もっと好きになって」

  中に押し付けられたルシアンから肉茎から熱いものが放たれる。ドクドクと脈打ってるのも感じた。

「……子供ができたらどっちに似るのかな」

 オレは下腹部に手を当てる。急に中にいるルシアンの質量が増す。

「今のはテオがいけないんだからね」

 オレはルシアンの熱を何度も受け止める羽目になった。
 


 
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