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第14章 別に発狂してない宇宙
第78話:別に発狂してない宇宙・5
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持ち上げたアイテムはこの世界では初めて見るプラスチック製、そして木目調の模様が付いていた。
人形の話では相当な長期間保管されていたはずだが、黄ばみや罅割れのような汚損は全く無い。そもそもこの世界に風化という現象はないのかもしれない。
装置には大きなパネルと丸い筒のような持ち手が付いている。パネルをタップするとすぐにメニュー画面が現れた。様々なジャンルのオブジェクトが階層別に分類され、生物や何かの部品などの色々なイラストがモニターに浮かぶ。試しに小さな鉄線をタップすると、出現した鉄線が一つ地面に落ちた。
「まあ確かに、世界を造る神器ではあるか」
この手のアイテムは特に珍しいものではない。こういうツールを使って世界をビルドするのはクラフト系ゲームではよくあることだ。
普通は一つ高い創造者の階層にいるプレイヤーが使うものだが、貫存在が持ち込んだりして被造者側の世界の中に出現してしまうことも稀にある。その場合は無限の生成を行うチートアイテムとして戦争の火種になったり信仰の対象になったりするが、悪用されたところでたかが世界が一つ壊れるだけだ。
結局、この世界にいる者からすれば超レアアイテムだが、貫存在にとっては必ずしもそうではない。この調査は不発に終わりそうな気がする。あともう何点かだけ調べてみて、進捗が無ければ攻撃を開始することを決める。
「この世界の名前は?」
彼方は人形に問う。
世界の名前を聞くことは、世界の内部から世界のメタ情報を推測するために使える数少ない質問の一つだ。
何故なら、名前とは二つ以上の類似物を区別するために使われる概念だから。確実に一つしか存在しない対象には適用されず、名前が付いている時点で類似物の存在が認識されていることを意味する。
つまり世界に名前が特に付いていない場合、少なくともその世界の住人は今いる世界を唯一無二のものだと考えていることを意味する。元現実世界でもそうだった。
逆に世界に何らかの名前が付いている場合、それはその世界を複数的に捉える発想がどこかから混入していることを意味する。例えば貫存在の思想とか、このタブレットのような創造用アイテムとか。
「『スキヤキ』ト言イます」
「創造主様はこの世界を造ったときに腹を空かせていたのか」
「わかりまセン」
「だろうな」
軽くため息を吐き、再び木箱に戻そうとして何気なしに装置を裏返し、彼方の呼吸が止まる。
「!」
そこに走り書きされていた文字は"For KANATA"。書き出しが丸まった癖のある筆記体。そしてその隣には小さなシールが貼られている。「頑張りましょう」と赤字で書かれた小さな白いシールが。
思わず神器を取り落とし、台座に当たってカランと乾いた反響音を立てた。その音から台座の中が空洞であることを察する。
「……」
神器が木箱に入っていたように、台座もまた何かを守る箱なのだ。風も菌も砂もないこの世界では保全したいものの上にはごく軽いカバーでも被せれば十分。この下にはもっと大きな物品が隠れている。
彼方は台座の縁に手を伸ばした。台座そのものは紙のように軽いが、そこから来る結果は何よりも重い。背中に冷や汗が流れる。不条理の気配が頬を撫でる。
いま自分はちゃぶ台を返そうとしている。もしくは返されようとしている。彼方がこの台座に手をかけると同時に、支離滅裂が深淵から手をかけていた。この世界を滅ぼすとか滅ぼさないとかそんなチャチな話ではなく、もっと根本的な前提が今ゲームボードを塵に変えようとしている。
意を決した彼方が力を込めると、軽い台座は数メートルも吹き飛んでいった。柄にもなく力加減を間違えて力みすぎたことなど今はどうでも良かった。
「まさか」
台座の下にあったのは血痕だった。
一方向に向けて広く飛び散った楕円状の血液。直立した人間がヘッドショットを食らったときの痕跡が残っていた。恐る恐る指を伸ばすと、乾いていない血液がぺたりと付く。粘り気のない赤い液体を指で擦る。この広がり方、この痕を彼方が見間違えるはずもなかった。
これは彼方自身の血痕だ。自分で自分の頭を拳銃で撃ったときの血痕がこの世界に残っている。それが意味することは一つしかない。
「私がこの世界の創造主なのか?」
口に出した瞬間、全てが繋がった。この世界を創造したのは彼方とローチカとVAISだ!
まだ終末器の機能を把握していなかった頃、ファンタジスタ内でVAISがローチカを脅して作らせたスタンドアローンのワールド。ローチカが作った機械人形、彼方が作ったアサガオ、そしてVAISがそれらを適当に混ぜ合わせた。その結果、金属と植物が混じり合う奇妙な素材がこの世界に生まれた。
図書館みたいな研究所の設備を適当に配置したのも彼方自身だ。この世界が浮島のようになっているのは、ローチカがワールドの広さを5km四方で設定したから。
三人が立ち去ったあと、残されたこの世界はずっと独自に発展し続けてきていた。からくり人形が図書館の中で植物と絡まりながら蔵書を増し続けていた。
「いま何が起きている?」
創造者の世界に転移し続けた結果、創造した世界に戻ってきたという事実をどう理解すればいいのか?
彼方の頭は上手く回らない。これはもう世界一つの話で済む問題ではない。それぞれのステージを一定のまとまりの下に組織していたはずの、世界の根本的な構造が崩れた。思考の前提、行動の前提、存在の前提が意味を成さなくなる。今まで印刷されても召喚されても揺るがなかった彼方の自我は初めて水に溶けるインクのように揺蕩い始めていた。
だから両手で頭を抱えた彼方は気付かなかった。世界に虹色の波動が走ったことにも、現れた神威が顔を覗き込んできたことにも。
「……?」
神威は怪訝な顔で彼方を見る。
彼方は明らかに憔悴していた。いつでも勝手に自分の目的を定め、他の迷惑を省みずにブルドーザーのように爆走するあの彼方が、親を見失った子犬のようにおぼつかない足取りでふらついていた。戦意などあるはずもなかった。東京タワーで悠然と構えていたときとも違う。単にそれどころではないのだ。ぐるぐると回る目が神威の目を捉えるのに十数秒もかかった。
彼方はぎこちない動きで神威の両肩を掴んだ。指先が肩に食い込むが、いつもの力強さは全く無い。今すぐにでも滑り落ちて倒れそうだ。
「ここはファンタジスタの世界だ。私がファンタジスタのクリエイト機能で作った世界だ!」
共に世界を越えてきたただ一人の友人に向けて、彼方は縋るように声を絞り出す。
それだけで全てが伝わった。神威は彼方が達するべき結論を即座に口にする。
「私たちは創造の連鎖を一周したのですか?」
「そうとしか考えられない。私たちは被造から創造へと遡ってきたはずだが、元の世界に戻ってきてしまった。世界はウロボロスのように一巡してしまった。私を創造した世界は私が創造した世界だった」
「有り得ません。自分を創造したものを自分が創造していたというのは、コナン・ドイルがシャーロック・ホームズを書いたと同時にホームズがドイルを書いたと言っているに等しい矛盾です。因果関係も時系列も滅茶苦茶です」
「ああ不条理だ! だが実際にそうなってしまっているんだ。終わりだよ、私たちの旅は終わった。前提が破綻した。もうこんなゲームを続ける意味はない」
彼方は吐き捨て、芝生の上に仰向けに転がった。神威も隣に腰を下ろした。二人の前に虹色の終末器が浮かぶ。もはや何の意味もなさないオモチャが。
「私は終末器を押すたびに世界を遡ってワンランク強い敵と出会って、そいつを倒して次のステージへ進んでいけばいつか創造の根源のような世界に辿り着くと思っていた。だがそんなものは存在しない。創造に始源などなく、ただ不条理の環をグルグルと回っていただけだ。ここで一周してしまった以上、ここから先は初見のステージはもうない。新しい敵はもういない。新しい可能性ももう生まれない。もう私が終末器を押す理由もない。私が君を殺す理由も、君が私を殺す理由もない」
「それじゃーお疲れ様でしたってことで、私がこのお話を〆よーかな」
空から声が響き、白い粒が舞い落ちる。
人形の話では相当な長期間保管されていたはずだが、黄ばみや罅割れのような汚損は全く無い。そもそもこの世界に風化という現象はないのかもしれない。
装置には大きなパネルと丸い筒のような持ち手が付いている。パネルをタップするとすぐにメニュー画面が現れた。様々なジャンルのオブジェクトが階層別に分類され、生物や何かの部品などの色々なイラストがモニターに浮かぶ。試しに小さな鉄線をタップすると、出現した鉄線が一つ地面に落ちた。
「まあ確かに、世界を造る神器ではあるか」
この手のアイテムは特に珍しいものではない。こういうツールを使って世界をビルドするのはクラフト系ゲームではよくあることだ。
普通は一つ高い創造者の階層にいるプレイヤーが使うものだが、貫存在が持ち込んだりして被造者側の世界の中に出現してしまうことも稀にある。その場合は無限の生成を行うチートアイテムとして戦争の火種になったり信仰の対象になったりするが、悪用されたところでたかが世界が一つ壊れるだけだ。
結局、この世界にいる者からすれば超レアアイテムだが、貫存在にとっては必ずしもそうではない。この調査は不発に終わりそうな気がする。あともう何点かだけ調べてみて、進捗が無ければ攻撃を開始することを決める。
「この世界の名前は?」
彼方は人形に問う。
世界の名前を聞くことは、世界の内部から世界のメタ情報を推測するために使える数少ない質問の一つだ。
何故なら、名前とは二つ以上の類似物を区別するために使われる概念だから。確実に一つしか存在しない対象には適用されず、名前が付いている時点で類似物の存在が認識されていることを意味する。
つまり世界に名前が特に付いていない場合、少なくともその世界の住人は今いる世界を唯一無二のものだと考えていることを意味する。元現実世界でもそうだった。
逆に世界に何らかの名前が付いている場合、それはその世界を複数的に捉える発想がどこかから混入していることを意味する。例えば貫存在の思想とか、このタブレットのような創造用アイテムとか。
「『スキヤキ』ト言イます」
「創造主様はこの世界を造ったときに腹を空かせていたのか」
「わかりまセン」
「だろうな」
軽くため息を吐き、再び木箱に戻そうとして何気なしに装置を裏返し、彼方の呼吸が止まる。
「!」
そこに走り書きされていた文字は"For KANATA"。書き出しが丸まった癖のある筆記体。そしてその隣には小さなシールが貼られている。「頑張りましょう」と赤字で書かれた小さな白いシールが。
思わず神器を取り落とし、台座に当たってカランと乾いた反響音を立てた。その音から台座の中が空洞であることを察する。
「……」
神器が木箱に入っていたように、台座もまた何かを守る箱なのだ。風も菌も砂もないこの世界では保全したいものの上にはごく軽いカバーでも被せれば十分。この下にはもっと大きな物品が隠れている。
彼方は台座の縁に手を伸ばした。台座そのものは紙のように軽いが、そこから来る結果は何よりも重い。背中に冷や汗が流れる。不条理の気配が頬を撫でる。
いま自分はちゃぶ台を返そうとしている。もしくは返されようとしている。彼方がこの台座に手をかけると同時に、支離滅裂が深淵から手をかけていた。この世界を滅ぼすとか滅ぼさないとかそんなチャチな話ではなく、もっと根本的な前提が今ゲームボードを塵に変えようとしている。
意を決した彼方が力を込めると、軽い台座は数メートルも吹き飛んでいった。柄にもなく力加減を間違えて力みすぎたことなど今はどうでも良かった。
「まさか」
台座の下にあったのは血痕だった。
一方向に向けて広く飛び散った楕円状の血液。直立した人間がヘッドショットを食らったときの痕跡が残っていた。恐る恐る指を伸ばすと、乾いていない血液がぺたりと付く。粘り気のない赤い液体を指で擦る。この広がり方、この痕を彼方が見間違えるはずもなかった。
これは彼方自身の血痕だ。自分で自分の頭を拳銃で撃ったときの血痕がこの世界に残っている。それが意味することは一つしかない。
「私がこの世界の創造主なのか?」
口に出した瞬間、全てが繋がった。この世界を創造したのは彼方とローチカとVAISだ!
まだ終末器の機能を把握していなかった頃、ファンタジスタ内でVAISがローチカを脅して作らせたスタンドアローンのワールド。ローチカが作った機械人形、彼方が作ったアサガオ、そしてVAISがそれらを適当に混ぜ合わせた。その結果、金属と植物が混じり合う奇妙な素材がこの世界に生まれた。
図書館みたいな研究所の設備を適当に配置したのも彼方自身だ。この世界が浮島のようになっているのは、ローチカがワールドの広さを5km四方で設定したから。
三人が立ち去ったあと、残されたこの世界はずっと独自に発展し続けてきていた。からくり人形が図書館の中で植物と絡まりながら蔵書を増し続けていた。
「いま何が起きている?」
創造者の世界に転移し続けた結果、創造した世界に戻ってきたという事実をどう理解すればいいのか?
彼方の頭は上手く回らない。これはもう世界一つの話で済む問題ではない。それぞれのステージを一定のまとまりの下に組織していたはずの、世界の根本的な構造が崩れた。思考の前提、行動の前提、存在の前提が意味を成さなくなる。今まで印刷されても召喚されても揺るがなかった彼方の自我は初めて水に溶けるインクのように揺蕩い始めていた。
だから両手で頭を抱えた彼方は気付かなかった。世界に虹色の波動が走ったことにも、現れた神威が顔を覗き込んできたことにも。
「……?」
神威は怪訝な顔で彼方を見る。
彼方は明らかに憔悴していた。いつでも勝手に自分の目的を定め、他の迷惑を省みずにブルドーザーのように爆走するあの彼方が、親を見失った子犬のようにおぼつかない足取りでふらついていた。戦意などあるはずもなかった。東京タワーで悠然と構えていたときとも違う。単にそれどころではないのだ。ぐるぐると回る目が神威の目を捉えるのに十数秒もかかった。
彼方はぎこちない動きで神威の両肩を掴んだ。指先が肩に食い込むが、いつもの力強さは全く無い。今すぐにでも滑り落ちて倒れそうだ。
「ここはファンタジスタの世界だ。私がファンタジスタのクリエイト機能で作った世界だ!」
共に世界を越えてきたただ一人の友人に向けて、彼方は縋るように声を絞り出す。
それだけで全てが伝わった。神威は彼方が達するべき結論を即座に口にする。
「私たちは創造の連鎖を一周したのですか?」
「そうとしか考えられない。私たちは被造から創造へと遡ってきたはずだが、元の世界に戻ってきてしまった。世界はウロボロスのように一巡してしまった。私を創造した世界は私が創造した世界だった」
「有り得ません。自分を創造したものを自分が創造していたというのは、コナン・ドイルがシャーロック・ホームズを書いたと同時にホームズがドイルを書いたと言っているに等しい矛盾です。因果関係も時系列も滅茶苦茶です」
「ああ不条理だ! だが実際にそうなってしまっているんだ。終わりだよ、私たちの旅は終わった。前提が破綻した。もうこんなゲームを続ける意味はない」
彼方は吐き捨て、芝生の上に仰向けに転がった。神威も隣に腰を下ろした。二人の前に虹色の終末器が浮かぶ。もはや何の意味もなさないオモチャが。
「私は終末器を押すたびに世界を遡ってワンランク強い敵と出会って、そいつを倒して次のステージへ進んでいけばいつか創造の根源のような世界に辿り着くと思っていた。だがそんなものは存在しない。創造に始源などなく、ただ不条理の環をグルグルと回っていただけだ。ここで一周してしまった以上、ここから先は初見のステージはもうない。新しい敵はもういない。新しい可能性ももう生まれない。もう私が終末器を押す理由もない。私が君を殺す理由も、君が私を殺す理由もない」
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