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第3章 よくわからない現代魔法
第16話:よくわからない現代魔法・3
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鋼鉄の機体だった。太陽を遮って広がる巨大な翼。そして鋭く尖る嘴と爪、有刺鉄線のような尾。
下界全てを威圧する金属の鷹がプールの真上に滞空している。闇に満ちた逆光の中、シルエットの縁が青黒く怪しい光を放っていた。
「元魔法少女諸君、プラス一人。宣戦布告に来たぜ。我々の野望のため、お前たちをここで倒させてもらおう」
大きな翼の上に腰かけた男は長い足を組み、高い空から悠然と地上を見下ろしていた。
右目には大きなシルバーの眼帯、そして長めの髪を後ろで結んでいる。真夏だというのに上下に黒いスーツを着込んでいて限りなく怪しい風体だ。革靴は曇り一つなく磨かれ、魔神機と同化して金属のように黒光りしていた。
「お前、ホークテイマー!」
芽愛が叫ぶ。元魔法少女たちもその男には見覚えがあった。
悪の組織が幹部の一人、ホークテイマー。所有するのは超高速飛行する鷹型魔神機「メックホーク」。
七年前の時点では二十代そこそこくらいの若い男性だったはずだ。いつも血の気が多い、テンション高め、好戦的な特攻隊長。魔獣を引き連れて現れることも多く、魔法少女たちとの交戦回数は幹部の中で最も多かった。
「よっしゃボス来たおら!」
叫ぶが早いか、綺羅はもう飛び出していた。長く伸ばした自撮り棒を地面に叩き付け、棒高跳びの要領でウォータースライダーの頂上まで飛び上がる。
「はっは! おどれみたいな敵を待ってたんや。ちったあ骨があるんやろな!」
そしてもう一度跳躍。
地面まで十メートル以上もある高空を躊躇なく飛び、素手でメックホークの翼に組み付いた。
揺れる翼の上を俊敏に這い、ホークテイマーに向かって自撮り棒を振り下ろす。素早く後ろに転がって避けられるが、激しい衝突音と共に機体全体が大きく左右に揺れた。
バランスを崩したメックホークは地面スレスレまで降下し、またしても風圧でプールの水が舞い上がる。
「いきなり来るなよ、猿かよてめえは!」
「花の女子高生じゃい!」
綺羅が戦っている隙に、御息と麗華は避難誘導を始めていた。
御息がマイクで避難経路を案内し、麗華が大きく手を回しながら人の流れを作る。戦闘が始まってから避難を指示するのは初めてだが、パニックが起きることもなく流れはスムーズだ。魔法少女なら何とかしてくれるという楽観と、急がないと危ないという悲観がちょうどよいところでバランスしている。
「まだ碌に喋ってねえだろ! 色々言ってから戦わねえと締まらねえだろうが、目的とか因縁とかよ」
「どうせ敵なんやろ、眠たいこと言ってんなや! こいつぶっ壊しておどれ引きずり下ろしてからゆっくり聞いたるわボケ!」
「はは、それはそうだ! もうガキじゃねえんだからな。俺もお前も!」
綺羅を振り落とそうとメックホークが左右に大きく揺れるが、両手でがっしりしがみついて離れない。ホークテイマーは革靴の足先を手すりのような突起に引っかけ、逆さになったまま足で翼を蹴った。
瞬間、メックホークは低空で激しくスピンした。機体の旋回ではない。もっと無秩序な回転だ。
目にも止まらぬスピードで地球ゴマのように水平や垂直に回り、吹き上げられた水が敷地外にまで飛び散っていく。遂に綺羅も一緒に飛ばされるが、器用なことに自撮り棒を伝ってするりと地面に着地した。
回転が止まった隙を突き、御息はステッキを変身させたマイクスタンドを構えて叫ぶ。
「止ま、りな、さい!」
「止まらねえよ!」
すぐに立て直したメックホークは改めて空高くまで舞い上がる。遠すぎるし早すぎて衝撃波の狙いを付けられない。代わりに巻き上がった水が雨となって降り注いだ。
「逃がさんて!」
早くも体勢を立て直した綺羅が今度は自撮り棒を空に向けた。メックホークを直接殴ろうと自撮り棒をどこまでも伸ばしていくが、これも悠々とした旋回で避けられてしまう。
「こんにゃろ!」
自撮り棒を槍のように突き上げたり横に薙いだりするが、下手な銛突き漁のようにどうにも当たらない。
マイクからの衝撃波もそうだが、広い空を自在に転回するメックホークには直線的な動きでは歯が立たない。
「安全圏から一方的ってのも面白くねえけどな。そっちがそう来るなら俺はこういくぜ」
嘲笑う声と共に空から小さく細長い何かがいくつも落ちてくる。
それは光を反射してきらきらと瞬く。芽愛が素早く両手を捻り、即座にゴッドドールの腕を顕現させる。
「早くこの中に!」
巨大な手の平が傘のように三人の頭上を覆う。
口で指示を出している暇はない。芽愛が耳を塞いで目を瞑り低く伏せてみせると、綺羅と御息もそれを真似た。
次の瞬間、凄まじい爆音が炸裂した。そして手の平を貫通するほどの閃光、太陽のような輝きがプール全体を包む。
大音量と閃光を放つ小型兵器、スタングレネードだ。僅かに残る耳鳴りの奥で勝ち誇ったホークテイマーの声が反響する。
「は、は、は……そんなもんか? もっと出来るだろ? 見せてみろ、お前たちの力を!」
「なんか一人で盛り上がっとるけど。ないんよなー」
巨大な影の下で綺羅は肩をすくめた。
ゴッドドールと防御姿勢のおかげで被害が薄いのは幸いだが、制空権を取ったメックホークに対して対空攻撃手段が無い。自撮り棒でもマイクサウンドでも届かない。とはいえ、あちらからの飛び道具もゴッドドールが防げる。お互いに攻撃手段を欠いた膠着状態だ。
鋼鉄の手の平に寄りかかった御息が親指で顎を抑えて芽愛を見た。
「何か知ってる? ホークテイマーの目的とか」
「全然。ここ七年連絡も取ってないし、何してたのかもさっぱり知らない」
「さっき野望がどうとか言ってたし、普通に考えれば彼が魔獣騒ぎの黒幕なんでしょうね。綺羅じゃないけれど、とりあえず彼を拘束して話を聞くのが私たちの勝利条件かしら」
「そう言うてもな。今は変身できんし、七年前みたいにステッキに乗って飛んだりもできん」
「そうだ、協力技があったでしょう。二人でステッキを重ねてビームみたいなものを出すやつ。あれならきっと避けられないし、翼くらいはへし折れるはずだわ」
「いや、それは嫌や」
綺羅は口をへの字に曲げて即答し、御息の声が大きくなった。
「どうして? 七年前に何度も使ったでしょう。威力に問題がある?」
「いやそういう話やなくてな。だってあれ呪文要るやん。リリクルミラクル……みたいな。ポーズも取らんとあかんし」
「それが何か?」
「いまいくつやと思うとる。うちら十七やぞ? 罰ゲーム企画とかならわからんでもないけど、今やってもイタいだけでオモロくないやんけ」
「目立ちたくないって? それはあなたが一番言いそうにないセリフじゃない」
「笑わせはしても笑われはせん、それがエンターテイナーとしての誇りや」
「そんな我が儘を言っている場合じゃないでしょう。敵が目の前にいるのに」
「ちょっと一人でやってみてくれん? それで無理やったら考えるて」
「見損なったわ、綺羅。そこまで言うならあなたはけっこう。私一人でやるから」
御息は憮然とした顔で立ち上がり、ゴッドドールの下から一歩前に出た。「うわまじでやるんか」という綺羅の声を無視し、真ん中を握ったマイクスタンドを空に掲げる。
「ミラクルリリクルオープンハート、フェアリーマジック、妖精の光よ、私に力を貸して!」
スタンドをバトンのようにくるくると回して一回転しながら、大声で呪文を叫ぶ。
そして最後にピースサインを目の横に当ててウィンク。さすがアイドル、キラっと音が鳴りそうなほど満面の笑顔だった。
綺羅が「きっつ」と小声で呟くのを隣の芽愛だけが聞いていた。
しかしステッキは御息に応えた。マイクスタンド全体が激しく瞬いたかと思うと、魔力が集約された青い閃光が空を一直線に駆ける。
文字通りの光速で飛来するそれを避ける間もなく、光はメックホークの左翼を直撃した。削り取られたように大きな穴が開き、風を捕まえられなくなった翼は力なく宙を迷う。
一度は右に傾いて耐えようとするがとても持ちこたえられない。さっきまでの勢いが嘘のようにふらふら頼りない軌道でゆっくり墜落し、ドガンという爆発音と共にプール横の空き地から土埃が舞い上がった。
「一応確認するんやけど、これ投稿してもええ?」
「今更? 今まで散々投稿してたじゃない。何か問題でも?」
「そらまあ、御息がええならええんやけど」
下界全てを威圧する金属の鷹がプールの真上に滞空している。闇に満ちた逆光の中、シルエットの縁が青黒く怪しい光を放っていた。
「元魔法少女諸君、プラス一人。宣戦布告に来たぜ。我々の野望のため、お前たちをここで倒させてもらおう」
大きな翼の上に腰かけた男は長い足を組み、高い空から悠然と地上を見下ろしていた。
右目には大きなシルバーの眼帯、そして長めの髪を後ろで結んでいる。真夏だというのに上下に黒いスーツを着込んでいて限りなく怪しい風体だ。革靴は曇り一つなく磨かれ、魔神機と同化して金属のように黒光りしていた。
「お前、ホークテイマー!」
芽愛が叫ぶ。元魔法少女たちもその男には見覚えがあった。
悪の組織が幹部の一人、ホークテイマー。所有するのは超高速飛行する鷹型魔神機「メックホーク」。
七年前の時点では二十代そこそこくらいの若い男性だったはずだ。いつも血の気が多い、テンション高め、好戦的な特攻隊長。魔獣を引き連れて現れることも多く、魔法少女たちとの交戦回数は幹部の中で最も多かった。
「よっしゃボス来たおら!」
叫ぶが早いか、綺羅はもう飛び出していた。長く伸ばした自撮り棒を地面に叩き付け、棒高跳びの要領でウォータースライダーの頂上まで飛び上がる。
「はっは! おどれみたいな敵を待ってたんや。ちったあ骨があるんやろな!」
そしてもう一度跳躍。
地面まで十メートル以上もある高空を躊躇なく飛び、素手でメックホークの翼に組み付いた。
揺れる翼の上を俊敏に這い、ホークテイマーに向かって自撮り棒を振り下ろす。素早く後ろに転がって避けられるが、激しい衝突音と共に機体全体が大きく左右に揺れた。
バランスを崩したメックホークは地面スレスレまで降下し、またしても風圧でプールの水が舞い上がる。
「いきなり来るなよ、猿かよてめえは!」
「花の女子高生じゃい!」
綺羅が戦っている隙に、御息と麗華は避難誘導を始めていた。
御息がマイクで避難経路を案内し、麗華が大きく手を回しながら人の流れを作る。戦闘が始まってから避難を指示するのは初めてだが、パニックが起きることもなく流れはスムーズだ。魔法少女なら何とかしてくれるという楽観と、急がないと危ないという悲観がちょうどよいところでバランスしている。
「まだ碌に喋ってねえだろ! 色々言ってから戦わねえと締まらねえだろうが、目的とか因縁とかよ」
「どうせ敵なんやろ、眠たいこと言ってんなや! こいつぶっ壊しておどれ引きずり下ろしてからゆっくり聞いたるわボケ!」
「はは、それはそうだ! もうガキじゃねえんだからな。俺もお前も!」
綺羅を振り落とそうとメックホークが左右に大きく揺れるが、両手でがっしりしがみついて離れない。ホークテイマーは革靴の足先を手すりのような突起に引っかけ、逆さになったまま足で翼を蹴った。
瞬間、メックホークは低空で激しくスピンした。機体の旋回ではない。もっと無秩序な回転だ。
目にも止まらぬスピードで地球ゴマのように水平や垂直に回り、吹き上げられた水が敷地外にまで飛び散っていく。遂に綺羅も一緒に飛ばされるが、器用なことに自撮り棒を伝ってするりと地面に着地した。
回転が止まった隙を突き、御息はステッキを変身させたマイクスタンドを構えて叫ぶ。
「止ま、りな、さい!」
「止まらねえよ!」
すぐに立て直したメックホークは改めて空高くまで舞い上がる。遠すぎるし早すぎて衝撃波の狙いを付けられない。代わりに巻き上がった水が雨となって降り注いだ。
「逃がさんて!」
早くも体勢を立て直した綺羅が今度は自撮り棒を空に向けた。メックホークを直接殴ろうと自撮り棒をどこまでも伸ばしていくが、これも悠々とした旋回で避けられてしまう。
「こんにゃろ!」
自撮り棒を槍のように突き上げたり横に薙いだりするが、下手な銛突き漁のようにどうにも当たらない。
マイクからの衝撃波もそうだが、広い空を自在に転回するメックホークには直線的な動きでは歯が立たない。
「安全圏から一方的ってのも面白くねえけどな。そっちがそう来るなら俺はこういくぜ」
嘲笑う声と共に空から小さく細長い何かがいくつも落ちてくる。
それは光を反射してきらきらと瞬く。芽愛が素早く両手を捻り、即座にゴッドドールの腕を顕現させる。
「早くこの中に!」
巨大な手の平が傘のように三人の頭上を覆う。
口で指示を出している暇はない。芽愛が耳を塞いで目を瞑り低く伏せてみせると、綺羅と御息もそれを真似た。
次の瞬間、凄まじい爆音が炸裂した。そして手の平を貫通するほどの閃光、太陽のような輝きがプール全体を包む。
大音量と閃光を放つ小型兵器、スタングレネードだ。僅かに残る耳鳴りの奥で勝ち誇ったホークテイマーの声が反響する。
「は、は、は……そんなもんか? もっと出来るだろ? 見せてみろ、お前たちの力を!」
「なんか一人で盛り上がっとるけど。ないんよなー」
巨大な影の下で綺羅は肩をすくめた。
ゴッドドールと防御姿勢のおかげで被害が薄いのは幸いだが、制空権を取ったメックホークに対して対空攻撃手段が無い。自撮り棒でもマイクサウンドでも届かない。とはいえ、あちらからの飛び道具もゴッドドールが防げる。お互いに攻撃手段を欠いた膠着状態だ。
鋼鉄の手の平に寄りかかった御息が親指で顎を抑えて芽愛を見た。
「何か知ってる? ホークテイマーの目的とか」
「全然。ここ七年連絡も取ってないし、何してたのかもさっぱり知らない」
「さっき野望がどうとか言ってたし、普通に考えれば彼が魔獣騒ぎの黒幕なんでしょうね。綺羅じゃないけれど、とりあえず彼を拘束して話を聞くのが私たちの勝利条件かしら」
「そう言うてもな。今は変身できんし、七年前みたいにステッキに乗って飛んだりもできん」
「そうだ、協力技があったでしょう。二人でステッキを重ねてビームみたいなものを出すやつ。あれならきっと避けられないし、翼くらいはへし折れるはずだわ」
「いや、それは嫌や」
綺羅は口をへの字に曲げて即答し、御息の声が大きくなった。
「どうして? 七年前に何度も使ったでしょう。威力に問題がある?」
「いやそういう話やなくてな。だってあれ呪文要るやん。リリクルミラクル……みたいな。ポーズも取らんとあかんし」
「それが何か?」
「いまいくつやと思うとる。うちら十七やぞ? 罰ゲーム企画とかならわからんでもないけど、今やってもイタいだけでオモロくないやんけ」
「目立ちたくないって? それはあなたが一番言いそうにないセリフじゃない」
「笑わせはしても笑われはせん、それがエンターテイナーとしての誇りや」
「そんな我が儘を言っている場合じゃないでしょう。敵が目の前にいるのに」
「ちょっと一人でやってみてくれん? それで無理やったら考えるて」
「見損なったわ、綺羅。そこまで言うならあなたはけっこう。私一人でやるから」
御息は憮然とした顔で立ち上がり、ゴッドドールの下から一歩前に出た。「うわまじでやるんか」という綺羅の声を無視し、真ん中を握ったマイクスタンドを空に掲げる。
「ミラクルリリクルオープンハート、フェアリーマジック、妖精の光よ、私に力を貸して!」
スタンドをバトンのようにくるくると回して一回転しながら、大声で呪文を叫ぶ。
そして最後にピースサインを目の横に当ててウィンク。さすがアイドル、キラっと音が鳴りそうなほど満面の笑顔だった。
綺羅が「きっつ」と小声で呟くのを隣の芽愛だけが聞いていた。
しかしステッキは御息に応えた。マイクスタンド全体が激しく瞬いたかと思うと、魔力が集約された青い閃光が空を一直線に駆ける。
文字通りの光速で飛来するそれを避ける間もなく、光はメックホークの左翼を直撃した。削り取られたように大きな穴が開き、風を捕まえられなくなった翼は力なく宙を迷う。
一度は右に傾いて耐えようとするがとても持ちこたえられない。さっきまでの勢いが嘘のようにふらふら頼りない軌道でゆっくり墜落し、ドガンという爆発音と共にプール横の空き地から土埃が舞い上がった。
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