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第4章 アルカリ決闘戦
第18話:アルカリ決闘戦・1
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星桜市の夜は早い。
十八時には商店街が閉まり、二十時にはほとんどの店がシャッターを下ろす。
しかし夏の長い日が落ちたこの時間になっても、まだ光っている常夜灯が最近は増えてきていた。例えば資本チェーンとしての責務によって二十四時間営業を課されているコンビニの看板灯。
特に駅から少し離れたコンビニは駐車場も広く、ここを夜の溜まり場とする地元の若者は少なくない。
今日集まっているのは男が三人と女が二人。縁石の上に座ったり、ガラス窓に寄りかかったり、地べたにそのまましゃがんだりして彼らの緩い仲間関係を示す曖昧な円陣を作っていた。
揃ってスウェットやジャージのような雑な格好をしている。誰かが何かを喋るたびに他の者たちが大声で笑う、それだけの繰り返しが儀式のように延々と続いていた。脈絡なく上がる下品な笑い声に、家路に着くサラリーマンが眉を顰めて通り過ぎた。
そんな暖かいコミュニティへ、向かいの横断歩道を渡って近付いてくる長身の少女がいた。
肩の出た緩いトップスにロングスカートを合わせた、洒落た感じの服装だ。その足取りはコンビニの入口ではなくたむろする不良集団に向かう。一番大柄な男の手前で足を止めるが、お喋りに夢中になっている者たちが気に留める様子はない。
少女は大きく息を吸い、胸を張ってはっきり口を開いた。
「日本語が読めない?」
「は?」
地べたに座っていた大柄な男が振り返る。だぼだぼした服の中から何かがじゃらりと揺れる音がした。
他の者たちも少女を一瞥したが、すぐに無視して他愛ない会話を再開する。
「そこに書いてある張り紙が読めない? たむろ禁止、近所迷惑」
「なんだお前」
「この辺りには最近魔獣も出るって知ってるでしょう。危ないから早く帰りなさい」
「なんだお前」
「読めないだけじゃなくて喋れない? おうちじゃなくて小学校に帰る?」
男が緩慢な動作で立ち上がる。長身の少女よりも更に二十センチほど高くから見下ろし、たっぷり溜息を吸ってから斜め上に吐き捨てた。
「関係ねえだろ。おめえが早よ帰れや」
「オウム返しくらいはできるんだ? お勉強もその調子でね」
男が少女の肩を掴んだとき、丸太のような腕を逆に少女の指が絡め取った。
次の瞬間、宙を舞ったのは男の身体だった。コンビニ入口のマットに叩き付けられた男が小さくうめき声を上げる。
他の男たちが顔を見合わせて立ち上がり、すぐに少女を取り囲む。女たちもコンビニからの視界を遮るようにガラスの前に立って並んだ。
「あーあー、揉めんな揉めんな!」
呆れた声が唐突に響く。たった今コンビニから出てきた小柄な少女だ。
髪を後ろで一つにまとめ、羽織ったパーカーにクロックス。雑な着衣は不良たちとよく似ている。
新たに現れた少女は倒れた男と囲まれた少女を一瞥して手をしっしと振った。
「今日は黙って帰っとき。こいつだるいねん、うちがしばいとくから」
その言葉だけで十分だった。
不良たちは「仕方ないっすね」と口々にぼやき、倒れた男に肩を貸してその場を離れていく。さっきまでの跳ね返った様子が嘘のように、小柄な少女には素直に従って。
全員の姿が闇に消えたことを確認して綺羅は御息に向き直った。
「良い趣味してるんやなあ、御息ちゃんは。魔法少女の力で不良にイキって警察ごっこか?」
「何、突っかかってこないでくれるかしら。危ないのは事実でしょう」
「ちょおっとたむろするくらい別に犯罪でもないやろが。まだ日付も変わってへんのやし」
「他の利用者にも近所にも迷惑がかかるでしょう。そこの貼り紙にも書いてある」
「それを守らせるのはおどれの仕事やない。そんなら横から入ってきて一般人を投げ飛ばすのはええんか?」
「先に手を出したのはあちらでしょう。もし魔獣が現れたら投げられるくらいじゃ済まないわ」
「おどれはみんなのお母ちゃんか? 見ず知らずの他人を心配するの割とキショいで」
「あなたはボス猿やってて楽しいわけ? 日本語も通じない猿山でウキウキ言うのが」
綺羅はふうと吹くような息を吐いた。御息も同じく。
こんなやり取りをするのはこれで三度目だった。
夜に御息が町をパトロールして不良に注意する。不良は素直に話を聞くわけもなく散々揉める。そこで不良に顔が通っている綺羅が呼び出されるなり通りがかるなりして口論になる。
こうなったのは緑山が現れてからだ。
彼が予告した通り、あれからも魔獣が現れ続けている。正午前に町のどこかに現れては退治することの繰り返し。同じ場所に何度も現れたり、同時に複数現れるなどの重複も少しずつ起き始めていた。
一向に先が見えずにマンネリし始めた魔獣退治。もうカレンダーも八月に入ってしばらく経つ。
綺羅は魔獣退治の動画をアップロードしなくなった。もう飽きられて再生数が伸びなくなってきたからだ。今は三体ずつくらいをまとめたダイジェスト風のショート動画を上げる程度。
代わりにゲーム実況や雑談の動画を撮影していたが、こちらも再生数は伸び悩んでいる。毎日魔獣騒ぎに時間を取られているために大規模な企画やコラボにはなかなか手が回らない。
そして御息が町をパトロールするようになったのは、町を守るだけではなく突破口を探し始めたというところが大きい。
緑山は町に潜む黒幕はいないと断言したが、それは解釈の一つでしかない。地道に歩いて探せば見つかる可能性がゼロではない以上、御息にそれをやらない理由はなかった。トラブルを解決して町の平和を守るのは依然として魔法少女の義務なのだから。
「なあ御息、うちらかて短い付き合いやない。ジブンがこの町を心配する気持ちに嘘がないのはわかっとる。でもだからって、赤の他人にまで押し付けたらあかんやろ。世の中には色々なやつがおるんやから」
「色々なやつがいるからこそ、一番大事なところは誰かがやらないといけないでしょう。何かが起きてからじゃ遅い。さっきの人達にだってきっと家族や友達がいて、彼らを守れるのは私たちしかいない」
「だからって自警団みたいなことまですんのは違うやろって言ってんやけど。なんでこうなるんやろな、同じ魔法少女やってたのに」
「私は正義と秩序のマジカルブルーだから。魔法は正義を執行して秩序を守るためにある。私が魔獣に脅かされない暮らしを保証する。ご当地アイドルだって、安全が保証されたステージで観客を楽しませないといけない」
「うちは夢と希望のマジカルイエローや。魔法は夢を与えて希望を持つためにあるやろ。雁字搦めで暮らしにくくしたら本末転倒や。YouTubeだって、エキサイティングで新しいことに皆を巻き込んで楽しませんとあかんのや」
あの夏に学んだのは正反対の教訓。
同じように過ごしたひと夏は違うように生き方を変えた。一つでも同じところがあるとすれば、まさかこんな形で対立するとは思っていなかったことくらいだ。
相手には相手の信条があり、それは自分の考え方とは違う。もう喧嘩するだけの子供でもない。相手を尊重しているからこそ、これは議論したところで解決しないこともわかっていた。
「あのな、別に怒って言うわけやないんやけど。明日から魔獣退治行かんでええか?」
なるべく感情的に聞こえないよう、意識してゆっくり言葉を続けた。
「前から薄々思ってたんやけど、もう戦力足りてるやん。魔獣を倒すくらい御息と芽愛の二人で十分やと思うで。うちはオモロくないし、こうやって喧嘩するのもお互い時間の無駄やし」
「わかった。それは言う通りだと思う」
「ありがとな。もしめちゃ強いやつ出てきたとか、なんかあったら連絡くれや」
綺羅は目だけで笑うと、愛用の黄色いネイキッドバイクに跨って夜の闇に消えて行った。
十八時には商店街が閉まり、二十時にはほとんどの店がシャッターを下ろす。
しかし夏の長い日が落ちたこの時間になっても、まだ光っている常夜灯が最近は増えてきていた。例えば資本チェーンとしての責務によって二十四時間営業を課されているコンビニの看板灯。
特に駅から少し離れたコンビニは駐車場も広く、ここを夜の溜まり場とする地元の若者は少なくない。
今日集まっているのは男が三人と女が二人。縁石の上に座ったり、ガラス窓に寄りかかったり、地べたにそのまましゃがんだりして彼らの緩い仲間関係を示す曖昧な円陣を作っていた。
揃ってスウェットやジャージのような雑な格好をしている。誰かが何かを喋るたびに他の者たちが大声で笑う、それだけの繰り返しが儀式のように延々と続いていた。脈絡なく上がる下品な笑い声に、家路に着くサラリーマンが眉を顰めて通り過ぎた。
そんな暖かいコミュニティへ、向かいの横断歩道を渡って近付いてくる長身の少女がいた。
肩の出た緩いトップスにロングスカートを合わせた、洒落た感じの服装だ。その足取りはコンビニの入口ではなくたむろする不良集団に向かう。一番大柄な男の手前で足を止めるが、お喋りに夢中になっている者たちが気に留める様子はない。
少女は大きく息を吸い、胸を張ってはっきり口を開いた。
「日本語が読めない?」
「は?」
地べたに座っていた大柄な男が振り返る。だぼだぼした服の中から何かがじゃらりと揺れる音がした。
他の者たちも少女を一瞥したが、すぐに無視して他愛ない会話を再開する。
「そこに書いてある張り紙が読めない? たむろ禁止、近所迷惑」
「なんだお前」
「この辺りには最近魔獣も出るって知ってるでしょう。危ないから早く帰りなさい」
「なんだお前」
「読めないだけじゃなくて喋れない? おうちじゃなくて小学校に帰る?」
男が緩慢な動作で立ち上がる。長身の少女よりも更に二十センチほど高くから見下ろし、たっぷり溜息を吸ってから斜め上に吐き捨てた。
「関係ねえだろ。おめえが早よ帰れや」
「オウム返しくらいはできるんだ? お勉強もその調子でね」
男が少女の肩を掴んだとき、丸太のような腕を逆に少女の指が絡め取った。
次の瞬間、宙を舞ったのは男の身体だった。コンビニ入口のマットに叩き付けられた男が小さくうめき声を上げる。
他の男たちが顔を見合わせて立ち上がり、すぐに少女を取り囲む。女たちもコンビニからの視界を遮るようにガラスの前に立って並んだ。
「あーあー、揉めんな揉めんな!」
呆れた声が唐突に響く。たった今コンビニから出てきた小柄な少女だ。
髪を後ろで一つにまとめ、羽織ったパーカーにクロックス。雑な着衣は不良たちとよく似ている。
新たに現れた少女は倒れた男と囲まれた少女を一瞥して手をしっしと振った。
「今日は黙って帰っとき。こいつだるいねん、うちがしばいとくから」
その言葉だけで十分だった。
不良たちは「仕方ないっすね」と口々にぼやき、倒れた男に肩を貸してその場を離れていく。さっきまでの跳ね返った様子が嘘のように、小柄な少女には素直に従って。
全員の姿が闇に消えたことを確認して綺羅は御息に向き直った。
「良い趣味してるんやなあ、御息ちゃんは。魔法少女の力で不良にイキって警察ごっこか?」
「何、突っかかってこないでくれるかしら。危ないのは事実でしょう」
「ちょおっとたむろするくらい別に犯罪でもないやろが。まだ日付も変わってへんのやし」
「他の利用者にも近所にも迷惑がかかるでしょう。そこの貼り紙にも書いてある」
「それを守らせるのはおどれの仕事やない。そんなら横から入ってきて一般人を投げ飛ばすのはええんか?」
「先に手を出したのはあちらでしょう。もし魔獣が現れたら投げられるくらいじゃ済まないわ」
「おどれはみんなのお母ちゃんか? 見ず知らずの他人を心配するの割とキショいで」
「あなたはボス猿やってて楽しいわけ? 日本語も通じない猿山でウキウキ言うのが」
綺羅はふうと吹くような息を吐いた。御息も同じく。
こんなやり取りをするのはこれで三度目だった。
夜に御息が町をパトロールして不良に注意する。不良は素直に話を聞くわけもなく散々揉める。そこで不良に顔が通っている綺羅が呼び出されるなり通りがかるなりして口論になる。
こうなったのは緑山が現れてからだ。
彼が予告した通り、あれからも魔獣が現れ続けている。正午前に町のどこかに現れては退治することの繰り返し。同じ場所に何度も現れたり、同時に複数現れるなどの重複も少しずつ起き始めていた。
一向に先が見えずにマンネリし始めた魔獣退治。もうカレンダーも八月に入ってしばらく経つ。
綺羅は魔獣退治の動画をアップロードしなくなった。もう飽きられて再生数が伸びなくなってきたからだ。今は三体ずつくらいをまとめたダイジェスト風のショート動画を上げる程度。
代わりにゲーム実況や雑談の動画を撮影していたが、こちらも再生数は伸び悩んでいる。毎日魔獣騒ぎに時間を取られているために大規模な企画やコラボにはなかなか手が回らない。
そして御息が町をパトロールするようになったのは、町を守るだけではなく突破口を探し始めたというところが大きい。
緑山は町に潜む黒幕はいないと断言したが、それは解釈の一つでしかない。地道に歩いて探せば見つかる可能性がゼロではない以上、御息にそれをやらない理由はなかった。トラブルを解決して町の平和を守るのは依然として魔法少女の義務なのだから。
「なあ御息、うちらかて短い付き合いやない。ジブンがこの町を心配する気持ちに嘘がないのはわかっとる。でもだからって、赤の他人にまで押し付けたらあかんやろ。世の中には色々なやつがおるんやから」
「色々なやつがいるからこそ、一番大事なところは誰かがやらないといけないでしょう。何かが起きてからじゃ遅い。さっきの人達にだってきっと家族や友達がいて、彼らを守れるのは私たちしかいない」
「だからって自警団みたいなことまですんのは違うやろって言ってんやけど。なんでこうなるんやろな、同じ魔法少女やってたのに」
「私は正義と秩序のマジカルブルーだから。魔法は正義を執行して秩序を守るためにある。私が魔獣に脅かされない暮らしを保証する。ご当地アイドルだって、安全が保証されたステージで観客を楽しませないといけない」
「うちは夢と希望のマジカルイエローや。魔法は夢を与えて希望を持つためにあるやろ。雁字搦めで暮らしにくくしたら本末転倒や。YouTubeだって、エキサイティングで新しいことに皆を巻き込んで楽しませんとあかんのや」
あの夏に学んだのは正反対の教訓。
同じように過ごしたひと夏は違うように生き方を変えた。一つでも同じところがあるとすれば、まさかこんな形で対立するとは思っていなかったことくらいだ。
相手には相手の信条があり、それは自分の考え方とは違う。もう喧嘩するだけの子供でもない。相手を尊重しているからこそ、これは議論したところで解決しないこともわかっていた。
「あのな、別に怒って言うわけやないんやけど。明日から魔獣退治行かんでええか?」
なるべく感情的に聞こえないよう、意識してゆっくり言葉を続けた。
「前から薄々思ってたんやけど、もう戦力足りてるやん。魔獣を倒すくらい御息と芽愛の二人で十分やと思うで。うちはオモロくないし、こうやって喧嘩するのもお互い時間の無駄やし」
「わかった。それは言う通りだと思う」
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