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第6章 うるか in Neverland
第32話:うるか in Neverland・3
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頭上から爆発音が響いた。
接触から一拍置いて、巨大質量の間で圧縮された空気が一気に解き放たれる。
音と共に拡散する波が枝を折り葉を砕く。異物によって強制的に引き起こされた森のざわめきに、鳥や獣たちが一斉に避難を始める喧騒が重なる。
この一撃だけで、山が戦場になったことを町中が知った。
「七年前とはすっかり逆になってしまったね。何もかもがあべこべだ。魔法少女が山のアジトに籠城し、魔神機が止めに来る」
麗華は金色のマスカレードマスクをポケットから取り出した。縁の紐を両耳にかけて目を覆う。
相対する芽愛は今日もいつもの制服を着ていた。銀のブレスレットが空気の振動を浴びて何度も揺れ、金属が擦れる小さな音が鳴る。
「御息が魔神機を使うとは思わなかったけれども。正義のためなら手段を選ばない、彼女らしい選択ではあるかな」
「でもそれは悪の道じゃない。もともと魔神機は悪の兵器なんかじゃなかった」
「知ってるよ、綺羅も私も、その辺りの事情は。ドリームダイバーとメルリンは研究仲間で、魔神機は妖精の暴走に備えた安全弁だったんだろう?」
「どうしてそれを?」
「緑山氏から聞いた。一応彼の名誉のために言っておくけれど、別にスパイとかではないよ。もともと彼はどちらの味方でもない。七年前の事情については聞かれれば隠す理由はないというだけのことだ」
「だったら聞いたでしょ? メルリンが魔法少女たちのため、ひと夏の思い出を消さないために死を選んだってこと。それでもこんな騒動を続けるつもり?」
「それこそ私は正しく継いでいると思うけれどもね。私と綺羅は大切な魔法少女の夏を覚えているからこそ、こうして魔法の国をもう一度開いたのだから」
「メルリンはそんなこと望んでなかった。思い出はしまい込むものでひけらかすものじゃない。魔法に夢を見てもいいのは小学生まででしょ」
「それは君たちの勝手な解釈だぜ。思い出の活かし方なんて人それぞれだ、メルリンにだって口を出す権利はないよ。私は私の責任で魔法の夏をもう一度開くことを決めた、そして私たちはもう一度集まれた、もう二度と会えないと思っていた君にもだ。それだけでこの夏は無駄じゃなかったって言ってみせるさ」
「そんな個人的な願いのために町を危険に晒すべきじゃない。私はあの夏が終わってから初めてその罪に気付いて……」
「ねえ芽愛、君は二言目には自分の反省を語るところがあるね。いや、そういう人慣れしていないところも嫌いじゃないけれども。私だって別にコストとリスクについて全く考えていないわけじゃない。全てを天秤に乗せた上でそれでもやるんだ、私が私の人生を前に進めるために。だから別に、話し合いで決着しないといけないだなんて最初から思っちゃいない」
麗華は王笏をバトンのように指先でくるくると回した。身の丈以上もある長い王笏が幻想的な赤い円の軌跡を描く。
「そろそろ現実的な話をしようぜ、魔法の国で現実的というのも変な話だけれども。君の勝利条件は私から妖精の死体を奪って『破産魔法』を使うことだが、現実問題それは不可能だ。依然として私がこの魔法の国の支配者なのだから、君のゴッドドールは何の役にも立たない」
「そんなのやってみないとわからないでしょ。力が戻ってきてるのはあなただけじゃない」
重ねた両手を素早く捻る。
赤黒い結晶コアが宙に浮かび鋼鉄の腕が顕現する。この夏に何度も見た光景だ。
続けて手首を振り下ろすとゴッドドールの腕は下向きに手先を尖らせた。そしてドリルのように回転しながら地面に潜っていく。土煙と共に地中に潜った腕は一瞬で見えなくなった。
「へえ、確かに一緒に魔獣退治していた頃よりも遠隔操作が自由になっているね。私の王笏に触れられないように隠れるのも正しい」
王笏の先端を地面について耳を澄ませた。地中を走る気配が振動と音で伝わってくる。
ゴッドドールは二人を囲むように旋回していた。高速で近付いたり遠去かったりしながら、時折地中付近に浮かんできて盛り上がる土の軌道が見えたりもする。
威嚇するように急に接近する動作を三回ほど繰り返したあと、一転して一気に近付いてきたとき、麗華は腕を振り上げた。
「こっちは囮だろう? 少し考えたみたいだけども、魔法少女の敵じゃあないね」
空に掲げた王笏。その先端に巨大な鋼鉄の腕が触れていた。
地中を穿孔していた腕とは別に、空から降ってきた腕を王笏は捉えていた。そのまま軽くジャンプし、地面から飛び出してきた腕も石突で弾く。王笏の両端に鋼鉄の腕二本が触れる。
全てに浸透する鈴の音が魔法の国にリンと響いた。『妖精の魔法』をキャンセルする王笏の魔法が発動する。触れたものを魔法の国から追放し、魔法のルールが適用されないようにする魔法。
ゴッドドールの両腕は地面に落下した、それはもはやただの金属オブジェでしかない。
「腕を二本出せるようになっていたわけだ。これが奥の手?」
「……そうだけど」
「もしかしたら勘違いしているかもしれないけれど、周りの『妖精の魔法』をキャンセルしたところで私自身の魔力は消えないんだぜ。私は依然として魔法少女の身体能力で動ける、生身で魔獣と戦える水準でね。それで七年前だって結局私が勝ったのに、たった腕二本しかないゴッドドールに負けるわけがないだろう? 魔神機を壊してそれで終わりだよ。綺羅!」
「おう!」
綺羅が大声で応じた、デモンアウェークと戦いながら。轟音が鳴り響く中でも二人の声はよく通った。
魔導ゴーレムが大地を蹴った。まるで打ち上げロケットのように、大量の土煙を巻き上げながら信じられない軽やかさで浮き上がる。三メートルほどの飛翔はゴーレムの全長からすればほんの僅かな高さではあるが、数トン以上もある石の塊が宙を舞うインパクトは凄まじい。
ゴーレムの着地点はゴッドドールの両腕だ。
本来、魔力で駆動する強大な魔神機は数トンの踏み付けくらいでは傷付かない。
しかし魔法の国から追放された今は違う。魔力という概念自体を完全に失って物理法則にしか従わない鉄屑。大質量で踏み潰せば大破する脆い廃材でしかなかった。
「おいおい、全然ダメじゃねえか」
低く嘲笑う声がした。芽愛の耳元で。
「死にたくなければ暴れるなよ」
次の瞬間、青空で逆さになっていた。
それからやや遅れてナイフのように鋭い風が駆け抜けたことを肌で感じる。閃光のような救出はもう完了したあとだった。
一秒前まで戦っていた場所はもう遥か遠く下。あんなにも大きく見えたゴーレムやデモンアウェークがフィギュアのように見える。全てを見下ろす空高くで芽愛は宙ぶらりんになっていた。
「借り一つ。これで返したぜ」
「……何か貸してたっけ?」
メックホークの嘴が芽愛の腰を咥えて飛んでいた。両足の鉤爪にはゴッドドールの腕を一つずつ引っかけている。
「プールで負けたとき、借り一つって言っただろ。お前ら四人の誰に返すか未定だったが、最初にピンチになったやつに返すって決めてたのさ。一番弱くて良かったな」
「その借りって生きてたんだ。そのあと散々協力してきたのが返却かと思ってた」
「あんなもんは返したうちに入らんさ。戦いで作った借りは戦いの中で返すもんだぜ」
「そういうところ変わってないね。一人だけ少年漫画っていうか」
「少なくとも女子向けのアニメじゃねえな、俺にとっては」
煙草を咥えた緑山が笑って芽愛の手を掴み、機体の上に身体を引き上げた。
接触から一拍置いて、巨大質量の間で圧縮された空気が一気に解き放たれる。
音と共に拡散する波が枝を折り葉を砕く。異物によって強制的に引き起こされた森のざわめきに、鳥や獣たちが一斉に避難を始める喧騒が重なる。
この一撃だけで、山が戦場になったことを町中が知った。
「七年前とはすっかり逆になってしまったね。何もかもがあべこべだ。魔法少女が山のアジトに籠城し、魔神機が止めに来る」
麗華は金色のマスカレードマスクをポケットから取り出した。縁の紐を両耳にかけて目を覆う。
相対する芽愛は今日もいつもの制服を着ていた。銀のブレスレットが空気の振動を浴びて何度も揺れ、金属が擦れる小さな音が鳴る。
「御息が魔神機を使うとは思わなかったけれども。正義のためなら手段を選ばない、彼女らしい選択ではあるかな」
「でもそれは悪の道じゃない。もともと魔神機は悪の兵器なんかじゃなかった」
「知ってるよ、綺羅も私も、その辺りの事情は。ドリームダイバーとメルリンは研究仲間で、魔神機は妖精の暴走に備えた安全弁だったんだろう?」
「どうしてそれを?」
「緑山氏から聞いた。一応彼の名誉のために言っておくけれど、別にスパイとかではないよ。もともと彼はどちらの味方でもない。七年前の事情については聞かれれば隠す理由はないというだけのことだ」
「だったら聞いたでしょ? メルリンが魔法少女たちのため、ひと夏の思い出を消さないために死を選んだってこと。それでもこんな騒動を続けるつもり?」
「それこそ私は正しく継いでいると思うけれどもね。私と綺羅は大切な魔法少女の夏を覚えているからこそ、こうして魔法の国をもう一度開いたのだから」
「メルリンはそんなこと望んでなかった。思い出はしまい込むものでひけらかすものじゃない。魔法に夢を見てもいいのは小学生まででしょ」
「それは君たちの勝手な解釈だぜ。思い出の活かし方なんて人それぞれだ、メルリンにだって口を出す権利はないよ。私は私の責任で魔法の夏をもう一度開くことを決めた、そして私たちはもう一度集まれた、もう二度と会えないと思っていた君にもだ。それだけでこの夏は無駄じゃなかったって言ってみせるさ」
「そんな個人的な願いのために町を危険に晒すべきじゃない。私はあの夏が終わってから初めてその罪に気付いて……」
「ねえ芽愛、君は二言目には自分の反省を語るところがあるね。いや、そういう人慣れしていないところも嫌いじゃないけれども。私だって別にコストとリスクについて全く考えていないわけじゃない。全てを天秤に乗せた上でそれでもやるんだ、私が私の人生を前に進めるために。だから別に、話し合いで決着しないといけないだなんて最初から思っちゃいない」
麗華は王笏をバトンのように指先でくるくると回した。身の丈以上もある長い王笏が幻想的な赤い円の軌跡を描く。
「そろそろ現実的な話をしようぜ、魔法の国で現実的というのも変な話だけれども。君の勝利条件は私から妖精の死体を奪って『破産魔法』を使うことだが、現実問題それは不可能だ。依然として私がこの魔法の国の支配者なのだから、君のゴッドドールは何の役にも立たない」
「そんなのやってみないとわからないでしょ。力が戻ってきてるのはあなただけじゃない」
重ねた両手を素早く捻る。
赤黒い結晶コアが宙に浮かび鋼鉄の腕が顕現する。この夏に何度も見た光景だ。
続けて手首を振り下ろすとゴッドドールの腕は下向きに手先を尖らせた。そしてドリルのように回転しながら地面に潜っていく。土煙と共に地中に潜った腕は一瞬で見えなくなった。
「へえ、確かに一緒に魔獣退治していた頃よりも遠隔操作が自由になっているね。私の王笏に触れられないように隠れるのも正しい」
王笏の先端を地面について耳を澄ませた。地中を走る気配が振動と音で伝わってくる。
ゴッドドールは二人を囲むように旋回していた。高速で近付いたり遠去かったりしながら、時折地中付近に浮かんできて盛り上がる土の軌道が見えたりもする。
威嚇するように急に接近する動作を三回ほど繰り返したあと、一転して一気に近付いてきたとき、麗華は腕を振り上げた。
「こっちは囮だろう? 少し考えたみたいだけども、魔法少女の敵じゃあないね」
空に掲げた王笏。その先端に巨大な鋼鉄の腕が触れていた。
地中を穿孔していた腕とは別に、空から降ってきた腕を王笏は捉えていた。そのまま軽くジャンプし、地面から飛び出してきた腕も石突で弾く。王笏の両端に鋼鉄の腕二本が触れる。
全てに浸透する鈴の音が魔法の国にリンと響いた。『妖精の魔法』をキャンセルする王笏の魔法が発動する。触れたものを魔法の国から追放し、魔法のルールが適用されないようにする魔法。
ゴッドドールの両腕は地面に落下した、それはもはやただの金属オブジェでしかない。
「腕を二本出せるようになっていたわけだ。これが奥の手?」
「……そうだけど」
「もしかしたら勘違いしているかもしれないけれど、周りの『妖精の魔法』をキャンセルしたところで私自身の魔力は消えないんだぜ。私は依然として魔法少女の身体能力で動ける、生身で魔獣と戦える水準でね。それで七年前だって結局私が勝ったのに、たった腕二本しかないゴッドドールに負けるわけがないだろう? 魔神機を壊してそれで終わりだよ。綺羅!」
「おう!」
綺羅が大声で応じた、デモンアウェークと戦いながら。轟音が鳴り響く中でも二人の声はよく通った。
魔導ゴーレムが大地を蹴った。まるで打ち上げロケットのように、大量の土煙を巻き上げながら信じられない軽やかさで浮き上がる。三メートルほどの飛翔はゴーレムの全長からすればほんの僅かな高さではあるが、数トン以上もある石の塊が宙を舞うインパクトは凄まじい。
ゴーレムの着地点はゴッドドールの両腕だ。
本来、魔力で駆動する強大な魔神機は数トンの踏み付けくらいでは傷付かない。
しかし魔法の国から追放された今は違う。魔力という概念自体を完全に失って物理法則にしか従わない鉄屑。大質量で踏み潰せば大破する脆い廃材でしかなかった。
「おいおい、全然ダメじゃねえか」
低く嘲笑う声がした。芽愛の耳元で。
「死にたくなければ暴れるなよ」
次の瞬間、青空で逆さになっていた。
それからやや遅れてナイフのように鋭い風が駆け抜けたことを肌で感じる。閃光のような救出はもう完了したあとだった。
一秒前まで戦っていた場所はもう遥か遠く下。あんなにも大きく見えたゴーレムやデモンアウェークがフィギュアのように見える。全てを見下ろす空高くで芽愛は宙ぶらりんになっていた。
「借り一つ。これで返したぜ」
「……何か貸してたっけ?」
メックホークの嘴が芽愛の腰を咥えて飛んでいた。両足の鉤爪にはゴッドドールの腕を一つずつ引っかけている。
「プールで負けたとき、借り一つって言っただろ。お前ら四人の誰に返すか未定だったが、最初にピンチになったやつに返すって決めてたのさ。一番弱くて良かったな」
「その借りって生きてたんだ。そのあと散々協力してきたのが返却かと思ってた」
「あんなもんは返したうちに入らんさ。戦いで作った借りは戦いの中で返すもんだぜ」
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