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第1王女としてのプライド
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ラダン大王国貴族からの視線を一身に受け、かつての威厳を取り戻しつつあるイザベラは、凛として己を奮い立たせた。
ひと息つこうと化粧室へ向う途中にある控室よりアレクセイとグランの声が漏れていた。イザベラは不意に身を隠し耳を傾けると
『流石でしたね、第2王女は。』
グランの低く落とした声にアレクセイは
『想像以上であるな。』
『ラダン大王国王太子が手に追えるかどうかですね。』
グランの言葉に
『お手並み拝見といこうか。』
小さく笑うアレクセイの声にイザベラの心はざわついた。頭が真っ白になりバルコニーで頭を鎮めていた。
‥どういう事?エマニュエルが?
2人の会話からエマニュエルに興味を抱いていることは確かである。
‥エマニュエルがどうして?エマニュエルを流石と言った。後悔してる?いや、そんな感じでもなかった。
そもそもイザベラはその土俵にも上がっていないのか話にも出ていなかった。
‥ならば何故私を?
混乱するイザベラが我に返ったのは、側近らしき男に何やら指示を出しているエマニュエルの声であった。
遠くで采配を振るうエマニュエルから目が離せなかった。かつて自分とは違い好き勝手に生きていたエマニュエルがイザベラが思い描いていたような大王国の王太子妃として目の前に立つ。それに比べ自分は大王国の王太子妃ではあるものの‥違う。
イザベラは心の中にかつてあった醜い感情が湧き出るのを感じた。
エマニュエルがイザベラの視線に気づくと、笑顔でこちらに歩いて来た。
『楽しんで頂いておりますか?お姉様。』
屈託ない、変わらない笑顔。この顔に幾度となく嫉妬に狂いそうになった事か。
『ええ、ありがとう。素敵な時間だわ。』
そう答えるとエマニュエルは
『あら?殿下とはご一緒では?』
キョロキョロと探すエマニュエルに
『踏み込みすぎよ?ホストがそこまで考えなくても良いわ!』
エマニュエルは一瞬固まり
『失礼をいたしました。』
‥
沈黙を破るはイザベラ。
『貴女はいつだってそうだわ』
呟くように話すイザベラを不安そうに見つめるエマニュエル。
『何の努力もせず、最後にはかっさらっていくの。』
‥かっさらう?
『そう、自分は何も知らないって顔をしてね。』
エマニュエルは
『どういう事でしょうか?』
『貴女は大王国の王太子妃となれたのは私のおかげだわ。』
‥別に望んではいませんでしたが?
『大陸の中立国の我が国から大王国の1つへ王女が嫁げば必然的にもう一方の大王国は中立国の王女を娶る。ただそれだけ。』
‥はい、承知。
『何の力もない貴女がここに要られるのは、私の努力の末ということを忘れないで。』
‥。
『お姉様はアリア大王国に嫁がれた事を後悔されているのですか?』
心内を悟られた様にイザベラは目を見開きエマニュエルの頬を思い切り打った。
一瞬の事で二人とも思考が止まっている。
『お姉様、こんな事で気が済むのでしたらいくらでも受けて立ちますわ』
冷静に反応するエマニュエルの言葉はイザベラを徴発し我を忘れさせる。イザベラは華奢なエマニュエルの肩を思い切り押し、よろけるエマニュエルの髪の毛を鷲掴みにし再び頬を打ち続けた。エマニュエルの冷めたその視線がイザベラを一層掻き立てた。
『そこまでだ!』
イザベラが我に返る一言を放ったのはアレクセイであった。我に返ったイザベラはエマニュエルから手を離すとエマニュエルは倒れ込んだ。
アレクセイの側近グランが慌ててエマニュエルに駆け寄り介抱する姿に己のしでかした事実を突きつけられイザベラは座り込んだ。
『アレクセイ様‥。』
アレクセイはイザベラを見ようともせずグランに指示を出し、グランはバルコニーから直接中庭に出てエマニュエルを部屋に運んだ。
アレクセイはイザベラに
『愚かな事を』
そう言い残し会場に戻って行った。
ひと息つこうと化粧室へ向う途中にある控室よりアレクセイとグランの声が漏れていた。イザベラは不意に身を隠し耳を傾けると
『流石でしたね、第2王女は。』
グランの低く落とした声にアレクセイは
『想像以上であるな。』
『ラダン大王国王太子が手に追えるかどうかですね。』
グランの言葉に
『お手並み拝見といこうか。』
小さく笑うアレクセイの声にイザベラの心はざわついた。頭が真っ白になりバルコニーで頭を鎮めていた。
‥どういう事?エマニュエルが?
2人の会話からエマニュエルに興味を抱いていることは確かである。
‥エマニュエルがどうして?エマニュエルを流石と言った。後悔してる?いや、そんな感じでもなかった。
そもそもイザベラはその土俵にも上がっていないのか話にも出ていなかった。
‥ならば何故私を?
混乱するイザベラが我に返ったのは、側近らしき男に何やら指示を出しているエマニュエルの声であった。
遠くで采配を振るうエマニュエルから目が離せなかった。かつて自分とは違い好き勝手に生きていたエマニュエルがイザベラが思い描いていたような大王国の王太子妃として目の前に立つ。それに比べ自分は大王国の王太子妃ではあるものの‥違う。
イザベラは心の中にかつてあった醜い感情が湧き出るのを感じた。
エマニュエルがイザベラの視線に気づくと、笑顔でこちらに歩いて来た。
『楽しんで頂いておりますか?お姉様。』
屈託ない、変わらない笑顔。この顔に幾度となく嫉妬に狂いそうになった事か。
『ええ、ありがとう。素敵な時間だわ。』
そう答えるとエマニュエルは
『あら?殿下とはご一緒では?』
キョロキョロと探すエマニュエルに
『踏み込みすぎよ?ホストがそこまで考えなくても良いわ!』
エマニュエルは一瞬固まり
『失礼をいたしました。』
‥
沈黙を破るはイザベラ。
『貴女はいつだってそうだわ』
呟くように話すイザベラを不安そうに見つめるエマニュエル。
『何の努力もせず、最後にはかっさらっていくの。』
‥かっさらう?
『そう、自分は何も知らないって顔をしてね。』
エマニュエルは
『どういう事でしょうか?』
『貴女は大王国の王太子妃となれたのは私のおかげだわ。』
‥別に望んではいませんでしたが?
『大陸の中立国の我が国から大王国の1つへ王女が嫁げば必然的にもう一方の大王国は中立国の王女を娶る。ただそれだけ。』
‥はい、承知。
『何の力もない貴女がここに要られるのは、私の努力の末ということを忘れないで。』
‥。
『お姉様はアリア大王国に嫁がれた事を後悔されているのですか?』
心内を悟られた様にイザベラは目を見開きエマニュエルの頬を思い切り打った。
一瞬の事で二人とも思考が止まっている。
『お姉様、こんな事で気が済むのでしたらいくらでも受けて立ちますわ』
冷静に反応するエマニュエルの言葉はイザベラを徴発し我を忘れさせる。イザベラは華奢なエマニュエルの肩を思い切り押し、よろけるエマニュエルの髪の毛を鷲掴みにし再び頬を打ち続けた。エマニュエルの冷めたその視線がイザベラを一層掻き立てた。
『そこまでだ!』
イザベラが我に返る一言を放ったのはアレクセイであった。我に返ったイザベラはエマニュエルから手を離すとエマニュエルは倒れ込んだ。
アレクセイの側近グランが慌ててエマニュエルに駆け寄り介抱する姿に己のしでかした事実を突きつけられイザベラは座り込んだ。
『アレクセイ様‥。』
アレクセイはイザベラを見ようともせずグランに指示を出し、グランはバルコニーから直接中庭に出てエマニュエルを部屋に運んだ。
アレクセイはイザベラに
『愚かな事を』
そう言い残し会場に戻って行った。
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