どちらの王妃でも問題ありません【完】

mako

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オリビア帝国まで後3日

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オリビア帝国復権の日まで残り3日となった。
既に準備は整い、後は待つのみとなる。

3日前の夜、リデュアンネは当日の流れをオウムの様に聞かされ、浮腫防止の為夜のワインも禁じられ、お肌の調子を整える為、ベジタリアンにされ、睡眠確保の為早く寝かされる様になる。

もちろん夜着も、月の物の夜に着せられる様な上下別々の可愛くも何ともない物を着せられていた。

一方のハインリッヒも同じ様な生活の為、2人仲良く早い時間から寝かされていた。

大きなベッドでお互いに背中合わせになり目を閉じていた。



‥眠れないわ。

何度も寝返りを打つリデュアンネに

『眠れないの?』と声をかける。

『うん。』

『無理もない。何せ前例がない事ゆえ、私も少し緊張している。』

ハインリッヒは目を閉じ返答した。

『テオドールとアルフレッドが‥』

『?』
‥一瞬固まるハインリッヒ。
リデュアンネの背中に顔を向ける。


『式典の事ではなくて?』

『は?どうして?』

どうしてって、どうなんだ?え?

『デュアンは何で眠れないの?』

背中越しに聞く。リデュアンネは固く目を閉じていたがパッと開きハインリッヒの方へ向き直す。

『聞いてくれる?』

いきなり顔を向けられ驚きを隠せないハインリッヒが

『う、うん。どうした?』

『あのね、ここだけの話しよ』

‥女性のここだけの話しね‥

『最近変なのよ、あの二人‥なんて言うのかしら恋?かしら。』

ニヤニヤ微笑むデュアンに若干引き気味のハインリッヒであるが、

『そ、そか。』

『アルはね、多分ソフィア様よ。ハインリ知ってる?ほら、ソフィア・マーサ候爵令嬢よ。』

『‥さあ、マーサ候爵だろ?あそこはあまり権力に興味を示さない人だからね。確かに令嬢は留学して帰ってきて文官として働いているのでは?』

面倒くさそうなハインリッヒとは裏腹にリデュアンネは早く寝なければならない身を忘れ目を輝かせる。

『そうなの。流石ハインリ。ねえ私たち恋のキューピッドにならない?』

‥恋のキューピッド?

『‥う~ん、そうだね。私はソフィア嬢のことはよく知らないからね。』

何か面倒くさそうな気がして寝返りをうつ。

『私だってもっと知らないわ』


‥だったらそれこそ余計なお世話では?


『そうか、では式典が終わってアルフレッドと一度話してしてからにしたらどう?』






『デュアン?』



再びリデュアンネの方に向き直すと、リデュアンネはスヤスヤと寝息を立てている。

‥何なの?これ。こちらの眠気を削いでおきながら一人気持ち良さそうに寝ている。よくわからんハインリッヒは再び目を閉じたが‥



眠れない。









翌日。
またもやベッドに入るやいなや、リデュアンネがハインリッヒの背中から声を掛ける。

‥勘弁してくれ


『ねえ、テオドールのことなんだけど』

‥来たよ。

『デュアン?早く寝るように言われてない?お肌に良くないらしいよ』


『テオドールはね、いつも私が通ってる孤児院がある教会のシスターに恋してるの♫』

‥早く寝ろという話しはスルーかよ。

『そうか。』

無視はできなくなるハインリッヒ。

『あぁ見えてかなりの面食いなのね。テオは。凄い美人なのよ。でもね、うふふふシスターはそんな気ないみたい。だってねあの目は恋する女の目じゃないもの。』


‥それって、もしかして?

『名前は?』





嫌な予感しかしない。
振り返るとまたもや、リデュアンネは夢の中。
自分の言いたい事だけ話して寝る。


デュアン、君に睡眠不足なんて言葉、関係ないね‥


大きな溜息をついて目を閉じたが‥


眠れない。
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