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令嬢の中の令嬢
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帝国主催の夜会が開かれる日、各国の王族らが続々と集まってきていた。
控え室で時が来るまでの間、ハインリッヒとリデュアンネは本日の打ち合わせの最終確認を行っている。
二人はノックの音に扉へと振り向くと、テオドールがニコニコと入って来る。
『ハインリ、アルとソフィア嬢をお連れした』
するとソフィア嬢をエスコートしたアルフレッドが完璧な王子様として現れた。
『殿下、ご紹介します。私の婚約者のソフィアです。』
『殿下、妃殿下本日はお忙しい中、お時間を頂きありがとうございます。ソフィア・マーサございます。以後お見知り置きを‥』
こちらも完璧なカーテシーをし、殿下の声を待つ。
『楽にしてくれ』
ゆっくりと優雅に顔を上げたソフィア嬢。
アルフレッドの言うとり、令嬢の中の令嬢が美しく微笑んだ。
『東国一の才女というだけあり、留学経験も豊富でアルフレッドには勿体無いくらいの令嬢だと伺いました。』
テオドールがリデュアンネも見たことの無いような爽やかな笑顔で微笑む。
(テオ、貴方も仮面を装着してるじゃない!)
『こちらこそ、今後とも宜しくお願いしますね』
もちろんリデュアンネも仮面装着。
こうしているうちに、時間を迎えカインが呼びに来た。
『では、後ほど‥』
アルフレッドは先にソフィア嬢を連れて会場に向かった。
『なるほど、令嬢の中の令嬢か‥』
ハインリッヒは小さく呟いた‥。
夜会が始まり、皇帝と皇后のファーストダンスでダンスが始まる。
穏やかに踊る2人に各国王族らも帝国の貴族らも魅了されていた。笑顔で周りを見渡すとリデュアンネはソフィア嬢と目が合った気がした‥
ソフィア嬢は、リデュアンネを睨み付けていた様な気がしたが、リデュアンネはあまり深くは考えて居なかった。
2人のダンスが終わると、ワルツが流れて出す。皆それぞれがダンスに加わり出した。もちろんアルフレッドもソフィア嬢とダンスを楽しんでいた。その様子を見てリデュアンネも、先程の視線は気の所為だと思っていた。
そんな中、オリビア大陸最北端の王国のアリア王国の王妃が突然座り込んだ。辺りは騒然としていたがアリア王国の言語はこちらと違い、通訳を介していたのだがダンス中のため、側については居なかったのだ。
主催者側のハインリッヒとリデュアンネは急いで側に駆け寄ると、ハインリッヒが簡単に声を掛けた後、リデュアンネに
『デュアン、頼む』
リデュアンネはアリア王妃も耳元で話し掛け、何やら頷きながら話している。リデュアンネは王妃に肩を貸し控え室まで誘導した。後に続く帝国医に支持をし部屋から出てきた。
『大丈夫ですわ。ハインリ、後でお話ししますが、大事では無いのでご安心を。』
ハインリは頷き、衛兵らにも持ち場に戻る様伝えた。
それ以外は特に変わった事もなく、無事夜会はお開きになった。
控え室でくつろぐハインリッヒとリデュアンネ、もちろんテオドールもいた。3人でアリア王妃の事を話しながら、
『デュアンのおかげで助かった。一時はどうなるかと焦ったよ。』
『私もです。本当良かったぁ。しかもオメデタだなんて2重の喜びですね~!』
和やかな3人の元へ、アルフレッドとソフィア嬢
がやってきた。
『リデュ、アリア王妃は大丈夫だったの?』
王子様は心配そうに駆け込んで来た。
『アル、大丈夫よ』
砕けた笑顔で答える。
『流石は妃殿下。素晴らしい対処でございましたね。ですが、あのような緊張事態の際は慣れない言語で話されますより、きちんと話せる者を呼ばれたらよろしいのに‥今回は大事に至らず良かったですが‥』
アリア王国に留学経験のあるソフィア嬢は、首を傾げなから小さく微笑む。
『流石は留学経験豊富なソフィア嬢、次回は宜しく
頼む。』
ハインリッヒが軽く微笑んだ。
『もちろんですわ!殿下のお役に立てるのでしたら喜んで。』
アルフレッドはテオドールからアリア王妃の話しの詳細を聞いている。
リデュアンネは
『そうなのですね。私はまだ東部(東国)の方々を詳しく存じませんので、気を揉ませてしまいましたね。これからは頼られせて頂きますね』
リデュアンネは思う所はあったものの、東部の事をまだ熟知していない事も事実。ここは頭を下げて得られる事ならなんでも頂きます精神で乗り切った。
控え室で時が来るまでの間、ハインリッヒとリデュアンネは本日の打ち合わせの最終確認を行っている。
二人はノックの音に扉へと振り向くと、テオドールがニコニコと入って来る。
『ハインリ、アルとソフィア嬢をお連れした』
するとソフィア嬢をエスコートしたアルフレッドが完璧な王子様として現れた。
『殿下、ご紹介します。私の婚約者のソフィアです。』
『殿下、妃殿下本日はお忙しい中、お時間を頂きありがとうございます。ソフィア・マーサございます。以後お見知り置きを‥』
こちらも完璧なカーテシーをし、殿下の声を待つ。
『楽にしてくれ』
ゆっくりと優雅に顔を上げたソフィア嬢。
アルフレッドの言うとり、令嬢の中の令嬢が美しく微笑んだ。
『東国一の才女というだけあり、留学経験も豊富でアルフレッドには勿体無いくらいの令嬢だと伺いました。』
テオドールがリデュアンネも見たことの無いような爽やかな笑顔で微笑む。
(テオ、貴方も仮面を装着してるじゃない!)
『こちらこそ、今後とも宜しくお願いしますね』
もちろんリデュアンネも仮面装着。
こうしているうちに、時間を迎えカインが呼びに来た。
『では、後ほど‥』
アルフレッドは先にソフィア嬢を連れて会場に向かった。
『なるほど、令嬢の中の令嬢か‥』
ハインリッヒは小さく呟いた‥。
夜会が始まり、皇帝と皇后のファーストダンスでダンスが始まる。
穏やかに踊る2人に各国王族らも帝国の貴族らも魅了されていた。笑顔で周りを見渡すとリデュアンネはソフィア嬢と目が合った気がした‥
ソフィア嬢は、リデュアンネを睨み付けていた様な気がしたが、リデュアンネはあまり深くは考えて居なかった。
2人のダンスが終わると、ワルツが流れて出す。皆それぞれがダンスに加わり出した。もちろんアルフレッドもソフィア嬢とダンスを楽しんでいた。その様子を見てリデュアンネも、先程の視線は気の所為だと思っていた。
そんな中、オリビア大陸最北端の王国のアリア王国の王妃が突然座り込んだ。辺りは騒然としていたがアリア王国の言語はこちらと違い、通訳を介していたのだがダンス中のため、側については居なかったのだ。
主催者側のハインリッヒとリデュアンネは急いで側に駆け寄ると、ハインリッヒが簡単に声を掛けた後、リデュアンネに
『デュアン、頼む』
リデュアンネはアリア王妃も耳元で話し掛け、何やら頷きながら話している。リデュアンネは王妃に肩を貸し控え室まで誘導した。後に続く帝国医に支持をし部屋から出てきた。
『大丈夫ですわ。ハインリ、後でお話ししますが、大事では無いのでご安心を。』
ハインリは頷き、衛兵らにも持ち場に戻る様伝えた。
それ以外は特に変わった事もなく、無事夜会はお開きになった。
控え室でくつろぐハインリッヒとリデュアンネ、もちろんテオドールもいた。3人でアリア王妃の事を話しながら、
『デュアンのおかげで助かった。一時はどうなるかと焦ったよ。』
『私もです。本当良かったぁ。しかもオメデタだなんて2重の喜びですね~!』
和やかな3人の元へ、アルフレッドとソフィア嬢
がやってきた。
『リデュ、アリア王妃は大丈夫だったの?』
王子様は心配そうに駆け込んで来た。
『アル、大丈夫よ』
砕けた笑顔で答える。
『流石は妃殿下。素晴らしい対処でございましたね。ですが、あのような緊張事態の際は慣れない言語で話されますより、きちんと話せる者を呼ばれたらよろしいのに‥今回は大事に至らず良かったですが‥』
アリア王国に留学経験のあるソフィア嬢は、首を傾げなから小さく微笑む。
『流石は留学経験豊富なソフィア嬢、次回は宜しく
頼む。』
ハインリッヒが軽く微笑んだ。
『もちろんですわ!殿下のお役に立てるのでしたら喜んで。』
アルフレッドはテオドールからアリア王妃の話しの詳細を聞いている。
リデュアンネは
『そうなのですね。私はまだ東部(東国)の方々を詳しく存じませんので、気を揉ませてしまいましたね。これからは頼られせて頂きますね』
リデュアンネは思う所はあったものの、東部の事をまだ熟知していない事も事実。ここは頭を下げて得られる事ならなんでも頂きます精神で乗り切った。
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