どちらの王妃でも問題ありません【完】

mako

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その後

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あれから10日後、ソフィア嬢は宮殿にマーサ候爵と共に呼ばれていた。


あの、ハインリッヒ・フォルバッハの間で、2人静かに皇帝を待つ。

側近らを連れて皇帝が部屋に入ると、2人は最上級の礼を取る。

『よい。』

皇帝の椅子に座りやすい足を組むハインリッヒ。相変わらずの氷の表情である。


『皇帝陛下、よろしいでしょうか?』

マーサ候爵が静かに口を開く。

『申してみよ』

『この度は、娘ソフィアがご迷惑をお掛け』

マーサ候爵の話しを遮り

『よい、その件は皇后よりの命が出ておる。だかな、無罪放免とはいかぬ。

そこで問う。

ソフィア嬢、そなたの処罰はリデュアンネならば、何が妥当だと考えると思う?』


ソフィア嬢は少し考え、真っ直ぐハインリッヒを見つめ


『はい、領地に戻り父と共に、領地の民為に、努めたく存じます。もちろんこの様な処罰では足らない事は承知しておりますが皇后陛下であれば、これを望んで頂けるかと存じます。』


小さく頷いたハインリッヒは

『よい。本来ならば極刑でも足りない位、私は許せぬ。だかな、オリビア帝国皇后が決めた事。尊重せぬ訳にもいかぬ。

そなたの考えを聞き、皇后の思いが伝わっていることを確認した。領地に戻り、精進せよ。

取り急ぎ税収を何とかするのだ。常日頃思っておるのだが、マーサ候爵は余りに欲が無さすぎる。しっかり働いておるのだから、その働きの分は自分で取れ。取り分が少なすぎる故、このような計算高い娘になったのであろう。

お前たちは足して半分に割って丁度よいな(笑)』


和やかなな雰囲気の中、2人は領地に帰って行った。






『リデュ様!ソフィア様は領地に戻られるそうですよ!』

マリーが急ぎリデュアンネの私室に戻ってきた。

『当たり前ですわ!』

メガネを上げてからルイザが答える。



『そうなの。それは良かったわ。』

眠そうなリデュアンネは適当に返答すると


『また睡眠不足ですか?殿下にもたいがいにして頂かなくてはいけませんね!』

マリーは相変わらず元気が良い。
一方のルイザは落ち着きがないようだ。

『どうしたの?ルイザ。何か気になる事でも?』

ルイザは意を決したように

『申し訳ありません。本日はそろそろ上がらせて頂いてもよろしいですか?』


『もちろん構わないけど、何かあったの?』

ルイザがこんな事を言うのは珍しい。

『いえ、特には』

簡単に答え、そそくさと出て行った。その入れ替わりにハインリッヒが部屋に入ってきた。


『リデュ様、ルイザの様子が近頃変なのです♡ここだけの話しですよ?』


ご機嫌なマリーにハインリッヒが怪訝そうな顔をして

『マリーお前か?デュアンにここだけの話しを吹き込むのは‥』

『まあ、そんな事!
‥ありますが。』

ハインリッヒに面倒くさそうに答えると、すぐさまリデュアンネの元に寄り


『ルイザを町で見かけたのですが、あの黒髪を下ろし!メガネまで外し、うふふふワンピースを着ておりましたのよ。私はすぐさま付いて行こうとしたのですが、あいにく職務中でして、断念しましたの!』

目をキラキラ輝かせるリデュアンネ。

『おい!髪を下ろしメガネを外し、ワンピースってもはやルイザではないではないか!』

ハインリッヒは思うがまま口にする。

(ハインリ、貴方なかなか失礼よ)

『それでですね、私はピンときましたの!リデュ様、これは恋ですわ!愛ですわ!どなたか確認したかったぁ♡』

『マリーお前は人の事より自分の事を心配したほうが良いのではないのか?貰い手がなくなるぞ。』

マリーは全く相手にせず、マシンガントークがはじまる。リデュアンネも興味深く頷きながら聞いていた。仕方なくハインリッヒは出直す事にした。


ハインリッヒが出ていこうとすると

『リデュ様、殿下は仲間はずれになり、拗ねていらっしゃいましたね(笑)』

苦笑いのリデュアンネ。

『マリー!わたしはまだ出て行っておらんぞ!』

『あら、まだいらしたの‥』
舌をペロっと出してマリーが笑う。

『全く、マリー程私を恐れぬ者はおらんだろうな』

『あらまぁ、殿下。惚れてはいけませんよ!』

『惚れるか!』

ハインリッヒは扉を煩く閉め、今度は本当に出て行った。

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