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王太子妃候補選定結果
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王太子妃候補選定の最終日。
ルリネットは王太子妃のティアラを付けてエドワードと並んでいた。
この数日で瞳の色はみるみると変化し、いわゆるオッドアイが完成していた。これでは誰も文句は言えまい。
聖なる力を有した二人に盛大な拍手が贈られていた。
ウィリアムとアルフレッドの帰国の前日には、晩餐が開かれた。
『ウィルお兄様‥』
何か言いたそうなルリネットにウィリアムは
『どうした?リネットはいつでも帰ってきていいんだよ?何なら一緒に帰るかい?』
ウィリアムは微笑みながらルリネットの頭を撫でている。
『ウィリアム殿!』
エドワードが睨み付ける。
『冗談だよ。そんなに怒らないで?』
安定の王子様スマイルに、ラインハルトは
『ウィリアム殿が言うとどこまでが冗談かわかりませんからね。そのスマイルに騙されますよ(笑)』
ラインハルト‥お前もな!
和やかな雰囲気の中、ルリネットは再度口を開いた。
『ヴェルヴァスのお話しをしてもよいですか?』
国の話しとなると、一同息を飲む。
『これから先、ウィルお兄様とソフィア様。アルお兄様とイザベラ様。どなたが聖なる力を持っているかは真実の愛を結ばれるまでわかりません。もしかしたら全員有していて、全員オッドアイになるかもしれません。』
‥
『でも、反対に全員聖なる力を有していないかもしれません。しかし、どちらか一方のみの夫婦がオッドアイになったら、もう一方の2人は力を有して居ないのはご自分だと思い苦しまれる事でしょう。』
‥
『私は、大王国の考えを否定するつもりはありません。しかしヴェルヴァス王国においては、そんな事必要ないと思っています。オッドアイ‥これはオマケみたいなもので、結果あったらラッキー的な?
特に王太子のウィルお兄様は王太子の立場から余計に苦しまれると思うのです。ですがオッドアイになっていない今でも我が国はとても素晴らしい国です。それは一重に王であるお父様、王太子であるウィルお兄様のお力ですよ。どうか、その偉大な力に振り回されませんように。』
ルリネットは静かに話を終えた。ウィリアムは驚きを隠せない。もちろんアルフレッドも同じである。
『素晴らしいよ、ルリネット王女。君はやっぱり素晴らしい。やはり私ももう少し足掻けば良かったかな?』
誰よりも嬉しそうなフリードリヒ殿下が静止していた空気に風を通した。
『リネット。ありがとう、そんな事を考えていたのだね。まだまだ子どもだと思っていたけれど。リネットの言う通りだ。我々もその偉大な力に頼る事なく頑張って行かねばな。アルフレッド。』
『そうですね、あったらラッキーね‥そうか、オッドアイを探し求めるのではなく、真実の愛の行く末にご褒美としてあったらラッキーってことで!』
アルフレッドはルリネットの頭をクシャクシャと揉み込むと、
『アルお兄様!例えイザベラ様とお兄様が聖なる力を有していても、誓いを立てる前に愛想を尽かされてはオッドアイにはなれませんわよ!』
『何だと?お前こそ真実の愛とか何とか言いながら、こんな短い期間で瞳の色を変色させるなど、どんだけ軽い真実の愛なのだ?』
『何ですの?期間なんて関係ございませんわ!初めはオッドアイでなくても愛を育んで20年30年経ってからオッドアイになる場合もありますのよ?ですからその逆もしかりですわ!』
しっかりヴェルヴァス王国の日常となり、ウィリアムは
『すまない‥いつもの事だ‥』
最後はいつもこうなるのがヴェルヴァス王国の常なのだ。
ルリネットは王太子妃のティアラを付けてエドワードと並んでいた。
この数日で瞳の色はみるみると変化し、いわゆるオッドアイが完成していた。これでは誰も文句は言えまい。
聖なる力を有した二人に盛大な拍手が贈られていた。
ウィリアムとアルフレッドの帰国の前日には、晩餐が開かれた。
『ウィルお兄様‥』
何か言いたそうなルリネットにウィリアムは
『どうした?リネットはいつでも帰ってきていいんだよ?何なら一緒に帰るかい?』
ウィリアムは微笑みながらルリネットの頭を撫でている。
『ウィリアム殿!』
エドワードが睨み付ける。
『冗談だよ。そんなに怒らないで?』
安定の王子様スマイルに、ラインハルトは
『ウィリアム殿が言うとどこまでが冗談かわかりませんからね。そのスマイルに騙されますよ(笑)』
ラインハルト‥お前もな!
和やかな雰囲気の中、ルリネットは再度口を開いた。
『ヴェルヴァスのお話しをしてもよいですか?』
国の話しとなると、一同息を飲む。
『これから先、ウィルお兄様とソフィア様。アルお兄様とイザベラ様。どなたが聖なる力を持っているかは真実の愛を結ばれるまでわかりません。もしかしたら全員有していて、全員オッドアイになるかもしれません。』
‥
『でも、反対に全員聖なる力を有していないかもしれません。しかし、どちらか一方のみの夫婦がオッドアイになったら、もう一方の2人は力を有して居ないのはご自分だと思い苦しまれる事でしょう。』
‥
『私は、大王国の考えを否定するつもりはありません。しかしヴェルヴァス王国においては、そんな事必要ないと思っています。オッドアイ‥これはオマケみたいなもので、結果あったらラッキー的な?
特に王太子のウィルお兄様は王太子の立場から余計に苦しまれると思うのです。ですがオッドアイになっていない今でも我が国はとても素晴らしい国です。それは一重に王であるお父様、王太子であるウィルお兄様のお力ですよ。どうか、その偉大な力に振り回されませんように。』
ルリネットは静かに話を終えた。ウィリアムは驚きを隠せない。もちろんアルフレッドも同じである。
『素晴らしいよ、ルリネット王女。君はやっぱり素晴らしい。やはり私ももう少し足掻けば良かったかな?』
誰よりも嬉しそうなフリードリヒ殿下が静止していた空気に風を通した。
『リネット。ありがとう、そんな事を考えていたのだね。まだまだ子どもだと思っていたけれど。リネットの言う通りだ。我々もその偉大な力に頼る事なく頑張って行かねばな。アルフレッド。』
『そうですね、あったらラッキーね‥そうか、オッドアイを探し求めるのではなく、真実の愛の行く末にご褒美としてあったらラッキーってことで!』
アルフレッドはルリネットの頭をクシャクシャと揉み込むと、
『アルお兄様!例えイザベラ様とお兄様が聖なる力を有していても、誓いを立てる前に愛想を尽かされてはオッドアイにはなれませんわよ!』
『何だと?お前こそ真実の愛とか何とか言いながら、こんな短い期間で瞳の色を変色させるなど、どんだけ軽い真実の愛なのだ?』
『何ですの?期間なんて関係ございませんわ!初めはオッドアイでなくても愛を育んで20年30年経ってからオッドアイになる場合もありますのよ?ですからその逆もしかりですわ!』
しっかりヴェルヴァス王国の日常となり、ウィリアムは
『すまない‥いつもの事だ‥』
最後はいつもこうなるのがヴェルヴァス王国の常なのだ。
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