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それはいきなり突然に
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久々にリディアンネはユリウスとの時間を楽しんでいた。
『忙しくしていて、なかなか時間が取れず申し訳ない。今だけだから。』
ユリウスは珍しくリディアンネに頭を下げた。
『とんでもない事ですわ。皇太子殿下が暇そうにしている方が問題ですもの。私とて一応は王家の娘。それくらいは理解できますわよ(笑)』
ケラケラと笑うリディアンネに安堵したのかユリウスは徐ろに足を伸ばすと
『はぁ、でも正直結構しんどいんだ。』
『以前言ってらした改革ですか?』
ユリウスはチラリとリディアンネを見ると少し考えてから
『まあね。』
何か言いたげではあるが、それ以上は口にしないユリウスにリディアンネもまたそれ以上を聞くことはしなかった。
『そういえば、最近フレディック様とお会いする機会が多くなりましたの。』
ユリウスはピクリと反応するも
『まあ、同じ宮で暮らしていれば会う事もあるだろうね。』
『そうではなくて、他国から見た帝国と帝国でみた帝国との違い?がどうのって話でしたわ。まぁいちいち貴方に報告することもありませんが…』
ユリウスは少し苛立ちを覚え
『リディアン、その言い方は好きではない。いちいち報告しなくてもではなく何でも報告してほしいし、いちいちという言葉が私は好まない。』
リディアンネはハッとしすぐさま自己の非を認めると素直に頭を下げた。
『ごめんなさい。不快にするつもりは無かったの。気をつけなければならないわね。』
ガックリと肩を落とすリディアンネにユリウスは愛おしく見つめると
『でもそういう、すぐに非を認め反省するリディアンは私は好ましく思うけどね。』
俯いていたリディアンネが上目遣いでユリウスを見上げるとユリウスは
『そういうのどこで覚えたのかな?』
ため息を付きながらリディアンネを抱き寄せた。
リディアンネはユリウスの腕の中でこの上の無い幸せを感じながら、この皇太子はあの狐のようなフレディックとどのように戦っていくのか、勝算はどの程度なのかを考えていた。
…まぁ、負けたなら2人でサエラに出戻りね♡
そう思う程にリディアンネはフレディックの力を恐れてもいたのである。
その後も忙しくするユリウスとは会える間もない日が続いていた時、リディアンネは偶然フレディックとアルフォンスが2人でコソコソと話すのを目撃する。
…何故?
かつて推していたそして夫でもあったはずのアルフォンスがまさかの敵対派閥のフレディックと2人で話をしている。それも人目を忍んで。
リディアンネはすぐにでもユリウスに報告をしたいも皇宮にはいろんな目があるという。どこでだれがどのように見ているかわからない。
側近であるアルフォンスでさえどちら派なのか疑問になった今、リディアンネは複雑に絡み合う人間模様の皇宮の渦に飲み込まれる恐怖に包まれたのである。
そんなある日、ルイザが慌てて飛んで来ると
『リディアンネ様、来月早々に婚儀が早まりました!』
息を切らすルイザにリディアンネは
『は?他国への招待状は既に出されているわよね?』
『はい、再度出される所です。』
…!各国からしたら迷惑な話だわよね。
『今からでは予定が組まれている国もあるでしょう?』
『はい、ですから予定が付く国だけになるのでは?』
…分ってないわ。それは帝国の慢心だわ。他国からしたら何が何でも都合を付けるわよ。帝国の皇太子の婚儀なのよ?
リディアンネはこの突然のニュースの水面下での動きを確信し頭を巡らせていた。
『忙しくしていて、なかなか時間が取れず申し訳ない。今だけだから。』
ユリウスは珍しくリディアンネに頭を下げた。
『とんでもない事ですわ。皇太子殿下が暇そうにしている方が問題ですもの。私とて一応は王家の娘。それくらいは理解できますわよ(笑)』
ケラケラと笑うリディアンネに安堵したのかユリウスは徐ろに足を伸ばすと
『はぁ、でも正直結構しんどいんだ。』
『以前言ってらした改革ですか?』
ユリウスはチラリとリディアンネを見ると少し考えてから
『まあね。』
何か言いたげではあるが、それ以上は口にしないユリウスにリディアンネもまたそれ以上を聞くことはしなかった。
『そういえば、最近フレディック様とお会いする機会が多くなりましたの。』
ユリウスはピクリと反応するも
『まあ、同じ宮で暮らしていれば会う事もあるだろうね。』
『そうではなくて、他国から見た帝国と帝国でみた帝国との違い?がどうのって話でしたわ。まぁいちいち貴方に報告することもありませんが…』
ユリウスは少し苛立ちを覚え
『リディアン、その言い方は好きではない。いちいち報告しなくてもではなく何でも報告してほしいし、いちいちという言葉が私は好まない。』
リディアンネはハッとしすぐさま自己の非を認めると素直に頭を下げた。
『ごめんなさい。不快にするつもりは無かったの。気をつけなければならないわね。』
ガックリと肩を落とすリディアンネにユリウスは愛おしく見つめると
『でもそういう、すぐに非を認め反省するリディアンは私は好ましく思うけどね。』
俯いていたリディアンネが上目遣いでユリウスを見上げるとユリウスは
『そういうのどこで覚えたのかな?』
ため息を付きながらリディアンネを抱き寄せた。
リディアンネはユリウスの腕の中でこの上の無い幸せを感じながら、この皇太子はあの狐のようなフレディックとどのように戦っていくのか、勝算はどの程度なのかを考えていた。
…まぁ、負けたなら2人でサエラに出戻りね♡
そう思う程にリディアンネはフレディックの力を恐れてもいたのである。
その後も忙しくするユリウスとは会える間もない日が続いていた時、リディアンネは偶然フレディックとアルフォンスが2人でコソコソと話すのを目撃する。
…何故?
かつて推していたそして夫でもあったはずのアルフォンスがまさかの敵対派閥のフレディックと2人で話をしている。それも人目を忍んで。
リディアンネはすぐにでもユリウスに報告をしたいも皇宮にはいろんな目があるという。どこでだれがどのように見ているかわからない。
側近であるアルフォンスでさえどちら派なのか疑問になった今、リディアンネは複雑に絡み合う人間模様の皇宮の渦に飲み込まれる恐怖に包まれたのである。
そんなある日、ルイザが慌てて飛んで来ると
『リディアンネ様、来月早々に婚儀が早まりました!』
息を切らすルイザにリディアンネは
『は?他国への招待状は既に出されているわよね?』
『はい、再度出される所です。』
…!各国からしたら迷惑な話だわよね。
『今からでは予定が組まれている国もあるでしょう?』
『はい、ですから予定が付く国だけになるのでは?』
…分ってないわ。それは帝国の慢心だわ。他国からしたら何が何でも都合を付けるわよ。帝国の皇太子の婚儀なのよ?
リディアンネはこの突然のニュースの水面下での動きを確信し頭を巡らせていた。
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