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訪れた平穏
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リディアンネが湯浴みを済ませて寝室に入ると、婚儀以来多忙を極めていたユリウスがリラックスした表情でソファに深く腰を落しグラスを傾けていた。
『お早いのですね』
リディアンネは驚いたように言うと
『待ちに待ってた日だからね』
リディアンネは久々に見た夫の素のままの表情に柔らかな笑顔を送った。
また明日からは、皇族の縮小に向けた面談などがびっしりと予定に組み込まれている2人にとっては束の間の安らぎである。
『明日からがようやくスタートですわね。一筋縄ではいかないでしょうに…』
ユリウスのとなりに腰を降ろしたリディアンネに
『なに、今までに比べたら大した事ではないさ。こっからは体力勝負だからね、ゆっくり休んで力を溜め込もう。』
リディアンネはユリウスの言葉に微笑みながら頷いた。
『ところでリディアン、君はあの緊迫した状況で元夫に勿体無いくらいの笑顔を送ってたよね?』
何だか少し不機嫌そうにリディアンネを見るユリウスに
『だって私はアルがもしかしたらフレディック派ではないかと案じておりましたから。』
『は?何故にそうなるかな?』
面白そうにリディアンネを覗き込むユリウスに
『ですから私は見たのです。アルがフレディック様と2人で人目を忍んでコソコソと…。』
ユリウスは楽しそうに笑うと
『人目を忍んでって忍んでないじゃん。リディアンに見られてるって事は他大勢に見られてるよ。』
…。バカにしてるわね?
『宮には様々な目があると教えて頂きましたわ。ですから殿下にお話ししようにも誰がどの派閥かまだ分からない私にとっては静観するほか無かったの。
それに知れば知る程、フレディック様支持のように思えて…殿下は一人ぼっちみたいで。裁判所に居た皇族はほとんどフレディック様支持でしたもの。』
ユリウスは嬉しそうにリディアンネを見つめて
『私にはリディアンがついてくれていたからね。それだけで十分だよ。』
…イケメンに見つめられると照れるわ。
『でもね、心配ご無用だよ。皇族が膨らみすぎているのは皆分ってはいるんだ。でもね?腐っている皇族ばかりではない。ただそうゆうのが目立つだけでほとんどは皇族としてのプライドも持ち合わせている。
あそこに居た皇族も全てフレディック派ではないよ。もっと言うならばほとんどが主流、即ち皇太子派だけどね?』
…は?
固まるリディアンネを面白そうに眺めながらユリウスはリディアンネを軽く抱きかかえるとベッドへ丁寧に寝かせた。
『安心してくれたかな?私もそんなに無能ではないからね?』
混乱するリディアンネとは裏腹にユリウスはリディアンネを抱きしめリディアンネの夜着をまるでプレゼントを紐解くように、解いて行った。
『ま、待って下さい。あの、何を?』
ユリウスは不思議そうに
『何をって?おかしい?』
…おかしい?では無くて。
『いや、殿下はその、え?』
『何?』
絵本から、飛び出てきた王子さまのような表情で首を傾げるユリウスに
『殿下は、その、何といいますか…出来るのですか?』
『…。』
リディアンネの問は最もである。ユリウスはまだ一度もリディアンネを抱いて居なかった。いわゆる白い結婚であった。
リディアンネは皇太子という存在の大変さを知らない。さぞやストレスが溜まりそのような欲求をも無くす程なのだと解釈していたのである。
『私が不能だと?』
驚いたのは、こちらだというべき表情でユリウスはリディアンネを見た。
…。違うの?
ユリウスは組み敷いた姿勢から起き上がると
『あのね?婚儀の際はまだ戦いの最中であったろ?そんな時にもしリディアンが懐妊でもしたらどう?そんな事になったら私は改革を進める事は出来ないであろう?』
…どうして?
『私とリディアンの子だよ?私はリディアンが懐妊したら危険な真似は許さないからね?』
…飛躍してるわ
リディアンネは瞬きを3回程しながらユリウスを見ると
『逆に私の忍耐力を褒めて欲しいくらいだね』
ユリウスはそう言うとニヤリと笑いリディアンネを再び組み敷き優しくキスを落とした。
婚儀から数ヶ月を経て2人は真の夫婦となったのである。
『お早いのですね』
リディアンネは驚いたように言うと
『待ちに待ってた日だからね』
リディアンネは久々に見た夫の素のままの表情に柔らかな笑顔を送った。
また明日からは、皇族の縮小に向けた面談などがびっしりと予定に組み込まれている2人にとっては束の間の安らぎである。
『明日からがようやくスタートですわね。一筋縄ではいかないでしょうに…』
ユリウスのとなりに腰を降ろしたリディアンネに
『なに、今までに比べたら大した事ではないさ。こっからは体力勝負だからね、ゆっくり休んで力を溜め込もう。』
リディアンネはユリウスの言葉に微笑みながら頷いた。
『ところでリディアン、君はあの緊迫した状況で元夫に勿体無いくらいの笑顔を送ってたよね?』
何だか少し不機嫌そうにリディアンネを見るユリウスに
『だって私はアルがもしかしたらフレディック派ではないかと案じておりましたから。』
『は?何故にそうなるかな?』
面白そうにリディアンネを覗き込むユリウスに
『ですから私は見たのです。アルがフレディック様と2人で人目を忍んでコソコソと…。』
ユリウスは楽しそうに笑うと
『人目を忍んでって忍んでないじゃん。リディアンに見られてるって事は他大勢に見られてるよ。』
…。バカにしてるわね?
『宮には様々な目があると教えて頂きましたわ。ですから殿下にお話ししようにも誰がどの派閥かまだ分からない私にとっては静観するほか無かったの。
それに知れば知る程、フレディック様支持のように思えて…殿下は一人ぼっちみたいで。裁判所に居た皇族はほとんどフレディック様支持でしたもの。』
ユリウスは嬉しそうにリディアンネを見つめて
『私にはリディアンがついてくれていたからね。それだけで十分だよ。』
…イケメンに見つめられると照れるわ。
『でもね、心配ご無用だよ。皇族が膨らみすぎているのは皆分ってはいるんだ。でもね?腐っている皇族ばかりではない。ただそうゆうのが目立つだけでほとんどは皇族としてのプライドも持ち合わせている。
あそこに居た皇族も全てフレディック派ではないよ。もっと言うならばほとんどが主流、即ち皇太子派だけどね?』
…は?
固まるリディアンネを面白そうに眺めながらユリウスはリディアンネを軽く抱きかかえるとベッドへ丁寧に寝かせた。
『安心してくれたかな?私もそんなに無能ではないからね?』
混乱するリディアンネとは裏腹にユリウスはリディアンネを抱きしめリディアンネの夜着をまるでプレゼントを紐解くように、解いて行った。
『ま、待って下さい。あの、何を?』
ユリウスは不思議そうに
『何をって?おかしい?』
…おかしい?では無くて。
『いや、殿下はその、え?』
『何?』
絵本から、飛び出てきた王子さまのような表情で首を傾げるユリウスに
『殿下は、その、何といいますか…出来るのですか?』
『…。』
リディアンネの問は最もである。ユリウスはまだ一度もリディアンネを抱いて居なかった。いわゆる白い結婚であった。
リディアンネは皇太子という存在の大変さを知らない。さぞやストレスが溜まりそのような欲求をも無くす程なのだと解釈していたのである。
『私が不能だと?』
驚いたのは、こちらだというべき表情でユリウスはリディアンネを見た。
…。違うの?
ユリウスは組み敷いた姿勢から起き上がると
『あのね?婚儀の際はまだ戦いの最中であったろ?そんな時にもしリディアンが懐妊でもしたらどう?そんな事になったら私は改革を進める事は出来ないであろう?』
…どうして?
『私とリディアンの子だよ?私はリディアンが懐妊したら危険な真似は許さないからね?』
…飛躍してるわ
リディアンネは瞬きを3回程しながらユリウスを見ると
『逆に私の忍耐力を褒めて欲しいくらいだね』
ユリウスはそう言うとニヤリと笑いリディアンネを再び組み敷き優しくキスを落とした。
婚儀から数ヶ月を経て2人は真の夫婦となったのである。
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