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花は、再び咲く
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セリュアン、アメリア、アレン、カイルは、それぞれが独自に黒幕の調査を進めていた。しかし、決定打となる情報は得られず、ただ無駄に時間だけが過ぎていった。
そんな中でも、日々の執務は滞ることなく王太子執務室へ届けられ、まるで夫婦漫才のようなやり取りを交えながら粛々と処理されていく——それがルヴェール王国の中枢たる日常風景である。
そんなある日、地下牢での生活を経て修道院へ送られていたヴァイオレット・カーヴァンが、半年の時を経てカーヴァン伯爵家へ戻ったという知らせが王宮に届いた。
その日のうちに、アレン・ヴェルトールは極秘裏に伯爵邸を訪れていた。
応対に現れた伯爵は、ノルディア王国の筆頭公爵令息であるアレンを目にして、驚いたように口を開いた。
「アレン殿、娘にまだ何か問題がございましたか?」
隣に座るヴァイオレットもまた、不安げな視線を向けてくる。かつての華やかで傲慢だった彼女の面影はそこにはなく、まるでつつましく咲く野の花のような佇まいだった。
「いえ。当初はヴァイオレット嬢も少々興奮されていたため、詳しい話を伺えず、修道院にて心を鎮めていただいておりました。黒幕が他にいることは、既に把握しております」
その言葉に、伯爵とヴァイオレットはほっとしたように息をついた。
「ただし、妃殿下の誘拐に加担したという事実は消えません。それはどうかお忘れなきよう」
二人は深く頷き、真剣な眼差しをアレンに向けた。
「では改めて伺います。ヴァイオレット嬢、何か新たに思い出されたことはありませんか?」
ヴァイオレットは申し訳なさそうに首を横に振った。
「お恥ずかしい話ですが……あの頃の私は完全に舞い上がっており、状況判断もままならず、未来の栄光ばかりを夢見ておりました」
「……そうですか」
アレンは改めて、目の前の父娘に視線を向けた。
年老いた伯爵にとって、ヴァイオレットは遅くに授かったたった一人の娘。目に入れても痛くないほどに愛おしい存在だったのだろう。加えてカーヴァン伯爵は、小規模ながら堅実な領地運営を評価され、国王からの信頼も厚い。
「それで、ご令嬢の今後は?」
「はい。妃殿下の祖国・ノルディア王国の子爵家へ嫁ぐことが決まりました」
アレンはアメリアお人よしを思い出し、苦笑を浮かべた。
「……まぁ、妃殿下誘拐の件は表沙汰にはなっていない。令嬢が関与していたことを知る者は、黒幕以外にはおらぬ。そこはご安心を。ただ……ノルディア王国か。あそこは少し独特のなまりがあるからな(笑)。最初は驚くだろうが、すぐに慣れるだろう」
「……なまり、ですか」
ヴァイオレットが神妙な面持ちで呟いた。
「ん? ああ、なまりがあるんだ。どうかしたか?」
アレンは、言葉を探しているヴァイオレットを不思議そうに見つめた。
「……大したことではないのですが。あの頃、殿下の“側近”だと名乗る方とよく顔を合わせておりまして。姿形には特に特徴がなく、後に絵姿を何人も確認しましたが、その方は一人もおりませんでした」
「だろうね」
「その方が、一度だけ私に感情的になったことがありまして……」
「感情的に?」
押し黙るヴァイオレットに、アレンはやさしく言葉をかけた。
「無理に整理しなくていい。思い出したまま、話してくれて構わない」
「……その……あの頃の私は……」
「有頂天で、正気じゃなかったんだろう? 分かってる。だから今こうして更生している。気にせず話して」
「……はい。町娘を側妃に据えるという話があった中で、妃殿下のような王族出身ではなく、しがない伯爵令嬢の私を正妃とする事に・・・欲が出たのでしょう。側近の方に申し上げました。“町娘ごときの為に形ばかりの妃に私がと・・・。殿下の愛する方を侮辱するようなことを。すると、“失礼だ!”と叱られたのですが……その時、その方がなまっておられたのです。どこの方言かまでは分かりませんが、おそらく南部のものかと」
「まず訂正しよう。『殿下の側近』は、私。あれは“側近もどき”だからな?」
……
沈黙が落ちた部屋に、アレンが咳払いを一つ。
「南部のなまりか……。ありがとう、有力な情報だ」
ヴァイオレットは、ほっとしたように微笑んだ。
“このように、笑顔を見せるようになるとは。人は環境次第で、いかようにも変わるものなのだな。いや、元々彼女は素晴らしい令嬢だったのかもしれぬ。ただ、社交界という名の渦に呑まれ、そこで生き抜くために毒されていたのだろう”――
アレンは静かに立ち上がると、ヴァイオレットに言った。
「ノルディア王国で、あなたは幸せにならなければならない」
その言葉にヴァイオレットは驚いたように目を見開いた。
「……私が、幸せになっても……よいのでしょうか?」
「良いも悪いもない。ならなければならない。それが伯爵への、あなたの罪滅ぼしだろう?」
そして、伯爵にも向き直る。
「あなたの育て方は、間違っていなかった。人は誰しも、過ちを犯す。だが、大事なのはその後です」
驚いたままの二人に笑みを返し、アレンは伯爵邸を後にした。
そんな中でも、日々の執務は滞ることなく王太子執務室へ届けられ、まるで夫婦漫才のようなやり取りを交えながら粛々と処理されていく——それがルヴェール王国の中枢たる日常風景である。
そんなある日、地下牢での生活を経て修道院へ送られていたヴァイオレット・カーヴァンが、半年の時を経てカーヴァン伯爵家へ戻ったという知らせが王宮に届いた。
その日のうちに、アレン・ヴェルトールは極秘裏に伯爵邸を訪れていた。
応対に現れた伯爵は、ノルディア王国の筆頭公爵令息であるアレンを目にして、驚いたように口を開いた。
「アレン殿、娘にまだ何か問題がございましたか?」
隣に座るヴァイオレットもまた、不安げな視線を向けてくる。かつての華やかで傲慢だった彼女の面影はそこにはなく、まるでつつましく咲く野の花のような佇まいだった。
「いえ。当初はヴァイオレット嬢も少々興奮されていたため、詳しい話を伺えず、修道院にて心を鎮めていただいておりました。黒幕が他にいることは、既に把握しております」
その言葉に、伯爵とヴァイオレットはほっとしたように息をついた。
「ただし、妃殿下の誘拐に加担したという事実は消えません。それはどうかお忘れなきよう」
二人は深く頷き、真剣な眼差しをアレンに向けた。
「では改めて伺います。ヴァイオレット嬢、何か新たに思い出されたことはありませんか?」
ヴァイオレットは申し訳なさそうに首を横に振った。
「お恥ずかしい話ですが……あの頃の私は完全に舞い上がっており、状況判断もままならず、未来の栄光ばかりを夢見ておりました」
「……そうですか」
アレンは改めて、目の前の父娘に視線を向けた。
年老いた伯爵にとって、ヴァイオレットは遅くに授かったたった一人の娘。目に入れても痛くないほどに愛おしい存在だったのだろう。加えてカーヴァン伯爵は、小規模ながら堅実な領地運営を評価され、国王からの信頼も厚い。
「それで、ご令嬢の今後は?」
「はい。妃殿下の祖国・ノルディア王国の子爵家へ嫁ぐことが決まりました」
アレンはアメリアお人よしを思い出し、苦笑を浮かべた。
「……まぁ、妃殿下誘拐の件は表沙汰にはなっていない。令嬢が関与していたことを知る者は、黒幕以外にはおらぬ。そこはご安心を。ただ……ノルディア王国か。あそこは少し独特のなまりがあるからな(笑)。最初は驚くだろうが、すぐに慣れるだろう」
「……なまり、ですか」
ヴァイオレットが神妙な面持ちで呟いた。
「ん? ああ、なまりがあるんだ。どうかしたか?」
アレンは、言葉を探しているヴァイオレットを不思議そうに見つめた。
「……大したことではないのですが。あの頃、殿下の“側近”だと名乗る方とよく顔を合わせておりまして。姿形には特に特徴がなく、後に絵姿を何人も確認しましたが、その方は一人もおりませんでした」
「だろうね」
「その方が、一度だけ私に感情的になったことがありまして……」
「感情的に?」
押し黙るヴァイオレットに、アレンはやさしく言葉をかけた。
「無理に整理しなくていい。思い出したまま、話してくれて構わない」
「……その……あの頃の私は……」
「有頂天で、正気じゃなかったんだろう? 分かってる。だから今こうして更生している。気にせず話して」
「……はい。町娘を側妃に据えるという話があった中で、妃殿下のような王族出身ではなく、しがない伯爵令嬢の私を正妃とする事に・・・欲が出たのでしょう。側近の方に申し上げました。“町娘ごときの為に形ばかりの妃に私がと・・・。殿下の愛する方を侮辱するようなことを。すると、“失礼だ!”と叱られたのですが……その時、その方がなまっておられたのです。どこの方言かまでは分かりませんが、おそらく南部のものかと」
「まず訂正しよう。『殿下の側近』は、私。あれは“側近もどき”だからな?」
……
沈黙が落ちた部屋に、アレンが咳払いを一つ。
「南部のなまりか……。ありがとう、有力な情報だ」
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“このように、笑顔を見せるようになるとは。人は環境次第で、いかようにも変わるものなのだな。いや、元々彼女は素晴らしい令嬢だったのかもしれぬ。ただ、社交界という名の渦に呑まれ、そこで生き抜くために毒されていたのだろう”――
アレンは静かに立ち上がると、ヴァイオレットに言った。
「ノルディア王国で、あなたは幸せにならなければならない」
その言葉にヴァイオレットは驚いたように目を見開いた。
「……私が、幸せになっても……よいのでしょうか?」
「良いも悪いもない。ならなければならない。それが伯爵への、あなたの罪滅ぼしだろう?」
そして、伯爵にも向き直る。
「あなたの育て方は、間違っていなかった。人は誰しも、過ちを犯す。だが、大事なのはその後です」
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