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失態2
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アナベルは目を覚ますと、だいたいいつもミハエルがこちらを凝視して呆れた眼差しを向けるがテッパンであったはずが…今回はそうでは無い事をアナベルは既に理解し軽くなった瞼を閉じたまましばらく様子を伺っていた。
…やってしまった(泣)またミハエル殿下に呆れ果てられるわ。嫌味もたっぷりてんこ盛りよね。
アナベルを見つめるカインからは美しく眠る皇太子妃としか映らないであろうが、当人の心の中ではこの有り様である。
アナベルはある程度までは想定済みであった。カイン・カサンドラという男の企みなどアナベルでさえ分かってはいた。いたが…このザマでは皇太子妃が聞いて呆れる。
アナベルがゆっくりと瞼を開けるとカインは待ってましたの如くアナベルに口を開いた。
『気分はどう?』
『まぁまぁかしら?』
カインはクスッと笑うと
『おやおや、私の妃は想像以上に気が強いようだ。』
『妃ではありませんが、気は弱くはないでしょうね。天下のカイン・カサンドラ様の妃などつとまるはずがありませんわ。』
カイン・カサンドラは嬉しそうに笑うと
『大丈夫、私はおとなしく人形のような令嬢は好きでは無い。』
そう言うと先ほどまでの空気感が変わり何故だか少し神妙な面持ちで続けた。
『私はね、これまでお妃候補とやらとは何百人と会ってきたけど、どれも皆人形の様な令嬢ばかりで自らの意思など持ち備えていなかったよ。私の顔色を伺い私に気に入られる事に尽力している様にはほとほと興醒めだよ。』
…な、何百人?
アナベルはその数に驚き、その後の話しは頭に入らなかった。
『もっと力を注ぐべき所があるであろう?そうは思わないかい?』
アナベルは敵対するカインの問いかけに、真剣に頭を巡らせ答えた。
『ですがそれが彼女らの仕事なのでは?家門の為に少しでも有利に働く為に駒のようなものですわ。貴族なんて。』
『それでは貴族など必要ないではないか!令嬢の働きによって評価されるなんて君はおかしいと思わないのか?』
…だから引きこもり令嬢でしたけど?
とは言えず
『私とて元は公爵令嬢ですから。』
それ以上の言葉は紡ぐことはしなかった。
『ってか何百人もお会いしたのであればひとりくらいいらっしゃったのでは?』
ライドはアナベルの言葉に鼻で笑うと
『ひとりだなんて、大勢居たさ。』
…は?
『だけどね私は愛だの恋だの得体の知れないものには興味が無いんだ。』
『ならばその体裁の良いのを見繕えばよろしいのではなくて?』
『だから今見繕ってるだろ?』
…はぁ?
『カイン様。冷静になって考えてみてください。私は皇太子妃なのですよ?カサンドラ王国がやがて帝国として成り立つのであれば尚の事こんな事が通用する訳ないではありませんか?』
『私に説教かい?』
『説得です。』
『あぁ言えばこう言う…』
カインはこめかみを押さえアナベルに呆れた眼差しを向けた。
『どうしても君が必要なのだ。』
『まぁ、熱烈なプロポーズですわね?得体の知れない物には興味ないのでは?』
『…。』
『そんなにリルム王国の血が必要ですか?』
カインは驚いたように目を見開くと小さくため息をつきながら
『おたくの皇太子も同じであろう?』
…。
アナベルは返す言葉を探しだす事も出来ずに部屋を見渡した。
…。ところでここはどこなのかしら?
見たところ先ほどの屋敷とは比べ物にならない程豪華である。ゆっくりと視線を這わせると置かれている調度品も一級品のようだ。
『案ずる事は無い。ここに居れば他のどこよりも安心だからね。』
カインはそう言うと両開きの扉を少し開けると待ちくたびれように侍従らがぞろぞろと入ってきた。
…!ま、まさか?
目を見開くアナベルの様子を横目にカインは侍従らに
『丁寧に頼むよ?国母となれば君たちの母だからね!』
その言葉に侍従らは頭を垂れ、アナベルは目を丸くしていた。
…私どんだけ眠ってたのよ(泣)またミハエル殿下にこっぴどく叱られるわ…
アナベルは途方に暮れていると運ばれてくる食事に目を奪われながら一旦思考を停止させる事にした。
…腹が減っては戦はできぬって言うし、まずは腹ごしらえよね。
お腹の虫を聞きながらアナベルは目の前の食事にありついた。
その様子をカインは目を細めながら見守っていた。
…やってしまった(泣)またミハエル殿下に呆れ果てられるわ。嫌味もたっぷりてんこ盛りよね。
アナベルを見つめるカインからは美しく眠る皇太子妃としか映らないであろうが、当人の心の中ではこの有り様である。
アナベルはある程度までは想定済みであった。カイン・カサンドラという男の企みなどアナベルでさえ分かってはいた。いたが…このザマでは皇太子妃が聞いて呆れる。
アナベルがゆっくりと瞼を開けるとカインは待ってましたの如くアナベルに口を開いた。
『気分はどう?』
『まぁまぁかしら?』
カインはクスッと笑うと
『おやおや、私の妃は想像以上に気が強いようだ。』
『妃ではありませんが、気は弱くはないでしょうね。天下のカイン・カサンドラ様の妃などつとまるはずがありませんわ。』
カイン・カサンドラは嬉しそうに笑うと
『大丈夫、私はおとなしく人形のような令嬢は好きでは無い。』
そう言うと先ほどまでの空気感が変わり何故だか少し神妙な面持ちで続けた。
『私はね、これまでお妃候補とやらとは何百人と会ってきたけど、どれも皆人形の様な令嬢ばかりで自らの意思など持ち備えていなかったよ。私の顔色を伺い私に気に入られる事に尽力している様にはほとほと興醒めだよ。』
…な、何百人?
アナベルはその数に驚き、その後の話しは頭に入らなかった。
『もっと力を注ぐべき所があるであろう?そうは思わないかい?』
アナベルは敵対するカインの問いかけに、真剣に頭を巡らせ答えた。
『ですがそれが彼女らの仕事なのでは?家門の為に少しでも有利に働く為に駒のようなものですわ。貴族なんて。』
『それでは貴族など必要ないではないか!令嬢の働きによって評価されるなんて君はおかしいと思わないのか?』
…だから引きこもり令嬢でしたけど?
とは言えず
『私とて元は公爵令嬢ですから。』
それ以上の言葉は紡ぐことはしなかった。
『ってか何百人もお会いしたのであればひとりくらいいらっしゃったのでは?』
ライドはアナベルの言葉に鼻で笑うと
『ひとりだなんて、大勢居たさ。』
…は?
『だけどね私は愛だの恋だの得体の知れないものには興味が無いんだ。』
『ならばその体裁の良いのを見繕えばよろしいのではなくて?』
『だから今見繕ってるだろ?』
…はぁ?
『カイン様。冷静になって考えてみてください。私は皇太子妃なのですよ?カサンドラ王国がやがて帝国として成り立つのであれば尚の事こんな事が通用する訳ないではありませんか?』
『私に説教かい?』
『説得です。』
『あぁ言えばこう言う…』
カインはこめかみを押さえアナベルに呆れた眼差しを向けた。
『どうしても君が必要なのだ。』
『まぁ、熱烈なプロポーズですわね?得体の知れない物には興味ないのでは?』
『…。』
『そんなにリルム王国の血が必要ですか?』
カインは驚いたように目を見開くと小さくため息をつきながら
『おたくの皇太子も同じであろう?』
…。
アナベルは返す言葉を探しだす事も出来ずに部屋を見渡した。
…。ところでここはどこなのかしら?
見たところ先ほどの屋敷とは比べ物にならない程豪華である。ゆっくりと視線を這わせると置かれている調度品も一級品のようだ。
『案ずる事は無い。ここに居れば他のどこよりも安心だからね。』
カインはそう言うと両開きの扉を少し開けると待ちくたびれように侍従らがぞろぞろと入ってきた。
…!ま、まさか?
目を見開くアナベルの様子を横目にカインは侍従らに
『丁寧に頼むよ?国母となれば君たちの母だからね!』
その言葉に侍従らは頭を垂れ、アナベルは目を丸くしていた。
…私どんだけ眠ってたのよ(泣)またミハエル殿下にこっぴどく叱られるわ…
アナベルは途方に暮れていると運ばれてくる食事に目を奪われながら一旦思考を停止させる事にした。
…腹が減っては戦はできぬって言うし、まずは腹ごしらえよね。
お腹の虫を聞きながらアナベルは目の前の食事にありついた。
その様子をカインは目を細めながら見守っていた。
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