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初対面
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『妃殿下、図書館へは行かれなくてよろしいのですか?』
執務を早々に終えたエレノアはガゼボでお茶を飲んでいた。
『図書館か…今日はね先客が来てるからやめておくわ。』
…まぢか!いったいいつまでこんな所にいなきゃなんないんだ?
庭園にあるこのガゼボは人通りが激しい。
『ねえ、ハロルド?あそこの令嬢たちは?今日は何かあるの?』
ハロルドが視線の先に目をやると5人の令嬢らが王宮に入って行く所であった。
『あ~確か交換留学を終えた報告の為、殿下の元を訪ねるのでは?』
『そうなの?この国の令嬢は皆キラキラしてるのね~』
楽しそうなエレノアに
『妃殿下、1つよろしいですか?』
『あら、この国の方は欲がない。1つとは言わずいくらでもどうぞ?』
にっこり微笑むエレノア。
『いえ、1つで結構ですが。妃殿下は殿下の元に嫁がれ共に公務などを行われますね?言わば他のどの令嬢よりも殿下に近い。
殿下はあの通り容姿端麗、それでいて柔らかい雰囲気をも備え持つお方。女性としてその、キュンキュンしたりはしないのですか?』
エレノアはニヤリと笑い
『私はアミュレット王国三姉妹の一人。一応大陸では美人三姉妹なんて呼ばれてましてよ?』
…自分で言うかね?
ハロルドは怪訝そうにエレノアを見る。
『それに加え、散財するどころか執務も勢力的に熟す。なかなか出来る女よ?ではそんな私に殿下はキュンキュンしないのは何故かしら?』
…聞いているのはこちらですが?
ハロルドは黙ってエレノアを見る。
『うふふ、そうゆう事よ。』
…え?どうゆう事?
ハロルドが頭をフル回転させているとエレノアは大きな瞳をキラキラさせ
『ハロルド!あの絵本の王子様のような方はどなた?』
ハロルドはあからさまに面倒くさそうに振り返るとため息を一つもらし
『王子様ですよ…。』
『もう!真面目に聞いているのよ?』
頬を膨らませるエレノアにハロルドは
『こちらも至って真面目ですがね?』
そんな2人の前に王子様は後ろに3人の女性を侍らせこちらに声を掛けてきた。
『ハロルド!』
ハロルドはあたかも初めて気づいたように立ち上がると王子様に最上級の礼をとった。
『これはこれはハインリッヒ殿下でございましたか。こちらは、』
ハロルドの言葉を遮るようにハインリッヒはエレノアに
『アミュレット王女ですね?』
既にヴェルヘルトに嫁いだ王太子妃であるエレノアはニコリと微笑み
『お初にお目にかかります。エレノアでございます。よろしくお願いいたします。』
美しく膝を折る。
『可愛そうに。アミュレット第3王女の貴女が兄上に嫁がされるなんて。』
爽やかな微笑みに令嬢ならば即ノックアウトであろうこの状況。流石のエレノアも美しく微笑み
『あら、ご心配には及びませんわ。私は自ら望んでこちらに参りましたので』
ノックアウトされていないエレノアにハインリッヒは少し戸惑い
『…あの兄上にしてこの妃ということか…。面白い。』
ハインリッヒは少し考え、すぐに踵を返して3人の女性を連れて爽やかに立ち去った。
…なんなん?
エレノアはハロルドに視線を送るも、ハロルドは不自然な程優雅にお茶をすすっていた。
執務を早々に終えたエレノアはガゼボでお茶を飲んでいた。
『図書館か…今日はね先客が来てるからやめておくわ。』
…まぢか!いったいいつまでこんな所にいなきゃなんないんだ?
庭園にあるこのガゼボは人通りが激しい。
『ねえ、ハロルド?あそこの令嬢たちは?今日は何かあるの?』
ハロルドが視線の先に目をやると5人の令嬢らが王宮に入って行く所であった。
『あ~確か交換留学を終えた報告の為、殿下の元を訪ねるのでは?』
『そうなの?この国の令嬢は皆キラキラしてるのね~』
楽しそうなエレノアに
『妃殿下、1つよろしいですか?』
『あら、この国の方は欲がない。1つとは言わずいくらでもどうぞ?』
にっこり微笑むエレノア。
『いえ、1つで結構ですが。妃殿下は殿下の元に嫁がれ共に公務などを行われますね?言わば他のどの令嬢よりも殿下に近い。
殿下はあの通り容姿端麗、それでいて柔らかい雰囲気をも備え持つお方。女性としてその、キュンキュンしたりはしないのですか?』
エレノアはニヤリと笑い
『私はアミュレット王国三姉妹の一人。一応大陸では美人三姉妹なんて呼ばれてましてよ?』
…自分で言うかね?
ハロルドは怪訝そうにエレノアを見る。
『それに加え、散財するどころか執務も勢力的に熟す。なかなか出来る女よ?ではそんな私に殿下はキュンキュンしないのは何故かしら?』
…聞いているのはこちらですが?
ハロルドは黙ってエレノアを見る。
『うふふ、そうゆう事よ。』
…え?どうゆう事?
ハロルドが頭をフル回転させているとエレノアは大きな瞳をキラキラさせ
『ハロルド!あの絵本の王子様のような方はどなた?』
ハロルドはあからさまに面倒くさそうに振り返るとため息を一つもらし
『王子様ですよ…。』
『もう!真面目に聞いているのよ?』
頬を膨らませるエレノアにハロルドは
『こちらも至って真面目ですがね?』
そんな2人の前に王子様は後ろに3人の女性を侍らせこちらに声を掛けてきた。
『ハロルド!』
ハロルドはあたかも初めて気づいたように立ち上がると王子様に最上級の礼をとった。
『これはこれはハインリッヒ殿下でございましたか。こちらは、』
ハロルドの言葉を遮るようにハインリッヒはエレノアに
『アミュレット王女ですね?』
既にヴェルヘルトに嫁いだ王太子妃であるエレノアはニコリと微笑み
『お初にお目にかかります。エレノアでございます。よろしくお願いいたします。』
美しく膝を折る。
『可愛そうに。アミュレット第3王女の貴女が兄上に嫁がされるなんて。』
爽やかな微笑みに令嬢ならば即ノックアウトであろうこの状況。流石のエレノアも美しく微笑み
『あら、ご心配には及びませんわ。私は自ら望んでこちらに参りましたので』
ノックアウトされていないエレノアにハインリッヒは少し戸惑い
『…あの兄上にしてこの妃ということか…。面白い。』
ハインリッヒは少し考え、すぐに踵を返して3人の女性を連れて爽やかに立ち去った。
…なんなん?
エレノアはハロルドに視線を送るも、ハロルドは不自然な程優雅にお茶をすすっていた。
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