愛するということ【完】

mako

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本性

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オロオロしているステファニーが俯くエレノアに

『ちょっと!そこはもっと頑張る所でしょう!貴女それでも王太子妃なの?この醜態を晒して良いわけないわ!ほら、しっかりしなさい!』


大王国王太子妃に指示を出し背中を押すステファニーにウィリアムは

『煩いよ、整理は出来たの?』

ウィリアムの声に我に返るステファニーは俯きながらも上目遣いでウィリアムを見るも…


…こちらを見ていないわ!


『ウィリアム殿下?』

儚げに発するステファニーにウィリアムは返事をすること無く


『で?整理出来たの?ってまあ、どのみち君は何とか公国に戻されるだろうけどね。』


…殿下、ビシャリン公国です。


驚くステファニーに

『そりゃそうだろ?君が先日の茶会だけではなく、この夜会まで我が国の王太子妃に絡んで来るのだからこちらも黙って放置とはいかないよ?手は打ってある。』


状況が把握出来てきたステファニーは


『騙したのね?!』

大きな声をあげたステファニーを怪訝そうに睨み


『あのね、そんなびっくりする事を大きな声で叫ばないでくれ。騙すも何も君と会ったのはあの会談の時だけだよね?私がいったい何を騙したの?』



『だって!こんな王子じゃなかったわ!もっと絵本の中からやってきた様な王子様スマイルで私を見つめていたわ!』


…何を言ってるのだ?

理解に苦しむウィリアムは首を捻りエレノアに視線を流すとエレノアも黙って頷いた。

『どこから話そうかな。どこの王国でも男子が生まれれば王子様ね?その王子様は生まれた時からそのスマイルを習得するから私じゃなくてもみんな王子様スマイルだね?


後、君を見つめていたのでは無く見ていたのは珍しい国から姫を娶る帝国の思惑を考えていたからだよ?誤解させちゃったなら謝るよ。』


…。

『思惑?』

ステファニーが問うとウィリアムは大袈裟に驚きを見せ


『だって政略結婚でしょう?それなら両国に旨みがなけりゃ成立しないもの。その旨みは何だろって思ってたけど、すぐに分かったけどね!』

これにはエレノアも驚きをみせたがステファニーが

『何なの?』


ウィリアムはそれに答える事なく

『おっと時間だ。』

ステファニーが振り向くとゾロゾロと衛兵を引き連れた皇太子が駆け足でやってきた。


『ノア!大丈夫か?っとすまない』

アルビオン皇太子はすぐさまウィリアムに向き直し
上級の礼を取った。

『ヴェルヘルト王太子、ウィリアム殿。私の婚約者が申し訳ない。』

深く頭を下げた。バルコニーとは言え少数ではあるが騒ぎを聞きつけた者も居る中、皇太子が頭を下げた。帝国皇族ともあれば簡単に頭を下げてはならない。それほどまでにヴェルヘルト大王国の力が大きいという事をエレノアは知った。

『アルビオン皇太子、場所を変えても?』
 
ウィリアムの提案にアルビオンはハッと気づいたように


『そうだな…』

側近らにすぐに使える部屋に案内をさせた。衛兵に抱えられたステファニーは

『離しなさい!私を誰だと思っているの?』

暴れるステファニーに3人の衛兵が取り押さえ回収されて行った。



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