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第ニ章 彼の秘密
今行く、化粧室から出るな
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ある日彼はパーティーの招待に私を誘ってくれた、久しぶりにおしゃれして出かける事になった、オーダーメイドのドレスなんて初めての事で緊張した。
「あゆみ、何も心配はいらないよ、俺の側にいればいいから」
会場のホテルは豪華で、私には場違いのように思われた。あ~っ、麻生さんの隣にいる女性が私じゃ、不釣り合いだなあ・・・もっと若くて可愛らしい女性じゃないと、どうしよう、恥ずかしい・・・
「あゆみ、どうかした?大丈夫?」
「あの、私帰ります、麻生さんの隣にいる女性が私では、麻生さんに申し訳なくて」
「大丈夫だよ、皆、羨ましがるよ」
と、そこへパーティーの主催者が挨拶に来た
「ようこそ、麻生社長、またお会い出来て光栄です」
「お招きありがとうございます、今日は家内も同伴させていただきました」
「主人がいつもお世話になっております、家内のあゆみと申します」
麻生さんに迷惑かけないようにと必死に挨拶をした。
「奥様ですか、初めまして、麻生社長にはこちらがお世話になっています、今日は楽しんでいただけたら光栄です」
彼は私の対応に満足の笑みを浮かべ、エスコートしてくれた。それから、色々な仕事関係の人に紹介された。
「あゆみ、ちょっとここで待っていてくれ」
「わかりました」
彼は仕事の関係者との挨拶で、私の側を離れた。一人で待っていると、男性が声をかけてきた。
「はじめまして、麻生社長の奥様ですね。自分は麻生社長の仕事仲間の工藤翔と申します。今度お食事でもいかがでしょうか?自分の連絡先です。」
どうしよう、受け取りたくないけど、受け取らないと失礼なのかな、麻生さん、早く戻って来て・・・
「あのう、すみません、ちょっと化粧室へ失礼いたします」
「エスコートさせてください」
工藤さんは腕を差し出し、エスコートしてくれようとした。
「ありがとうございます、でも大丈夫です」
私は早くその場を離れたかった。慣れないヒールのため、転びそうになり、工藤さんに支えられる体制になってしまい、そのまま抱き寄せられた。
「このまま、二人で消えませんか?」
咄嗟に工藤さんの腕の中から抜け出し、化粧室へ逃げ込んだ。
「ここで待っています」
どうしよう、麻生さん早く来て、私がいない事気づいて、電話して、お願い。私はスマホを握りしめて彼からの連絡を待った。
その時スマホが鳴った。
「あゆみ、今、どこにいるの?」
「麻生さん、今、化粧室にいます。さっき、麻生さんの仕事仲間の工藤さんと言う男性に声をかけられて、メアドが書いてある名刺渡されて、どうすればいいか分からなくて、化粧室にきたのですが、まだ、化粧室の外で、工藤さんが待っているとのことで、どうすればいいですか、あのう、迎えに来てください
」
「分かった、今行くから化粧室から出るな」
「はい」
暫くして化粧室の廊下で、彼と工藤さんの話し声が聞こえてきた。
「麻生、久しぶりだな、お前が結婚したなんて驚いたよ、まさか本気じゃないよな」
「お前、あゆみに手を出したら、ただじゃおかねえ」
「残念でした、さっき抱きしめちゃったよ,彼女満更でもなかった感じだったぜ」
「てめえ」
「おっと、顔は勘弁してくれ、商売道具だからな、どちらを選ぶかは彼女次第だな、じゃあな」
二人の会話は終わったらしく、気まずい空気が流れた。
「あゆみ、もう出てきても大丈夫だよ」
私は恐る恐る化粧室のドアを開けた。すぐ目の前に彼の姿があった。私は思わず彼に抱きつき涙が止まらなかった。
「あゆみ、何も心配はいらないよ、俺の側にいればいいから」
会場のホテルは豪華で、私には場違いのように思われた。あ~っ、麻生さんの隣にいる女性が私じゃ、不釣り合いだなあ・・・もっと若くて可愛らしい女性じゃないと、どうしよう、恥ずかしい・・・
「あゆみ、どうかした?大丈夫?」
「あの、私帰ります、麻生さんの隣にいる女性が私では、麻生さんに申し訳なくて」
「大丈夫だよ、皆、羨ましがるよ」
と、そこへパーティーの主催者が挨拶に来た
「ようこそ、麻生社長、またお会い出来て光栄です」
「お招きありがとうございます、今日は家内も同伴させていただきました」
「主人がいつもお世話になっております、家内のあゆみと申します」
麻生さんに迷惑かけないようにと必死に挨拶をした。
「奥様ですか、初めまして、麻生社長にはこちらがお世話になっています、今日は楽しんでいただけたら光栄です」
彼は私の対応に満足の笑みを浮かべ、エスコートしてくれた。それから、色々な仕事関係の人に紹介された。
「あゆみ、ちょっとここで待っていてくれ」
「わかりました」
彼は仕事の関係者との挨拶で、私の側を離れた。一人で待っていると、男性が声をかけてきた。
「はじめまして、麻生社長の奥様ですね。自分は麻生社長の仕事仲間の工藤翔と申します。今度お食事でもいかがでしょうか?自分の連絡先です。」
どうしよう、受け取りたくないけど、受け取らないと失礼なのかな、麻生さん、早く戻って来て・・・
「あのう、すみません、ちょっと化粧室へ失礼いたします」
「エスコートさせてください」
工藤さんは腕を差し出し、エスコートしてくれようとした。
「ありがとうございます、でも大丈夫です」
私は早くその場を離れたかった。慣れないヒールのため、転びそうになり、工藤さんに支えられる体制になってしまい、そのまま抱き寄せられた。
「このまま、二人で消えませんか?」
咄嗟に工藤さんの腕の中から抜け出し、化粧室へ逃げ込んだ。
「ここで待っています」
どうしよう、麻生さん早く来て、私がいない事気づいて、電話して、お願い。私はスマホを握りしめて彼からの連絡を待った。
その時スマホが鳴った。
「あゆみ、今、どこにいるの?」
「麻生さん、今、化粧室にいます。さっき、麻生さんの仕事仲間の工藤さんと言う男性に声をかけられて、メアドが書いてある名刺渡されて、どうすればいいか分からなくて、化粧室にきたのですが、まだ、化粧室の外で、工藤さんが待っているとのことで、どうすればいいですか、あのう、迎えに来てください
」
「分かった、今行くから化粧室から出るな」
「はい」
暫くして化粧室の廊下で、彼と工藤さんの話し声が聞こえてきた。
「麻生、久しぶりだな、お前が結婚したなんて驚いたよ、まさか本気じゃないよな」
「お前、あゆみに手を出したら、ただじゃおかねえ」
「残念でした、さっき抱きしめちゃったよ,彼女満更でもなかった感じだったぜ」
「てめえ」
「おっと、顔は勘弁してくれ、商売道具だからな、どちらを選ぶかは彼女次第だな、じゃあな」
二人の会話は終わったらしく、気まずい空気が流れた。
「あゆみ、もう出てきても大丈夫だよ」
私は恐る恐る化粧室のドアを開けた。すぐ目の前に彼の姿があった。私は思わず彼に抱きつき涙が止まらなかった。
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