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第三章 信じられない心

もう傷つきたくない。

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何も言葉が見つからない。

私はそのままアパートへ向かった。

部屋に入って、そこでやっと涙が出て来た。

グルになって私を騙した。

騙された私が愚かなんだ。

次の日、私は会社を休んだ。

起き上がる気力もない。

涙は既に枯れ果てた。

あの時の思いはもう二度としたくない。

真壁くんはどうなの?

私を騙そうとしているの?

それとも私を本気で好きって思ってくれているの?

有給取ってアメリカ行って、本気にしたの?なんて言われたら、もう二度と立ち直れない。

もう傷つきたくない。

「アメリカにはいけません」

「そうか、そうだよな、急すぎるし」

「私がアメリカに行ったらご迷惑ではないですか」

「全然迷惑なんて事ないよ」

やっぱり無理、怖くて真壁くんの胸に飛び込むことなんて出来ない。

《本気にしたの?》

この言葉が頭の中を駆け巡る。

アメリカまで行ってこの言葉を言われたら立ち直れない。

期待しちゃいけない、私は自分に言い聞かせた。
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