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第十一章 燃え上がる気持ち

静香は急に「駄目」と言って、俺の腕をすり抜け、寝室を出て行った。

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「その呼び方変えようよ、翔でいいよ」

俺は静香の手を引き寄せ抱きしめた。

溢れる想いを止める事が出来なかった。

静香を寝室に運び、静香と身体を重ね、唇を塞いだ。

舌を割り入れて、静香の胸に触れた。

「静香、愛してる」

静香は急に「駄目」と言って、俺の腕をすり抜け、寝室を出て行った。

「静香」

俺は静香の部屋をノックした。

「静香、ごめん、その気じゃなかった?それとも静香の好きな男は俺じゃなかったのかな、俺の勝手でマンション連れて来ちゃって、鶴見って奴が好きなのか」

静香は黙ったまま応えなかった。

私は真壁くんが好き。
ずっと待っていた、翔太を育てながら、日本に戻ってくるのを……

アパートで真壁くんの姿を見た時、夢なんじゃないかと思った。

結婚したと週刊誌の記事を見た時はショックで、どうしていいかわからなかった。

でも嘘だって言ってくれて、マンションで一緒に暮らそうって言ってくれて、

一番嬉しかったのは「静香は死ぬまで俺に添い遂げろ、いいな」って言ってくれた事。
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