俺に着いてこい〜俺様御曹司は生涯の愛を誓う

ラヴ KAZU

文字の大きさ
91 / 108
第十五章 俺を思い出せ

嘘は駄目だろうと思い、真実をつげる決意をした。

しおりを挟む
俺は毎日静香の病室に通った。

「真壁さん、毎日来てくださりありがたいんですが、お仕事大丈夫なんですか」

「大丈夫」

「そうですか、あのう……」

静香は俺をじっと見つめて、何か聞きたいことがある感じの様子だった。

「何か聞きたいことがあるの?」

「さっき、おトイレに行ったんですが、戻って来た時に、
病室の名前が目に止まって、私、真壁静香って言うんですか」

「そうだよ」

「真壁さんの奥様と同姓同名なんですね」

どう説明しようか迷っていると、静香が口を開いた。

「もしかして、違っていたらごめんなさい、真壁さんの奥様は
亡くなられたんですか」

「えっ、どうしてそう思うの」

「だって、真壁さんが私の病室に毎日お見舞いに来てくださって、
もし、奥様が生きているのであれば、ヤキモチ妬いちゃいますよね、
私なら、どう言う関係なの?って詰め寄っちゃいます」

静香はニッコリ微笑み続けた。

「それに翔太くんがママ、ママって抱きついて来た時から、
そうかなって感じてました」

「それに、真壁さんも……私は奥様と似ているのかしら」

俺はどう答えればいいか迷っていた。

つかず離れずの関係を保ち、その中で思い出していくのが
理想の関係だと。

いきなり夫婦関係を告げると、混乱して拒絶してしまう人も
いるとの事だった。

しかし、嘘は駄目だろうと思い、真実をつげる決意をした。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結】夕凪のピボット

那月 結音
恋愛
 季節は三度目の梅雨。  大学入学を機に日本で暮らし始めた佐伯瑛茉(さえきえま)は、住んでいたマンションの改築工事のため、三ヶ月間の仮住まいを余儀なくされる。  退去先が決まらず、苦慮していた折。  バイト先の店長から、彼の親友である九条光学副社長、九条崇弥(くじょうたかや)の自宅を退去先として提案される。  戸惑いつつも、瑛茉は提案を受け入れることに。    期間限定同居から始まる、女子大生と御曹司の、とある夏のおはなし。 ✴︎ ゚・*:.。..。.:*・゜✴︎ ゚・*:.。..。.:*・゜✴︎ ゚・*:.。..。.:*・゜✴︎ 【登場人物】  ・佐伯 瑛茉(さえき えま)    文学部3年生。日本史専攻。日米ハーフ。    22歳。160cm。  ・九条 崇弥(くじょう たかや)    株式会社九条光学副社長。    32歳。182cm。  ・月尾 悠(つきお はるか)    和モダンカフェ『月見茶房』店主。崇弥の親友。    32歳。180cm。 ✴︎ ゚・*:.。..。.:*・゜✴︎ ゚・*:.。..。.:*・゜✴︎ ゚・*:.。..。.:*・゜✴︎ ※2024年初出

ある日、憧れブランドの社長が溺愛求婚してきました

蓮恭
恋愛
 恋人に裏切られ、傷心のヒロイン杏子は勤め先の美容室を去り、人気の老舗美容室に転職する。  そこで真面目に培ってきた技術を買われ、憧れのヘアケアブランドの社長である統一郎の自宅を訪問して施術をする事に……。  しかも統一郎からどうしてもと頼まれたのは、その後の杏子の人生を大きく変えてしまうような事で……⁉︎  杏子は過去の臆病な自分と決別し、統一郎との新しい一歩を踏み出せるのか?   【サクサク読める現代物溺愛系恋愛ストーリーです】

黒瀬部長は部下を溺愛したい

桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。 人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど! 好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。 部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。 スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。

睡蓮

樫野 珠代
恋愛
入社して3か月、いきなり異動を命じられたなぎさ。 そこにいたのは、出来れば会いたくなかった、会うなんて二度とないはずだった人。 どうしてこんな形の再会なの?

あなたがいなくなった後 〜シングルマザーになった途端、義弟から愛され始めました〜

瀬崎由美
恋愛
石橋優香は夫大輝との子供を出産したばかりの二十七歳の専業主婦。三歳歳上の大輝とは大学時代のサークルの先輩後輩で、卒業後に再会したのがキッカケで付き合い始めて結婚した。 まだ生後一か月の息子を手探りで育てて、寝不足の日々。朝、いつもと同じように仕事へと送り出した夫は職場での事故で帰らぬ人となる。乳児を抱えシングルマザーとなってしまった優香のことを支えてくれたのは、夫の弟である宏樹だった。二歳年上で公認会計士である宏樹は優香に変わって葬儀やその他を取り仕切ってくれ、事あるごとに家の様子を見にきて、二人のことを気に掛けてくれていた。 息子の為にと自立を考えた優香は、働きに出ることを考える。それを知った宏樹は自分の経営する会計事務所に勤めることを勧めてくれる。陽太が保育園に入れることができる月齢になって義弟のオフィスで働き始めてしばらく、宏樹の不在時に彼の元カノだと名乗る女性が訪れて来、宏樹へと復縁を迫ってくる。宏樹から断られて逆切れした元カノによって、彼が優香のことをずっと想い続けていたことを暴露されてしまう。 あっさりと認めた宏樹は、「今は兄貴の代役でもいい」そういって、優香の傍にいたいと願った。 夫とは真逆のタイプの宏樹だったが、優しく支えてくれるところは同じで…… 夫のことを想い続けるも、義弟のことも完全には拒絶することができない優香。

出逢いがしらに恋をして 〜一目惚れした超イケメンが今日から上司になりました〜

泉南佳那
恋愛
高橋ひよりは25歳の会社員。 ある朝、遅刻寸前で乗った会社のエレベーターで見知らぬ男性とふたりになる。 モデルと見まごうほど超美形のその人は、その日、本社から移動してきた ひよりの上司だった。 彼、宮沢ジュリアーノは29歳。日伊ハーフの気鋭のプロジェクト・マネージャー。 彼に一目惚れしたひよりだが、彼には本社重役の娘で会社で一番の美人、鈴木亜矢美の花婿候補との噂が……

先生

藤谷 郁
恋愛
薫は28歳の会社員。 町の絵画教室で、穏やかで優しい先生と出会い、恋をした。 ひとまわりも年上の島先生。独身で、恋人もいないと噂されている。 だけど薫は恋愛初心者。 どうすればいいのかわからなくて…… ※他サイトに掲載した過去作品を転載(全年齢向けに改稿)

社内恋愛の絶対条件!"溺愛は退勤時間が過ぎてから"

桜井 響華
恋愛
派遣受付嬢をしている胡桃沢 和奏は、副社長専属秘書である相良 大貴に一目惚れをして勢い余って告白してしまうが、冷たくあしらわれる。諦めモードで日々過ごしていたが、チャンス到来───!?

処理中です...