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第二十四章 蓮さん、愛しています

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「ああ、どうすればいいんだ、美希は許してくれないだろう」

「でも、このまま、ここにずっと泊まるわけにはいきませんよね」

蓮は東條のマンションから仕事に行くことになった。

「着替えはどうなさいますか」

「俺のマンションに取りに行ってくれないか」

「かしこまりました」

東條は朝早く、蓮のマンションに向かった。

「奥様、申し訳ありませんが、社長の着替えを取りに参りました」

美希は何も聞かずに、東條に着替えてを渡した。

「では、失礼致します」

東條は自分のマンションに戻り、着替えを受け取ると、急いで会社に向かった。

この時、美希は蓮のためにお弁当を作っていた。

お弁当を持って、蓮の会社に向かった。

「あのう、いつもお世話になっております、鏑木蓮の家内ですが、
主人はおりますでしょうか」

「社長はただいま外出しております」


「そうですか、ではこれを渡していただけますでしょうか」

美希はお弁当と二、三日の着替えを渡した。

「承ります」

美希は蓮の会社を後にした。

受付社員が東條に連絡を入れた。

お弁当が入っていることに気づいて、昼に食べるために持ってきたのだろうと推測した。

「東條さん、こちら受付ですが、今社長の奥様がお見えになって、
お荷物をお預かり致しました、お弁当が入っているようなので、
すぐに受付までお願いします」

「わかった」

東條は受付に向かって、荷物を受け取った。

お弁当のほかに着替えが入っていた。

なんて健気なんだ、奥様は、何も聞かずに着替えまで用意してくれるとは……

東條はすぐに蓮に連絡した。

「社長、お迎えにあがりますので、一旦、会社にお戻りください」

「何かあったのか」



「奥様がお弁当を作って会社に持ってきてくださったのです、お昼に召し上がらないと無駄になりますので……」

美希が弁当を作ってくれたのか。

すまん、美希、俺はなんて謝ったら許しもらえるんだろうか。

蓮は考えが及ばないまま、悪戯に時は流れた。

そんなとき、蓮のマンションに真弓がやってきた。

「蓮、いますか」

美希は以前三人で買い物していた時のベビーシッターの人だとすぐにわかった。

「主人は仕事ですが……」

「ちょっと入れてくれる?」

美希は仕方なくオートロックを解錠した。

真弓は部屋に入ってきた。

「なんの御用件でしょうか」

「蓮と寝たのよ、私」

美希は衝撃の言葉に驚きの表情を見せた。

「奥さん、全然やらせてくれなくて、溜まってるって言うから、
私が気持ちよくしてあげたの」

美希は黙って聞いていた。

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