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しおりを挟む「のぅ。シヴァルツ。今日は町に行ってこようと思うのじゃ。」
爺ちゃんがそう言ったのは、ミコトが来てから2日経った時だった。
朝食を食べ終わったところで、爺ちゃんがそう切り出してきた。爺ちゃんは月に1~2回ほど町に行く。そして、僕たちが食べる食料を購入してくるのだ。僕が爺ちゃんの代わりに行ければいいんだけど、僕は町の人たちから縁起が悪いと嫌われている。そんな僕が町に行っても、ぼったくられるか食料を売ってくれないかのどちらかだ。
だからいつも爺ちゃんが町に行く。
今日はいつも町に行く間隔からするとかなり早い気がする。
「爺ちゃん?こないだ町に行ったばかりじゃなかったっけ?」
「うむ。ミコトちゃんの情報がないかちと調べてみようと思ってのぉ。あとはミコトちゃんの服を取りに行く予定じゃ。まあ、これはロレインちゃんにミコトちゃんに似合う服を買っておいてもらえないか頼んでおいたんじゃがのぉ。」
「そっか。そう言えば、そうだよね。僕も町に行けたらいいんだけど……。」
忌み嫌われている僕が町に行ったところで、僕は町の人から情報を得ることはできないだろう。なんたって、僕の姿を見れば皆がしかめっ面をして逃げていくのだから。逃げて行かない人は僕に罵声を浴びせるか、ゴミを投げつけるか。どちらにしろ、僕が町で情報収集をするなんてことはできるはずがなかった。
「気にすることはない。シヴァルツにはここでミコトちゃんを守るという使命があるのじゃからな。儂の留守中、しっかりとミコトちゃんを守るのじゃぞ。」
爺ちゃんは俯いてしまった僕の頭を優しく慰めるようにポンポンと叩いた。
「うん。もちろん。」
僕に今できることは爺ちゃんの留守中に全力でミコトを守ること。それ以外は不甲斐ないけれど、今は爺ちゃんに任せておこう。
「良い子じゃ。任せたぞ。シヴァルツ。夜には一度戻ってくる予定じゃ。遅くなるかもしれないからのぉ夕飯は先に食べておくのじゃぞ。」
「うん。わかった。」
爺ちゃんは僕の頭の上に乗せた手でぐしゃぐしゃっと僕の頭を撫でた。
それからすぐに爺ちゃんは僕とミコトを家に残して町に行くと言って出ていってしまった。
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