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四章

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「探し人くらい、ワシが探してやろう。ワシはお主が欲しいのだ。ともに来るがいい。」

「へ??いえ、結構です。それよりお孫さんを連れて帰ってください。必死にこちらを睨んできていますので。」

「ふんっ。あやつなど孫でもなんでもないわ。」

「えっ!!?まおーさま!!僕、解雇!?解雇ですか!?」

「解雇!!お婆ちゃん!!こんな小さな子を雇ってたんですかっ!!?ダメですよ。こんな小さな男の子は遊ぶのが仕事です。」

「はあ!?なんだよ悪魔めっ!僕は小さくないっ!!まだまだ身長は伸びるはずなんだ!!ちんちくりんのチビだなんていうなっ!!」

「身長がまだまだこれから伸びるってことは、まだまだ子供でしょ!!まだ仕事なんて早いわ。まあ、仕事をするのは偉いけど。子供のうちはしっかりと遊びなさい。大人になってからじゃ好き勝手に遊べなくなるんだから。」

「はあ!?僕は子供なんかじゃないしっ!!」

「身長がこれから伸びるんでしょ?大人は身長は伸びないわよ。」

「僕は大人だ!!だから身長はもう伸びないんだっ!!」

「わはははははははっ!!ライチャンがここまで翻弄されるとは!!実に面白い。人間よ、お主の名前を教えてくれぬか?」

どうやら男の子の名前はライチャンというらしい。

ライが名前でちゃんが敬称かな?

それともライチャンという名前なのだろうか。

まあ、そんな細かいことは今は置いておこう。

それよりお婆ちゃんの態度がいきなり尊大になっていることの方が気になる。

さっきまでちょっとボケちゃったお婆ちゃんって感じだったのに。

なに、コレ。

なにがどうなっているのだろうか。

ああ、それにしても目の端に映るライチャンが可愛い。

猫耳と尻尾がこれほど似合う子に初めてあったかも。

写真撮りたい。

この目に焼き付けておきたい。

って!!やばい。ズレた。

今はお婆ちゃんのことが優先事項だ。

「マユと言います。」

「ふむ。マユか。マユか。して、お主の名前を教えてくれぬか?」

「・・・えっ?」

私の声はお婆ちゃんに聞こえなかったのだろうか。

そう思って先ほどより大きな声で名乗る。

「マユと言います!」

「うむ。お主の名前確かに覚えたぞ。しかし、面白いな人間よ。お主の名前を教えてくれぬか?」

ちょっとまて!!

今、覚えたって言ったよね!?

私の名前覚えたっていったよね!!

どうしてまだ名前を聞いてくるの!?

「マ・ユ・です!!」

先ほどより大きな声でおばあちゃんに名乗る。

いや、でも聞こえているようだから大きな声じゃなくてもいいのか。

「うむうむ。マユと言うのだな。実に面白い人間だ。名前を聞いてやろう。さあ、ワシにお主の名前を教えるがいい。」

・・・もう、ヤダ。

ここから逃げてもいいですか?

お婆ちゃんにはライチャンがいるからお婆ちゃんボケちゃってるみたいだけど、無事に帰れるよね?

私、もうここから離れてもいいよね?

 

 
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