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四章

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「やっと見つけましたよ。」

お婆ちゃんのボケが進んでしまってどうしていいかわからず困惑しているところにもう一人男の人が現れた。

って、男の人?

声は低いから男の人かと思ったけれど見た目は中性的であり、一見すると男性だか女性だかわからない。

髪だって真っ黒のストレートヘアーで腰くらいまでの長さがあるのだ。

服装も多少露出度が高い気がするが、男性が着ていても女性が着ていても違和感のない服装である。

っていうかさ、見たこともないくらいの美形なんだけど・・・。

ライチャンが大人になったらこんな美形になるのかな。

ライチャン今は美少年だけど、成長したらかなりの美形になるのは確実だろう。

「おお。タイチャンか。何しに来たのじゃ?」

お婆ちゃんはこの人が誰だか今回はすんなりとわかったようだ。

それだけ信頼が厚いということかな。

「お迎えにあがりました。勝手にいなくなっては皆が心配いたします。」

タイチャンと呼ばれた人はお婆ちゃんの前で恭しく腰を折ってそう告げた。

その姿はとても様になっていて、美しい。

美形は目の保養である。

この人もお婆ちゃんのお孫さんだろうか・・・?

「ちと、散歩しておっただけじゃ。タイチャンは心配性だの。」

お婆ちゃんはにこにこしながらタイチャンに向かって告げる。

「ほんとに貴女と言う方は・・・。」

タイチャンはにこにこ笑顔のお婆ちゃんを見て、大きなため息を一つついた。

「さ、お早く帰りましょう。ライチャンも帰りますよ。・・・ってなんですか、そんな可愛い恰好をして。どんな遊びをしているんですか?」

「か、可愛い恰好とはなんだよ!僕はかっこいいの!!」

タイチャンはライチャンを見て、にっこりと微笑んだ。

だけど、その目は全く笑っていない。

うーん。

タイチャンという人はライチャンよりなんだかとっつきにくそうで怖そうだ。

ライチャンは可愛いと言われて頬をぷくーーーっと膨らませて不満気な顔を見せている。

っていうか、ライチャン。可愛いだけだし、それ。

猫耳と猫尻尾と相まってとっても可愛いだけだから、それ。

変質者がいたら攫われてしまうんじゃないかというほど、可愛い。

「猫耳と尻尾を生やしていたら可愛いだけでしょう。」

タイチャンは冷静にそう言った。

うん。確かに。

私はタイチャンの言葉にコクリと頷いた。

「猫耳っ!?尻尾っ!?なにそれ!!なにそれ!?」

あ、あれ?

猫耳と尻尾と聞いてライチャンが急に慌て始めた。

もしかして・・・。

「なんだ、ライチャン。気づいていなかったのか・・・?自分で猫耳と尻尾を生やした訳ではないのか?」

「違うっ!!僕は知らないの!!なんで!なんで猫耳!?尻尾!?」

どうやら、ライチャンは今頃猫耳と尻尾が生えていることに気が付いたらしい。

今まで気がつかなかったのか・・・。

それほど、化粧水の味が衝撃的だったのかなぁ。

 

 

 

 

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