見よう見まねで生産チート

立風人(りふと)

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第四章 ジメッとメラッと強化合宿 編

チカラのあり方……1

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「亮~、ご飯できたで…えらい散らかってんな」
「ごめんごめん、すぐ片付けるよ」
「どないしてん?なんか問題?」

「まほ~じんが~出たり~出なかったり~うまくいかないんだって~」



ギルドから帰宅して、何となく明日の備えとして人数分のポーションくらいは作っておこうかと始めたのだが、スキルの調子がおかしく、うまくいかないのだ。




「上手いこと機能せんって、どんな感じなん?」

「創造が手作業用のスキルになってみたり魔法でできたり、コロコロ変わってて…もう訳が分からない感じ。ポーションの質に影響が出てるんだよ。」
「スランプか、珍しいな」



いや、厳密に言うと一度二度の話ではない。週間単位や日単位でならこれまでにも何度も起きてる。



匠や初代のメルタ、ティールズの体は生産スキルの方を使ってハンディングで鉄を紙のように曲げたりして作っていて、ポーションの類や陸やリトルタートルズ、二代目メルタ、ティールズの身体は魔法っぽいものがほとんどだ。


どちらも出来ることに大差はないのだが、魔法と手作業では感覚が結構違うのだ。



今までは俺が創造を使いこなせてないせいかと思って何となく無視していたが、今回はモロに影響が出過ぎだ。


何かよくない事が俺の体に起きてるんだろうか。



「医者…はスキルまでは専門外やろうしな、どないしよ…」
「こういう場合のことってこの辞書で調べられるかな?
俺の体の不調…創造の不調…」

知りたいことを念じれば地球の知識を含めて色々な知識を閲覧できるこの説明書なら何かわかるかもしれない。


そう思って厚い本の真っ白いページを適当にめくってみる。


[創造神じゃ。すまんがちょっと神界にきてくれ。]


浮かび上がってきた文字は説明文ではなく創造神からのメッセージ(?)
また何かあったのだろうか



「また神界から呼び出しかいな?」
「多分、何かあったのだけは間違いないみたい。」



これまでに二度三度神界に行ったが、神界側の呼び出しの方が多くなった。



っていうかこの本メッセージ機能付きだったんだ…




in神界。

「手作業の重要さをお前はなんも分かっちゃいねぇ。創造は生産スキルだ!」

「いいえ、魔力を使って物を生成する。創造は魔法よ!」

「生産スキル!」
「魔法!」



「すまんの…見苦しいところを見せて。」
「オッケ。なんとなく原因が分かった。」



俺の不調の正体。それは魔法神と技巧神の神喧嘩だ。


これまで何回か創造の使い方が変わったのも今回ほどではない小競り合いがあってそのたびに俺のスキルをいじって証明してやろうってしてたらしい。


俺を使ってなんてことしてくれてるんだ




「どうやら口で言って分からねぇみてぇだなぁ」
「上等じゃない。魔法の素晴らしさを教えてあげるわ」


突然始まる神々のバトル展開、神のプレッシャーに俺は全身を支配され震えながら後退りすることしかできない。



「やめんか!!」


ようやく2柱の眼中に俺が入り、喧嘩による圧がピタッと消えた。


「おっリョー、悪いな。
コイツが頑固でよ」
「ごめんなさいね。見苦しいところを見せちゃって。このバカが全然話を聞いてくれなくてね」




フンッ!



あーあ、テンプレ通りの喧嘩しちゃって…
魔法神と技巧神を落ち着かせ、ちゃぶ台に座らせる。



「で?このケンカはいつから?」



「えーっと…リースに着くよりかは前かしら?」
「お前さんが森でステータス確認をしたちょっと後くらいだな…」




序盤中の序盤からじゃん。


ゲームのチュートリアルなら始まって20秒かそこらでたどり着くぞ。



ちなみに創造が生産スキルの場合と魔法系スキルの場合の違いは具体的に言うと工程の違いだ。



生産スキルの方はパーツや工程をひとつひとつを丁寧に作っていくプラモみたいなタイプ。

器用度補正が常時発動する。形の調整はこっちの方が得意




魔法の方は全体像とパーツひとつひとつのイメージをザックリ固めて一気に作るいわば3Dプリンター。

調整が効きにくい代わりに作る時はこっちの方が楽っちゃ楽。



「ケンカするなとは言わないし、どっちも便利なのは俺が身を持って知ってる。

けど創造がどっちにあるかコロコロ変えるのだけはやめてくれないかな

控えめに言って危険だから」


「すまん…」
「ごめんなさい…」



「創造神」
「何じゃ?」
「これまでは魔法神と技巧神の喧嘩があってどちらか一方をってやってきたわけだけど、スキルのどちらか一方をじゃなくて両方とも紐づけた状態で、生産スキルと魔法にことって可能?」


「可能じゃが…レベルが3対3といった具合に下がるぞ?良いのか?」




急ぐわけではないし、レベルを3もあれば鉄製のものを作れる。まぁ両方とも使えるなら実質レベル6と変わらない。



以前ポーションを大量に作りながら魔法道具やメルタ、ティールズ、タマちゃんズを同時進行で作った時に結構レベルが上がってたから、上級か中級ポーションでも作ってたらそのうち上がるだろうし。



ミスリルとかオリハルコンを扱うにはレベルが3では足りないだろうが、そこはマルクさんの店で取り寄せれるか探してもらってる最中。


まだ時間はかかるだろう。



「その辺はなんとかするよ。」
「そうか。では」



俺の頭に手をかざし、なにかを詠唱し始めた




「……ほれ、終わったぞ。」



「合言葉は【創造クリエイション】よ。」

「試しに…【創造クリエイション…片手剣、盾、銃、ナッケンジョー】」




鉄の塊から言った順に変形できた。鉄、鋼が扱えるなら当面苦労することはない。



「問題ないよ。」


「じゃあ最後にあの本のことなんじゃが。」


「あぁ、前きた時に聞けなかったやつね、メッセージ機能付きなのはさっきまで知らなかったけど」


「あの本と対ついになる物がこちらにあっての、文字は儂の手書きじゃから辞書というより、これどうやってやるの?ってメールやLI○Eで我らに聞いとるようなものじゃ。

返信はちと遅れるが、既読無視とかはせんから気軽に使ってよいぞ。」


「それって辞書っていうよりでっかい携帯じゃない?」



異世界の神からメールとSNSの単語が出てくるのはちょっと違和感。



「あ、もう時間切れみたい」

「そうじゃった!陸の魂についてじゃが、ちょっとずつ自己修復しておる!
いろいろゆっくりなのはほぼ元々の性格じゃから、慣れれば大丈…」



惜しい!もうちょっとで全部聞き取れたのに。


まぁ今回は内容が伝わったし、聞き取れたものとしようか。


すっかり日は落ちシスターさんに見送られながら教会を後にする。











翌日

side 匠

「あれ、リョー君は?」
「後便や。
また寝んといろいろ作り出したんよ。

ポーションの差し入れ預かっとるから配るわ。」

「種類はなにがあるの?」
「回復、魔力、体力に精神、状態異常の4種類が中級で1人各2本ずつ計8本や。

中には当たりで上級も混じっとるって言うとったで。」
「上級!?
そんな高価な物を差し入れにしていいのか!?」
「あいつが渡しとけ言うとるしええんやろ。
ささっ!この箱の中に手~突っ込んで選びや。見たらあかんで」



昨日の成功分とあの後作った分では上級の数が少なかったもんやからくじ引きにして不満の出にくい形にしてみたんやって。
 

亮がワイに預けた箱は5つ。

箱ごとにポーションを分けて、箱の上部分に直径10センチの穴が開いとる誰でも知っとるタイプのくじ引きや



「やった!上級の体力ポーションゲット~♪」

「アタイも上級の魔力ポーションもーらい♪」

「オレのは回復と状態異常か、セインは?」

「上級精神ポーション…ほとんど意味ない…」
「セイン、交換するか?」
「する…」

「交換したところで緊急時は分け分けして乗り切ことになるんやないの?」
「いいんだ。こういうのは気持ちの問題だから。

ほら、セインを見てみろ」

ギュッ…

ポーションを抱きしめんなや、割れるて。

中級でも結構効果あるしそんな心配せんでも充分やろ。




「今日のチーム分けを決めよう。

昨日のことと、雨季の間は魚も不足するという情報を考慮して3つのチームに分けることにした。」



Aチーム:グレイス、ウィル、ヴァル
Bチーム:メルタ、匠、亮(不在)、ルミ
釣り組:セイン、ティールズ、陸

「まぁこうなるやろうね。」



Aチームはランク高め狙いで、Bチームは数狙いやな。


釣り組は性格か武器の関係上、狩りに向かん奴らの集まりやね。

結界魔法の網と、地属性を使えばツタで糸、石で針、木で竿を作れるし放っといてもぎょうさん獲ってくるやろ。



ちなみに冒険者ギルドで肉はともかく魚は買い取ってはくれへん。


元々食材は商業ギルドの管轄やから、そっちに持ってくと買い取ってくれるか、魚屋と仲介してくれるんよ。


雨季になると魚を獲りに行かれへんし、外から入ってくる魚がほぼないからこれはこれで解決できるならしておくべき食料問題にあたる。


あくまでも食糧の確保であって依頼数や獲り方に縛りはないから、効率的にもこの編成になるわけや。


「ほな森チームと釣りチームに別れて行こか」


「じゃ~またあとでね~」



「【つむじ風・連】」

「【サンダーボール】」

「フンッ!はっ!」





「それにしてもこの森って魔獣多いな。よう湧いて出るわ。」

「【ウィンドカッター】!

そりゃ元々魔力の多い森だからね。スタンピードから半年ありゃ元どおりになるんだよ」

「ホイっ!

自然も豊かで木の実なんかも多い。小さな獣がいればそれを餌とする魔獣も増えるわけじゃな。このッ!」

「次のスタンピード、いつ来てもおかしないんとちゃう?」

「いや、実はざっと25年おきくらいに起きてるんだってさ」

「あの規模のが四半世紀ごとに起きるってことか?」

「25年前にスタンピードがあった時はママも領主おじさんも現役バリバリだったから被害は最小限に収まったんだってさ。

この間のスタンピードの時にどういう備えが必要か知ってたらしいけど、ママ達のの時の竜はただの竜で火竜ではなかったらしいよ。」

「どう違うん?」
「竜にもいろいろいてね。普通の竜がBランクだとしたら、アタイらで倒したのがAランクの属性持ち上位種。

さらにその上に各属性ごとに最上位種がいるんだってさ。そうなると災害級でSランクでもないと倒せないんだってさ。」
「アンタらの上がおんねや…」
「国が手中に収めておきたがる超実力者。
国の政治やギルドに一声掛ければほぼ断ることができないほどの影響力を持つ存在じゃ。
そうお目にかかれん。」
「途中で引退したけど、ママとおじさんもSランクくらいの実力はあるって聞いたことがあるよ。
[火山の鬼][隕石の拳闘士ジョセフ]って聞いたことないかい?」
「火山と隕石なら生前に一度だけ見たことがあるぞ。
遠目からじゃったがあの凄まじい魔法と戦い方は忘れられんのう…」




ポカーン…
話の内容についていかれんくなってきたな。



事実上Sランクか…とりあえずおばちゃん怒らさんように気ぃつけよ…



















side 俺

「んんんー…!」


みんなの声がしない。



アムとレグもメアリさんのとこにお願いしてあるから朝のうちに行ったんだろう。



昨日からポーションをより飲みやすい味に改良したり、アタッチメントボックスや新しい武器の開発をしてたらいつの間にか寝てしまったようだ。

体が重い。特に肩と腰がヤバイ。


「腰痛に効く薬は…ないな。

余ったポーションでも飲んどこ」


ゴクッゴクッ

「ぷはぁ…
うま。効力にも問題なし。」




創造魔法と創造スキルの両方が使えるようになり、スキル自体に少しだけ改良を加えたことで以前より便利になった。




一晩あればいっぱい出来ちゃうわけで。
ひとつ作ったらまた別のものをって感じで材料がなくなるまで使ったのだが全部説明すると長くなるのでやめておこう。


多分そのうち使うだろうし。


朝食と身支度を済まし、家を出る。



門で一声かけて森に入ればすぐに川で釣りをしてる3人+10匹を発見。



「あ~~っ りょ~くん来たよ~~」
「お待たせ。他の人たちは?」
「昼時だからもうすぐここに集まる。」
「え?もうそんな時間ですか」
「…熱中しすぎ」
「寝ないのは戦いにも影響が出る。休養もちゃんと取るべき。」



眠くないと言っては嘘になるが、ちゃんと寝たもん!

…4時間くらい




匠達の声も遠くから聞こえてきた。


「主も着いておったか」
「意外と早かったね。」
「ナイスタイミングやな。

ハチミツが大量に手に入ったから、あとでハニートーストでも作ろーや」



「おっリョー君もう着いてたんだ。」



グレイスさん達も合流。



「ヴォッヴォ~」
「ウッホ」
「徹夜だと聞いたがむしろいつにも増して元気そうだな。」
「えぇまぁ。いろいろ便利になったんで」


あれ…ヒト族、ヒト族、カンガルー…大袋を背負った。一頭なんか多い。


「あの~…なんか増えてません?」
「紹介しとくね。この森に住んでるボクの従魔、ゴリラのフォル君だよ。」
「雨季前に木の実なんかを分けてもらってる。
まぁ、パーティー外の仲間だと思ってくれ。」


「ウホッ」
「あ、どうも」



握手求められた。あ、挨拶大事にするタイプなのね…意外と握る手がソフトタッチ…


じぃーーーーっ


「な、なんですか?」
「フォル君、彼がさっき言ってたすごい冒険者だよ。」


フンフン。ガサゴソ


「ウホホ」
「え?」
「あげるってさ。」



フォルさんが大袋から出した白い花を見て一瞬身構えたが鑑定を使ってようやく言ってた意味がわかる。 




「月光花?」
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