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第四章 ジメッとメラッと強化合宿 編
無鉄砲とビビりとパワーバカ 1
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「おーう。手ェあいたでー」
「待たせてすまんの」
「ナイスタイミング。
ちょうど全員の魔法見終わったところ。ティールズは?」
「ワシと交代制をとっておる。1時間後にはワシも行くからの。」
「分かった。
早速で悪いんだけどさ、3人の武術テスト任せてもいい?」
「おぉ、良いぞ。実践形式かの?」
「最初はそのつもりだったんだけど、この焦げ臭さから察してほしい。
急遽、巻藁で様子みようかなって」
「お…おう…そうするがよいじゃろうな。ひとまずワシも少し離れて見極めるとしようかのう」
「これを切るんすか?」
「そうじゃ。各々の得物を使って好きなやり方で良いぞ。」
「やってみるっす。
…このぉっ!!」
ミチッ…
「え~…記録、2センチ。そのナイフを見せてみなさい」
「どうぞっす」
「ふん…なるほどの。
ほれ、すまんの。
ナイフが安物すぎ、力も技も初歩レベルっと。よいぞ。次。」
「うっ……」
「なにも緊張することはない。相当綺麗に刃が入らんとコイツは切れん。思いっきりやりなさい。」
「はいっ…ふぅ… ふんっ!!」
ザンッ
「記録、切れはしたが切った跡がいびつ。少々刃を恐れすぎっと。次」
「…?」
「どうしたんじゃ?やらんのか?」
「これ、切るじゃなくて壊すとかではいけませんか?」
「それは別に構わんぞ。
切るなり折るなり砕くなり、得意な方法でやったら良いぞ」
「はい。参ります。」
メルタが身の安全の確保のため、10歩後ろに下がる
ん?強化にしては魔力の属性が違う?
ビリビリッ
「どぉっっせぇい!!」
バギィッ
ドゴっ
「グゥォオホォッ!!」
「え?ごめんなさい!!」
武術テスト中止のお知らせ。
「すごい。メルタさんの鎧が…ボッコボコ…
これまずいんじゃないの?」
「ごめんなさい…」
「思いっきりいけと言ったのはワシじゃ、謝る必要はないぞ。
それに鎧を着とったおかげで衝撃以外ほぼなかった。
腹部周りに違和感があるが自然と緊急性は感じんぞ」
「中のパーツの損傷は…奇跡的に急所は外れてるけど…
あちゃぁ…魔力変換炉はダメだね。」
「魔力ヘンカンロってなんすか?
壊れたらヤバいんすか?」
「魔力変換炉っていうのは人間で言う胃や腸と同じ役割をするんだけど、元々勝手に魔力を回復するようにできてるから取り急ぎ無くても困るわけではないんだ。」
「そうなんすか?」
「せいぜい食事やポーションによる魔力回復が止まるくらいで、飲まず食わずでも普通に動けるし、あとで直しても間に合うから大丈夫。」
「シルヴィア嬢のパワーをどうしたもんか…」
「そやな。このままやったら鎧が何枚あっても足らんで」
「よし、初歩の初歩からおさらいしよう。」
「3人ともそこらへんに座って」
「魔力を感じるところからやろう。
それぞれ属性が違うけど魔法が使えてる以上、魔力の制御が必須になってくるのは共通。
3人の中でケリーのファイアボールは制御がうまくできてる方だけど、すぐに消えるし今のところ連発や維持はできないでしょ?」
「無理っすね」
「フィエリアの無属性の強化は長持ちするタイプだから…多分衛兵の仕事でよく使うでしょ」
「うん。脚力強化は逃げる犯人を追いかけたりするし、ヒールも怪我した時によく使うし、ライトは当直の時に仕事するとどうしても必要になってくるから。」
「魔法は衛兵さんに?」
「そうだよ。
仕事の合間にちょくちょく教えてくれるんだけど、衛兵隊うちに魔法を使える人が少なくて、練習しようにも北門と行ったり来たりだからなかなかタイミング合わなくて。」
「長持ちさせられるなら他の強化も使えるはずだけど、そもそも操るのは魔法であって魔力ではないっていう概念みたいなのがどこかで邪魔してる気がするんだけど」
「あ~…そういえばそうかも。」
「最後は威力に関してだけは申し分ないシルヴィア、これは推測だけど、魔法の威力のせいで制御が持ってかれてるんじゃないかな?」
「何でわかるんですの?」
「雷属性の使い手にありがちなパターンなんだ。
普通は初級魔法から徐々にステップアップしてつかえるようになる魔法ばっかりなのにいきなり1個か2個先の魔法に手を出すとそうなるんだ。」
「それ…よく言われるのですが、イマイチピンときませんわ。」
「大丈夫。そのためのことを今からやるから。3人とも目を閉じて
肩の力をゆ~っくり抜いて、血の流れに集中しようか。
だんだん集中していくとその中にあるキラキラ光るとか何か温かいようなものが感じ取れるかな?」
「これが…?」
「魔力…ですの?」
「そう。今から順に手を背中に当てて俺の魔力を流し込むから、魔力の波を感じてみようか。フィエリアとケリーから」
「むむむ…どわっ、おぉ…どわっ、おぉ…」
「…うぁっ……うっ……」
「次、シルヴィアは弱い方の波に集中して…いくよ?」
「はい…んっ…んん?んっ……ん?…ん?……ん?」
「どう?」
「最初の方はちょっとわかりませんでしたが…最後はよわい波と波のないところがありました?」
「お、正解。みんな感じは分かった?」
「最初びっくりしたっすけど、感覚は分かったっす」
「多分こうかなっていうのは分かったと思う。」
「今のを1人で再現する練習から始めようか。俺たちで補助するけど最終的に1人でやれるようになろう。」
数十分後
「どうですか?」
「完璧。
今のを1日2回各5分~10分くらいやる。それを1週間もするとかなり変わってくると思う。
試しにシルヴィア、人差し指と親指の間にに小さい稲妻を発生させてみなよ」
「ん…」
ピリピリピリピリ…
「こ、こうですか?」
バチっ
「惜しい!けどかなり良くなった。今なら普通のサンダーも使えるかも。ちょっとやってみようか。」
「肩の力を抜いて、さっきのを雷属性に変える。あとはそのまま魔法を撃つ。」
「はい。…いきます。【サンダー】!」
ゴゴロゴロ…バリっドォオオオオン
シルヴィアの魔法は的の1メートル横を撃ちつけた。
威力の制御はまだまだだが先ほどのものとはまるでライオンと猫くらい差がある。外れてはいるものの制御が効いてる。
「あれが…正しいサンダー…」
「どうですかギルドマスター?あれ?ギルドマスター?」
「嘘だろう?あのお嬢がものの1、2時間で…」
「ギルドマスター?」
「聞こえてるよ!」
ゴンッ
「イッタァ…!
殴ることはないでしょ!?」
「感動する時間くらいくれたっていいもんだよ。
ったく…でもアンタ、こんな簡単な方法で良くなるなんてよくわかったね」
「見ての通り、3人とも魔法をある程度使えるので、理論による補助と問題点を潰してあげればすぐにCランクに追いつけるようになります。
2週間くらいで結構変わると思いますよ?」
「そうかい、ならアタシかルミ達でたまに様子見る程度ですみそうだね。」
「そうですね。ただ、そのうちお手伝いをお願いするかもしれないですけど。」
「その顔、何か企んでるね?まぁいい。そん時は早めに言っておくれ。アタシから集合かけとくから。」
ピピーッピピーッ、ピピーッピピーッ
「ん?あ、12時のアラームか。みんな一旦荷物持って出るよ~。」
「どこ行くんだい?」
「え?この後ここで試験あるんですよね?」
「アンタのだよ」
「は?」
「アンタの、Bランク昇格試験さ。」
「え?なんで?Bランク?俺、Dランクですよ?Cランク昇格試験ならともかく、Bって何かの間違いじゃないですか?」
「アンタの功績が各支部で評価をされてね。
功績の割にランク評価がおかしいって声が出てんだよ…」
「それにしたってBランク?」
そもそもなんでお仕事依頼しかしてないのにCランクの昇格条件満たしてるんですか!?
依頼数の評価ってそんな甘く…」
ここである一言を思い出す。
グレイスさん達に連れ出された時のことを。
「嵌められた…」
「ルミのはついで。アンタの昇格は回復手の枠さ。」
「は?」
「戦力ばかりが冒険者じゃないのさ。
戦う奴らもいれば、戦力以外に特化した奴もいる。
回復魔法やポーション製薬、索敵、雑用依頼で冒険者ギルドに貢献している奴らも貴重な存在として評価される。
実はアンタが評価された功績は討伐以外の方なのさ。」
「それって、戦わせる必要ないんじゃ…」
「ないよ。試験は嘘さ。」
「ですよね!!」
「ただ、あの子達にアンタの実力の一部くらいは見せておきたいからね。
アタシが見たいからってのもあるけど…
いいだろ?一戦だけ付き合っておくれよ」
「えー…」
「師匠の戦うところ見せて下さいっす!」
「是非見せてくださいまし!」
「僕も…リョー君の戦い方みてみたいな…」
はいはい、どうせ俺は押しに弱いですよ~だ。
いつもこうやって言われるがままに準備してあれよあれよと念願のスローライフから遠ざかるおバカさんですよ。
言われた通り、せいぜい相手がどんな手で来ても大丈夫なようにしてますよ。
ナッケンジョーの属性を付与し直し。
各属性のレベルが2つ上がった。
そりゃまあそうか。
元々結構強めな魔獣の魔石に、付与しまくって上がったか慣れた俺の付与スキルだ、上がらない方が不思議。
クナイも全部メンテしようと思ったけど普通に危ないから使用禁止だって。
チッ…
「大丈夫かな…」
「いるかしら?」
「来たね2人とも。」
「アランさんとミーナさん!」
「やぁ。久しぶり。」
「元気そうね」
「まぁ、ぼちぼちです。2人はなんでいるんですか?」
「私達はあなたの対戦相手よ。最近Bランクに昇格したの」
「そうなんですか。よろしくお願いします」
「こちらこそ、お手柔らかによろしくね。」
「はぁ…僕たちの相手がリョー君か…どっちが挑戦者なんだかよくわからないね。」
「はぁ…私達生きて帰れるかしら」
「やめてくれよ縁起でもない。」
「ちょっと待ってください?私達?
ってことは1対1じゃないんですか?」
「当たり前だろう?アラン達対アンタじゃ2対1でないと面白くないじゃないか」
「充分面白いと思いますけどね」
「時間がもったいないからさっさと始めるよ。早く位置につきな。」
「はじめっ!」
まずは様子見かな。
「私からいくわ。
【ソーンバインド】【アイスバレット】」
足元に絡まるツタ。飛んでくる拳ほどの氷の群れ。
狙うならまずは囲うべし、か。魔法の使い方としてはいいと思うがそれで俺は倒せんよ。
「【魔力弾】」
パキンッパキンッパキンッパキンッパキンッ
ブチィッブチィッ
「やるわね。」
「よそ見してていいのかい?」
ブゥォン
ブゥオン
「おわっ!」
フッ
「消えた!?」
あせったぁ…斬撃飛ばせるんだ。
不意打ちに備えて分身の用意をしておいて正解だった。
「様子見には少々飛ばし過ぎだったかしら?」
「ド肝を抜くには充分かもしれませんが、まだ本気ではないですよね?」
「そうだね。次はもっと強めでいこうか。」
ちょうど弟子の前だし、お手本がてらちょっと意地悪してみようか。
ナッケンジョーの魔石を片方火属性に付け替えて
「【ファイアボール】×3」
「ケリーさん、あれって…」
「おれっちと同じ魔法っすね。」
気づいてくれたな。
ならこれでもかというくらいにグルグル操ってやって…
「ここは僕が。はっ!」
スパッ
綺麗に切れた3つの球。
「ふっ、この程度で僕たちは倒せな」
ダァンダンダンッダダンダンッ
「ぐはっ!なんっゴッ」
俺が放った魔法が消えてればね。
さっきのは大ぶりなだけの球ではなく、魔力を濃く、硬く練り上げたもの。切ったところで3つが6つの半球になるだけだ。
「お返しです。」
「やってくれるじゃないか。」
「まだまだいきますよ
【エレクトリックブースト】」
バチバチッ
「くっ…このっ!痛っガァッ」
ナッケンジョーのナックル部分だけを使い責め立てる。
斬撃を飛ばす間合いがなければ剣術以外使いにくいはずだし、剣が電撃を通して間接的にダメージが入る。
その上アランさんの近くならミーナさんも迂闊に魔法が使えないはず。
「あれシルヴィアちゃんの魔法じゃない?」
「そうですかね…わたくしの魔法にあのような魔法は覚えがありませんが…」
さてはさっきのは無自覚でやってたな。まあいい。後で解説してやるか。
「くっ…ミーナ!」
「分かってる!
【ソーンバインド】【アイスバインド】【ファイアバレット】【アイスバレット】【ニードルショット】」
一歩も動けなくなっても防御と攻撃することは可能だが、ここはフィリップの魔法を使うか。
「【脚力強化】」
ビュンッ
まずは固められる前に逃げる。
そのままの勢いで撹乱かくらんのために動いて回ろう。
「さらに。【脚力強化】」
ギュオンッ!ギュオンッ!
ギュオンッ!ギュオンッ!
「今度はフィーっちの魔法じゃないっすか?」
「そう…だけど僕はあんなに速くないよ?」
「師匠の動きが追えませんわ。」
「【ライト】」
「きゃぁっ!!」
「【スタン】」
「ミーナ!」
「アランさん後ろです」
「なっ!」
アランさんの目の前には宙に光の球。通常ならここで決着は決まるがそううまくはいかないらしい…
「【ロックアイス】」
「あぶなっ」
頭上から落ちてきた氷の岩は当たったら普通に死ぬやつだ。
「さすがですね。ミーナさん」
口元から血を垂らしたミーナさんがふらふらした状態立っていた。
舌でも噛んでスタンの電撃に耐えたか。
「リョー君こそ…まだまだ余裕そうね…。」
「お2人も連携した戦い方ができるんじゃないですか?」
「やっぱりバレてるか。なら手加減はいらないね。」
「行くわよ!アラン!」
「あぁ!!」
「望むところです。」
ギュオン!ギュオン!ギュオン!
遅いな。
2人で同時に撃てば避ける間もない弾幕を晴れるはず。何かの準備中か?
「そこよ!【アイスバインド】」
ガキガキッガキーン
「あ…やべ」
「今よ!」
「はぁああ!」
「ちょちょちょちょ待って!待って待って!」
「師匠ぉおおお!!」
「おばさま!いくら師匠が強くても2対1では部が悪いですわ」
「いや、まだみたいだよ?」
「え?」「は?」
「だってほら」
ぐぐぐぐ……
「なーーんてね。残念でした」
「おいおい…嘘だろ?」
「【プチドラゴンフィスト】!」
「グァハァッっ」
「アラン!ギャン!!」ズドォオオオオン
アランさんが吹っ飛ぶ延長線上にいて奇跡的に見事巻き込まれて壁に大激突。
手加減したつもりだが、あの音は絶対やり過ぎたな。後で謝ろう。
「ホペェ…」
「キュ…ゥ~…」
「そこまで!アラン、ミーナ、場外及び戦闘不能によりリョーの勝利だよ!マリー!」
「は、はい!」
アランさん達を手早く担架に乗せて運び出す職員さん達。
さすがギルド、準備のいいこと。
ピッ
スマホの画面をいじり、装備をいつもの服に戻す
ハァ…
「師匠!!すごかったっす!」
「一時いっときはダメかと思いましたが、そこからのどんでん返しは誰も予想はできませんわ!」
「あぁ…ありがと」
「どうしたんすか?なんか嬉しそうじゃないっすけど」
「いやぁ…なんかスッキリしない感じがしてさ。」
「なんでっすか?」
「それが…なんていうか…モヤっとする感じがして」
「物足りないんじゃないのかい?」
「ギルドマスター…」
「アンタの武器や闘い方は、魔獣の大群との闘い方を想定したモンであって人との模擬戦には向いてないから常に加減しないといけないから、全力は出しにくいはずさ。
念動の実力的にはあの鎧を使わなくてもアラン達2人とトントンかそれ以上の実力があるしね。
昇格手続きにちっとばかり時間がかかるだろうし、アタシとやるかい?少しは満足すると思うよ?」
「いいんですか?」
「まぁ仕事は残っちゃいるけど、雨季は仕事が少ないから一戦くらいなんてことないのさ。まさか断るなんて言わないだろうね」
「お、お手柔らかにお願いします…」
この後
ギルドマスターと全力で模擬戦ならぬ死闘を繰り広げた俺だが、念動だけ縛りとベタランの壁に心を折られかけたことは誰にも言えない。
「待たせてすまんの」
「ナイスタイミング。
ちょうど全員の魔法見終わったところ。ティールズは?」
「ワシと交代制をとっておる。1時間後にはワシも行くからの。」
「分かった。
早速で悪いんだけどさ、3人の武術テスト任せてもいい?」
「おぉ、良いぞ。実践形式かの?」
「最初はそのつもりだったんだけど、この焦げ臭さから察してほしい。
急遽、巻藁で様子みようかなって」
「お…おう…そうするがよいじゃろうな。ひとまずワシも少し離れて見極めるとしようかのう」
「これを切るんすか?」
「そうじゃ。各々の得物を使って好きなやり方で良いぞ。」
「やってみるっす。
…このぉっ!!」
ミチッ…
「え~…記録、2センチ。そのナイフを見せてみなさい」
「どうぞっす」
「ふん…なるほどの。
ほれ、すまんの。
ナイフが安物すぎ、力も技も初歩レベルっと。よいぞ。次。」
「うっ……」
「なにも緊張することはない。相当綺麗に刃が入らんとコイツは切れん。思いっきりやりなさい。」
「はいっ…ふぅ… ふんっ!!」
ザンッ
「記録、切れはしたが切った跡がいびつ。少々刃を恐れすぎっと。次」
「…?」
「どうしたんじゃ?やらんのか?」
「これ、切るじゃなくて壊すとかではいけませんか?」
「それは別に構わんぞ。
切るなり折るなり砕くなり、得意な方法でやったら良いぞ」
「はい。参ります。」
メルタが身の安全の確保のため、10歩後ろに下がる
ん?強化にしては魔力の属性が違う?
ビリビリッ
「どぉっっせぇい!!」
バギィッ
ドゴっ
「グゥォオホォッ!!」
「え?ごめんなさい!!」
武術テスト中止のお知らせ。
「すごい。メルタさんの鎧が…ボッコボコ…
これまずいんじゃないの?」
「ごめんなさい…」
「思いっきりいけと言ったのはワシじゃ、謝る必要はないぞ。
それに鎧を着とったおかげで衝撃以外ほぼなかった。
腹部周りに違和感があるが自然と緊急性は感じんぞ」
「中のパーツの損傷は…奇跡的に急所は外れてるけど…
あちゃぁ…魔力変換炉はダメだね。」
「魔力ヘンカンロってなんすか?
壊れたらヤバいんすか?」
「魔力変換炉っていうのは人間で言う胃や腸と同じ役割をするんだけど、元々勝手に魔力を回復するようにできてるから取り急ぎ無くても困るわけではないんだ。」
「そうなんすか?」
「せいぜい食事やポーションによる魔力回復が止まるくらいで、飲まず食わずでも普通に動けるし、あとで直しても間に合うから大丈夫。」
「シルヴィア嬢のパワーをどうしたもんか…」
「そやな。このままやったら鎧が何枚あっても足らんで」
「よし、初歩の初歩からおさらいしよう。」
「3人ともそこらへんに座って」
「魔力を感じるところからやろう。
それぞれ属性が違うけど魔法が使えてる以上、魔力の制御が必須になってくるのは共通。
3人の中でケリーのファイアボールは制御がうまくできてる方だけど、すぐに消えるし今のところ連発や維持はできないでしょ?」
「無理っすね」
「フィエリアの無属性の強化は長持ちするタイプだから…多分衛兵の仕事でよく使うでしょ」
「うん。脚力強化は逃げる犯人を追いかけたりするし、ヒールも怪我した時によく使うし、ライトは当直の時に仕事するとどうしても必要になってくるから。」
「魔法は衛兵さんに?」
「そうだよ。
仕事の合間にちょくちょく教えてくれるんだけど、衛兵隊うちに魔法を使える人が少なくて、練習しようにも北門と行ったり来たりだからなかなかタイミング合わなくて。」
「長持ちさせられるなら他の強化も使えるはずだけど、そもそも操るのは魔法であって魔力ではないっていう概念みたいなのがどこかで邪魔してる気がするんだけど」
「あ~…そういえばそうかも。」
「最後は威力に関してだけは申し分ないシルヴィア、これは推測だけど、魔法の威力のせいで制御が持ってかれてるんじゃないかな?」
「何でわかるんですの?」
「雷属性の使い手にありがちなパターンなんだ。
普通は初級魔法から徐々にステップアップしてつかえるようになる魔法ばっかりなのにいきなり1個か2個先の魔法に手を出すとそうなるんだ。」
「それ…よく言われるのですが、イマイチピンときませんわ。」
「大丈夫。そのためのことを今からやるから。3人とも目を閉じて
肩の力をゆ~っくり抜いて、血の流れに集中しようか。
だんだん集中していくとその中にあるキラキラ光るとか何か温かいようなものが感じ取れるかな?」
「これが…?」
「魔力…ですの?」
「そう。今から順に手を背中に当てて俺の魔力を流し込むから、魔力の波を感じてみようか。フィエリアとケリーから」
「むむむ…どわっ、おぉ…どわっ、おぉ…」
「…うぁっ……うっ……」
「次、シルヴィアは弱い方の波に集中して…いくよ?」
「はい…んっ…んん?んっ……ん?…ん?……ん?」
「どう?」
「最初の方はちょっとわかりませんでしたが…最後はよわい波と波のないところがありました?」
「お、正解。みんな感じは分かった?」
「最初びっくりしたっすけど、感覚は分かったっす」
「多分こうかなっていうのは分かったと思う。」
「今のを1人で再現する練習から始めようか。俺たちで補助するけど最終的に1人でやれるようになろう。」
数十分後
「どうですか?」
「完璧。
今のを1日2回各5分~10分くらいやる。それを1週間もするとかなり変わってくると思う。
試しにシルヴィア、人差し指と親指の間にに小さい稲妻を発生させてみなよ」
「ん…」
ピリピリピリピリ…
「こ、こうですか?」
バチっ
「惜しい!けどかなり良くなった。今なら普通のサンダーも使えるかも。ちょっとやってみようか。」
「肩の力を抜いて、さっきのを雷属性に変える。あとはそのまま魔法を撃つ。」
「はい。…いきます。【サンダー】!」
ゴゴロゴロ…バリっドォオオオオン
シルヴィアの魔法は的の1メートル横を撃ちつけた。
威力の制御はまだまだだが先ほどのものとはまるでライオンと猫くらい差がある。外れてはいるものの制御が効いてる。
「あれが…正しいサンダー…」
「どうですかギルドマスター?あれ?ギルドマスター?」
「嘘だろう?あのお嬢がものの1、2時間で…」
「ギルドマスター?」
「聞こえてるよ!」
ゴンッ
「イッタァ…!
殴ることはないでしょ!?」
「感動する時間くらいくれたっていいもんだよ。
ったく…でもアンタ、こんな簡単な方法で良くなるなんてよくわかったね」
「見ての通り、3人とも魔法をある程度使えるので、理論による補助と問題点を潰してあげればすぐにCランクに追いつけるようになります。
2週間くらいで結構変わると思いますよ?」
「そうかい、ならアタシかルミ達でたまに様子見る程度ですみそうだね。」
「そうですね。ただ、そのうちお手伝いをお願いするかもしれないですけど。」
「その顔、何か企んでるね?まぁいい。そん時は早めに言っておくれ。アタシから集合かけとくから。」
ピピーッピピーッ、ピピーッピピーッ
「ん?あ、12時のアラームか。みんな一旦荷物持って出るよ~。」
「どこ行くんだい?」
「え?この後ここで試験あるんですよね?」
「アンタのだよ」
「は?」
「アンタの、Bランク昇格試験さ。」
「え?なんで?Bランク?俺、Dランクですよ?Cランク昇格試験ならともかく、Bって何かの間違いじゃないですか?」
「アンタの功績が各支部で評価をされてね。
功績の割にランク評価がおかしいって声が出てんだよ…」
「それにしたってBランク?」
そもそもなんでお仕事依頼しかしてないのにCランクの昇格条件満たしてるんですか!?
依頼数の評価ってそんな甘く…」
ここである一言を思い出す。
グレイスさん達に連れ出された時のことを。
「嵌められた…」
「ルミのはついで。アンタの昇格は回復手の枠さ。」
「は?」
「戦力ばかりが冒険者じゃないのさ。
戦う奴らもいれば、戦力以外に特化した奴もいる。
回復魔法やポーション製薬、索敵、雑用依頼で冒険者ギルドに貢献している奴らも貴重な存在として評価される。
実はアンタが評価された功績は討伐以外の方なのさ。」
「それって、戦わせる必要ないんじゃ…」
「ないよ。試験は嘘さ。」
「ですよね!!」
「ただ、あの子達にアンタの実力の一部くらいは見せておきたいからね。
アタシが見たいからってのもあるけど…
いいだろ?一戦だけ付き合っておくれよ」
「えー…」
「師匠の戦うところ見せて下さいっす!」
「是非見せてくださいまし!」
「僕も…リョー君の戦い方みてみたいな…」
はいはい、どうせ俺は押しに弱いですよ~だ。
いつもこうやって言われるがままに準備してあれよあれよと念願のスローライフから遠ざかるおバカさんですよ。
言われた通り、せいぜい相手がどんな手で来ても大丈夫なようにしてますよ。
ナッケンジョーの属性を付与し直し。
各属性のレベルが2つ上がった。
そりゃまあそうか。
元々結構強めな魔獣の魔石に、付与しまくって上がったか慣れた俺の付与スキルだ、上がらない方が不思議。
クナイも全部メンテしようと思ったけど普通に危ないから使用禁止だって。
チッ…
「大丈夫かな…」
「いるかしら?」
「来たね2人とも。」
「アランさんとミーナさん!」
「やぁ。久しぶり。」
「元気そうね」
「まぁ、ぼちぼちです。2人はなんでいるんですか?」
「私達はあなたの対戦相手よ。最近Bランクに昇格したの」
「そうなんですか。よろしくお願いします」
「こちらこそ、お手柔らかによろしくね。」
「はぁ…僕たちの相手がリョー君か…どっちが挑戦者なんだかよくわからないね。」
「はぁ…私達生きて帰れるかしら」
「やめてくれよ縁起でもない。」
「ちょっと待ってください?私達?
ってことは1対1じゃないんですか?」
「当たり前だろう?アラン達対アンタじゃ2対1でないと面白くないじゃないか」
「充分面白いと思いますけどね」
「時間がもったいないからさっさと始めるよ。早く位置につきな。」
「はじめっ!」
まずは様子見かな。
「私からいくわ。
【ソーンバインド】【アイスバレット】」
足元に絡まるツタ。飛んでくる拳ほどの氷の群れ。
狙うならまずは囲うべし、か。魔法の使い方としてはいいと思うがそれで俺は倒せんよ。
「【魔力弾】」
パキンッパキンッパキンッパキンッパキンッ
ブチィッブチィッ
「やるわね。」
「よそ見してていいのかい?」
ブゥォン
ブゥオン
「おわっ!」
フッ
「消えた!?」
あせったぁ…斬撃飛ばせるんだ。
不意打ちに備えて分身の用意をしておいて正解だった。
「様子見には少々飛ばし過ぎだったかしら?」
「ド肝を抜くには充分かもしれませんが、まだ本気ではないですよね?」
「そうだね。次はもっと強めでいこうか。」
ちょうど弟子の前だし、お手本がてらちょっと意地悪してみようか。
ナッケンジョーの魔石を片方火属性に付け替えて
「【ファイアボール】×3」
「ケリーさん、あれって…」
「おれっちと同じ魔法っすね。」
気づいてくれたな。
ならこれでもかというくらいにグルグル操ってやって…
「ここは僕が。はっ!」
スパッ
綺麗に切れた3つの球。
「ふっ、この程度で僕たちは倒せな」
ダァンダンダンッダダンダンッ
「ぐはっ!なんっゴッ」
俺が放った魔法が消えてればね。
さっきのは大ぶりなだけの球ではなく、魔力を濃く、硬く練り上げたもの。切ったところで3つが6つの半球になるだけだ。
「お返しです。」
「やってくれるじゃないか。」
「まだまだいきますよ
【エレクトリックブースト】」
バチバチッ
「くっ…このっ!痛っガァッ」
ナッケンジョーのナックル部分だけを使い責め立てる。
斬撃を飛ばす間合いがなければ剣術以外使いにくいはずだし、剣が電撃を通して間接的にダメージが入る。
その上アランさんの近くならミーナさんも迂闊に魔法が使えないはず。
「あれシルヴィアちゃんの魔法じゃない?」
「そうですかね…わたくしの魔法にあのような魔法は覚えがありませんが…」
さてはさっきのは無自覚でやってたな。まあいい。後で解説してやるか。
「くっ…ミーナ!」
「分かってる!
【ソーンバインド】【アイスバインド】【ファイアバレット】【アイスバレット】【ニードルショット】」
一歩も動けなくなっても防御と攻撃することは可能だが、ここはフィリップの魔法を使うか。
「【脚力強化】」
ビュンッ
まずは固められる前に逃げる。
そのままの勢いで撹乱かくらんのために動いて回ろう。
「さらに。【脚力強化】」
ギュオンッ!ギュオンッ!
ギュオンッ!ギュオンッ!
「今度はフィーっちの魔法じゃないっすか?」
「そう…だけど僕はあんなに速くないよ?」
「師匠の動きが追えませんわ。」
「【ライト】」
「きゃぁっ!!」
「【スタン】」
「ミーナ!」
「アランさん後ろです」
「なっ!」
アランさんの目の前には宙に光の球。通常ならここで決着は決まるがそううまくはいかないらしい…
「【ロックアイス】」
「あぶなっ」
頭上から落ちてきた氷の岩は当たったら普通に死ぬやつだ。
「さすがですね。ミーナさん」
口元から血を垂らしたミーナさんがふらふらした状態立っていた。
舌でも噛んでスタンの電撃に耐えたか。
「リョー君こそ…まだまだ余裕そうね…。」
「お2人も連携した戦い方ができるんじゃないですか?」
「やっぱりバレてるか。なら手加減はいらないね。」
「行くわよ!アラン!」
「あぁ!!」
「望むところです。」
ギュオン!ギュオン!ギュオン!
遅いな。
2人で同時に撃てば避ける間もない弾幕を晴れるはず。何かの準備中か?
「そこよ!【アイスバインド】」
ガキガキッガキーン
「あ…やべ」
「今よ!」
「はぁああ!」
「ちょちょちょちょ待って!待って待って!」
「師匠ぉおおお!!」
「おばさま!いくら師匠が強くても2対1では部が悪いですわ」
「いや、まだみたいだよ?」
「え?」「は?」
「だってほら」
ぐぐぐぐ……
「なーーんてね。残念でした」
「おいおい…嘘だろ?」
「【プチドラゴンフィスト】!」
「グァハァッっ」
「アラン!ギャン!!」ズドォオオオオン
アランさんが吹っ飛ぶ延長線上にいて奇跡的に見事巻き込まれて壁に大激突。
手加減したつもりだが、あの音は絶対やり過ぎたな。後で謝ろう。
「ホペェ…」
「キュ…ゥ~…」
「そこまで!アラン、ミーナ、場外及び戦闘不能によりリョーの勝利だよ!マリー!」
「は、はい!」
アランさん達を手早く担架に乗せて運び出す職員さん達。
さすがギルド、準備のいいこと。
ピッ
スマホの画面をいじり、装備をいつもの服に戻す
ハァ…
「師匠!!すごかったっす!」
「一時いっときはダメかと思いましたが、そこからのどんでん返しは誰も予想はできませんわ!」
「あぁ…ありがと」
「どうしたんすか?なんか嬉しそうじゃないっすけど」
「いやぁ…なんかスッキリしない感じがしてさ。」
「なんでっすか?」
「それが…なんていうか…モヤっとする感じがして」
「物足りないんじゃないのかい?」
「ギルドマスター…」
「アンタの武器や闘い方は、魔獣の大群との闘い方を想定したモンであって人との模擬戦には向いてないから常に加減しないといけないから、全力は出しにくいはずさ。
念動の実力的にはあの鎧を使わなくてもアラン達2人とトントンかそれ以上の実力があるしね。
昇格手続きにちっとばかり時間がかかるだろうし、アタシとやるかい?少しは満足すると思うよ?」
「いいんですか?」
「まぁ仕事は残っちゃいるけど、雨季は仕事が少ないから一戦くらいなんてことないのさ。まさか断るなんて言わないだろうね」
「お、お手柔らかにお願いします…」
この後
ギルドマスターと全力で模擬戦ならぬ死闘を繰り広げた俺だが、念動だけ縛りとベタランの壁に心を折られかけたことは誰にも言えない。
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