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74 獣人族と海の向こうの大陸 2
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《海鳥亭》のそばの小さな宿屋に部屋を借りた俺は、夜中になるまで軽く睡眠をとった。そして、夜中に起き出して、窓から外へ出ていった。ちょっと海岸を散策しながら、マーマンに出会うチャンスを狙おうというわけだ。
港から続く海岸線に沿って、北の方へ進んでいった。その先には、海に突き出した岬があり、その周辺は険しい岩場になっている。
『マスター、岩場の向こう側から魔物の気配がします』
ナビの言葉に、俺も〈サーチ〉を発動して探ってみる。
(うん、いるね。かなりの数だな)
俺はマーマンであることに期待しながら、身体強化を発動して身軽に岩場を飛び越えていった。
岬の向こう側は、岩場に囲まれた小さな砂浜になっていた。およそ二十メートル四方くらいの砂浜だったが、そこに奴らはいた。
俺は岬の崖の上に腹ばいになって、その異様な光景を見下ろしながら、思わず声を上げそうになった。俺のイメージの中のマーマンは、頭が魚で背びれがあり、全身鱗に覆われ、手や足に水かきがある猫背の魔物だったのだが、実際はまったく違っていた。彼らの上半身は、背びれがある以外は全く人間と同じで、頭髪まであった。違うのは、耳もひれになっていること、手足のほとんどが鱗に覆われ、水かきがあること、そして尻尾のように長い尾びれががあることだった。
(あれって、人魚だよな、いや、俺が知っている人魚とも違うな、なんか変な生き物だ)
その砂浜では、二匹のマーマンが向かい合って、何やら険悪な雰囲気でにらみ合いながら、怒鳴り合っていた。やたらブガブガと聞こえる発音で、時折耳障りなギ―ッという声が混じる。そして、彼らを煽るように二つのグループが背後からブガー、ブガーと叫んでいた。いったい何をやっているのだろうか?
『どうやら、あの中央に倒れているマーメイドをめぐって争っているようですね』
ナビに言われて初めて気が付いたが、確かに二匹のマーマンの間に、倒れている個体があった。金色の長い髪が体を隠すように広がっていたので、砂浜と同化して見えたようだ。
やがて、二匹のマーマンはついに武器を手に戦いを始めた。彼らが手にした武器は長い三つ又の槍、いや、あれは魚を突き刺すための銛(もり)だろう。その証拠に、三つの穂先には引っ掛かって抜けないように「返し」が付いている。
二匹は、周囲からのやんやの声援を受けながら、激しく銛をぶつけ合う。だが、その動きは、俺から見ると鈍重だった。確かに力は強そうだ。重そうな武器を軽々と振り回していることからも、それは分かる。だが、動きはやはり地上だと思ったより重くなるのだろう。
(しかし、どっちもすごいイケメンだな。もしかして海底王国の王子様たちとか……そして、お姫様をめぐって、恋のライバル関係なんて……)
『当たらずも遠からず、ではないでしょうか。少なくとも、一匹のメスをめぐっての争いには違いありません』
(うん、だよな。そうすると、あの倒れているマーメイドは絶世の美女かもな。ちょっと見てみたい気がするけど……)
俺がそんなアホなことを考えている間に、二匹のイケメンたちは、とうとう海の中に入って争い始めた。やはり、水に入ると彼らの動きは格段に速く、そしてダイナミックになるようだ。何度も水しぶきが上がり、二人の体が空中に跳ね上がり、また水しぶきを上げて海の中に消えていく。
だが、やがて決着の時が訪れた。
「ガーウガ―ッ!」
二匹のうちで、髪の色が濃い方が海面から姿を現し、叫び声を上げて銛を空へ向かって掲げた。その穂先には串刺しにされたもう一方のイケメンの遺体があった。
見ていた二つのグループのマーマンたちのうち片方のグループは、慌てて串刺しにされた遺体を引き取り、海の中へ消えていった。
もう一方のグループは、やんやの喝さいを上げて勝利者を迎えた。勝利者は、満面に笑みをたたえながら砂浜に上がって来ると、倒れたマーメイドのもとへ近づいた。
この時、俺の頭に天の声が降りてきた。いや、決してナビさんのことではありません。いわゆる「ひらめき」という奴です。で、俺は、即行動に移したのである。
ヒュ~~ッ、ズサッ!
突然、頭上から落ちてきたものにマーマンたちは、一瞬呆気に取られて固まった。
「やあ、どうも今晩は」
俺は崖の上から砂浜に飛び降りると、そう挨拶した後、すぐに背後にいる五匹のマーマンたちの方を振り返った。
「「「「ッ! ウ……ゴ……」」」」
こっちを凝視していた五匹をまとめて〈麻痺〉の魔法で動けなくしてから、イケメン王子の方に目を向けた。
「すまないね、兄ちゃん、ちょっと俺に協力してくれ。そのためには、まず兄ちゃんをぼこぼこにしないといけないんだ。だから、戦ってくれよ」
「ウゴガッ、ガウギャギャ……」
イケメンマーマンは怒ったように何か言ったが、当然意味は分からない。
「分かんねえよ。話は無駄だぜ……ああ、そうだ、こうしたら戦わざるを得ないよな?」
俺はそう言うと、すばやく倒れたマーメイドに近づいた。イケメンマーマンは慌てて彼女を守ろうと飛び掛かってきたが、無駄だった。
俺はマーメイドの頭に手を置いて〈ルーム〉に収納した。
「ガアアアッ! ゴギャアッ」
突然消えたマーメイドに、マーマンは発狂しそうなほど取り乱した。そして、長い槍のような三又の銛を掴んで構えた。
「よし、やろうぜ」
マーマンは喚き声を上げながら、狂ったように銛を振り回して攻撃してきた。
「ああ、そんなに感情的になったらダメだよ。ほら、隙だらけだぞ」
俺は、奴の攻撃を躱しながら、がら空きの胴体や足にメイスを叩きこんでいった。
不意にマーマンが海の方に向かって走り出した。逃げるのかと思いきや、そうではなかった。腰まで海水に漬かった彼は、両手を素早く動かして、ウゴウゴと何やら口の中でつぶやいた。動きの速さについていけないと悟ったのか、マーマンは魔法攻撃に切り替えてきた。
彼の周囲に無数の水球が浮かび、次々に弾丸のようなスピードで、俺に飛んできた。
試しに、防御結界を張って受けてみたが、バリンッという音と共に破壊されてしまった。
「おお、なかなかの威力だね。じゃあ、こっちも魔法でいくぞ」
マーマンの水弾を躱しながら、空気弾を作って放っていく。
「ッ! ウゴオオッ! グハッ……」
俺の空気弾は、奴の水弾を消滅させ、さらに奴の体を数メートル吹き飛ばした。
海中から現れたマーマンは、覚悟を決めたように、銛を構えて俺を睨みつけ、一気に駆け寄って来た。そろそろ潮時だな。俺は近づいてくるマーマンに〈麻痺〉を放った。
♢♢♢
「ウ……ゴ……」
「ああ、無理してしゃべるな。殺しはしないよ」
波打ち際に硬直して倒れたマーマンを引きずって、砂浜に戻った。マーマンのイケメンな顔が恐怖に引きつり、目は血走って大きく見開かれていた。
「さて、やってみるか」
俺はそうつぶやくと、右手を奴の額に当てて目をつぶった。こいつの脳を覆う魂を、俺の支配下に置き従属させるイメージで……。
「テイムっ!」
魔力が体から抜け出る感覚があった。その瞬間、マーマンの体がビクッと震えた。
(おい、聞こえるか?)
『ッ! 今の声は、お前か?』
(そうだ。ちゃんと通じたようだな。今から幾つか質問をするから答えろ)
『……ウググ………わ、わかった』
マーマンは抵抗しようとしたが、無駄だと悟ったようだ。
(お前はマーマンたちの中で、どんな地位にあるんだ?)
『マーマン? 我々スーリア族のことか? 俺はザガン、スーリア族の族長の息子だ』
(そうか、スーリア族って言うのか。じゃあ、お前が倒した奴は、何者なんだ?)
『あいつは、俺の義理の兄だ』
(兄弟か? じゃあ、兄弟で女を奪い合ったのか?)
『……リラは義兄の婚約者だった。俺たち三人は幼い頃から一緒の育った幼馴染みだった。族長は生まれた時から、リラを義兄の許嫁に決めていた。だが、いつしか俺もリラを愛するようになった。リラは俺たち二人の間で苦しみ続け、とうとう毒を飲んで自殺を図った。俺は、自分が彼女を苦しめた原因だと思い、義兄に謝って五人の部下たちと一緒に国を出て行こうとしたんだ。ところが、それを知ったリラが俺を追いかけてきた。自分ももう、国にはいられないと言って……それで、俺たちはここまで逃げてきたが、追ってきた兄に見つかってしまい、決闘になってしまった……』
(なるほど、そういうことか……どこかで聞いたようなメロドラマ展開だな。じゃあ、義兄を殺したら、ますます国には帰れないな? 追手も来るだろう? どうするつもりだ?)
『……どんな罰が下されるか分からないが、リラを連れて国に帰るつもりだ。こうなってしまった以上、逃げ隠れしても無駄だ。いずれ捕まってしまう』
(そうか。じゃあ、次の質問だ。二年くらい前、この近くに住む獣人の漁師が、体を八つ裂きにされて殺された。その漁師は、夜の海の中で銛で魚を突く漁をしていたんだ。話によると、マーマン、いやスーリアだったな、そのスーリアたちに殺されたということだが、聞いたことや知っていることはあるか?)
俺の問いに、ザガンは強い言葉で否定した。
『それは何かの間違いだ。俺たちは縄張りを荒らされたり、仲間を傷つけられたりということがなければ、人間を襲ったりはしない。ましてや、八つ裂きにするなど、そんな殺し方は絶対にしない……』
今、ザガンはテイム状態だ。だから、ウソは吐けないはずだ。俺は少々困惑した。
港から続く海岸線に沿って、北の方へ進んでいった。その先には、海に突き出した岬があり、その周辺は険しい岩場になっている。
『マスター、岩場の向こう側から魔物の気配がします』
ナビの言葉に、俺も〈サーチ〉を発動して探ってみる。
(うん、いるね。かなりの数だな)
俺はマーマンであることに期待しながら、身体強化を発動して身軽に岩場を飛び越えていった。
岬の向こう側は、岩場に囲まれた小さな砂浜になっていた。およそ二十メートル四方くらいの砂浜だったが、そこに奴らはいた。
俺は岬の崖の上に腹ばいになって、その異様な光景を見下ろしながら、思わず声を上げそうになった。俺のイメージの中のマーマンは、頭が魚で背びれがあり、全身鱗に覆われ、手や足に水かきがある猫背の魔物だったのだが、実際はまったく違っていた。彼らの上半身は、背びれがある以外は全く人間と同じで、頭髪まであった。違うのは、耳もひれになっていること、手足のほとんどが鱗に覆われ、水かきがあること、そして尻尾のように長い尾びれががあることだった。
(あれって、人魚だよな、いや、俺が知っている人魚とも違うな、なんか変な生き物だ)
その砂浜では、二匹のマーマンが向かい合って、何やら険悪な雰囲気でにらみ合いながら、怒鳴り合っていた。やたらブガブガと聞こえる発音で、時折耳障りなギ―ッという声が混じる。そして、彼らを煽るように二つのグループが背後からブガー、ブガーと叫んでいた。いったい何をやっているのだろうか?
『どうやら、あの中央に倒れているマーメイドをめぐって争っているようですね』
ナビに言われて初めて気が付いたが、確かに二匹のマーマンの間に、倒れている個体があった。金色の長い髪が体を隠すように広がっていたので、砂浜と同化して見えたようだ。
やがて、二匹のマーマンはついに武器を手に戦いを始めた。彼らが手にした武器は長い三つ又の槍、いや、あれは魚を突き刺すための銛(もり)だろう。その証拠に、三つの穂先には引っ掛かって抜けないように「返し」が付いている。
二匹は、周囲からのやんやの声援を受けながら、激しく銛をぶつけ合う。だが、その動きは、俺から見ると鈍重だった。確かに力は強そうだ。重そうな武器を軽々と振り回していることからも、それは分かる。だが、動きはやはり地上だと思ったより重くなるのだろう。
(しかし、どっちもすごいイケメンだな。もしかして海底王国の王子様たちとか……そして、お姫様をめぐって、恋のライバル関係なんて……)
『当たらずも遠からず、ではないでしょうか。少なくとも、一匹のメスをめぐっての争いには違いありません』
(うん、だよな。そうすると、あの倒れているマーメイドは絶世の美女かもな。ちょっと見てみたい気がするけど……)
俺がそんなアホなことを考えている間に、二匹のイケメンたちは、とうとう海の中に入って争い始めた。やはり、水に入ると彼らの動きは格段に速く、そしてダイナミックになるようだ。何度も水しぶきが上がり、二人の体が空中に跳ね上がり、また水しぶきを上げて海の中に消えていく。
だが、やがて決着の時が訪れた。
「ガーウガ―ッ!」
二匹のうちで、髪の色が濃い方が海面から姿を現し、叫び声を上げて銛を空へ向かって掲げた。その穂先には串刺しにされたもう一方のイケメンの遺体があった。
見ていた二つのグループのマーマンたちのうち片方のグループは、慌てて串刺しにされた遺体を引き取り、海の中へ消えていった。
もう一方のグループは、やんやの喝さいを上げて勝利者を迎えた。勝利者は、満面に笑みをたたえながら砂浜に上がって来ると、倒れたマーメイドのもとへ近づいた。
この時、俺の頭に天の声が降りてきた。いや、決してナビさんのことではありません。いわゆる「ひらめき」という奴です。で、俺は、即行動に移したのである。
ヒュ~~ッ、ズサッ!
突然、頭上から落ちてきたものにマーマンたちは、一瞬呆気に取られて固まった。
「やあ、どうも今晩は」
俺は崖の上から砂浜に飛び降りると、そう挨拶した後、すぐに背後にいる五匹のマーマンたちの方を振り返った。
「「「「ッ! ウ……ゴ……」」」」
こっちを凝視していた五匹をまとめて〈麻痺〉の魔法で動けなくしてから、イケメン王子の方に目を向けた。
「すまないね、兄ちゃん、ちょっと俺に協力してくれ。そのためには、まず兄ちゃんをぼこぼこにしないといけないんだ。だから、戦ってくれよ」
「ウゴガッ、ガウギャギャ……」
イケメンマーマンは怒ったように何か言ったが、当然意味は分からない。
「分かんねえよ。話は無駄だぜ……ああ、そうだ、こうしたら戦わざるを得ないよな?」
俺はそう言うと、すばやく倒れたマーメイドに近づいた。イケメンマーマンは慌てて彼女を守ろうと飛び掛かってきたが、無駄だった。
俺はマーメイドの頭に手を置いて〈ルーム〉に収納した。
「ガアアアッ! ゴギャアッ」
突然消えたマーメイドに、マーマンは発狂しそうなほど取り乱した。そして、長い槍のような三又の銛を掴んで構えた。
「よし、やろうぜ」
マーマンは喚き声を上げながら、狂ったように銛を振り回して攻撃してきた。
「ああ、そんなに感情的になったらダメだよ。ほら、隙だらけだぞ」
俺は、奴の攻撃を躱しながら、がら空きの胴体や足にメイスを叩きこんでいった。
不意にマーマンが海の方に向かって走り出した。逃げるのかと思いきや、そうではなかった。腰まで海水に漬かった彼は、両手を素早く動かして、ウゴウゴと何やら口の中でつぶやいた。動きの速さについていけないと悟ったのか、マーマンは魔法攻撃に切り替えてきた。
彼の周囲に無数の水球が浮かび、次々に弾丸のようなスピードで、俺に飛んできた。
試しに、防御結界を張って受けてみたが、バリンッという音と共に破壊されてしまった。
「おお、なかなかの威力だね。じゃあ、こっちも魔法でいくぞ」
マーマンの水弾を躱しながら、空気弾を作って放っていく。
「ッ! ウゴオオッ! グハッ……」
俺の空気弾は、奴の水弾を消滅させ、さらに奴の体を数メートル吹き飛ばした。
海中から現れたマーマンは、覚悟を決めたように、銛を構えて俺を睨みつけ、一気に駆け寄って来た。そろそろ潮時だな。俺は近づいてくるマーマンに〈麻痺〉を放った。
♢♢♢
「ウ……ゴ……」
「ああ、無理してしゃべるな。殺しはしないよ」
波打ち際に硬直して倒れたマーマンを引きずって、砂浜に戻った。マーマンのイケメンな顔が恐怖に引きつり、目は血走って大きく見開かれていた。
「さて、やってみるか」
俺はそうつぶやくと、右手を奴の額に当てて目をつぶった。こいつの脳を覆う魂を、俺の支配下に置き従属させるイメージで……。
「テイムっ!」
魔力が体から抜け出る感覚があった。その瞬間、マーマンの体がビクッと震えた。
(おい、聞こえるか?)
『ッ! 今の声は、お前か?』
(そうだ。ちゃんと通じたようだな。今から幾つか質問をするから答えろ)
『……ウググ………わ、わかった』
マーマンは抵抗しようとしたが、無駄だと悟ったようだ。
(お前はマーマンたちの中で、どんな地位にあるんだ?)
『マーマン? 我々スーリア族のことか? 俺はザガン、スーリア族の族長の息子だ』
(そうか、スーリア族って言うのか。じゃあ、お前が倒した奴は、何者なんだ?)
『あいつは、俺の義理の兄だ』
(兄弟か? じゃあ、兄弟で女を奪い合ったのか?)
『……リラは義兄の婚約者だった。俺たち三人は幼い頃から一緒の育った幼馴染みだった。族長は生まれた時から、リラを義兄の許嫁に決めていた。だが、いつしか俺もリラを愛するようになった。リラは俺たち二人の間で苦しみ続け、とうとう毒を飲んで自殺を図った。俺は、自分が彼女を苦しめた原因だと思い、義兄に謝って五人の部下たちと一緒に国を出て行こうとしたんだ。ところが、それを知ったリラが俺を追いかけてきた。自分ももう、国にはいられないと言って……それで、俺たちはここまで逃げてきたが、追ってきた兄に見つかってしまい、決闘になってしまった……』
(なるほど、そういうことか……どこかで聞いたようなメロドラマ展開だな。じゃあ、義兄を殺したら、ますます国には帰れないな? 追手も来るだろう? どうするつもりだ?)
『……どんな罰が下されるか分からないが、リラを連れて国に帰るつもりだ。こうなってしまった以上、逃げ隠れしても無駄だ。いずれ捕まってしまう』
(そうか。じゃあ、次の質問だ。二年くらい前、この近くに住む獣人の漁師が、体を八つ裂きにされて殺された。その漁師は、夜の海の中で銛で魚を突く漁をしていたんだ。話によると、マーマン、いやスーリアだったな、そのスーリアたちに殺されたということだが、聞いたことや知っていることはあるか?)
俺の問いに、ザガンは強い言葉で否定した。
『それは何かの間違いだ。俺たちは縄張りを荒らされたり、仲間を傷つけられたりということがなければ、人間を襲ったりはしない。ましてや、八つ裂きにするなど、そんな殺し方は絶対にしない……』
今、ザガンはテイム状態だ。だから、ウソは吐けないはずだ。俺は少々困惑した。
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