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失った記憶 編
しおりを挟むはやとは目を覚ますとそこには見覚えのある後ろ姿があった。
はやとは目を擦りながら声をかける。
「たっくん…」
すると男は振り返る。
「......」
「......あっすみません…」
男は椅子にかけてあった上着をバサッと勢いよく取り
真っ黒な長い黒髪の女性に声をかける。
「ミラン!!目を覚ましたぞ!!」
「そぅ…それはよかった…」
真っ黒な長い黒髪の女、ミランははやとに近づき、おはよう…っと挨拶をした。
「あっおっ…おはよう…ございます…
あっあの…ここは??」
「ここは??...何を言っているの?
ここはあなたのいた世界よ?」
「えっ…」
「その格好ではなんですから、あちらでお着替えを済ませてください。」
ミランに衣類室に連れていかれたはやとは
青いパーカーにイナズマの形をしたファスナー
黒いジーンズをはいて出てきた。
「すごく似合ってますよ!」
「あっ…ありがとーございます…」
「そぅ緊張しないで。
私はキセキの魔女。ミラン・ミラーグロと申します。」
ミランが、挨拶を済ませると奥のカーテンがシャラッと開く
「何?目ぇー覚ましたのぉー?」
そして、中から出てきた女の子にはやとは驚く。
「ひっ…」
「まって!驚かないで!!
コレは彼女の魔法なの!!」
「さっサヨーデスカ...」
「さぁーあなたも自己紹介を!」
「...私は、影の魔女。
ミオン・ソーンブラよ。」
ミオンは腹から下がちぎり取られたように何もなく
上半身だけで、ふわふわ浮いていた。
ミオンの周りには、糸のようなものでつながれた
2枚の札が、ミオンの体にまとわりついていた。
「そして、そこに立っている彼はカノン」
首をクイッと前に出し軽く挨拶を済ませるカノン。
「自己紹介も済んで、本題に入るんだけど
あなたは1度玩具箱に連れていかれた…わよね?
そこであったこと、見たこと全て話して欲しいの。」
「えっ!?
玩具箱って…あれですよね?」
「えぇ、あの空間のことです。」
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
はやとは玩具箱に落ちてからあったことを
少しづつ話した。
「ほぅ───...
あなたは、化け猫の力で玩具箱から出てきたのね?」
「ハァー…私達の出る幕もなかったわね…」
「それで??今はどこにいるのかしら?」
「えっ?」
はやとそう聞き返すと
ミオンが強い口調で言う
「とぼけないでよ!その猫よ!!」
「それが─...こっちに帰ってきて
目覚めてから見ていないんだ...。
でも、彼女は俺が持ってる鈴を追って来たって…
それで俺を見つけたって…そう言ってたよ…」
「そこまで聞いたらもう結構です。
あとは、あなたを私達の所で確保するだけ。」
ミランのその言葉にはやとは
焦った表情を浮かべる。
「えっ!?どういうこと!?」
「あんた、何も知らないで
魔女の世界の奴と契約したの?
あんたがした契約は、私達魔女界の掟では
違法行為。だから、私達はあなたをほってはおけないの。
...ひどい場合は殺しちゃうかもよぉ~?」
ミオンがはやとにそう言い寄ると
ミランは、はやとをかばうように前に出た。
「まって!ミオン!
この子はあの空間から出てくるために
契約したことなのよ!?
殺すだなんて!!それに、私達の目的を忘れたの?
私達の目的はこの子の────...」
そう言いかけたミランに
操られたかのように、つかみかかるはやと。
その手に握られた水晶のついたナイフ。
はやとはミランの首に突きつけた。
「ミラン!!」
「グッ...」
『動くな!!』
「出てきたわね?化け猫さん?」
『...』
「あなたとは、ちゃんと話をしないと…
契約者なんか捕まえ、手に入れてなにをしたいのか
ぜひあなたの口からお聞かせ願いたいわ…
話してくれるわよね?化け猫!!」
『話すことはなにもない!
そこをどいてもらおうか!!』
「無理よ…フフフ」
『この女がどうなってもいいのか?』
はやとの体を使い亞希はミランにもぅ1度深く突きつける。
「フフフ…やれるものならやってみなさい。
でも、私が魔女だってこと忘れてた??
見せてあげる私の魔法を!!」
そう言ってミオンははやとにむかって手を出すと
その手をたどるように札の糸が伸びはやとに近づく
はやとの目の前に来た時、ミランは目をぎゅっと閉じる。
ミランが目を閉じると、札に目の模様が浮かび上がり
札の目と目が合ったはやとは金縛りにあったかのように動けなくなった。
その瞬間ミランは、はやとを突き飛ばして逃げると同時に、札ははやとの体の中へ入っていった。
ドクンと体が心臓のように揺れる。
はやとは握っていたナイフを床に落とす。
するとはやとの背中から、ズゥっと亞希が押し出されるように出てきた。
ドサっと尻もちをつくと、驚いたはやとは後ろを振り返る。
「えっ!?あっ亞希!?」
「フフフ…
あれ?聞いてたのより全然人間じゃない。
もっと猫かと思った…その姿は…仮??
でも、久しぶりね…ずいぶんと大きくなったわね。
でも、さすがね、あまり変わってないわね」
「何の話をしている!!
私はお前なんか知らない!!」
「あーら…酷いのね…私とあなた1度あっているのよ?」
「.........」
「おい!亞希!!
お前…ずっと俺の中に居たのか!?」
「そうよ…ずっと居たわ。
でも、いきなり目玉に追い出された。」
「えっ...。」
「お話はそこまでよ!!
化け猫!私の質問に答えなさい!!」
ミオンが亞希に言うと、札が亞希の目の前に伸びる。
亞希は体を動かすことができなくなった。
「さぁーいい子だから答えなさい。
この目からは逃れなれないのだから…」
亞希はギリっと歯を食いしばる。
「さぁー早く。」
「私は...」
ミオンは首をかしげる。
「私は.........」
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