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復活編
しおりを挟む夏が始まろうとする頃
今まで、人殺しをプツリと止めていた亞希に
全ての記憶が戻ろうとしていた。
キーンコーンカーンコーン
キーンコーンカーンコーン
「んじゃーさっきの所、テストに出す予定だから、しっかり予習復習するように!」
『はーい。』
「続きは明日、そだ、明日一応ノート見るからね。」
そう言って教師は3組を出た。
亞希は自分の席でぼーっとしていた。
「(ヒハハハハハハ...)」
「はっ!?...今の何…」
......
...
『アリア様...私達が呼び出されることがなくなって、亞希・ソルシエール様が全てをお忘れになられてから数ヶ月…今の気配はもしかして…!!』
『あぁ、だが、あ奴が自分で思い出さない限り、私達がどうすることも出来ない...』
『そっ…そんなっ…でも!アリア様程の力の持ち主なら、亞希・ソルシエール様から記憶を引っ張り出すくらい簡単なことではないのですか!?』
『いや、それをしてしまえば…亞希の人格は完全に失われる…。』
『...!?それは一体どういう...あっ…。』
......
...
「おっはよー」
「みずきー!アンタ遅刻だよー!」
「え?でも、次の授業には問題ないだろ?」
「はぁー…また、そんな屁理屈言ってー!」
「へへへっ…ん?おーい秋野!目が死んでるぞー!」
「えっ!?あっ...しっ失礼ね!
あっ亞希はっただ考え事してただけよっ!」
「(...私に…話しかけるなぁあぁぁああぁあぁ!!!!!)」
「あぁっなっ…何…。」
「あーはっはっはっはっはぁーー」
「(また2組の小川みのるさんよ…)」
「(いつもいつも3組の前で大声で笑ってうるさいよね…)」
「(なんで用もないのに2組の子が3組の教室の前で集って…)」
「…ん?ちょっとあんた達!何をさっきからボソボソ言ってんのよ。
言いたいことあるなら、面と向かって言いなさいよ!!」
「......。」
「......。」
「......。」
「ふんっ!面と向かって言えないなら、初めからそうして黙ってなさいよっ」
「あははははははっマジうけるーみのるナイスー」
「そーそー!陰口ばっかウザイっつの!」
.........
......
「くやしー何なの2組のやつー!ねぇーみゆき!」
「えっ?あぁ、ぅん、そだね...。」
そんなやり取りを一部始終見ていた亞希が席を立った。
「?亞希、どうしたの?」
「ん?悔しいんでしょ?亞希も見てて不快だった。
だから、希望通り面と向かって言いに行くの。」
「亞希!止めなよ!みのるに目付けられると厄介だよ!」
「関係ないよ。」
「あっ...。」
......
...
「ちょっと、みのる。」
「なに?亞希、久しぶりに声かけてきたと思ったら怖い顔しちゃって。」
「ちょっとね、所であんた達うるさい。
3組に用でもあるわけ?」
「別に3組に用なんてないわよ。」
「じゃ、騒ぐなら自分の教室に行けば?」
「私達が何処で何してたって自由でしょ!?」
「そうね、ここは3組の前、廊下だし。
でも、共用スペースよ。あなた1人のものじゃない。騒いで文句言われたくないなら、自分の教室に行けば?」
「はっはぁー!?なんなの?」
「あら、もしかして日本語が分からないの?」
「亞希、あんた私に喧嘩売ってんの?」
「(死にたいの...。)」
亞希の頭にまた言葉がよぎった。
亞希は操られた様にしゃべり出した。
「死にたいの...。」
「はぁー??やっぱりあんた喧嘩売ってんじゃん!」
「...う゛っ...なっ何この記憶っ、!?
頭の中に流れ込んでくる...。」
亞希が頭をおさえて苦しんでいると
亞希の異変に気付いたみゆきがたちあがった。
.........
......
...
『アリア様!!』
『あぁ、亞希が記憶を1つ1つ取り戻していっている。』
『やったぁー♪また亞希・ソルシエール様にまた会えるんだぁ~♪』
「いや待て愛蘭、まだ様子見だ。」
.........
......
...
亞希は膝から崩れ落ち、涙を流した。
「ママとパパが死んだのは...交通事故で死んだんじゃなくて...亞希が殺したの...?
クラスの半分の子も...亞希っがっ...?
いやーーーーーー!!」
「ちょっと亞希あんたさっきから何言ってんのよ。」
亞希はスクっと立ち上がり顔を上げるとさっきまでの亞希とは全く違う目つきでみのるを睨んでいた。
.........
......
...
『戻った。』
『やったぁー!ホントですか!?アリア様!!
亞希・ソルシエール様に会えるぅ~♪』
『あぁー!こら待て!!』
.........
......
...
「亞希様!!亞希・ソルシエール様ぁ~!」
愛蘭が亞希の前に現れると、みのるに向けていた鋭い目を、愛蘭に浴びせた。
「ひっひぃ…あっ亞希…さまぁ...。」
「ふっ愛蘭か、いくよっ愛蘭!」
亞希がそう言うと亞希の足元に魔法陣が浮かび上がる。
魔法陣から眩しい光が放たれ亞希を包む。
光の中から現れた亞希は前とは少し違う服で現れた。
白くて短いワンピースに、二の腕から手首まで伸びた袖、太ももからすらっと伸びた靴下と一緒になった靴。
亞希の変身が終わった時、みゆきとさとるが止めにきた。
「亞希っ!!」
「おっお前っ!またっ!!」
「キヒヒヒヒ…儀式再開、亞希・ソルシエール復活!」
「ぷっ、あっはっはっはっはぁー、何それっコスプレー?
あっはっはっはっはっはぁー」
..
.
「貴様っ!亞希・ソルシエール様への無礼許さぬ!」
愛蘭の次に光る双剣を構えて飛び出てきた愛羽を亞希は杖で止めた。
「!?亞希・ソルシエール様!!」
「誰が攻撃しろと言った愛羽!!
許可なく行動することは許さない!!」
「もっ…申し訳ありません…」
「あっはっはっはっはっはぁー
コスプレして、ひとり言?亞希、あんたイタイわね。」
「みのる!!それ以上挑発しちゃダメ!
今の亞希は…コスプレじゃなくて魔女なの!
それにひとり言なんかじゃない…愛羽さんは
鬼の七つ子…亞希の使い魔よ!!」
「あっはっはっはっはっはぁー
みゆきぃ~あんたまでおかしくなったのぉ~?」
「ふっ…愛羽、愛蘭、姿を現してもいいよ。」
「はっ。」
「はぁーいっ」
そう言うと、教室の中から2人は出てきた。
「鬼の七つ子の1人、4女愛羽ココに。」
「鬼の七つ子の1人、末っ子愛蘭ココに。」
「何?亞希、誰?その子達。
うちの制服じゃないね、コスプレ仲間?
助っ人にしちゃ弱そうね。」
「むっすぅ~!言ってくれるじゃん!!」
「亞希・ソルシエール様ー!」
「あら、愛夢来たの?」
「はい、アリア様に聞いて!
って、新しいご洋服ですか!?
ステキです!とてもお似合いですよ!
亞希・ソルシエール様っ!!」
「ありがとう、愛夢。
じゃっ、ムッスリ愛蘭、今来た愛夢、そして愛羽
復活最初の生贄をしっかりごらんなさい!」
『はい、ありがたき幸せ。感謝します。』
「止めてっ!亞希ぃぃぃいい!!!
「うるさい!みゆき!!あんたも黙ってなさい。」
亞希が杖を上に掲げると杖の水晶が光る
そして杖は鎌に姿を変えた。
「なっ何よそれ…なんの手品!?」
「キハハハハ...散々バカにした罰だよ。」
亞希が鎌を振り上げる。
さとるが止めようと走り出した。
鎌はみのるの顔面を引き裂いた。
そして後ろから走ってくるさとるに向かって鎌を振った。
さとるの左顔面が削ぎ落とされた。
2つの死体が廊下に横たわると
亞希は光に包まれ、元の姿に戻った。
そのままペタンと死体の前に座り込んだ。
「愛羽、失礼します。」
「愛夢、失礼します。」
「愛蘭も、失礼しまぁ~す♪」
「......。」
「あっ…亞希...っ!?なっ泣いてるの…?」
「みゆき...亞希…ね…
殺す気なんてっなかったんだよっ…
でも…でもね、体と…記憶が勝手に…
亞希を動かすの...。」
「亞希...。」
「神様っなんでっ…あっそっか、神様なんていないんだよね…」
「亞希…??」
「亞希が神様になるよ。
神様になるなら、世界を作り直すよ。
こんな世界は亞希の、理想じゃないから。
だから生贄は地球に住む人間全員。
私の世界の始まりよ!!」
「亞希っ!!」
「何みゆき。」
「もぅ人を殺さないで...」
「どうして?
殺す度、亞希の魔力が増すのがわかる。
人を殺すことが楽しくなるくらい。
殺す楽しみを知らないからそう言うんだよ。
一度殺してみればその楽しみがわかるわ。
どう?みゆき、1人試しに殺してみなさいよ!」
「そんなこと出来ないよ!!
私に人なんて殺せないよ...。」
「大丈夫よ、みゆきなら出来るよ。
そうだ、もし殺せたらみゆきを亞希の使い魔として働かせてあげるよ!」
「えっ...。」
「そうね、あっ松木を殺しなさい。」
「出来ないよっ!!」
「殺しなさい!
殺さないとまず先に殺す人間をみゆきにするわ。」
「そっそんなっ...亞希やめてっ!!」
「どうするの?
みゆきは見込みがあると思うんだけれど?」
「......。」
みゆきは悩んでいた。
死にたくないが担任を殺さないと自分が死ぬ。
だが、自分が生き残るために人を殺す。
そう思うと心が張り裂けそうな思いだった。
っとその時。騒ぎを聞き先生が集まってきた。
「ちっ...。
みゆき!どうするの!!」
「秋野!お前っまた人を!!」
「松木先生!またとはどういうことですか!」
「いやっ徳山先生…そっそれはその…」
「みゆき、時間が無いわ。どうするの!」
「わっ私っ...うぅっ…殺せないよぉ…
でもっしっ死にたくないよぉ...」
「ふっ...」
亞希は指をパチンと鳴らした。
するとみゆきの前に亞希の水晶の付いた杖が現れた。
もう一度亞希がパチンと指を鳴らすと、杖が鎌に姿を変えた。
「みゆき、やりなさい。」
「.........。」
「そぅ、殺さないのね、なら目の前の鎌はアナタの首を飛ばすことになるわね。」
「っ!?やっやるっ...やらせてください!」
「ふふっそう言ってくれると思ったわっ!
さぁー松木を殺りなさい!」
「はい!」
「おっおい、嘘だろ...川本…止めてくれよっ!」
みゆきは鎌を構えるとぎゅっと握りしめ、松木に襲いかかった。
「死ねっ!死んでしまえっ!!
お前なんかっ死んねぇえぇええぇぇえぇぇ!!!」
返り血をたっぷりと浴びたみゆきの髪から血が滴る
はぁーはぁーと息を切らして、松木の無惨な死体をただ見つめていた。
亞希の頬にも松木の返り血が少し付いていた。
「んっふふふふふふふ...はぁーいい殺し方。
亞希、こんな殺し方初めて見たよ。
アナタいい使い魔になれるわぁー♪」
周りにいた人達が後ずさった。
警察に電話するようにと指示出された先生が職員室に走っていった。
「新しい使い魔に祝福を!!」
亞希が両手を上げそう言うとみゆきの周りに鬼の七つ子が現れた。
「ひっ...」
「怖がらないでください。
アナタが私達の仲間になったのを祝福をしに来たのです。」
「さぁーみゆき、アナタが亞希の使い魔になった印に、服をプレゼントして上げる。
そんな返り血を浴びた服は嫌でしょ?」
亞希は杖をみゆきに向けた。
杖から出た光がみゆきを包んだ。
そして光が消え、みゆきが姿を現すと
前に亞希が着ていた白いドレスだった。
血で汚れた体も髪も綺麗になっていた。
「こっこれ...。」
目から光が消えぼーっとしたみゆきに
亞希は頬に付いた血をペロリと舐め答えた。
「亞希のお下がりだけどいいでしょっ☆」
「...あっありがとうございます...。」
「あっ亞希・ソルシエール様ぁーー!!」
「どうしたの!?愛蘭!!」
「なっなんか学校に向かって物凄くたくさんのものが近づいています!!」
「ふっ...さっきの...。タダの警察よ。」
「??警察??」
「戦闘準備よ!!あんた達備えなさい!!」
『はっ!!』
「さっ行くわよ!!」
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