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秘剣
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「マロフィノはゴーレムの攻撃に注意しつつ俺の剣の軌道に入らないようにしながら一緒に突撃、リアスは足を止めないように常に移動しながら援護を」
「何で常に移動なんじゃ?あと援護って何をするんじゃ?」
「ゴーレムの接続部は固定になっているわけではありません、もしかしたら部分的に切り離して投てきしてくる可能性があるので一箇所にとどまるのは危険です。援護はゴーレムが攻撃態勢に入ったら魔法で態勢を崩してください」
「わかった、なんとかやってみるんじゃ」
「フィン!」
「行動開始です!」
迫るアイアンゴーレムが拳を振り上げた瞬間、左右に散り走り出す。
「土魔法【流砂】」
リアスが走りながらショートステッキをかざすとアイアンゴーレムの足元の地面が沼のように沈みバランスを崩して腕を振り回しながらもがく。その隙をついてマロフィノがアイアンゴーレムの巨体を駆け登り顔らしき部位に、爪をむき出しにした両前足でパンチをするも効果が無く弾かれる。
一瞬でこれだけ連携してくれるなら、私は存分にあの技を試せると確信して思わず笑みを浮かべる。
あの技……スカイさんを救出に行った時に偶然発動した、ゴブリンロードの盾をすり抜けたあの【飛剣】が私の想像どうりならば……。
「みんな!その調子でお願いします!」
「フィン!!」
「連発はできんからな!」
アイアンゴーレムは、頭の上でペチペチと攻撃を繰り出すマロフィノに蝿を払うような仕草で腕を振るが、マロフィノは素早くかわしながら攻撃を続ける。
メニュー起動、オロチの牙の小太刀を収納。片手剣スキル【両手持ち】オロチの角の刀、武器攻撃力アップ。
「片手剣スキル【飛剣】!」
力強く刀を振りアイアンゴーレムの足にわざとぶつけると飛剣の衝撃波が表面で弾け飛ぶ。普通に発動した、もう少し浅くか。
【飛剣】刀身とアイアンゴーレムの間に火花が散る。もう少し深く。
【飛剣】次はもう少し深く。【飛剣】くっもう少し浅くか?
「タタラ!上じゃ!」
リアスの声で見上げると頭上で鋼の拳が振り上げられていた。やっべ!
急いで横に飛んだがヤバッ、かすりそうだ。
「フィン!!」
アイアンゴーレムの頭上から飛び降りたマロフィノの四足キックが鋼の拳に炸裂して軌道をずらしギリギリで回避することができた。ちなみにマロフィノの体重でこの重量級の拳の起動をズラせたのは、密かに発動しているマロフィノのスキルのおかげなのだが、それを私が知るのはもう少し先の話である。
「助かった!スゲェぞマロフィノ!」
「フィーン!」
地面に突き刺さった拳を引き上げるアイアンゴーレムに間髪入れず【飛剣】を3発お見舞いするもいずれも効果無し。
「まだまだだ!」
【飛剣】【飛剣】【飛剣】【飛剣】【飛剣】【飛剣】……。
くそ、全然うまくいかない。飛剣をして回避、飛剣をして回避を繰り返すも地面に出来るクレーターの数が増えるだけで何の変化も無い。
【飛けっ、アイアンゴーレムの体に剣をぶつけようと一歩踏み出した瞬間、足元の段差に躓きコケた。
「イデッ」
顔面を打ち付けた。痛い。
「ギャー!危なっ!何をするんじゃ!このたわけ!」
「えっ?」
ヒリヒリする顔を上げると、反対方向にいるリアスの横の壁に斬撃の跡が刻まれていた。
「タタラ!上!危ないんじゃ!起きろ!土魔法【クイックサンド】!」
見上げるとアイアンゴーレムが転んで倒れている私を踏み付けよう足を上げている。
「ギャー!」
急いで刀を掴み、起き上がらずに虫のように手足をばたつかせながら地面を這って移動すると、リアスの放った魔法で足元が緩みアイアンゴーレムの態勢が崩れ振り下ろす足の位置がずれ、事なきを得た。
私は振り返りながら起き上がりダッシュで距離を取り、再開したマロフィノの頭ペチペチ攻撃に気をとられているのを確認してさっきの現象を思い返す。
【飛剣】を繰り出す最中に転倒して本来なら衝撃波は発生しないはずだ……いや、そう思いこんでいるだけなのではないだろうか。
ゲームの時の感覚で思いっきり刀を振っていたが、ここではその必要がないとしたら……試してみるか。
まずはいつも通り、【飛剣】全力で振りきった刀身から発生した衝撃波がアイアンゴーレムの右腕にぶつかりはじける。
次、【飛剣】腕を伸ばし手首だけで刀を振るが何度振っても衝撃波は発生しない。
次、【飛剣】旗を振るように大きくゆっくりと刀を振る、すると、勢いこそないものの発生した衝撃波がアイアンゴーレムを襲った。
つまり、【飛剣】いうスキルは腕を大きく振れば剣速は関係なく発動するのか。
「それなら……ぶつけるタイミングの微調整が簡単になるな」
アイアンゴーレムを睨み、突撃する。
「待たせたなマロフィノ!」
「フィン!!」
まったくコイツはいつでも頼もしい相棒だ。よし!飛剣連打の再開だ。
【飛剣】ゆっくりと振った刀身が半月型の軌跡を描ききる直前でアイアンゴーレムの左足にぶつけると衝撃波が表面で弾け飛んだ。ここから少しずつ浅くぶつけていけば……飛剣を繰り出しゴーレムの攻撃をかわす作業を十数回繰り返した時、衝撃波は発生しなくなった。半月型の軌跡の中間をほんの少し過ぎたあたりである。
今の飛剣とその前の間、そこに幻の一撃の可能性を見いだす。
深呼吸をして全神経を刀に集中して。
【飛剣】
ゆっくりと、力強く振り下ろされたオロチの角で作られた刀は、時計の12から3と4の中間の位置でアイアンゴーレムの左モモにぶつかった。
小銭を落としたような音のあと、氷を砕いたような音が微かに私の耳に届く。
打ち付けた刀をズラすとそこには、微かに、だけど確かにヒビが刻まれていた。
「どうしたんじゃ!?」
立ち止まったままの私を心配してリアスが声をかける。
「入った」
「えっ?なんじゃって?」
「ヒビが入ったぞ!!」
「それじゃあ」
「はい!もうコイツを倒す目安がついたってことです!」
「よくやった!じゃが一旦下がって回復するんじゃ!」
言われるまでまったく失念していたが、飛剣の乱発のせいで1200以上あったOPがすで200を切っていた。ひとまず距離を取って回復を、そう思った瞬間。
「グギッ」
「マロフィノ?」
「フィン?」
「ゴーレムの様子が変じゃ!」
さっきまでマロフィノを振り払おうとせわしなく腕を振っていたアイアンゴーレムは腕を上げたままで活動を停止した。
『グゴォォォォォ!!』
突然、鼓膜が吹き飛ぶかと思うほどの咆哮が頭上から降りかかり、近距離で直撃したマロフィノはアイアンゴーレムの上から目を回して落下してきた。
「危なっ!」
何とか受け止めてリアスの元に駆け寄りマロフィノを渡し、急いで回復薬をガブ飲みする。
「無口な野郎だと思ってましたが」
「ヒビを入れられて本気になったようじゃのう」
さっきまでの鈍足が嘘のように素早い動きで地面を殴り出し、音と衝撃で部屋全体が地震の如く揺れる。
それがおさまると、アイアンゴーレムは頭部に出現したまるで目のように丸い赤い光で私達を見つめる。
「フィン?」
「マロ!起きたか」
「さて第3ラウンド……いけそうですか?」
「ここまできたんじゃ!討ち取らねばイザベルに帰れん!」
「フィン!!」
「じゃあこれで最終ラウンドといきますか!」
『グゴォォォォォオオオオ!!』
怒れる鋼の巨人が敵を滅ぼさんと雄叫びを上げた。
「何で常に移動なんじゃ?あと援護って何をするんじゃ?」
「ゴーレムの接続部は固定になっているわけではありません、もしかしたら部分的に切り離して投てきしてくる可能性があるので一箇所にとどまるのは危険です。援護はゴーレムが攻撃態勢に入ったら魔法で態勢を崩してください」
「わかった、なんとかやってみるんじゃ」
「フィン!」
「行動開始です!」
迫るアイアンゴーレムが拳を振り上げた瞬間、左右に散り走り出す。
「土魔法【流砂】」
リアスが走りながらショートステッキをかざすとアイアンゴーレムの足元の地面が沼のように沈みバランスを崩して腕を振り回しながらもがく。その隙をついてマロフィノがアイアンゴーレムの巨体を駆け登り顔らしき部位に、爪をむき出しにした両前足でパンチをするも効果が無く弾かれる。
一瞬でこれだけ連携してくれるなら、私は存分にあの技を試せると確信して思わず笑みを浮かべる。
あの技……スカイさんを救出に行った時に偶然発動した、ゴブリンロードの盾をすり抜けたあの【飛剣】が私の想像どうりならば……。
「みんな!その調子でお願いします!」
「フィン!!」
「連発はできんからな!」
アイアンゴーレムは、頭の上でペチペチと攻撃を繰り出すマロフィノに蝿を払うような仕草で腕を振るが、マロフィノは素早くかわしながら攻撃を続ける。
メニュー起動、オロチの牙の小太刀を収納。片手剣スキル【両手持ち】オロチの角の刀、武器攻撃力アップ。
「片手剣スキル【飛剣】!」
力強く刀を振りアイアンゴーレムの足にわざとぶつけると飛剣の衝撃波が表面で弾け飛ぶ。普通に発動した、もう少し浅くか。
【飛剣】刀身とアイアンゴーレムの間に火花が散る。もう少し深く。
【飛剣】次はもう少し深く。【飛剣】くっもう少し浅くか?
「タタラ!上じゃ!」
リアスの声で見上げると頭上で鋼の拳が振り上げられていた。やっべ!
急いで横に飛んだがヤバッ、かすりそうだ。
「フィン!!」
アイアンゴーレムの頭上から飛び降りたマロフィノの四足キックが鋼の拳に炸裂して軌道をずらしギリギリで回避することができた。ちなみにマロフィノの体重でこの重量級の拳の起動をズラせたのは、密かに発動しているマロフィノのスキルのおかげなのだが、それを私が知るのはもう少し先の話である。
「助かった!スゲェぞマロフィノ!」
「フィーン!」
地面に突き刺さった拳を引き上げるアイアンゴーレムに間髪入れず【飛剣】を3発お見舞いするもいずれも効果無し。
「まだまだだ!」
【飛剣】【飛剣】【飛剣】【飛剣】【飛剣】【飛剣】……。
くそ、全然うまくいかない。飛剣をして回避、飛剣をして回避を繰り返すも地面に出来るクレーターの数が増えるだけで何の変化も無い。
【飛けっ、アイアンゴーレムの体に剣をぶつけようと一歩踏み出した瞬間、足元の段差に躓きコケた。
「イデッ」
顔面を打ち付けた。痛い。
「ギャー!危なっ!何をするんじゃ!このたわけ!」
「えっ?」
ヒリヒリする顔を上げると、反対方向にいるリアスの横の壁に斬撃の跡が刻まれていた。
「タタラ!上!危ないんじゃ!起きろ!土魔法【クイックサンド】!」
見上げるとアイアンゴーレムが転んで倒れている私を踏み付けよう足を上げている。
「ギャー!」
急いで刀を掴み、起き上がらずに虫のように手足をばたつかせながら地面を這って移動すると、リアスの放った魔法で足元が緩みアイアンゴーレムの態勢が崩れ振り下ろす足の位置がずれ、事なきを得た。
私は振り返りながら起き上がりダッシュで距離を取り、再開したマロフィノの頭ペチペチ攻撃に気をとられているのを確認してさっきの現象を思い返す。
【飛剣】を繰り出す最中に転倒して本来なら衝撃波は発生しないはずだ……いや、そう思いこんでいるだけなのではないだろうか。
ゲームの時の感覚で思いっきり刀を振っていたが、ここではその必要がないとしたら……試してみるか。
まずはいつも通り、【飛剣】全力で振りきった刀身から発生した衝撃波がアイアンゴーレムの右腕にぶつかりはじける。
次、【飛剣】腕を伸ばし手首だけで刀を振るが何度振っても衝撃波は発生しない。
次、【飛剣】旗を振るように大きくゆっくりと刀を振る、すると、勢いこそないものの発生した衝撃波がアイアンゴーレムを襲った。
つまり、【飛剣】いうスキルは腕を大きく振れば剣速は関係なく発動するのか。
「それなら……ぶつけるタイミングの微調整が簡単になるな」
アイアンゴーレムを睨み、突撃する。
「待たせたなマロフィノ!」
「フィン!!」
まったくコイツはいつでも頼もしい相棒だ。よし!飛剣連打の再開だ。
【飛剣】ゆっくりと振った刀身が半月型の軌跡を描ききる直前でアイアンゴーレムの左足にぶつけると衝撃波が表面で弾け飛んだ。ここから少しずつ浅くぶつけていけば……飛剣を繰り出しゴーレムの攻撃をかわす作業を十数回繰り返した時、衝撃波は発生しなくなった。半月型の軌跡の中間をほんの少し過ぎたあたりである。
今の飛剣とその前の間、そこに幻の一撃の可能性を見いだす。
深呼吸をして全神経を刀に集中して。
【飛剣】
ゆっくりと、力強く振り下ろされたオロチの角で作られた刀は、時計の12から3と4の中間の位置でアイアンゴーレムの左モモにぶつかった。
小銭を落としたような音のあと、氷を砕いたような音が微かに私の耳に届く。
打ち付けた刀をズラすとそこには、微かに、だけど確かにヒビが刻まれていた。
「どうしたんじゃ!?」
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「入った」
「えっ?なんじゃって?」
「ヒビが入ったぞ!!」
「それじゃあ」
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「よくやった!じゃが一旦下がって回復するんじゃ!」
言われるまでまったく失念していたが、飛剣の乱発のせいで1200以上あったOPがすで200を切っていた。ひとまず距離を取って回復を、そう思った瞬間。
「グギッ」
「マロフィノ?」
「フィン?」
「ゴーレムの様子が変じゃ!」
さっきまでマロフィノを振り払おうとせわしなく腕を振っていたアイアンゴーレムは腕を上げたままで活動を停止した。
『グゴォォォォォ!!』
突然、鼓膜が吹き飛ぶかと思うほどの咆哮が頭上から降りかかり、近距離で直撃したマロフィノはアイアンゴーレムの上から目を回して落下してきた。
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何とか受け止めてリアスの元に駆け寄りマロフィノを渡し、急いで回復薬をガブ飲みする。
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それがおさまると、アイアンゴーレムは頭部に出現したまるで目のように丸い赤い光で私達を見つめる。
「フィン?」
「マロ!起きたか」
「さて第3ラウンド……いけそうですか?」
「ここまできたんじゃ!討ち取らねばイザベルに帰れん!」
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