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迷宮の町の蒼原の魔女
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ダバン1日目の朝、高級宿に宿泊してご機嫌な仲間達に今日の予定を説明していると部屋に宿のスタッフが来て「ロビーでお客様がお待ちです」と言われ私達は首をかしげた。
客?こんなところに知り合いはいないし、イザベルの知人としても1日で私達に追いついて来れるわけは……無くも無いか?などと考えながら3階の部屋から1階に降りてテーブル席が8つ並べらたロビーを見渡すが……知った顔などいるはずもない。
「新聞記者とかではないのか?」
「フィン!」
「誰の何を取材すると?」
「イザベルの戦人、最古のダンジョンに挑戦!とか?」
「やめろ!絶対無い無い」
そんな馬鹿話しに盛り上がっていると。
「お前がイザベルの【戦人タタラ】か」
どこか懐かしくもあるような威圧感たっぷりのオーラを放ちながら、真ん中のテーブル席に座っていた真っ青な髪のグラマラスな女性が私達の方を見ながら問いかけてくる。
が、誰だか知らないが戦人ですか?と言われ素直に「はい!」と言いたくないんだよ私は。
「そうじゃが、おぬしは誰じゃ?」
女性はリアスの言葉に少し驚いたようなそぶりを見せてから席にくるようにと無言でジェスチャーした。
まぁ、こんなところで急に襲われはしないだろうということで私達(マロフィノは含まない)は多少警戒しながらもテーブルを挟んで女性と向かい合わせに座った。
「さて、それでは自己紹介といこうか。私はアンカ・スベンティ、お前達に関係のありそうな役職を言うとすればダバンギルドのギルドマスターだが、今はスベンティ・ゲルギル社の社長だと名乗ろうかな」
深い海のような濃紺の瞳、青く長いふわっとボリュームのある髪、そしてエヴァさんと同等以上のバツグンのスタイルのボディを包むチャイナドレスのようにタイトな紫のワンピース、まるでハリウッド女優のようなこの女性が、ダバンの長にして、スベンティ・ゲルギル社の社長にして、ダバンギルドのギルドマスター【アンカ・スベンティ】だった。
つーか、私達のような平冒険者に、そんなエ……偉い人がなんのようだ。
「タタラです」
「リアス・アーバンじゃ」
「フゴッ!フゴッ!」
「このフゴフゴ言っているのはパーティーリーダーのマロフィノです」
魅力的なギルドマスターを目の当たりにしてさっきから興奮しっぱなしのマロフィノは私の小脇に抱えられジタバタしている。絶対放したらヤバイなコイツ。
「リーダー?そのチビ魔獣が?勘弁してくれよ、だいたいお前達、町に着いてもギルドに挨拶も無く一泊してやがるし、常識ってもんを知らないのか?」
えっ?町に着いたらギルドに挨拶に行くもんなの?と、疑問を込めた私の視線を受け取ったリアスはノータイムで2回首を横に振った。そーですよね、あなたが知っているわけないですよねー。
「すみません、なにぶん新人の集まりなものでそういった事にうとくてですねぇ」
「まぁいい、今日は別に文句じゃなく礼を言いに来たんだ」
「へっ?」
お礼?この人に感謝されるようなことなんて何かしたっけ?というか、この町に来てまだ何もしないんですけど。あっ!まさかこの宿のオーナーで宿泊ありがとうとか、そういう
「我が社において最大の汚点であった【大海の災厄】を討伐してくれたこと心より感謝している」
のではなかったが、そうか、そういえばバーム海域にクラーケンを封印したのはスベンティ・ゲルギル社だったな。
アンカさんの話によると大海の災厄封印はバーム政府公認で行なったのだが、依頼元の破産により討伐失敗後の保証がなされないなどの事態を経てスベンティ・ゲルギル社に世界中から批判が殺到、数十年たった今でも抗議デモが行われたり脅迫状が届いたりするそうだ。事態を収拾するためスベンティ・ゲルギル社は今まで何度も討伐隊を派遣したが結果は言うまでもないだろう。
苦労してんなぁ。
「で?期待の超新星は次は世界最古のダンジョン攻略かい?働き者の実力派冒険者は有り難いねぇ」
「いや、攻略と言いますか、ダム会長に10階まで行って来いと言われまして」
「あのタヌキに?10階?……そうか……お前、魔獣ハンターか」
「魔獣ハンター?」
魔獣ハンターとは冒険者用語で魔獣討伐依頼しか受けない冒険者のことを指すらしいのだが、そこには「対人戦が出来ないへタレ」という意味が含まれてるのだとか。確かに言われてみれば受けるクエストはほとんど魔獣討伐ばかりでブラックオニキス号のクエスト以外は護衛とか野盗殲滅とかはしたことないなぁ……。
ヘタレと思われても対人戦って苦手というか極力避けたとこではあるよなぁ、勝っても人殺し、負けたら病院か死……メリットないよなぁ。
「破竹の勢いで功績上げ一気にランクを上げ将来を有望視された新人冒険者が、低ランククエストで人の賊にあっさり殺されるなんてことがたまにあるんだ、後からソイツの受けたクエストを掘り返して見ると」
「全部、魔獣討伐クエスト……」
「そういうこと、まぁ別に人を殺しまくるクズになれって言っているわけじゃない、ただ、その一線を超えなければいけない瞬間が来た時は躊躇なく行動をできる覚悟が冒険者には必要だってことだな」
私はふとフラワルド騎士団との決闘を思い出した。
もし、あの時タリアスが命を投げ出して来たならば……。
「それで、その話がダンジョンと何の関係があるんじゃ?」
リアスの質問に長考モードに突入寸前で我に帰る。確かにそれとダンジョンと何の関係が……まさか、ダンジョン10階は悪党の巣窟になっていてソイツら殺して来いとか言うなら絶対行かないぞ。
「別にダンジョンで人を殺して来いと言うわけじゃない、まぁ今言えることは、行けばわかる。だ」
行けばわかるねぇ……そう言われると、凄く行きたくない気持ちになるですが。
「あの、【アガルタ】について可能な限り情報が欲しいんですが、例えば地図とか魔獣の分布図とか」
私は当たり前のことを聞いたつもりだったが、アンカさんは呆れた表情で。
「お前等、本当に何も知らないで来たんだな」
そう言いながらゆっくり立ち上がり。
「教えてやるからついて来い。世界最古にして始まりのダンジョン【アガルタ】の過去と現状、そして……蒼原の魔女と呼ばれる私の罪を」
最古にして始まりのダンジョン……アガルタ。そのダンジョンを有する町ダバンの有力者にして黒鉄、紅蓮に続く3人目の魔女の通り名を持つ【蒼原の魔女】アンカ・スベンティのいう罪とは……この時、私はとても大事な事を忘れていることに気づいいなかった……。
「なんだ!このチビ犬は!おい!ちょっどこに潜って……あっ……ダメだって……ばぁ……」
「これ!!やめんか!!マロフィノ!!」
マロフィノを抱えていた手を離していたことに……そしてこの後、アンカさんに本気で怒られたのであった……。
でも、ちょっとだけ、マロフィノさんナイスでした。
客?こんなところに知り合いはいないし、イザベルの知人としても1日で私達に追いついて来れるわけは……無くも無いか?などと考えながら3階の部屋から1階に降りてテーブル席が8つ並べらたロビーを見渡すが……知った顔などいるはずもない。
「新聞記者とかではないのか?」
「フィン!」
「誰の何を取材すると?」
「イザベルの戦人、最古のダンジョンに挑戦!とか?」
「やめろ!絶対無い無い」
そんな馬鹿話しに盛り上がっていると。
「お前がイザベルの【戦人タタラ】か」
どこか懐かしくもあるような威圧感たっぷりのオーラを放ちながら、真ん中のテーブル席に座っていた真っ青な髪のグラマラスな女性が私達の方を見ながら問いかけてくる。
が、誰だか知らないが戦人ですか?と言われ素直に「はい!」と言いたくないんだよ私は。
「そうじゃが、おぬしは誰じゃ?」
女性はリアスの言葉に少し驚いたようなそぶりを見せてから席にくるようにと無言でジェスチャーした。
まぁ、こんなところで急に襲われはしないだろうということで私達(マロフィノは含まない)は多少警戒しながらもテーブルを挟んで女性と向かい合わせに座った。
「さて、それでは自己紹介といこうか。私はアンカ・スベンティ、お前達に関係のありそうな役職を言うとすればダバンギルドのギルドマスターだが、今はスベンティ・ゲルギル社の社長だと名乗ろうかな」
深い海のような濃紺の瞳、青く長いふわっとボリュームのある髪、そしてエヴァさんと同等以上のバツグンのスタイルのボディを包むチャイナドレスのようにタイトな紫のワンピース、まるでハリウッド女優のようなこの女性が、ダバンの長にして、スベンティ・ゲルギル社の社長にして、ダバンギルドのギルドマスター【アンカ・スベンティ】だった。
つーか、私達のような平冒険者に、そんなエ……偉い人がなんのようだ。
「タタラです」
「リアス・アーバンじゃ」
「フゴッ!フゴッ!」
「このフゴフゴ言っているのはパーティーリーダーのマロフィノです」
魅力的なギルドマスターを目の当たりにしてさっきから興奮しっぱなしのマロフィノは私の小脇に抱えられジタバタしている。絶対放したらヤバイなコイツ。
「リーダー?そのチビ魔獣が?勘弁してくれよ、だいたいお前達、町に着いてもギルドに挨拶も無く一泊してやがるし、常識ってもんを知らないのか?」
えっ?町に着いたらギルドに挨拶に行くもんなの?と、疑問を込めた私の視線を受け取ったリアスはノータイムで2回首を横に振った。そーですよね、あなたが知っているわけないですよねー。
「すみません、なにぶん新人の集まりなものでそういった事にうとくてですねぇ」
「まぁいい、今日は別に文句じゃなく礼を言いに来たんだ」
「へっ?」
お礼?この人に感謝されるようなことなんて何かしたっけ?というか、この町に来てまだ何もしないんですけど。あっ!まさかこの宿のオーナーで宿泊ありがとうとか、そういう
「我が社において最大の汚点であった【大海の災厄】を討伐してくれたこと心より感謝している」
のではなかったが、そうか、そういえばバーム海域にクラーケンを封印したのはスベンティ・ゲルギル社だったな。
アンカさんの話によると大海の災厄封印はバーム政府公認で行なったのだが、依頼元の破産により討伐失敗後の保証がなされないなどの事態を経てスベンティ・ゲルギル社に世界中から批判が殺到、数十年たった今でも抗議デモが行われたり脅迫状が届いたりするそうだ。事態を収拾するためスベンティ・ゲルギル社は今まで何度も討伐隊を派遣したが結果は言うまでもないだろう。
苦労してんなぁ。
「で?期待の超新星は次は世界最古のダンジョン攻略かい?働き者の実力派冒険者は有り難いねぇ」
「いや、攻略と言いますか、ダム会長に10階まで行って来いと言われまして」
「あのタヌキに?10階?……そうか……お前、魔獣ハンターか」
「魔獣ハンター?」
魔獣ハンターとは冒険者用語で魔獣討伐依頼しか受けない冒険者のことを指すらしいのだが、そこには「対人戦が出来ないへタレ」という意味が含まれてるのだとか。確かに言われてみれば受けるクエストはほとんど魔獣討伐ばかりでブラックオニキス号のクエスト以外は護衛とか野盗殲滅とかはしたことないなぁ……。
ヘタレと思われても対人戦って苦手というか極力避けたとこではあるよなぁ、勝っても人殺し、負けたら病院か死……メリットないよなぁ。
「破竹の勢いで功績上げ一気にランクを上げ将来を有望視された新人冒険者が、低ランククエストで人の賊にあっさり殺されるなんてことがたまにあるんだ、後からソイツの受けたクエストを掘り返して見ると」
「全部、魔獣討伐クエスト……」
「そういうこと、まぁ別に人を殺しまくるクズになれって言っているわけじゃない、ただ、その一線を超えなければいけない瞬間が来た時は躊躇なく行動をできる覚悟が冒険者には必要だってことだな」
私はふとフラワルド騎士団との決闘を思い出した。
もし、あの時タリアスが命を投げ出して来たならば……。
「それで、その話がダンジョンと何の関係があるんじゃ?」
リアスの質問に長考モードに突入寸前で我に帰る。確かにそれとダンジョンと何の関係が……まさか、ダンジョン10階は悪党の巣窟になっていてソイツら殺して来いとか言うなら絶対行かないぞ。
「別にダンジョンで人を殺して来いと言うわけじゃない、まぁ今言えることは、行けばわかる。だ」
行けばわかるねぇ……そう言われると、凄く行きたくない気持ちになるですが。
「あの、【アガルタ】について可能な限り情報が欲しいんですが、例えば地図とか魔獣の分布図とか」
私は当たり前のことを聞いたつもりだったが、アンカさんは呆れた表情で。
「お前等、本当に何も知らないで来たんだな」
そう言いながらゆっくり立ち上がり。
「教えてやるからついて来い。世界最古にして始まりのダンジョン【アガルタ】の過去と現状、そして……蒼原の魔女と呼ばれる私の罪を」
最古にして始まりのダンジョン……アガルタ。そのダンジョンを有する町ダバンの有力者にして黒鉄、紅蓮に続く3人目の魔女の通り名を持つ【蒼原の魔女】アンカ・スベンティのいう罪とは……この時、私はとても大事な事を忘れていることに気づいいなかった……。
「なんだ!このチビ犬は!おい!ちょっどこに潜って……あっ……ダメだって……ばぁ……」
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