THIRD ROVER 【サードローバー】オッサンのVRMMOは異世界にログインする

ケーサク

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鳥と竜の戦い(1)

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バハムートが攻撃を開始するよりも早く私とマロオニはバハムートの懐に潜り込んだ。
 攻撃対象が視界から消え一瞬躊躇したバハムートの隙をついて。

「来い!ベルググ」

 【鱗剥ぎ】胴体の鱗を狙い放った斬撃スキルは攻撃力を遥かに超える強度の鱗に弾かれた。

「まだだ!!」

 弾かれた勢いで体を捻り、【伐採】【回転斬り】【鱗剥ぎ】の複合スキル、戦陣【鱗吹雪】回転力で勢いを増した斬撃が鱗を花吹雪のように散らす、はずだったが、バハムートの強靭な鱗にはヒビのひとつも入らない。
 私は手が痺れ剣を離しそうになりながら、回転を止めた。

「タタラ!!上じゃ!!土魔法【アースウォール】」

 息を切らす間も無く、上を見るとバハムートの鋭い前足の鉤爪が迫る。
 反射的に横に飛んだ瞬間にリアスの土魔法【アースウォール】が発動、地面から突き出た壁は鉤爪に一瞬にして砕かれたが、私はなんとか追撃を免れた。

「いっくぞぉ!!マロッ!!オニッ!!パーンチ!!」

 私に気をとられたバハムートの背後からマロオニが飛び上がり首筋に向かってパンチ。

「痛ッ!!オニッ」

 ペコッという音がしてマロオニの苦痛の声が聞こえた。

「大丈夫かマロオニ!?」
「ふぇーん、タタラァ、おてて折れちゃったオニ」
「えっ?」

 バハムートの巨体を擦り抜け急いでマロオニの元に駆け寄ると、手が腫れ、たしかに折れていた。
 【ヒール】をかけるとマロオニは元気に飛び上がり、肩をグルグル回してやる気を見せたが、いったん静止。

「おいおい、マロオニ。またパンチしたら折れちゃうって!!」
「うーん……だって他にどうするオニ?」

 どうすると言われても、確かにマロフィノ時にも前足でペチペチするのが基本攻撃だったなぁ……えっ?つーかだったらどうして、マロオニは折れちゃうんだ?
 私はマロオニを素早くじっくりと観察した。
 
「あっ!!」
「どうしたオニ?」
「わかった!!アレが無いからじゃね?」
「アレ?オニ」

 私はそう言いながら自分の指の腹をプニプニと押した。

「あー!!確かにアレが無い!オニ」
『てことはつまり!!』
「オニ」

 私達が問題解決の糸口を見つけた時、バハムートの尻尾が地面に散らばる岩や建物の残骸をなぎ飛ばしながら私達に迫る。

「飛べマロオニ!!」

 マロオニは私の言葉に即座に反応して飛び上がった。

「タタラ!!?オニ」

 私は眼前に迫る尻尾に向け剣を構え【逆鱗】ゼロ距離から放つ龍をかたどった衝撃波がバハムートの尻尾とぶつかり合い、私はウォール山脈の岩肌に向かい弾き飛ばされながらも尾撃の勢いを完全に止めた。

「タタラっやっるぅ!!オニ」
「行け!!マロオニッ!!グッハッ!」

 私が岩肌に激突すると同時にマロオニは着地し、一瞬心配そうな表情見せたがこの隙を逃すまいと、再び飛び上がった。

「いっくぞぉ!!スキル【おもおも】全開!!マロオニキーーーック!!」

 謎のスキルを発動したマロオニの両足キックがバハムートの首筋に突き刺さり、長い首と巨大な体がくの字に折れる。

「やったー!!マロッ全然痛くない!!オニ」

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