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四日目の朝
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窓から差し込む優しい光が、転生四日目の朝を祝福してくれている。
昨日の酒がまだ残っているのか、頭は痛くはないがやけに体が重い。ゆっくりと目を開けると自分の掛け布団の上で丸まった黒い毛玉が見えた。
「おまえなぁ、自分の布団で寝なさいよ」
マロフィノを撫でるため右手を上げようとするも動かない、右腕が柔らかく暖かい何かに包まれているようだ。いったいなんだろうと思い左手で掛け布団をめくり上げるとそこには、私の腕に抱きついて眠る可愛らしい少女の姿があった。薄いピンク色の長い髪、人間のものより長く尖った耳……。
えっ?
「ぎゃーーーーーー!!」
リアスさんを振り払い、マロフィノの眠る布団を蹴り上げ思わず悲鳴を上げてしまった。
「なんじゃうるさいのう」
まだ閉じたままの目をこすりながらボサボサの頭を揺らし、面倒くさそうに上半身を起こすリアスさん。モゾモゾと布団の中から這い出てきたマロフィノはリアスさんの膝に頭を乗せて二度寝に入る。
「なんじゃマロフィノ、自分のベッドで……」
ふと顔を上げたリアスさんは、苦笑いをする私の目を見ながらゆっくりと寝ぼけた頭を覚醒させ状況の把握につとめているようだ。
「おっおはようございます」
営業スマイルで挨拶をする私を睨みながらリアスさんの顔が鬼の形相に変わっていく。
「なんでおぬしが妾のベッドにおるんじゃぁ!?」
ドスッ!!鋭く重い右の正拳突きが私の顔面にめり込みそのまま頭からベッドを落ちた。
ここ私のベッド……ですよ。だからあれほど飲みすぎるなって言ったんだ、このガッカリペッタリミニエルフが。ガクッ。
事の発端は昨日の夜に戻る。居酒屋【妖狐】から爆睡姉弟を、このミケさんのお店【ネコひげ】につれ帰ってくると、一階の食事処は立食パーティー仕様になっておりものすごい数の人が集まってどんちゃん騒ぎをしていた。
呆然と店の前で立ち尽くしていた私を見つけた客の一人が「主役が来たぞ!」と叫ぶと、私達は一気に囲まれ店の中に引きずり込まれ用意されていた小さなステージの上に立たされビールがなみなみと注がれたジョッキを持たされた。
一人の獣人の男が軽く咳払をすると騒がしかった店内が静まり返り。
「皆、知っているとは思うがここにおられるお方は、我らイザベルの同胞を救い、あの悪名高いフラワルドの騎士を打ち破った英雄。【戦陣タタラ】さんである!!」
怒号の如き歓声が店内に響き、眠っていたマロフィノが驚き服の中から飛び出し私の頭にしがみつき、おんぶしていたリアスさんも目を覚ましたので降ろし、まだ寝ぼけていたので倒れないように手を繋いだ。
しかし、戦陣はやめてほしい、本当にマジで。
「タタラさん乾杯の挨拶を」
「えっ?」
再び静まり返りった会場中の視線が私に注がれる。これはまいった、国語の音読でさえ苦手だというのに、こんな大勢の前でしかもいきなりフリートークで何を言ったらいいものか。沈黙してからいったい何分たったのだろう、頭が真っ白になり、顔が熱く真っ赤になっている感覚だけを感じていると聞き慣れた女性の声がした。
「この度は妾の従者のためこのような場を設けていただき主人として皆様に感謝の言葉を申し上げます。不出来な従者ではありますが皆様のお役に立てたようで主人として誇らしく思うしだいではありますが、妾達はこの冒険者の都イザベルを拠点に活動を始めたばかりの一介の新人冒険者にすぎず、本人も言うておったが今日の戦いは実力というよりたまたま運が良かった結果の勝利でございます。もしこのタタラに賞賛の声をいただけるのであれば、英雄などと大それたものではなく、この街の仲間の一人の功績として喜んでいただけたら幸いです」
この場いた全員がリアスさんの挨拶に聞き惚れてステージを見上げていた。普通なら誰が従者だ!と、ツッコミを入れまくっている内容なのにすんなり受け入れている自分がいるのであった。正直、彼女のこの人前で堂々とした振る舞いが出来るところは尊敬している。
呆けていた私の左足を衝撃が襲う。見るとリアスの右足が振り下ろされていた、何すんだよ!と文句を言おう思った瞬間リアスさん頭を素早く小さく二回上に振り、何か合図した。……。っあ。
「皆様よろしくお願いしまふ。かっ、乾杯!」
『乾杯!!』
噛んだ、こんな短い文章なのに。リアスさんを見直したと同時にものすごい敗北感を抱えて、それを拭い去るように持っていたビールを一気に飲み干してステージを降りると、リアスさんの手を握ったままだったのに気付き急いで手を離す。
「すっすみません」
「なんじゃ?」
眉間シワを寄せなが腰に手を当て下からえぐるように睨んで来た。
「いえ……その、ありがとうございました」
「そう思うなら、何か妾の飲めそうなお酒を持って来るんじゃ」
「かしこまりましたリアス様、ただし飲み過ぎにはご注意くださいませ」
私が腹に片手を当てお辞儀をして見せるとリアスさんは上機嫌に笑った。
それから私達は色々な人と、色々な話をし大いに盛り上がり、完全に酔い潰れたリアスさんと丸まって寝息を立てる以外の動作をしなくなった毛玉を連れ部屋に入ったのは深夜1時過ぎ、それぞれを昨日と同じ位置のベッドに寝かしつけ自分も昨日と同じベッドで就寝したはずなのに、寝ぼけたエルフと魔獣がいつのまにか私のベッドに潜り混んで来たのであった。
私は悪くない、絶対悪くない……。しかし、そもそもなぜ私はあたり前ようにリアスさん連れ帰って来てしまったのだろうか。ベッドの上に足を残したまま床板の上の頭を抱え、自分の謎行動の意味を探しているとマロフィノが顔に飛び込んで来た。
「フィーン」
「お腹すいたのか?」
左手の時計で時間を見ると午前8時、とりあえず立ち上がり、ある程度身なりを整える。
「妾は頭が痛いし具合も悪いのでもう一度寝るんじゃ」
「それは二日酔いってやつですよ、だから飲み過ぎ注意って言ったのに、それにそこ俺のベッドですから、自分のところで寝てくださいね」
動く気配を出さないガッカリエルフを捨て置いて私達は一階で朝食を取り、水差しとコップをもらい、部屋に戻りリアスさんの届く場所にミニテーブルを運びその上に置いた。
「リアスさん俺達出かけて来ますね」
二日酔いガッカリエルフは枕に顔を埋めたまま左手をパタパタさせて返事をした。まぁリアスさんのことはミケさんにお願いしてあるので大丈夫だろう。
昨日の宿泊と宴会分と今日の宿泊費の前払い、合わせて3万5千を支払い【ネコひげ】から出た私達はある場所を目指しながら街の散策を始めた。
あー。自分のペースで生活できるってなんて素晴らしいんだろう。
昨日の酒がまだ残っているのか、頭は痛くはないがやけに体が重い。ゆっくりと目を開けると自分の掛け布団の上で丸まった黒い毛玉が見えた。
「おまえなぁ、自分の布団で寝なさいよ」
マロフィノを撫でるため右手を上げようとするも動かない、右腕が柔らかく暖かい何かに包まれているようだ。いったいなんだろうと思い左手で掛け布団をめくり上げるとそこには、私の腕に抱きついて眠る可愛らしい少女の姿があった。薄いピンク色の長い髪、人間のものより長く尖った耳……。
えっ?
「ぎゃーーーーーー!!」
リアスさんを振り払い、マロフィノの眠る布団を蹴り上げ思わず悲鳴を上げてしまった。
「なんじゃうるさいのう」
まだ閉じたままの目をこすりながらボサボサの頭を揺らし、面倒くさそうに上半身を起こすリアスさん。モゾモゾと布団の中から這い出てきたマロフィノはリアスさんの膝に頭を乗せて二度寝に入る。
「なんじゃマロフィノ、自分のベッドで……」
ふと顔を上げたリアスさんは、苦笑いをする私の目を見ながらゆっくりと寝ぼけた頭を覚醒させ状況の把握につとめているようだ。
「おっおはようございます」
営業スマイルで挨拶をする私を睨みながらリアスさんの顔が鬼の形相に変わっていく。
「なんでおぬしが妾のベッドにおるんじゃぁ!?」
ドスッ!!鋭く重い右の正拳突きが私の顔面にめり込みそのまま頭からベッドを落ちた。
ここ私のベッド……ですよ。だからあれほど飲みすぎるなって言ったんだ、このガッカリペッタリミニエルフが。ガクッ。
事の発端は昨日の夜に戻る。居酒屋【妖狐】から爆睡姉弟を、このミケさんのお店【ネコひげ】につれ帰ってくると、一階の食事処は立食パーティー仕様になっておりものすごい数の人が集まってどんちゃん騒ぎをしていた。
呆然と店の前で立ち尽くしていた私を見つけた客の一人が「主役が来たぞ!」と叫ぶと、私達は一気に囲まれ店の中に引きずり込まれ用意されていた小さなステージの上に立たされビールがなみなみと注がれたジョッキを持たされた。
一人の獣人の男が軽く咳払をすると騒がしかった店内が静まり返り。
「皆、知っているとは思うがここにおられるお方は、我らイザベルの同胞を救い、あの悪名高いフラワルドの騎士を打ち破った英雄。【戦陣タタラ】さんである!!」
怒号の如き歓声が店内に響き、眠っていたマロフィノが驚き服の中から飛び出し私の頭にしがみつき、おんぶしていたリアスさんも目を覚ましたので降ろし、まだ寝ぼけていたので倒れないように手を繋いだ。
しかし、戦陣はやめてほしい、本当にマジで。
「タタラさん乾杯の挨拶を」
「えっ?」
再び静まり返りった会場中の視線が私に注がれる。これはまいった、国語の音読でさえ苦手だというのに、こんな大勢の前でしかもいきなりフリートークで何を言ったらいいものか。沈黙してからいったい何分たったのだろう、頭が真っ白になり、顔が熱く真っ赤になっている感覚だけを感じていると聞き慣れた女性の声がした。
「この度は妾の従者のためこのような場を設けていただき主人として皆様に感謝の言葉を申し上げます。不出来な従者ではありますが皆様のお役に立てたようで主人として誇らしく思うしだいではありますが、妾達はこの冒険者の都イザベルを拠点に活動を始めたばかりの一介の新人冒険者にすぎず、本人も言うておったが今日の戦いは実力というよりたまたま運が良かった結果の勝利でございます。もしこのタタラに賞賛の声をいただけるのであれば、英雄などと大それたものではなく、この街の仲間の一人の功績として喜んでいただけたら幸いです」
この場いた全員がリアスさんの挨拶に聞き惚れてステージを見上げていた。普通なら誰が従者だ!と、ツッコミを入れまくっている内容なのにすんなり受け入れている自分がいるのであった。正直、彼女のこの人前で堂々とした振る舞いが出来るところは尊敬している。
呆けていた私の左足を衝撃が襲う。見るとリアスの右足が振り下ろされていた、何すんだよ!と文句を言おう思った瞬間リアスさん頭を素早く小さく二回上に振り、何か合図した。……。っあ。
「皆様よろしくお願いしまふ。かっ、乾杯!」
『乾杯!!』
噛んだ、こんな短い文章なのに。リアスさんを見直したと同時にものすごい敗北感を抱えて、それを拭い去るように持っていたビールを一気に飲み干してステージを降りると、リアスさんの手を握ったままだったのに気付き急いで手を離す。
「すっすみません」
「なんじゃ?」
眉間シワを寄せなが腰に手を当て下からえぐるように睨んで来た。
「いえ……その、ありがとうございました」
「そう思うなら、何か妾の飲めそうなお酒を持って来るんじゃ」
「かしこまりましたリアス様、ただし飲み過ぎにはご注意くださいませ」
私が腹に片手を当てお辞儀をして見せるとリアスさんは上機嫌に笑った。
それから私達は色々な人と、色々な話をし大いに盛り上がり、完全に酔い潰れたリアスさんと丸まって寝息を立てる以外の動作をしなくなった毛玉を連れ部屋に入ったのは深夜1時過ぎ、それぞれを昨日と同じ位置のベッドに寝かしつけ自分も昨日と同じベッドで就寝したはずなのに、寝ぼけたエルフと魔獣がいつのまにか私のベッドに潜り混んで来たのであった。
私は悪くない、絶対悪くない……。しかし、そもそもなぜ私はあたり前ようにリアスさん連れ帰って来てしまったのだろうか。ベッドの上に足を残したまま床板の上の頭を抱え、自分の謎行動の意味を探しているとマロフィノが顔に飛び込んで来た。
「フィーン」
「お腹すいたのか?」
左手の時計で時間を見ると午前8時、とりあえず立ち上がり、ある程度身なりを整える。
「妾は頭が痛いし具合も悪いのでもう一度寝るんじゃ」
「それは二日酔いってやつですよ、だから飲み過ぎ注意って言ったのに、それにそこ俺のベッドですから、自分のところで寝てくださいね」
動く気配を出さないガッカリエルフを捨て置いて私達は一階で朝食を取り、水差しとコップをもらい、部屋に戻りリアスさんの届く場所にミニテーブルを運びその上に置いた。
「リアスさん俺達出かけて来ますね」
二日酔いガッカリエルフは枕に顔を埋めたまま左手をパタパタさせて返事をした。まぁリアスさんのことはミケさんにお願いしてあるので大丈夫だろう。
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