荒廃

荒野羊仔

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第五章「犯行」

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「ちょっと来て」
 キャンパス内で、唐突に服の裾を掴まれる。小山内が振り返ると、ただならぬ様子の久保田がいた。一瞬久保田だと認識できないほどやつれて見えた。目の下の隈は深く、おそらく化粧をしていない。普段整えられている髪は乱れており、服装も部屋着に近いようなものだった。そもそも、普段であればキャンパス内で小山内に話し掛けることなどない。
「車出して。どこでもいい、どこか人気のないところに」
「着替えは」
「いいから早くして」
 小山内は言われるがままに駐車場へ向かった。その日に限って小山内の赤いセダンは母が友人に貸しており、兄の車で登校していた。黒いドイツ製のコンパクトSUVは車高が高く、普段と勝手が違い運転が少しぎこちない。久保田は車が違うことには気付いてはいたが、それに対して何かコメントをすることはなかった。車を出してからも久保田は無言で俯いていた。結局、小山内が向かったのはいつもの廃墟だった。登山道を上る間も、久保田は一言も発することはなかった。
 いつもの部屋にたどり着く。
「SNSで炎上したの。大学も住所も特定されて、本名も晒されてる。炎上した理由は立ち入り禁止の場所に入ってることと、自傷して汚してることがバレた。それから……男がいるってコメントがついた」
 久保田は小山内の胸倉を掴みあげると、感情のままに力を込めた。古い服が音を立てて破れ、眼鏡が落ちた。
「どういうこと!? あんたの顔で男なんて思う人がいる訳ないでしょ!?」
「何だ、ようやく気付いたのか」
 小山内は笑みを浮かべ、久保田の目をじっと見つめた。
「そう、炎上するように仕向けたのは僕だ」



 久保田のアカウントには毎回数件のコメントが投稿されている。それらは全て男性ユーザーで構成されており、久保田の取り巻き——セフレと、出会い厨と呼ばれる、いずれも体目当ての男性からのコメントが大半を占めていた。モラルなどないような連中である。久保田の問題だらけの投稿にも苦言を呈するでもなく、ただその利益を享受している。小山内はアカウントを作り、久保田の投稿にハッシュタグ#廃墟をつけて、投稿を拡散した。
『これって有名な廃墟じゃね? 立ち入り禁止じゃなかったっけ。私がいた証ってなに? 落書きでもしてんのかよ』
 その投稿は数日経って、廃墟愛好家を自称する、その筋では有名なある一人のユーザーの目に入る。基本的には久保田を主体としているが、小山内は撮影時、端々に見る人が見ればどこの建物かを特定できる情報を紛れこませていた。中でも天井やシャンデリアは特徴的だ。久保田自身が言っていたことだ。アール・デコ様式の建物なんて、そんなに多くあるわけではない。
 廃墟愛好家を名乗るその人物は過去にその建物に来たことがあった。一目でその建物を特定し、侵入を試みた。そしてあの部屋にたどり着く。椅子が破壊され、血痕などで汚された部屋の惨状を目の当たりにする。
 廃墟とは当然、同じものはない唯一無二の存在である。人の手が入らない以上、割れたガラスが嵌められることはないし、汚れた壁は戻らない。覆水盆に返らずである。廃墟愛好家の活動は犯罪すれすれの行為である。廃墟に侵入すること自体は黙認できても、破壊行為は唾棄すべき行為に他ならなかった。その人物は久保田のアカウントを非難するコメントをつけ、拡散した。後はもうなすがままである。匿名での人格攻撃に始まり、個人情報を特定され私刑に処される道より他にない。あとは人格攻撃の投稿に一言混ぜるだけだ。
『最近付き合い悪いの、特定の男ができたからだと』
 初めは擁護していた取り巻きたちだったが、元々利害関係でしか結びついていなかったために、フォローを外し、コメントを削除し、無関係を装った。味方は一人もいなくなった。
「確かに男がいると投稿をしたのは僕だ。でもそれ以外は僕じゃない」
「なんで!? 廃墟なんてどこも同じじゃない、どうして特定されるのよ!?」
「同じなんかじゃない、見る目のある人間にはわかる話だ」
 遠回しに見る目がない、と言われて久保田は頭に血が上って、反射的に小山内に平手打ちをかました。派手な音がして、小山内の頬が赤く腫れ上がる。
「何が目的なのよあんたは! 私が消えれば恵美先輩があんたのものになるとでも!? そんなことあるわけないでしょう!?」
「知ってる」
 小山内はゆっくりと顔を上げ、再び久保田の目を見つめた。鋭い眼光に、久保田は悪寒を覚えた。
「目的は復讐だ。あの女はきっかけでしかない。まさか、本気であの女のことを好いているとでも?」
「復讐……? 一体何の……?」
 小山内はそれには答えず、言葉を重ねた。いつになく饒舌な様子だった。
「言わせてもらうが、お前だってあの女に好かれてるわけじゃないだろう。あの日あの女が何て言ったか教えてやろうか? 『メンヘラはメンヘラ同士くっついてろ』だってさ! あんたも僕も、あの女に嫌われてるんだよ」
「嘘」
 震える声で、久保田は呟いた。好かれてはいなくても、嫌われてはいないはず。だってあの人の周りには金目当ての人間しかいない。そうでない人間なんて、私の他にはいないのに。そんな内心を見透かすように、小山内はそれを否定した。
「嘘なんか吐いたって仕方ないだろう。お前の言う通り、お前の方があの女のことが好きなんだろう。ただ、それでもあの女はお前より俺の方がいいんだってさ」
 小山内の言葉に、久保田は愕然とした。……自分が主人公じゃないなんて、わかりきっていたことなのに。他人の口からそれを言われるのは思ったよりも堪えた。フォロワーが減ったことよりも、炎上したことよりも、ただただ虚しい。久保田の手が小山内から離れた。
「お前が死んだら少しくらい罪悪感抱かないか、心の支えが欲しくならないか、多少の打算はあるが。女装させられるのも足になるのも、バカにされるのも慣れてるからどうってことない。……ただ、関係を強いられるのは屈辱だった」
 久保田は小山内の一方的な物言いに反論した。
「あんただって求められたい癖に。私に求められて嬉しかったんでしょ!? 何度もしたじゃない!!」
 小山内は冷ややかな目で久保田を見た。 
「何度も言っているが、刺激に対する反応でしかない。心はお前になんてない。誰にも。どこにも」
「何よそれ、そんなの言い訳でしかない……! 私、妊娠してるのよ……!」
「……は?」
 予想だにしない言葉に、小山内の言葉が詰まる。理解が追い付かずにいると、久保田はしびれを切らしてもう一度告げた。
「だから、妊娠したって言ってるの」
 妊娠。自分からは最も縁遠い言葉だと思っていた。ようやく言葉の意味を咀嚼すると、小山内は久保田に質問を投げかけた。
「……それで、どうしろと」
「分かんないわよそんなこと……!」
 久保田は顔を覆い、溢れ出る涙を拭った。
「フォロワーだってもうそんなに残ってない。おしまいよ、おしまい。あんたと関わったせいで全部台無しよ!!」
 久保田は小山内を突き飛ばし、いつものように馬乗りになり、腕を振り上げた。
 瞬間、小山内は久保田の手首を掴み、体勢を逆転させた。そのまま腕をギリギリと締め上げ、身動きを取れなくさせた。
「なに、?」
「可哀想だなんてずるい、以前お前が言っていた言葉だ。そんなに可哀想になりたいなら、可哀想にしてやるよ」



 久保田は泣き喚き抵抗を試みたが、小山内の力は想像以上に強く、びくともしない。男の力でねじ伏せられている感覚は久保田に快感をもたらした。小山内は久保田の足の間に片足を滑り込ませ、足を閉じられないようにした。もう片方の手を服の内側に滑り込ませる。普段、久保田は着衣のままでしか行為を行わなかった。他の男が相手の時はそうではない。場所が廃墟だから、愛してもらいたい相手ではない相手と肌を重ねたくなかったから。肝心な内側には受け入れているのに、滑稽な主張だった。
 小山内は久保田のワンピースを勢いよく破った。胸から膝にかけて、白い、痩せた身体が露わになる。久保田は足をばたつかせたが、何の抵抗にもなっていなかった。小山内が久保田の下着をずりおろすと、久保田の秘所は既に溢れかえっていた。
「……変態」
 かつて自身に向けられた言葉を向ける。久保田は顔を赤面させ反論した。
「こんなことされたら、誰だってこうなるから」
「……乱暴にされてこうなるのは十分異常だと思うが」
「普通でしょ、このくらい」
 久保田は顔を背けた。小山内は構わず指を這わせる。久保田の身体が大きく跳ねる。小山内が指をかき回す度、水音が響き渡った。どうしてこんな時にまで、自分の身体は快楽に溺れてしまうのか。思わずすすり泣きが漏れた。
「やめて」
「やめない」
 小山内は指を引き抜き久保田の足を無理矢理開かせると、自身の下着を下ろし、勢いよく自身を押し付け秘所に沈みこませた。久保田の意思とは裏腹に、身体はいつものようにすんなりと小山内を受け入れてしまう。
「自分が凌辱される気分はどう?」
 泣き続ける久保田に小山内は問いを投げかけた。久保田は何も答えず、ただ首を横に振った。
「欲しがらせてやるって言ってたな。その通りになったのに何が不満なんだ?」
 久保田の腰を掴み、力のままに腰を打ち付けた。久保田の腰が浮き、腹の柔らかい感触が伝わる。久保田のされるがままにしかなったことのない小山内は、自由に動けることの解放感と、普段とは違う感覚に高揚感が募る。
「お前がやったことと同じことじゃないか。散々好き勝手にしておいて、全部男のせい」
 複数の男性と関係を持ったのも、小山内に無理矢理行為を迫ったのも、避妊をしなかったのも、全て久保田だ。なのにいざ妊娠となると男に責任を取らせようとする。これまで押し殺してきた感情が込み上げる。小山内の内側で渦巻いていた怒りが噴出した。
「生まれてきたことすら、全部自己責任。そうなんだろうな。だったら、お前が死ぬのも自己責任だよな? しょうがないよな、自分を殺し続けるか、他人を殺さないと生きられないんだから」
 母に殺され続けた自分。兄に殺され続けた自分。久保田に殺され続けた自分。自分が生きるためには、誰かを殺さなければならない。
「SNSに死にたいって、投稿していたな。可哀想な自分にいつまでも浸ってないでいい加減死んでしまえばいいんじゃないか?」
 復讐のために殺せるなら、誰でもよかったはずなのに。久保田に抱いた強い殺意に戸惑いを覚える一方で、自身の内に潜む暴力性はどこか腑に落ちた。小山内は久保田の腕を離すと、首に手を掛けた。
「ちやほやされたいくせに、必要なのは不特定多数の誰かであって、僕じゃない。僕だってお前なんか願い下げなんだよ」
 指に力をかけ、首を絞める。空気が供給されず、低酸素状態に陥る。意識が朦朧としはじめ、久保田の表情が歪んだ。久保田は小山内の腕を掴み必死の抵抗を試み、腕に爪を食い込ませ血が滲ませた。首を絞められ続け、久保田の意思に反して、小山内を締め上げた。身体がうち震える。純然たる肉体の反応に、小山内は恍惚の笑みを浮かべた。
 演技だとか、バカらしい。結局のところ肉体の結び付きでしかなく、心が通じるなんてことはない。反射、反応以外に確かなものなど何もない。
 最後に大きく体が跳ね、弓形に身体がしなった。燻んだシャンデリアが、久保田の瞳に写った最期の光景だった。



 胸を上下させながら、動かなくなった久保田を見下ろした。あれだけ自らを苛んだ女が、自身の手で生命活動を停止させた。その事実が小山内を高揚させた。本当に彼女が身籠っていたのか、判別はつかない。仮にそうだとしても、今やどうでもいいことだった。
 彼女の自殺か失踪に見せかける工作の下準備は済んでいる。小山内は久保田のスマートフォンを拾い上げると、彼女の手を取り指紋認証を潜り抜けた。写真投稿用のSNSアプリを開くと、二つのアカウントが見つかった。一つ目は表のアカウント、小山内が把握しているアカウントである。もう一つは小山内が見つけることのできなかった裏アカと呼ばれるものだった。
 裏アカには鍵がかかっており、フォローしている人間はいない。日記のような使い方をしていたようだ。読み進めていくと、小山内ですら吐き気をもよおすような内容の投稿が相次いでいた。大抵の場合はリストカットの写真だった。そして……エコー写真。添えられていた文章には「また会おうね」と書かれていた。
 ……久保田の異性関係が爛れていたことは知っていた。SNSのフォロワーのうち女性を辿り、アカウント名を別のSNSで検索すれば、いくらでも情報を得ることができた。その中には男性関係の激しさを非難する投稿も、婦人科の病院で見掛けたから堕胎したに違いない、という投稿もあった。信憑性は薄いと思っていたが、どうやら当たっていたらしい。
 久保田のアカウントのパスワードは、計画を立てた段階からいくつか試すうちにすぐに判明した。IDのアルファベットに誕生日。裏のアカウントも同じパスワードを使い回していた。セキュリティの甘さに笑いがこみ上げる。
 小山内はブラウザに接続し、まず裏アカのアカウントを完全に削除した。電話番号や連絡用のSNSの友達などを一つひとつ解除していき、アカウントを完全に削除した。警察が携帯電話会社に問い合わせれば復元されてしまうのかもしれないが、気休めでも構わない。位置情報の提供をストップし、再度写真投稿用SNSの表のアカウントにログインした。
『探さないでください。今までありがとう』
 それだけコメントして、小山内は投稿ボタンを押し、すぐにスマートフォンの電源を切った。
 家族が失踪届を出すとどうなるか。『探さないでください』など、本人の意思で失踪した場合など事件性がないと考えられる場合、警察はすぐには捜索を開始しないらしい。SNSの炎上がどれほどの事件性の根拠になるかはわからないが、SNSの投稿は自分の意思だと考えられる場合が多い。書き置きなど置こうものなら筆跡鑑定に出されるし、何より失踪に見せ掛けるために全ての荷物を消し去らなければならない。
 後はすぐに発覚しないように、荷物と死体を遺棄する。死体の処理方法はいくつか考えた。例えば焼死。しかし焼く前に死んでしまったら、死因が絞殺だと特定されてしまうようだった。必ずこの手で殺さなければならない。消去法で、山に死体を遺棄することにした。幸いにして、四方八方を山に囲まれている。いずれ発覚して、告発される日が来るだろう。白骨化するまで名乗り出なかった非人道的な人間。そんな人間を作り上げた、劣悪な家庭環境。そういった報道がなされる。
 人間は、特別な人間だけが人を殺せると思っている。素質のある人間だけが一線を越えることができるのだと線引きをして、自分は安全地帯にいるのだと思い込みたがっている。報道はそれを煽る。本当はそうでないのに。きっかけがあれば誰だって転がり落ちてしまうものなのに。いつだって、大多数の人間は自分がそうなりうることを否定したがっている。
 性善説なんて信じられるほど、自分が善人だとは思えなかった。



 穴を掘っている。夏場は死臭が発生するのが早い。穴が浅いと動物が掘り起こしてしまったり、人間の鼻でも判別できてしまうらしい。深く、深く穴を掘らないと。
 死体を引きずって、山の斜面を降りた。登山道からは離れた山中の奥深くを目指す。シャベルは探検している時に物置部屋で見つけた。
 どれほど掘り続けたかはわからないが、穴はようやく小山内の身長を超えようかというくらいだった。時刻はとっくに日付が変わる時間を過ぎている。
もうこの辺りで諦めてしまおうか。いっそ早く捕まってしまった方が楽なのでは? そういう気持ちがもたげてくるほど、身体は悲鳴を上げ、関節という関節が軋む音がした。
 死体が遺棄されてからすぐ見つかって逮捕されるのと、白骨化するまで自首しなかった犯人が数年後に逮捕されるのと。世間がより残忍だと思うのはどちらだろう? 間違いなく後者だった。その一心で穴を掘り続けた。
 どんなにつらい作業であっても終わりは来るもので、身長の二倍近くある深さまで到達することができた。荷物と死体を穴の奥底へと落とし、土をかぶせはじめた。穴を掘るよりも埋めるほうが遥かに簡単で、あっと言う間に久保田の姿は見えなくなった。
 汚いものに蓋をしても、決してなかったことにはならない。そう思いながらも、死体に土をかぶせ続けた。月明りだけが小山内を照らしていた。



 家に辿り着いたのは夜明けも近くなった頃だった。鍵が開く音で目覚めたらしい母が、玄関までやってくる。
「こんな時間に帰ってくるなんて、あんた何して……」
 破れて泥まみれになった服を見て、母は何かを察し絶句した。
 ああ、その顔だ。世間体を取り繕うための仮面じゃない、素の顔。これまで脅かす側だった自分が脅かされる側になるのではないかと恐怖に震える顔。その顔が見たかったのだ。
 やっとこいつらを破滅に追いやれる。心の底からの喜びを込めて、十数年振りに見せる満面の笑みで呟いた。
「ただいま」
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