34 / 40
秋の嵐
2
しおりを挟む
「真希、来てくれ」
数時間後、杏奈に呼ばれて救護室に戻った。
「いやぁ、すまなかったな真希」
蘭はベッドの上で上体を起こし、真希に手をあげた。
「蘭さん……! よかったです!」
「それじゃあ、蘭も目が覚めたところで状況を説明してもらおうかの」
「ああ。真希と喫茶店で話していたらマナンが現れたんだ。店の中には他の客もいる。DAMからの応援は待てないと思い、自分に引き付けた。あとは真希に武器を持たせ、マナンのコアに私が誘導して刺した」
「よくもまあ、そんな無茶なことをするのぅ」
そう言って杏奈は笑った。よかった、いつもの杏奈さんに戻ったみたいだ。
「真希となら上手くできると思ったんだ」
「蘭さん……」
そんな風に思ってくれたことが嬉しかった。
「まあ想定外といえば、刺したときの痛みとマナン融合部位からの出血くらいか」
その言葉を聞いて、杏奈はやれやれという表情をした。
「マナンは融合したらその人物の体の一部となる可能性が高いと、前から報告しておっただろうに。まあ、マナン融合中にマナンを破壊した唯一の人物じゃ。存分に調べさせてもらうぞ」
「お気の済むまでどうぞ」
蘭はあきらめた様子だった。杏奈が真希の手元に目を向ける。
「真希、その大きな紙袋は何じゃ?」
「あ、これは……」
真希は困ったように蘭を見る。
「真希のために戦闘服を作ったんだ。今回は機能性も十分だぞ」
誇ったように蘭が言う。
「やれやれ、またそんなことをやっているのか……」
「杏奈もつるぎも朔も着てくれないからな。真希だけが頼みの綱なんだ」
え、蘭さんの手作りだったの!? というか、私も着ないですよ!
「わしは着ているじゃろうが」
「だって羊の着ぐるみしか受け取ってくれないじゃないか! 他にもいろいろ作ったのに!」
「えっ、その着ぐるみも蘭さんが作ったんですか!?」
「もちろん。世界に一着だな」
「すごい……」
「そう思うなら是非着て見せてくれないか。戦闘でも使ってほしい! 怪我人からの頼みだ……!」
「えーっと……」
返答に困っていると杏奈さんが助け船を出してくれた。
「まあ、今日はもう遅いし、今度の機会に頼んだらどうじゃ。服はわしが預かっておこう」
「仕方ない……そうしてもらおう」
蘭さんは残念そうだったが、了承してくれた。今回は助かったけど、本部に置いてあるってことはいつまた頼まれるか……
「そうだ、蘭さん」
大事なことを忘れていた。私は蘭さんに教えてあげないといけない。
「何だ?」
「私は蘭さんがDAMのために力を尽くしてきたことを知っています。より長くいる人からしたらなおさらです。だから不安に思う必要はないですよ」
蘭さんはふっと笑った。
「そうか……ありがとう、真希」
今日はそこで解散となった。
翌日、真希が本部に来ると、『総監督が負傷した』という話題で持ちきりだった。
「真希! お前、蘭さんと一緒にいたんだろ! 状況を説明しろ!」
つるぎと一緒にいた朔が真希を見つけて詰め寄ってくる。真希は一連の流れを説明した。
「なるほど……そういうことだったか。それは大変だったな。」
「私は大したことをしていないけど、蘭さんの決断力が凄かったっていうか……」
意図的に自分を襲わせるってよく決断できるよな。それに、自分の体の一部になっているマナンを刺すなんて……まあ忘れていただけかもしれないけど。
「なんだか蘭さんらしいですね」
つるぎがそう言うのも頷ける。朔は考え込むように顎に手を当てた。
「それにしても、蘭さんの近くにマナンが現れたのは偶然だったのか? 蘭さんは本部に住んでいてデパートの外に出ることはかなり少ない。……僕が以前マナンに狙われたように、今回は蘭さんを狙っていたとしたら?」
信じたくはないが、その可能性を否定できない。もしそうだとしたらマナンは確実にDAMに近づいてきている。
真希が考えていると、向こうから祐太郎達がやってきた。
「真希ちゃん、昨日は大変だったそうですね。僕達は別の場所で戦闘していたので……役に立てずすいません」
「そんな! それに昨日は総監督自ら対処していたので……」
真希は祐太郎達にも昨日の状況を説明した。
「そうだったんですね」
その時、本部にアラームが鳴り響いた。スタッフが私達のところに駆け寄ってくる。
「今回のマナンの対応について、神谷総監督から話があるそうです。皆さん、ついてきてください」
私達は救護室に通された。蘭さんはベッドの上で上体を起こし、私達を迎えた。
「杏奈が寝てろってうるさくてな。こんな状態で失礼する。さて、今回現れたマナンのことだが、出現場所がこのデパートの前なんだ。しかも複数のマナンが検知されている」
そんなすぐ近くに……! 私の知る中でこんなに近い出現は今までなかった。
「デパートの周辺は人が多い。すぐにでもマナンを破壊してもらいたいところだが、人混みの中で戦闘するとなるとかなり危険が伴う。スタッフに確認してもらったところ、マナンに誘導されて暴走しているような人物はいないみたいだ。それにしても一刻を争う事態だ。みんなの意見が聞きたい」
「つまり、人目につかないところにマナンを誘導できればいいってことですよね」
祐太郎が言った。
「ああ。でも、今日は街主催のイベントをやっていて、このあたりに人が集まっているみたいなんだ。近場で人目のつかない場所を探すのは骨が折れるかもしれない」
「そうですか……」
みんなが頭を悩ませる中、真希が手をあげた。
これなら何とかなるかもしれない。
「神谷総監督、提案があります」
「なるほど……武器の効果でマナンを引き付けてこの本部に誘導する、か。ここまでマナンを引き込むことが出来れば一般人に被害を出す心配なく、戦闘に集中できる。しかし、マナンを倒すことが出来ずにDAMメンバーの誰かに融合でもしたら大きな被害を生むかもしれない。ハイリスク・ハイリターンの作戦だな。……うん、面白い」
蘭さんは私の提案に乗ってくれた。だけど朔は不安そうだった。
「しかし、剣を持って大勢の人の前に出て大丈夫でしょうか。通報されて止められる可能性もあります」
「そのことも考えています」
そう言って真希は蘭に目配せした。蘭は真希の考えを察した。
「心配いらない。要するに、武器が違和感なく持てればいいのだろう。準備は出来ている」
蘭にそう言われて朔は引き下がった。
「小野班はマナン襲来に備えて非戦闘員に避難の誘導を! 朔とつるぎは真希に同行しろ」
「ええ! 朔達も来るんですか!?」
それはちょっと、恥ずかしいというか……
「当たり前だろ。真希は僕が近くにいないとマナンが見えないんだから。それにもしものことがあった時、つるぎがいたほうが安心だろ」
「そうだぞ、真希。真希は先に準備を、朔とつるぎは総監督室の棚から白い紙袋を持ってきてそれに着替えてくれ」
「……着替える?」
朔、いまさら気づいても遅いぞ。作戦はもう実行されるのだから。
昨日もらった戦乙女風衣装に着替え、朔とつるぎを待った。祐太郎達はスタッフ達に声をかけて避難を促している。
この格好ならコスプレだと思って剣を持っていても怪しまれないんじゃないかなって思ったんだけど……知らない人に見られるのはまだいいとしても、朔やつるぎに見られるのは恥ずかしい!
向こうから朔とつるぎがやってきた。つるぎは私と似たような戦乙女風の衣装。一方で朔は、
「あ、あんまりこっち見るな……」
白いマントを羽織った騎士のような衣装だった。朔が恥ずかしがっている様子を見ると落ち着いてくるな。
「ほら! 早くいかないと!」
「分かってる!」
そう言って朔は私の頭をグイっと引き寄せた。そして額を合わせる。
「大月班、行くぞ!」
朔の合図で私達は走った。
数時間後、杏奈に呼ばれて救護室に戻った。
「いやぁ、すまなかったな真希」
蘭はベッドの上で上体を起こし、真希に手をあげた。
「蘭さん……! よかったです!」
「それじゃあ、蘭も目が覚めたところで状況を説明してもらおうかの」
「ああ。真希と喫茶店で話していたらマナンが現れたんだ。店の中には他の客もいる。DAMからの応援は待てないと思い、自分に引き付けた。あとは真希に武器を持たせ、マナンのコアに私が誘導して刺した」
「よくもまあ、そんな無茶なことをするのぅ」
そう言って杏奈は笑った。よかった、いつもの杏奈さんに戻ったみたいだ。
「真希となら上手くできると思ったんだ」
「蘭さん……」
そんな風に思ってくれたことが嬉しかった。
「まあ想定外といえば、刺したときの痛みとマナン融合部位からの出血くらいか」
その言葉を聞いて、杏奈はやれやれという表情をした。
「マナンは融合したらその人物の体の一部となる可能性が高いと、前から報告しておっただろうに。まあ、マナン融合中にマナンを破壊した唯一の人物じゃ。存分に調べさせてもらうぞ」
「お気の済むまでどうぞ」
蘭はあきらめた様子だった。杏奈が真希の手元に目を向ける。
「真希、その大きな紙袋は何じゃ?」
「あ、これは……」
真希は困ったように蘭を見る。
「真希のために戦闘服を作ったんだ。今回は機能性も十分だぞ」
誇ったように蘭が言う。
「やれやれ、またそんなことをやっているのか……」
「杏奈もつるぎも朔も着てくれないからな。真希だけが頼みの綱なんだ」
え、蘭さんの手作りだったの!? というか、私も着ないですよ!
「わしは着ているじゃろうが」
「だって羊の着ぐるみしか受け取ってくれないじゃないか! 他にもいろいろ作ったのに!」
「えっ、その着ぐるみも蘭さんが作ったんですか!?」
「もちろん。世界に一着だな」
「すごい……」
「そう思うなら是非着て見せてくれないか。戦闘でも使ってほしい! 怪我人からの頼みだ……!」
「えーっと……」
返答に困っていると杏奈さんが助け船を出してくれた。
「まあ、今日はもう遅いし、今度の機会に頼んだらどうじゃ。服はわしが預かっておこう」
「仕方ない……そうしてもらおう」
蘭さんは残念そうだったが、了承してくれた。今回は助かったけど、本部に置いてあるってことはいつまた頼まれるか……
「そうだ、蘭さん」
大事なことを忘れていた。私は蘭さんに教えてあげないといけない。
「何だ?」
「私は蘭さんがDAMのために力を尽くしてきたことを知っています。より長くいる人からしたらなおさらです。だから不安に思う必要はないですよ」
蘭さんはふっと笑った。
「そうか……ありがとう、真希」
今日はそこで解散となった。
翌日、真希が本部に来ると、『総監督が負傷した』という話題で持ちきりだった。
「真希! お前、蘭さんと一緒にいたんだろ! 状況を説明しろ!」
つるぎと一緒にいた朔が真希を見つけて詰め寄ってくる。真希は一連の流れを説明した。
「なるほど……そういうことだったか。それは大変だったな。」
「私は大したことをしていないけど、蘭さんの決断力が凄かったっていうか……」
意図的に自分を襲わせるってよく決断できるよな。それに、自分の体の一部になっているマナンを刺すなんて……まあ忘れていただけかもしれないけど。
「なんだか蘭さんらしいですね」
つるぎがそう言うのも頷ける。朔は考え込むように顎に手を当てた。
「それにしても、蘭さんの近くにマナンが現れたのは偶然だったのか? 蘭さんは本部に住んでいてデパートの外に出ることはかなり少ない。……僕が以前マナンに狙われたように、今回は蘭さんを狙っていたとしたら?」
信じたくはないが、その可能性を否定できない。もしそうだとしたらマナンは確実にDAMに近づいてきている。
真希が考えていると、向こうから祐太郎達がやってきた。
「真希ちゃん、昨日は大変だったそうですね。僕達は別の場所で戦闘していたので……役に立てずすいません」
「そんな! それに昨日は総監督自ら対処していたので……」
真希は祐太郎達にも昨日の状況を説明した。
「そうだったんですね」
その時、本部にアラームが鳴り響いた。スタッフが私達のところに駆け寄ってくる。
「今回のマナンの対応について、神谷総監督から話があるそうです。皆さん、ついてきてください」
私達は救護室に通された。蘭さんはベッドの上で上体を起こし、私達を迎えた。
「杏奈が寝てろってうるさくてな。こんな状態で失礼する。さて、今回現れたマナンのことだが、出現場所がこのデパートの前なんだ。しかも複数のマナンが検知されている」
そんなすぐ近くに……! 私の知る中でこんなに近い出現は今までなかった。
「デパートの周辺は人が多い。すぐにでもマナンを破壊してもらいたいところだが、人混みの中で戦闘するとなるとかなり危険が伴う。スタッフに確認してもらったところ、マナンに誘導されて暴走しているような人物はいないみたいだ。それにしても一刻を争う事態だ。みんなの意見が聞きたい」
「つまり、人目につかないところにマナンを誘導できればいいってことですよね」
祐太郎が言った。
「ああ。でも、今日は街主催のイベントをやっていて、このあたりに人が集まっているみたいなんだ。近場で人目のつかない場所を探すのは骨が折れるかもしれない」
「そうですか……」
みんなが頭を悩ませる中、真希が手をあげた。
これなら何とかなるかもしれない。
「神谷総監督、提案があります」
「なるほど……武器の効果でマナンを引き付けてこの本部に誘導する、か。ここまでマナンを引き込むことが出来れば一般人に被害を出す心配なく、戦闘に集中できる。しかし、マナンを倒すことが出来ずにDAMメンバーの誰かに融合でもしたら大きな被害を生むかもしれない。ハイリスク・ハイリターンの作戦だな。……うん、面白い」
蘭さんは私の提案に乗ってくれた。だけど朔は不安そうだった。
「しかし、剣を持って大勢の人の前に出て大丈夫でしょうか。通報されて止められる可能性もあります」
「そのことも考えています」
そう言って真希は蘭に目配せした。蘭は真希の考えを察した。
「心配いらない。要するに、武器が違和感なく持てればいいのだろう。準備は出来ている」
蘭にそう言われて朔は引き下がった。
「小野班はマナン襲来に備えて非戦闘員に避難の誘導を! 朔とつるぎは真希に同行しろ」
「ええ! 朔達も来るんですか!?」
それはちょっと、恥ずかしいというか……
「当たり前だろ。真希は僕が近くにいないとマナンが見えないんだから。それにもしものことがあった時、つるぎがいたほうが安心だろ」
「そうだぞ、真希。真希は先に準備を、朔とつるぎは総監督室の棚から白い紙袋を持ってきてそれに着替えてくれ」
「……着替える?」
朔、いまさら気づいても遅いぞ。作戦はもう実行されるのだから。
昨日もらった戦乙女風衣装に着替え、朔とつるぎを待った。祐太郎達はスタッフ達に声をかけて避難を促している。
この格好ならコスプレだと思って剣を持っていても怪しまれないんじゃないかなって思ったんだけど……知らない人に見られるのはまだいいとしても、朔やつるぎに見られるのは恥ずかしい!
向こうから朔とつるぎがやってきた。つるぎは私と似たような戦乙女風の衣装。一方で朔は、
「あ、あんまりこっち見るな……」
白いマントを羽織った騎士のような衣装だった。朔が恥ずかしがっている様子を見ると落ち着いてくるな。
「ほら! 早くいかないと!」
「分かってる!」
そう言って朔は私の頭をグイっと引き寄せた。そして額を合わせる。
「大月班、行くぞ!」
朔の合図で私達は走った。
0
あなたにおすすめの小説
春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話
登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。
盾の間違った使い方
KeyBow
ファンタジー
その日は快晴で、DIY日和だった。
まさかあんな形で日常が終わるだなんて、誰に想像できただろうか。
マンションの屋上から落ちてきた女子高生と、運が悪く――いや、悪すぎることに激突して、俺は死んだはずだった。
しかし、当たった次の瞬間。
気がつけば、今にも動き出しそうなドラゴンの骨の前にいた。
周囲は白骨死体だらけ。
慌てて武器になりそうなものを探すが、剣はすべて折れ曲がり、鎧は胸に大穴が空いたりひしゃげたりしている。
仏様から脱がすのは、物理的にも気持ち的にも無理だった。
ここは――
多分、ボス部屋。
しかもこの部屋には入り口しかなく、本来ドラゴンを倒すために進んできた道を、逆進行するしかなかった。
与えられた能力は、現代日本の商品を異世界に取り寄せる
【異世界ショッピング】。
一見チートだが、完成された日用品も、人が口にできる食べ物も飲料水もない。買えるのは素材と道具、作業関連品、農作業関連の品や種、苗等だ。
魔物を倒して魔石をポイントに換えなければ、
水一滴すら買えない。
ダンジョン最奥スタートの、ハード・・・どころか鬼モードだった。
そんな中、盾だけが違った。
傷はあっても、バンドの残った盾はいくつも使えた。
両手に円盾、背中に大盾、そして両肩に装着したL字型とスパイク付きのそれは、俺をリアルザクに仕立てた。
盾で殴り
盾で守り
腹が減れば・・・盾で焼く。
フライパン代わりにし、竈の一部にし、用途は盛大に間違っているが、生きるためには、それが正解だった。
ボス部屋手前のセーフエリアを拠点に、俺はひとりダンジョンを生き延びていく。
――そんなある日。
聞こえるはずのない女性の悲鳴が、ボス部屋から響いた。
盾のまちがった使い方から始まる異世界サバイバル、ここに開幕。
【AIの使用について】
本作は執筆補助ツールとして生成AIを使用しています。
主な用途は「誤字脱字のチェック」「表現の推敲」「壁打ち(アイデア出しの補助)」です。
ストーリー構成および本文の執筆は作者自身が行っております。
あまりさんののっぴきならない事情
菱沼あゆ
キャラ文芸
強引に見合い結婚させられそうになって家出し、憧れのカフェでバイトを始めた、あまり。
充実した日々を送っていた彼女の前に、驚くような美形の客、犬塚海里《いぬづか かいり》が現れた。
「何故、こんなところに居る? 南条あまり」
「……嫌な人と結婚させられそうになって、家を出たからです」
「それ、俺だろ」
そーですね……。
カフェ店員となったお嬢様、あまりと常連客となった元見合い相手、海里の日常。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる