異世界で世界を救った後、戻されたのは幕末だった

ぅ→。

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告白

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「玲奈よ」
「はい」

慶喜様が真面目な顔で私を見つめるものだから、私も緊張してしまう。

「私と生涯を共にしてほしい」

直ぐに何を言われてるのか分からず、瞬きを繰り返した。

「……私?」
「私は既に玲奈がいない生活など考えられぬ。婚姻とは家と家の結びつき、そこに個人の情は必要なし、と考えておったのだが。玲奈と会って、玲奈と振れ合い、その気持ちは変わった。私は周りが何と言おうとも玲奈と共にいたいのだ」

慶喜様と結婚?それは嫌ではないけど……

「私は……」
「嫌なのか?」
「嫌なわけないじゃないですか!?」
「そうか?」
「でも……、私は不老不死なのです」

異世界に行く時に神様に不老不死にされた。15歳のまま歳をとらないのは嫌だから、18歳にしてもらったけど。

その事を慶喜様に伝えた。

「そうか」
「それだけですか?気持ち悪いとか、化け物とか思わないのですか?」
「思わぬ。共に歳を取れないのは寂しいかもしれぬが、私はそなたがおれば、それだけで良いのだ」
「……慶喜様」

涙を流す私を慶喜様は抱きしめてくれた。

その時、私たちを光が包む。

「これは何だ?」

これは……、異世界に行く時に神様のところに行った時と同じだ。

光が収まると、神様のところにいた。

「何奴!?」
「慶喜様、神様です」
「……神?」
「久しいな。玲奈」
「はい。神様。しかし何故また?」

まさか、今度は慶喜様と異世界に行くとかじゃないよね?

「そこの男にちょっとな?」

慶喜様に?と聞き返す間もなく神様が手を慶喜様に向けた。

「これでよし」
「何をしたのですか?」
「そやつにも神の力を与えた」
「……え?」

慶喜様を見ると額に手をやり、汗を沢山かいてる。

「神様!?」
「心配するでない。そやつには少しばかり知識も授けたので頭が混乱してるだけだろう」

神様の少しばかりは信用にならない。私も少しばかり力をやるって言われて、神の同等の力だったし……。

「しかし、何故、慶喜様を……?」
「神と人との恋愛は禁忌だからな」

つまり、私のせい?血の気が引いた。

「慶喜様、ごめんなさい。私のせいで」

慶喜様は空いてる手で私を抱き寄せる。暫くすると落ち着いたようで、慶喜様の息も整う。

「神よ。感謝する」
「慶喜様、感謝だなんて意思も聞かず勝手にされてのに……」
「玲奈よ。そなたと同じになれたのだ。感謝以外あるのか?」
「慶喜様……」
「それに、日本をもっと良い国に出来る」

普通の人ではなくなったのに、そこに悲観な思いはないようだ。

「私は決めたぞ。最初は政治家になるが、国が整ったら企業家になる」
「企業家に?」
「そうだ。玲奈よ。着いてきてくれるか?」
「はい」

慶喜様が企業を起こすなら私は秘書でも目指そうかしら?
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