異世界最強の俺 〜生まれ変わった俺が世界を変える〜

霜月優

文字の大きさ
23 / 56

ヴォールザムス

しおりを挟む
「ゴォォォ」

 ヴォールザムスが攻撃の体制に入る。すると急に暑くなって来た。

「ブォォッ」

 奴の手から炎が飛んでくる。その攻撃を俺は避けきれないしかし、炎を食らう覚悟をした俺は目を閉じる───


 「あれ?熱くない?」

 熱さは感じなかった。目を開けると前には火傷を負ったリューがいた。
 
 「大丈夫ですか?」

 間違いなく大丈夫では無いが、聞いてみると大丈夫と言って、再び立ち上がる。
 リューもヴォールザムスと戦うのは初めてで、さらに炎による遠距離の攻撃を持っており、リューは間合いに入ることすら難しく、圧倒的に不利状況だ。

 ブォォ

 手から火の玉が俺に向かって飛んで来る。リューと戦っているのに俺を相手する余裕まである。
 その攻撃を俺はバリアで防ごうとするも、俺のバリアは奴の炎に容易く燃やされる。

 「動け!自分の為に!!」

 歳下のリューの叫び声が聞こえる。その声で俺は目覚める。今のダックスは昔のフィルと同じで目の前の大きな存在に怯えている情け無い人間だ。
 それをリューの一言で完全に迷いを消し去る事ができた。
そしてダックスも両剣を再び握る。

ふーーーっ。

「うおおおお」

 俺は後ろにいるが突撃して一気に斬りかかる。
しかしその攻撃はあっさりと後ろ跳びで躱されてしまう。

グアァァッ

 躱すと同時に攻撃を出す。
恐ろしく完璧な動きで、俺は避けようとするものの、避けきれない────


 しかし三度、リューが俺を掴んで攻撃を回避する。
 そして一旦引く。

「大丈夫ですか?熱くないですか?」

 俺より重症なのに他人のさらに歳上の俺に気を使えるどこまで完璧な人なんだ。
 そこで俺はリューに話しかける。

「俺を使ってくれ、お前になら俺の命を賭けてもいい!」

 今まで高かった俺のプライドを全て捨て、この状況において最善のである、プライドを捨てるという事をした。



 この選択は自身にとって屈辱的なことだろう。これまでやって来た全てが簡単に上手くいって、クローシスにも入れてこれから将来安泰だと信じていた。
 しかし実際に入ると周りは俺よりも数倍強く、俺よりも何十倍も努力をしている。俺は自分は天才だと持て囃されていたせいで、努力を知らなかった。
 任務でもリーダーとぶつかる事もあった。
            (そのリーダーは勿論属性持ち)
 そして俺は属性のせいにして、自分の事は何も悪くないと思ってしまっていた。

 だが、今、目の前にいる少年には属性はあるか?いや、無い!自分には才能属性が無いからってある奴にただ屈するのでは無く、己の出来る事を最大限に活かす努力をして来たのだろう。
 その時に俺はリューへの尊敬と自分の愚かさに気づく。

「俺を扱ってくれ、お前になら俺の命を預けてもいい!」

 ここでもプライドを捨てきれてなかったが初めて俺は自分の弱さに気づく事ができた。

「分かりました。じゃあ僕の前で攻撃を防いで下さい。」

「守るのか、」

「そうです。貴方の両剣恐らくですが、変形型のものです。」

 人生で初めて守りに入る。俺も入ってからずっとこの武器を愛用していたが守備型シールドタイプにした事は一度も無かった。
 俺は守る事などしなかった人間だ。しかし俺には選択肢は無かった。

 「シールドモード」

 と言うと俺の両剣は大きな盾へと変形する。

──────
戦士の盾ウォリシールド

 耐久性が優れており防御力が大幅に上昇。
 属性耐性+2の補正値
──────

 「属性耐性だと!?」

俺はこの時に属性耐性がつく事に驚いた。

 「これなら俺も護れますね!」

 「ああ!俺に任せとけ!!!」

 二人は仁王立ちしているヴォールザムスの所に向かう
 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

追放された味噌カス第7王子の異種族たちと,のんびり辺境地開発

ハーフのクロエ
ファンタジー
 アテナ王国の末っ子の第7王子に産まれたルーファスは魔力が0で無能者と言われ、大陸の妖精族や亜人やモンスターの多い大陸から離れた無人島に追放される。だが前世は万能スキル持ちで魔王を倒し英雄と呼ばれていたのを隠し生まれ変わってスローライフを送る為に無能者を装っていたのだ。そんなルーファスはスローライフを送るつもりが、無人島には人間族以外の種族の独自に進化した先住民がおり、周りの人たちが勝手に動いて気が付けば豊かで平和な強国を起こしていく物語です。

ガチャで領地改革! 没落辺境を職人召喚で立て直す若き領主

雪奈 水無月
ファンタジー
魔物大侵攻《モンスター・テンペスト》で父を失い、十五歳で領主となったロイド。 荒れ果てた辺境領を支えたのは、幼馴染のメイド・リーナと執事セバス、そして領民たちだった。 十八歳になったある日、女神アウレリアから“祝福”が降り、 ロイドの中で《スキル職人ガチャ》が覚醒する。 ガチャから現れるのは、防衛・経済・流通・娯楽など、 領地再建に不可欠な各分野のエキスパートたち。 魔物被害、経済不安、流通の断絶── 没落寸前の領地に、ようやく希望の光が差し込む。 新たな仲間と共に、若き領主ロイドの“辺境再生”が始まる。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

英雄将軍の隠し子は、軍学校で『普通』に暮らしたい。~でも前世の戦術知識がチートすぎて、気付けば帝国の影の支配者になっていました~

ヒミヤデリュージョン
ファンタジー
帝国辺境でただ静かに生き延びたいだけの少年・ヴァン。 彼に正義感はない。あるのは、母が遺したノートに記された、物理法則を応用した「高圧魔力」の理論と、徹底した費用対効果至上主義だけだ。 敵国三千の精鋭が灰燼城に迫る絶望的状況。ヴァンは剣を振るわず、心理戦と補給線攪乱だけで、たった三日で敵軍を撤退させる。 この効率的すぎる勝利は帝国の中枢に届き、彼は最高峰の帝国軍事学院への招待状を手に入れる。 「英雄になりたいわけじゃない。ただ、母の死の真相と父の秘密を知るため、生き残らなきゃならないだけだ」 無口最強の仮面メイド・シンカク、命を取引に差し出した狼耳少女・アイリ。彼は常にコスパの高い道を選び、母の遺したノートの謎、そして生まれて一度も会ったことのない父・帝国大元帥のいる帝都の闇へと踏み込んでいく。 正義も英雄も、損をするなら意味がない。合理主義が英雄譚を侵食していく、反英雄ミリタリー学園ファンタジー。

転生貴族の領地経営〜現代日本の知識で異世界を豊かにする

ファンタジー
ローラシア王国の北のエルラント辺境伯家には天才的な少年、リーゼンしかしその少年は現代日本から転生してきた転生者だった。 リーゼンが洗礼をしたさい、圧倒的な量の加護やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のリーゼンを辺境伯家の領地の北を治める代官とした。 これはそんなリーゼンが異世界の領地を経営し、豊かにしていく物語である。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

50代無職、エルフに転生で異世界ざわつく

かわさきはっく
ファンタジー
就職氷河期を生き抜き、数々の職を転々とした末に無職となった50代の俺。 ある日、病で倒れ、気づけば異世界のエルフの賢者に転生していた!? 俺が転生したのは、高位エルフの秘術の失敗によって魂が取り込まれた賢者の肉体。 第二の人生をやり直そうと思ったのも束の間、俺の周囲は大騒ぎだ。 「導き手の復活か!?」「賢者を語る偽物か!?」 信仰派と保守派が入り乱れ、エルフの社会はざわつき始める。 賢者の力を示すため、次々と課される困難な試練。 様々な事件に巻き込まれながらも、俺は異世界で無双する! 異世界ざわつき転生譚、ここに開幕! ※話数は多いですが、一話ごとのボリュームは少なめです。 ※「小説家になろう」「カクヨム」「Caita」にも掲載しています。

処理中です...