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バラ園に消えた美少女を捜せ!
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『私だ。ミスターXXだ。今回の任務は、とある芸能プロダクションからの依頼で、ある人物を捜す事にある。君も知っていると思うが、先日、お台場の特設ステージで開かれた美少女コンテストで、優勝した少女を捜す事だ。この美少女コンテストはアイドル発掘の為のコンテストで、コンテスト優勝者は主催プロダクション所属アイドルとしてデビューする筈だったのだ。だが、この優勝者がそのコンテスト直後に失踪してしまった。理由は分からないが誘拐の可能性もあり警察も動いている。成功報酬は何時もの倍だそう。宜しく頼む』
俺の名は武智小五郎。27歳。
上野のアメ横で探偵業を行う、しがない個人経営者だ。
さっきのXXだが、昔一度だけデカイ仕事を解決した事があり、それ以来、取り敢えず依頼だけは毎回頂けるようになった変わり者の俺のファンだ。
まあ最近は、ほとんど依頼を完遂出来た事はないがな。
俺はノートパソコンを開くと、依頼人物の情報を収集する。
流石に話題の人物だけあってネット上は凄い事になってやがる。
「何だこりゃ?めちゃくちゃバズってやがる?!」
タレント発掘美少女コンテスト、優勝者失踪事件。
ネット上に掲載された彼女の写真を見て成る程と納得する。
なんていうか、100年に1人の美少女って言われるだけあって、かなり容姿が整っている。
艶のある長い黒髪に優しそうな二重な垂れ目、そしてその愛らしい口唇。
小顔で小さめの背丈にハーフ的ではあるが、均等の取れたその容姿は、まさに神が作りし芸術品に他ならない。
こんな子が町を歩いていたら其だけで話題になるものだが、彼女はコンテスト優勝後、近くのバラ園に入ったのを最後に其処で消息を絶っている。
「取り敢えず、現場に行って見るか」
探偵の基本は何事も最初の現場に向かえだ。
必ず事件解決の糸口は最初の現場にあると俺は信じている。
まあ、探偵の勘って事なんだがな。
◆◇◇◇◇
「だからって、何で僕らがそれに付き合わなきゃならないのさ!?」
「気にするな、手数料は出すって言ってるだろ。こういう事は、大人数の方がいろいろと手掛かりを探し易いんだぜ」
「了、小五郎さんにそんな事を言うものではありません」
「姉ちゃん!?」
俺は翌日の日曜日、とある理由で縁の出来た白井姉弟と共に、彼女が消えたとされる、お台場公園の一画にあるバラ園を訪れていた。
もうほとんど調べ尽くされた場所だが、案外見落とされた手掛かりが残っているものだ。
まあ、俺としては折角の日曜日だし、今付き合っている白井千鶴を呼び出しついでにデートでもと思ったんだが、何故か弟の白井 了が付いて来てしまって、たった今予定を変更したところだ。
たくっ、ちっとは姉の恋愛事情を把握しとけって言いたい。
「それで、誰を捜すってのさ?」
「言ってなかったか?その先の特設ステージで先日行われた美少女コンテストの優勝者、白木了子を捜すんだ。その手掛かりを其処のバラ園で見つける為にここ迄来たんだよ」
「え、それって……」
「なんだ?お前、何か心当りがあるのか?」
おいおい、もう手掛かり発見か?ん?
何だ?何か違和感がある。
む、白井(弟)からバラの匂い。
男の癖に香水でも付けてんのか?
「ね、姉ちゃ」
白井(弟)が不安げに白井(姉)を見る。
何だ?何を知っている?
まさか二人は彼女の関係者だったのか!?
そんな考えの俺の顔をチラ見した白井(姉)である千鶴は、弟と頷き合った後、俺に向き合って口を開いた。
「ごめんなさい、武智小五郎さん。その消えた美少女はこの子なの」
そして千鶴は、弟を指差して俺に告げた。
はぁ!?ちょっと待て!
「いやいや、そりゃあ無理があるだろう?仮に弟を女装させたとしても身長が違い過ぎるぞ!?」
確かに弟は美形男子だが、身長はどう見ても180センチ。
対して捜してる美少女は150センチ位しかなかった筈。
変装したとしても、背丈だけは誤魔化せないだろう。
千鶴は俺達を障害者用トイレに引き入れると、ドアを閉めて弟に何かの薬のような小瓶を渡した。
「武智小五郎さん、これから見る事は内緒にして欲しいんだけど守ってくれる?」
「ああ、分かった」
白井千鶴は頷くと、何故か 懐から粉の入った小瓶を弟に渡した。
「姉ちゃん、やっぱり嗅がなきゃ駄目?あれ、結構苦しいんだけど……」
「小五郎さんを納得させる為よ。今だけ我慢してくれる?」
「わ、分かった」
弟は観念したようにその小瓶のフタを開けると、鼻を近づけて中身の匂いを嗅いでいる。
どういうつもりだ?
「白井(姉)、その小瓶の中身は何だ?」
「ああこれ?よくある洗濯洗剤よ」
「洗剤洗濯だと?」
「まあ、見ててよ」
「う、うぐっ」、ズズズッ、バキバキバキッ
すると、弟の身体から水蒸気のような白い煙が立ち込めその身体が縮んでいく?
しかも髪がぐんぐん延びて床にまで付く勢いだ??
何だこれは???
俺は一体何を見せられているだ?!
煙が晴れると其処に弟の姿はなく、身体の大きさに合わない男物の服を着た小さい美少女が座り込んでいた。
おい、こりゃあ、どんな手品だ?
間違いなく消えた筈の美少女じゃないか!!
「こ、これは一体!?」
「前に話した異世界に行っている友人が送ってよこした化粧水だったんだけど、この子が間違って飲んじゃったの。そしたら了が女の子に変わったって泣きついてきたのよ!そりゃあ最初は私も信じられなかった。わんわん泣く中学生くらいの美少女が、ユルユルの弟の服を着て部屋に居るじゃない?驚きのあまり、弟が犯罪者になったのかってパニックになったわよ?!それで色々合って、やっと弟だと信じるに至ったんだけどそれからが大変だった。大っぴらに出来ないから親戚の医師に聞いたり、異世界の友人に確認したりしたんだけど、弟だけの体質みたいで元に戻る方法が解らずで途方に暮れちゃってた。そしたら弟?の落ち込みが酷くて、このままだと不味いと思って、なら気分転換も兼ねて美少女コンテストでも出るかって言って、この子を無理矢理出場させちゃった。するとなんと優勝しちゃって、またビックリ。だけど了が嫌がって逃げ出してしまって、行方を捜していたら、コンテスト会場近くのバラ園にぼろぼろの女物の服着た男の了を見つけてまたまたビックリ。つまり、あの逃げ込んだバラ園でバラの匂いを嗅いだ了が偶然にも元の姿に戻った、という訳なの。それで何とか家に戻ったんだけど、また途中で了が女の子になっちゃってまたまたビックリ。その後、色々調べてもらったら、了の変身のプロセスが分かった。どうやら了は、洗濯洗剤の匂いで女の子になり、バラの匂いで男に戻るらしいの。それで異世界の友達とも話したんだけど、異世界の化粧水が弟の体質に定着してしまってるらしくて元に戻らないみたい。だけど洗剤洗濯の匂いなんて何処にでもある匂いだから、普段は了の変身が解けない。仕方ないから今は、バラの香水を使って元に戻してるわ。だけど、洗い立ての衣服や洗濯洗剤その物が近くにあると女の子に戻っちゃうの。だから……」
うわっ
千鶴のマシンガントークが始まった。
こうなると彼女の話は止まる事を知らない。
「まてまてまて、待ってくれ!いっぺんに言われたら混乱する。異世界が何だと!?」
「了があんまり美少女だったので欲情した事?」
「違うだろ」
どうやら依頼は達成した様だが、これからどうしたらいいのやら……。
俺の名は武智小五郎。27歳。
上野のアメ横で探偵業を行う、しがない個人経営者だ。
さっきのXXだが、昔一度だけデカイ仕事を解決した事があり、それ以来、取り敢えず依頼だけは毎回頂けるようになった変わり者の俺のファンだ。
まあ最近は、ほとんど依頼を完遂出来た事はないがな。
俺はノートパソコンを開くと、依頼人物の情報を収集する。
流石に話題の人物だけあってネット上は凄い事になってやがる。
「何だこりゃ?めちゃくちゃバズってやがる?!」
タレント発掘美少女コンテスト、優勝者失踪事件。
ネット上に掲載された彼女の写真を見て成る程と納得する。
なんていうか、100年に1人の美少女って言われるだけあって、かなり容姿が整っている。
艶のある長い黒髪に優しそうな二重な垂れ目、そしてその愛らしい口唇。
小顔で小さめの背丈にハーフ的ではあるが、均等の取れたその容姿は、まさに神が作りし芸術品に他ならない。
こんな子が町を歩いていたら其だけで話題になるものだが、彼女はコンテスト優勝後、近くのバラ園に入ったのを最後に其処で消息を絶っている。
「取り敢えず、現場に行って見るか」
探偵の基本は何事も最初の現場に向かえだ。
必ず事件解決の糸口は最初の現場にあると俺は信じている。
まあ、探偵の勘って事なんだがな。
◆◇◇◇◇
「だからって、何で僕らがそれに付き合わなきゃならないのさ!?」
「気にするな、手数料は出すって言ってるだろ。こういう事は、大人数の方がいろいろと手掛かりを探し易いんだぜ」
「了、小五郎さんにそんな事を言うものではありません」
「姉ちゃん!?」
俺は翌日の日曜日、とある理由で縁の出来た白井姉弟と共に、彼女が消えたとされる、お台場公園の一画にあるバラ園を訪れていた。
もうほとんど調べ尽くされた場所だが、案外見落とされた手掛かりが残っているものだ。
まあ、俺としては折角の日曜日だし、今付き合っている白井千鶴を呼び出しついでにデートでもと思ったんだが、何故か弟の白井 了が付いて来てしまって、たった今予定を変更したところだ。
たくっ、ちっとは姉の恋愛事情を把握しとけって言いたい。
「それで、誰を捜すってのさ?」
「言ってなかったか?その先の特設ステージで先日行われた美少女コンテストの優勝者、白木了子を捜すんだ。その手掛かりを其処のバラ園で見つける為にここ迄来たんだよ」
「え、それって……」
「なんだ?お前、何か心当りがあるのか?」
おいおい、もう手掛かり発見か?ん?
何だ?何か違和感がある。
む、白井(弟)からバラの匂い。
男の癖に香水でも付けてんのか?
「ね、姉ちゃ」
白井(弟)が不安げに白井(姉)を見る。
何だ?何を知っている?
まさか二人は彼女の関係者だったのか!?
そんな考えの俺の顔をチラ見した白井(姉)である千鶴は、弟と頷き合った後、俺に向き合って口を開いた。
「ごめんなさい、武智小五郎さん。その消えた美少女はこの子なの」
そして千鶴は、弟を指差して俺に告げた。
はぁ!?ちょっと待て!
「いやいや、そりゃあ無理があるだろう?仮に弟を女装させたとしても身長が違い過ぎるぞ!?」
確かに弟は美形男子だが、身長はどう見ても180センチ。
対して捜してる美少女は150センチ位しかなかった筈。
変装したとしても、背丈だけは誤魔化せないだろう。
千鶴は俺達を障害者用トイレに引き入れると、ドアを閉めて弟に何かの薬のような小瓶を渡した。
「武智小五郎さん、これから見る事は内緒にして欲しいんだけど守ってくれる?」
「ああ、分かった」
白井千鶴は頷くと、何故か 懐から粉の入った小瓶を弟に渡した。
「姉ちゃん、やっぱり嗅がなきゃ駄目?あれ、結構苦しいんだけど……」
「小五郎さんを納得させる為よ。今だけ我慢してくれる?」
「わ、分かった」
弟は観念したようにその小瓶のフタを開けると、鼻を近づけて中身の匂いを嗅いでいる。
どういうつもりだ?
「白井(姉)、その小瓶の中身は何だ?」
「ああこれ?よくある洗濯洗剤よ」
「洗剤洗濯だと?」
「まあ、見ててよ」
「う、うぐっ」、ズズズッ、バキバキバキッ
すると、弟の身体から水蒸気のような白い煙が立ち込めその身体が縮んでいく?
しかも髪がぐんぐん延びて床にまで付く勢いだ??
何だこれは???
俺は一体何を見せられているだ?!
煙が晴れると其処に弟の姿はなく、身体の大きさに合わない男物の服を着た小さい美少女が座り込んでいた。
おい、こりゃあ、どんな手品だ?
間違いなく消えた筈の美少女じゃないか!!
「こ、これは一体!?」
「前に話した異世界に行っている友人が送ってよこした化粧水だったんだけど、この子が間違って飲んじゃったの。そしたら了が女の子に変わったって泣きついてきたのよ!そりゃあ最初は私も信じられなかった。わんわん泣く中学生くらいの美少女が、ユルユルの弟の服を着て部屋に居るじゃない?驚きのあまり、弟が犯罪者になったのかってパニックになったわよ?!それで色々合って、やっと弟だと信じるに至ったんだけどそれからが大変だった。大っぴらに出来ないから親戚の医師に聞いたり、異世界の友人に確認したりしたんだけど、弟だけの体質みたいで元に戻る方法が解らずで途方に暮れちゃってた。そしたら弟?の落ち込みが酷くて、このままだと不味いと思って、なら気分転換も兼ねて美少女コンテストでも出るかって言って、この子を無理矢理出場させちゃった。するとなんと優勝しちゃって、またビックリ。だけど了が嫌がって逃げ出してしまって、行方を捜していたら、コンテスト会場近くのバラ園にぼろぼろの女物の服着た男の了を見つけてまたまたビックリ。つまり、あの逃げ込んだバラ園でバラの匂いを嗅いだ了が偶然にも元の姿に戻った、という訳なの。それで何とか家に戻ったんだけど、また途中で了が女の子になっちゃってまたまたビックリ。その後、色々調べてもらったら、了の変身のプロセスが分かった。どうやら了は、洗濯洗剤の匂いで女の子になり、バラの匂いで男に戻るらしいの。それで異世界の友達とも話したんだけど、異世界の化粧水が弟の体質に定着してしまってるらしくて元に戻らないみたい。だけど洗剤洗濯の匂いなんて何処にでもある匂いだから、普段は了の変身が解けない。仕方ないから今は、バラの香水を使って元に戻してるわ。だけど、洗い立ての衣服や洗濯洗剤その物が近くにあると女の子に戻っちゃうの。だから……」
うわっ
千鶴のマシンガントークが始まった。
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