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鏡の了▪その七 (コンテスト当日2)
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『本日は沢山の業界関係者、ファンの方にお集まり頂き誠に有り難う御座います。只今より大手芸能プロダクション合同主催、第一回AI写真選定による美少女コンテストをスタートいたします。今回、最新鋭のAIを駆使し、最終選考まで絞り込んだ最高の美少女の祭典。どうぞお楽しみ下さい!』
ドオッオオオーッ、ワアッワアッ
司会の声が聞こえると同時に激しく沸き上がる観客の期待の声。
遂に始まった美少女コンテスト。
会場は数百人はあろうかというファンの人々の熱気で溢れかえっている。
だけど来賓席に座る面々は何故かAI開発会社、政府関係者など業界関係者以外の人物が多く席に着いている。
成る程、今回の目玉は選ばれた美少女も然ることながら、その選定に使われた最新鋭のAI技術をアピールする場がメインなのだろう。
一見、変哲もない美少女コンテストが主体と見えるけどその実、AIにほぼ最終判定まで預けたという事を全面に押し出している。
それは人間の判定を含まず、何処までAIの精度がアイドルという不確かな要素を検証出きるかという大きな試みに他ならない。
……などと余計な事に想いを馳せ現実逃避してはみたものの、手足の震えがそれで止まる訳もなく舞台の袖で震えまくりの僕。
そうこうしてる内にコンテストは順調に進み、いつの間にか次の出番で僕の番。
ヤバい、オシッコ漏れそう!
ワーッガヤガヤッ
『15番目の伊藤ライムちゃん、その優雅な仕草は感動でした。さて次は16番目。どんな子が出てくるでしょうか。さっそく拍手で迎えましょう。はい、どうぞ!』
司会者が僕のいる方へ手を差し出す。
ええい、もう仕方ない!
男は度胸だ!あれ?今は女だから女は愛嬌?
どっちでもいいや。
白井 了、いきまーす!!
ドオオーッ
「ひっ!?」
「16番ちゃん、可愛い?!」
「スゲー可愛い!」
「16番ちゃん、女神じゃん!」
「「「「「女神!!!!」」」」」
僕が舞台の袖から現れると、観客が総立ちになって会場が騒然となってしまった?!
何が起きた?
『ああーっ、何と何と観客が総立ちです!!こんな事があっていいのでしょうか?まるで漫画やアニメから抜け出たような豊満な長い黒髪に初々しいその大きな瞳!そして庇護欲をそ逸るその雰囲気。まさに美少女オブ美少女!美少女の条件を全て持っていると言わざるをえないと豪語できるほどの美少女。まさに文句無しと云えるのが16番です!』
「ほえ!?」
ドオオーッワーッワーッ
「「「「うおおーっ16番ちゃん!」」」」
「「「「こっち向いてーっ!」」」」
観客席からの声援が司会の言葉を肯定するかの如く、一層激しく大きくなる。
こ、これは愛想笑いくらいはした方がいい?
左右の人差し指を頬に当てて首を傾げる感じで、えーと?こう、かな??
ニコッ
「「「「「「「「「?!」」」」」」」」」
バタバタバタバタバタバタッ
「うえ!?」
『ああ、何と云う事でしょう?!16番の美少女が微笑みを出すと同時に、前席にいた数十人の観客が真っ赤な顔で倒れ込みました。
まさに魔性の微笑みと云えるでしょう。なんと凄い美少女効果でしょうか!』
いやいや魔性って何?
ちょっと愛想笑いしただけだけど!?
そんなこんなでコンテストは進行していき、参加者20人、ほぼ全員の御披露目が終わった。
そして参加者全員がステージに集合し、司会がマイクでコンテストの最終を告げる。
『それでは早速採点に移りましょう!第一回、最新AIがアイドルを決める今回のコンテスト。そうは言っても最終的にアイドルを決めるのは今、会場にいる数百人の観客の皆さん全員が採点者。さらに芸能プロダクション側審査員からは特別点数が入ります。それでは採点をどうぞ!』
何、いきなり採点が始まるのか?!
参加者20人の後ろの電光掲示板の数字が早回しで動き出す。
まあ色々聞かれるのも困るけど、このまま終わるなら早い方がいい。
やっとこれで姉ちゃんのオモチャから解放される。
さっさと家に帰って新しい高校に入る準備をしたい。
『さて第一回、AIが選んだ美少女コンテスト。その一位にか輝いたのは一体誰か!』
ドロドロドロドロドロドロドロッ
何か、変なバックミュージックの中、掲示板の数字が次々と決まっていく。
あれ?
何で僕のだけまだ掲示板が動いてるんだ?
ドロドロドロドロドロドロドロッ
ピタッ
パンパカパーンッ
「ひえ!?」
掲示板が止まると同時に大きなラッパ音。
更にスポットライトが眩しい!?
回りが何も見えない。
一体、何が起きた???
ドオッオオオーッ、ワアッワアッ
司会の声が聞こえると同時に激しく沸き上がる観客の期待の声。
遂に始まった美少女コンテスト。
会場は数百人はあろうかというファンの人々の熱気で溢れかえっている。
だけど来賓席に座る面々は何故かAI開発会社、政府関係者など業界関係者以外の人物が多く席に着いている。
成る程、今回の目玉は選ばれた美少女も然ることながら、その選定に使われた最新鋭のAI技術をアピールする場がメインなのだろう。
一見、変哲もない美少女コンテストが主体と見えるけどその実、AIにほぼ最終判定まで預けたという事を全面に押し出している。
それは人間の判定を含まず、何処までAIの精度がアイドルという不確かな要素を検証出きるかという大きな試みに他ならない。
……などと余計な事に想いを馳せ現実逃避してはみたものの、手足の震えがそれで止まる訳もなく舞台の袖で震えまくりの僕。
そうこうしてる内にコンテストは順調に進み、いつの間にか次の出番で僕の番。
ヤバい、オシッコ漏れそう!
ワーッガヤガヤッ
『15番目の伊藤ライムちゃん、その優雅な仕草は感動でした。さて次は16番目。どんな子が出てくるでしょうか。さっそく拍手で迎えましょう。はい、どうぞ!』
司会者が僕のいる方へ手を差し出す。
ええい、もう仕方ない!
男は度胸だ!あれ?今は女だから女は愛嬌?
どっちでもいいや。
白井 了、いきまーす!!
ドオオーッ
「ひっ!?」
「16番ちゃん、可愛い?!」
「スゲー可愛い!」
「16番ちゃん、女神じゃん!」
「「「「「女神!!!!」」」」」
僕が舞台の袖から現れると、観客が総立ちになって会場が騒然となってしまった?!
何が起きた?
『ああーっ、何と何と観客が総立ちです!!こんな事があっていいのでしょうか?まるで漫画やアニメから抜け出たような豊満な長い黒髪に初々しいその大きな瞳!そして庇護欲をそ逸るその雰囲気。まさに美少女オブ美少女!美少女の条件を全て持っていると言わざるをえないと豪語できるほどの美少女。まさに文句無しと云えるのが16番です!』
「ほえ!?」
ドオオーッワーッワーッ
「「「「うおおーっ16番ちゃん!」」」」
「「「「こっち向いてーっ!」」」」
観客席からの声援が司会の言葉を肯定するかの如く、一層激しく大きくなる。
こ、これは愛想笑いくらいはした方がいい?
左右の人差し指を頬に当てて首を傾げる感じで、えーと?こう、かな??
ニコッ
「「「「「「「「「?!」」」」」」」」」
バタバタバタバタバタバタッ
「うえ!?」
『ああ、何と云う事でしょう?!16番の美少女が微笑みを出すと同時に、前席にいた数十人の観客が真っ赤な顔で倒れ込みました。
まさに魔性の微笑みと云えるでしょう。なんと凄い美少女効果でしょうか!』
いやいや魔性って何?
ちょっと愛想笑いしただけだけど!?
そんなこんなでコンテストは進行していき、参加者20人、ほぼ全員の御披露目が終わった。
そして参加者全員がステージに集合し、司会がマイクでコンテストの最終を告げる。
『それでは早速採点に移りましょう!第一回、最新AIがアイドルを決める今回のコンテスト。そうは言っても最終的にアイドルを決めるのは今、会場にいる数百人の観客の皆さん全員が採点者。さらに芸能プロダクション側審査員からは特別点数が入ります。それでは採点をどうぞ!』
何、いきなり採点が始まるのか?!
参加者20人の後ろの電光掲示板の数字が早回しで動き出す。
まあ色々聞かれるのも困るけど、このまま終わるなら早い方がいい。
やっとこれで姉ちゃんのオモチャから解放される。
さっさと家に帰って新しい高校に入る準備をしたい。
『さて第一回、AIが選んだ美少女コンテスト。その一位にか輝いたのは一体誰か!』
ドロドロドロドロドロドロドロッ
何か、変なバックミュージックの中、掲示板の数字が次々と決まっていく。
あれ?
何で僕のだけまだ掲示板が動いてるんだ?
ドロドロドロドロドロドロドロッ
ピタッ
パンパカパーンッ
「ひえ!?」
掲示板が止まると同時に大きなラッパ音。
更にスポットライトが眩しい!?
回りが何も見えない。
一体、何が起きた???
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