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黎明期 - 誕生 -
第三話~異世界『バルディア』~
しおりを挟む数カ月が経過した。
順調に身体は成長し、ある程度行動範囲は広がったように思える。
とは言っても、メイドの目に付く場所ではすぐに部屋に戻されてしまうのだが、
両親か、一部の関係者が付き添う時に限って色々な場所を散策できるようになっている。
信頼性の違いだろう。
……俺はまず、書斎に行くことにした。
■□■□■□
時刻は昼過ぎくらい。
この世界にも太陽やら月やらが存在しているため、時刻関係や、その他もろもろは地球と一緒と考えていいはずだ。
母親と父親は、なにか用事があるらしく今日はいない。
ということで、付き添いとしてロンドを選んだ。
「……あら、これはロンド騎士団長。
今日はまた、ユリウス様の付き添いで?」
私服姿のロンドに抱かれながら城内を移動していると、橙色の髪をした女性が話しかけてくる。
この城のメイド長、『シース・ユータリア』だ。
長、という何人かをまとめあげる立場にいる二人は、なにかと話の合うことが多いらしく仲がいいみたいだ。
……今日は非番なのだろうか。
シースもまた私服であった。
「ええ、ルドルフに押し付けられましてね」
「押し付けられた、と言うには随分と嬉しそうですが」
「へ……そ、そんな風に見えますかね?」
「国王様とどっちが父親かわからないぐらいには」
ハハハ言われてるぜ、ルドルフさんよ。
俺からすればロンドは兄みたいなものだと思っているが、そうか、周りから見れば親子に見えるのか。
……あれ? そういえばルドルフがロンドに勝てる部分ってあるか?
もしかして、ロンドの方が父親らしい?
「それ聞かれたら、ルドルフがまた拗ねますよ」
「いいんですよあんなお子様大人には。
……ところで今日は、どこへ向かわれるので?」
「え、ああ……書斎に」
「書斎?」
シースは聞き返す。
「書斎です。ユリウス様が一度書斎に訪れた時、魔導書やそういった書物に大変興味を示されていましたから」
「ほう……興味、ですか」
キラーン、とシースの目が光った気がした。
まずいか?
ロンドの言葉に嘘偽りはない。
だからこそ疑われるというもの。
「二歳にも満たぬ赤子が?」
その目は純粋な疑問を抱いていた。
『こんな小さな子がなぜ本を?』といった顔だ。
この世界には絵本というものがない。
あるのは小説か、図鑑のようなもの……と俺は聞いていた。
そのことが、俺の異常さを際立てているのかもしれない。
俺を見つめるシースは、数秒考えた後に口を開いた。
「…………まあ、賢い子供はいるものですしね」
「はい?」
「いえ、ユリウス様は将来大物になられるであろうと、そういう話ですよ」
シースの目を見て悟る。
未だに彼女の俺へと対する疑念は晴れそうにない。
だけど見逃してくれるようだ。
腐っても俺は王族の人間。
権力バンザイ。
「では、またお会いしましょう」
「はい、また」
あのメイド長には何やら縁を感じる。
勘ぐられないよう気をつけよう。
……なんたってあの人怖いんだよな。
とりあえず俺は、ロンドの顎をなでておいた。
□■□■□■
さすが王の住む城と言ったところか。
書斎と言ってもこじんまりとしたものではなく、二部屋の壁をぶち抜いて作った広めの書斎だ。
片方に書物を保管し、もう片方は本を読めるスペースがある。
ちょうど陽が射すところに、テーブルと椅子が置いてあった。
小さな図書館という感じだ。
入るとすぐに、インクの匂いが鼻をくすぐる。
この世界には印刷などの技術がないため、本などは全部手書きだ。
それに紙も質がいい訳では無い。
今回読んでくれるのはロンドだが、自分が読むとなると相当苦労しそうだ。
俺はそれっぽい本をいくつか指差し、ロンドに持たせ読書用のスペースへと移動する。
定位置である膝の上に座り込み、ロンドの読書を内側から観察する。
文字も覚えなきゃいけないしな。
四冊の本を、ロンドはゆっくりと読み始めた。
■- 世界地図とその詳細 -■
最初に開かれた本の題名はそれだった。
見開きで大雑把な世界地図が飛び出して、俺の前に広げられる。
そこには手書きでなにか書かれていた。
これは……大陸ごとにあるなにかの名前か?
どうやら前にこの本を読んだ誰かが書いたらしい。
ロンドに解説をねだる。
まず、この世界は『バルディア』と呼ばれており、そのバルディア上には大きくわけて四つの大陸が存在する。
真ん中にある大海を挟み、
左上に位置するのが『ストルディア』
左下に位置するのが『シースペル』
右上に位置するのが『クランブス』
右下に位置するのが『ゾーラン』であり、
俺たちの住む大陸は『シースペル』だ。
それぞれその大陸には、大陸全体を支配する大国があり、そこに住む種族比にも大きな偏りがある。
ルドルフ・スティングレイの統治するこの小国は、そんな大国の支配下に置かれているようだ。
○○領、と言った風に王族には領地が国から授けられる。
この場合だと、ここはルドルフ領になるのだろうか。
シースペルを支配するのは『ウォングラッド王国』という国家で、その大陸に住むのは人類族が多い。
とは言っても、シースペルは各国の貿易の要になるらしく、多いってだけで他種族も住んでいる。
身近な例で言えば、ロンドとか。
さらには耳長族までこの城にいると聞く。
どこの大陸も、種族間の差別などは少ないらしい。
良いことだろう。
地球じゃ差別で戦争になったことだってあった。
そういうのがないため、各国は他種族を快く受け入れてくれるんだそうだ。
他にも、ストルディアは耳長族に鉱山族。
クランブスが獣人族(これは集落によってまたさらに種類が分かれるらしい)で、ゾーランには魔族が住んでいる。
ゾーランは四つの大陸の中で最も危険らしく、全ての大陸に潜むモンスターの強さも大きさも、ほかの大陸の比じゃないそうだ。
……モンスターも普通にいるんだな。
と、そう思ったが、食卓に並ぶ肉類も、大半がモンスターのものだという。
家畜になる前の猪ってことか?
ちゃんと調理すれば害はないらしい。
それと、大陸間の移動には航路しかない。
これには理由があって、なんとも空にはワイバーンとやらが飛び交っているからというのだ。
真ん中の海の中央に向かっていくほど、どんどん攻撃的になり個体としても強くなっていく。
この本には、そこに何かあるのでは、という疑問だけ書かれていた。
地図を見直しても海には何も無い。
だけど、これは手書きだ。
……もしかして、って可能性もあるのか。
フハハ、夢がひろがりんぐってやつだ。
■- 世界情勢~シースペルを歩く旅~ -■
今度はもっと内側を知りたいと思う。
ちょうど、シースペルのことが書かれた本があったため、ロンドとともに読んで見ることにした。
著者は『リンウッド・クローズス』という有名な冒険家だ。
ロンドが何やら興奮していたがスルーした。
シースペル、という大陸は決して大きな陸地ではないが、その支配国の影響力は非常に大きい。
数々の貿易商が集まり、物流に関しては右に出るものがないこの国だが、どうしてそこまで力が大きいのか。
答えはシースペルの特産品にある。
『魔結晶』と呼ばれる、魔法を封じ込めることの出来る結晶が、ここだけでしか取れないという。
ソシャゲのガチャ石のような名前ではあるが、その魔結晶は国力だけではなく戦力としても強いのだ。
特に、即席で魔力のない人間にも使えるという点が。
そのため各国はこぞって媚を売るわけだ。
どうかうちに、安い値段で、と。
ウォングラッド王国はそこに付け入り今の地位を確保した。
ほかの大陸はシースペルに頭が上がらない状況にある。
……とは言うものの、納得のいかない状況ではない。
王国はしっかりとした話し合いで折り合いをつけた。
決してどこかと戦争がしたい訳では無いのだ。
モンスターから自国を守るために。
そのためなら彼らは、他の国に頭を下げることも厭わなかったのだろう。
素晴らしい愛国心だ。
というか、ここってそんな凄かったんだな。
なんというか、王子って立場にいるけどいまいち自覚できないというか。
まだ子供だからだろうか?
ウォングラッド王国の大きさは、ルドルフ領の国にも及んでいることだろう。
政治とか学んどいた方がいいのかな。
正直頭を使うのは苦手なのだが。
『そして――』とロンドが続ける。
ウォングラッド王国名物として、いろんなものが紹介された。
鶏肉だとか、揚げ物だとか、まあなんとも腹の減る話で。
しかも米があるというのだ!
日本米には程遠いだろうが、いつか食べられる時が来るといいんだが。
パン類を毎日はさすがにくるものがある。
大きくなったら、旅行とかもいいのかもしれないな。
この本は、その後色々な領地の解説を入れて終わった。
■- 剣術 三流派のそれぞれ -■
この国に騎士団があることからわかるように、この世界には銃刀法違反なるものは存在しない。
それどころか、その剣を扱う『術』を、三つの流派に分かれて伝えているらしい。
その中で、師範代の人物は、畏怖の念も込めて『狼』の名で讃えられている。
流派も師範代の名もそれぞれ違い、
一撃に重きを置いた『雷狼流』
風のように剣戟を交わす『風狼流』
カウンターで確実に一撃を決める『水狼流』などがある。
ロンド含めこの国の騎士団の扱う流派は、『雷狼流』だと言っていた。
さらに、その流派の中にも階位が存在するようで、
初級、中級、上級、超級、聖級、王級、狼級
と、わかりやすく分かれている。
狼が王より上なのは、このバルディアでは狼という存在が世界共通で神格化されているからだ。
当然普通の生き物としても生息しているのだが、見つけたら見つけたで手を出さないのが鉄則だという。
そうすれば狼も手は出さないようだ。
色々な逸話が狼にはあるため、そういったところから神として見られるようになったのではないか、とロンドは言っていた。
そんな彼の師匠は、王級の雷狼流派の騎士だったらしい。
それでも十分すごいことなのだが、狼級ともなるともはや人外レベルなのだと笑っていた。
一人で国を潰せれるレベルなのだとか。
しかしそれが認められるまでの道のりは厳しいらしく、今この世に狼級の剣士は師範代以外いないらしい。
なんとも規模の大きい話だ。
少年ジャ○プのような話が、ここではさも当たり前かのように語り継がれている。
少し驚いたが、『異世界』という言葉だけで全部片付けられるので、ちょっと悲しい気分になった。
さてそんな剣士だが、農民だろうが平民だろうが、やる気さえあれば誰だって出来るものだ。
だが、上達は難しい。
行っても中級、限界が上級だ。
しかしロンドは平民の出でありながら超級の騎士。
何が彼らにそこまで差をつけさせるのか。
本にはこう書かれていた。
――『魔装』、と。
魔装。
ピンと来ないが、まあなんかすごいオーラとして覚えればいい。
バルディアの有名な剣士たちはほぼ全員、その魔装とやらが扱えるらしい。
逆を言えば、魔装を使えなければ無名のままだということ。
剣士として必要な、動体視力、反射神経。
筋力に俊敏性やら何やら。
それらが大幅に強化されるというのだ。
なにそのチート。
ドラゴンボ○ルの某サイヤ人もびっくりである。
そういえば、スポーツ選手やらがそういった特殊な力を発動することもあったっけ。
『ゾーン』だったかなんだか。
魔装が使える人も使えない人もいることから考えるに、これも一種の才能なんだろう。
ロンドも、ルドルフまでも使えるそうな。
その後は、各流派の基本講座で終わった。
■- 魔法教本 -■
まほまほまほま。
魔法教本と題された本。
内容はある程度予想できる。
ついに、ついにこの世界で一番の謎に迫ることが出来るのだ。
年甲斐にもなくワクワクが止まらない。
願わくば、俺にも使えるといいのだが。
ロンドはその本の内容を細かく口にした。
――『魔法』
この世界の空気中に含まれている魔力と、人体に保有されている魔力を使用し超常の力を使うことを言う。
簡単なものでいえば、レイラの使った『ウォーターボール』も魔法なのだ。
つまりは、現実ではありえないようなことを起こせる、ってことなのだろう。
地球上の理解とそう相違はない。
ひとくちに魔法と言っても、色々な種類に分かれている。
『攻撃魔法』、『防護魔法』、『回復魔法』
防護魔法というのは、物理ではなく魔力で作った障壁などを人間に付与することができ、
回復魔法は、その名の通り怪我等を治癒することが出来る。
解毒なども回復魔法のうちの一つだ。
そして攻撃魔法は、これからさらに『属性』という分類で分けることが可能だ。
『火』『水』『土』『風』の四属性。
さらには使用できる魔法の難易度で、階級が定められており、
Ⅴ級、Ⅳ級、Ⅲ級、Ⅱ級、特Ⅱ級、I級、特I級、
と、検定さながらの分け方をされている。
数字を使ってオシャレ感が出ているが、考え方としては剣士の階級分けと一緒だろう。
左から初級、最後が狼級だ。
これまた認定されるまでが厳しく、『特Ⅰ級魔術師』を名乗るには数多くの試練を乗り越えなきゃいけない。
……魔術も魔法もこの世界では同定義なのだろうか。
気にしたら負けだろう。
そんな魔法であるが、剣士が魔装を扱えなければ上級止まりになるのと同じように、魔法は『魔力総量』なるものが重要なものになってくる。
もちろんそこら辺にも魔力、というのは含有されてはいるのだが、それもごく少量のものでしかない。
人体に保有される魔力総量が少なければ、それだけ魔法も数使えなくなるし、強力なものは撃てなくなる。
それぐらい大きく関わってくるファクターだ。
これには諸説あるらしいが、種族によって平均の魔力総量が異なってくると書かれていた。
一番魔力総量が多いのは魔族で、二番目が耳長族となっている。
ついでに言うと、人類族はケツから二番目だ。
それほど多くはないらしい。
しかしここで魔力との『親和性』が関わってくることとなる。
親和性って言うのは、いわば魔法をどれだけ効率よく強力に撃てるものかを司るものだ。
この親和性というのが少し特殊で、魔族や耳長族などが今度は全種族中最低ラインであり、
人類族や鉱山族がトップクラスである。
例にして表すならば、魔族や耳長族は貯水タンクこそ大きいものだが、その水を使う蛇口が小さい。
逆に、人類族などはペットボトルぐらいしか水を貯められないが、少量で高圧の水を出すことが出来る、とか。
まあ瑣末な違いはあるにしろ大体合ってるだろ。
それと、この本いわく、この世に生まれた有象無象はすべて例外なく魔力を宿しているのだそうな。
魔力無しで魔法が使えない!
なんてことにはならないようだ。
良かった良かった。
異世界にまで来て魔法使えませーんざまーみろーはさすがに酷すぎるもんな。
しかし魔力総量とやらか。
どうにかして総量を増やすことは出来ないのか?
だってこの本の通りならば、人類族である俺が魔力総量を伸ばしまくれば、もう敵なしってことだろう?
それこそ才能やらが無ければ宝の持ち腐れになるが。
ロンドはページをめくる。
どうやら魔法の使い方やらを載せたページのようだ。
図解も含めて大きく書かれている。
なにやら文章が多いのに疑問を抱く。
……ああ、なるほど。
魔法を使うには『詠唱』なるものが必要となるらしい。
詠唱だ、詠唱。
確かに、レイラは魔法を使う時、『理がなんちゃかー』って言ってた気がする。
なんだ、もしかして。
『闇の炎に抱かれて消えろ!』とか『エターナルフォースブリザード!』とか言っちゃう系なんでしょうか。
出来ればご遠慮願いたい。
というよりかはチェンジの方向で。
そうしてⅤ級~Ⅳ級までの魔法などの詠唱を少し紹介され、最後のページとなった。
魔法を使うにはまだ早いだろう。
どうなるのかは想定できるものが多いが、何事にもイレギュラーは存在する。
その上俺は転生人だ。
どう関わってくるか、杞憂に過ぎないと言われればそれまでだが、やっぱり怖さは残る。
知れただけでも御の字、ってことにしとこう。
そして最後。
どうやら『魔力総量』の増やし方についての項目だった。
どんなにすごいものなのか、と期待を膨らませるが、この本にはその手法はあまり現実的ではないと書かれていた。
幼少期であればあるほど効果が濃く出る増やし方なのだが、転生人でもない限りやる奴はいないだろう。
八歳を超えるぐらいから効果は希薄なものになる。
やるならば、今でしょ、と。
やり方はこうだった。
まず、魔法を使うにあたって最重要事項である『体内の魔力』を認識することから始まり、
その後その魔力を動かすことになれなきゃいけない。
認識、認識……地球ではなかった感覚を掴めってことか?
その次に、魔法のように固定的な思想を浮かべずに、魔力だけを体外に放出することを考える。
そして最後に、魔力総量ギリギリまで使い果たしたあと、十分な休憩をとる。
これを何回も繰り返す、そう書かれていた。
……よくわからないな。
魔力を感知し体外に放出する。
そこまではまあ理論までは理解出来ずとも、そうなんだろう、って納得することはできる。
だが、魔力とやらをつかむことができない。
それは細胞の一つ一つに宿っているものなのか、それとも心臓など一部分に塊が存在するものなのか。
――パタリ、とロンドが本を閉じた。
考える。
気づけば外は暗くなっていた。
暗い、暗い闇。
そこに顔を向けてみて、思い出す。
……そういえば、レイラの使っていた『ウォーターボール』は、身体からなにか吸い上げるような水の立ち上り方だった。
見間違いかもしれない。
けど、そんなふうに考えれば。
魔力が血液中に存在し、身体中を流れている物質の一つだと考えれば?
目を閉じて、身体の流れを捉える。
水のような、それでいて放出できるもの。
未だあやふやで、正解かどうかわからない。
だけども、魔力をそれだと仮定する。
身体から出そうと、両手の手のひらを仰向けにした。
水が、蒸発して上に上がっていくように。
その方が考えやすいと思ったからだ。
グッ、と力を入れる。
捉えていた魔力の流れが、再び掴めなくなった。
……いや、違う。
……これ、もしかして成功しているのか?
身体から何かがどんどん出ていってる感覚があった。
成功している。
成功しているのだ!
ついつい雄叫びをあげたくなってしまう。
魔力の流れを掴めた上、この魔力総量を増やす方法も実行できた。
喜べずして何が男か!
どんどんと、どんどんと魔力が流れていく。
少しずつ、疲労感も蓄積していく。
あのそのえっと。
……これどうやって止めんの?
……え、嘘でしょ?
歯止めが利かない。
というか止める方法がわからなかった。
めっちゃ持ってかれてることだけはわかる。
だんだんと意識も朦朧としているのもわかる。
ロンドに体重を預けるように倒れる。
せっかく、魔法が使えたっていうのに……。
――クソッタレ、止める方法も書いとけや!
バタン、キュー。
俺の意識はついに途絶えたのであった。
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