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プロローグ
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すきとおるような青空に祝福の鐘が鳴り響く。
ラムスター公爵家嫡男エリック
グリーンバート侯爵家長女ローズ
由緒正しい家柄の2人の結婚式はつつがなく終了し
ここに一組の夫婦が新しく誕生した。
誓いのキスを花嫁のベールでうまく隠して、フリで済ませたことは誰も気づく事のないまま‥‥
◆◇◆
「お前みたいな年増に迫られても気持ち悪いだけなんだよ!」
そう言って思い切りローズを突き飛ばしてきたのは今日夫となったばかりのエリックである。
ふらついた体をかろうじてベッドに手をつき支える。
ちなみにベッドに座っていただけで迫ってはいない。
「吐き気がする!」と言いながら自室の扉を音を立てて開けて出ていった。
止める暇などなかった。
予測していたとはいえ‥‥
さてどうしましょうか。
彼は勢いよく出て行ってしまった。
これでは私たちが初夜を共にしなかったのは明日には公爵家中のものが知ることとなるだろう。
「明日なったら公爵夫妻にお話ししたほうがいいわね」
後継が作れないのだ。大問題である。
支えていた手をゆるめるとバフンとベッドに体が沈む。
想定内だったとはいえ気が重くなる。
年増か‥仕方がない‥‥。
なぜなら彼は彼女よりも5才年下。
なおかつ付き合いの長い年下の恋人がいるのだから。
ラムスター公爵家嫡男エリック
グリーンバート侯爵家長女ローズ
由緒正しい家柄の2人の結婚式はつつがなく終了し
ここに一組の夫婦が新しく誕生した。
誓いのキスを花嫁のベールでうまく隠して、フリで済ませたことは誰も気づく事のないまま‥‥
◆◇◆
「お前みたいな年増に迫られても気持ち悪いだけなんだよ!」
そう言って思い切りローズを突き飛ばしてきたのは今日夫となったばかりのエリックである。
ふらついた体をかろうじてベッドに手をつき支える。
ちなみにベッドに座っていただけで迫ってはいない。
「吐き気がする!」と言いながら自室の扉を音を立てて開けて出ていった。
止める暇などなかった。
予測していたとはいえ‥‥
さてどうしましょうか。
彼は勢いよく出て行ってしまった。
これでは私たちが初夜を共にしなかったのは明日には公爵家中のものが知ることとなるだろう。
「明日なったら公爵夫妻にお話ししたほうがいいわね」
後継が作れないのだ。大問題である。
支えていた手をゆるめるとバフンとベッドに体が沈む。
想定内だったとはいえ気が重くなる。
年増か‥仕方がない‥‥。
なぜなら彼は彼女よりも5才年下。
なおかつ付き合いの長い年下の恋人がいるのだから。
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