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最終章 魔王編
いざ魔大陸へ
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朝日が昇り、少し経った頃。広い草原に4人の人物がいた。
「流石に舐めすぎじゃねえか?三対一なんてな」
そう言いながら屈伸したり、腕を伸ばしたりしてストレッチをするリュウコ。
「そうか?それくらい出来ねぇと世界を守るなんて大層な事も言えねぇしな」
「怪我しても知らないんだからね!」
カイを指さしキッと睨むリーディア
「手加減すんなよ?殺す気で来い」
「それがカイ様のお望みでしたら」
弓を構え、矢筒から矢を取り出すルリエ。
「行くぞこらぁぁぁぁぁ!!」
「来い!!」
リュウコはまっすぐにカイに突っ込んでいき、拳を振るう。その全てをほっよっと言いながらいなすカイ。
スゥっとリュウコが息を吸う。ブレスの予備動作だ。そんな見え見えの攻撃を食らうカイではないが・・・。
「アースウォール!」「アイスロック」
左右と背後に土の壁が出現し、その壁に手足が氷で固定される。
「うへ・・・」
放たれるブレス。周りの土の壁を溶解するほどの熱量を持った炎のが吹き荒れる。
「チッ!」
ブレスをはき終わり、舌打ちをしたリュウコはすぐさま上を見る。上空にはカイがいた。力任せに拘束を引きちぎり、上に飛んで避けたのだ。
「格好の的ですね」「ファイヤアアロー!」
ルリエが弓に矢を番え、なん十本もの矢を放ち、リーディアが魔法の矢を数十本、空中から落ちてくるカイに向かって放つ。
カイは空中で大剣を横薙ぎにするように回転しながら落下し、その風圧で矢を弾く。
「何やってんのルリエ!さっさと爆破しなさい!遠慮してるの!?」
「いえ・・・カイ様は弾いてるだけでなく、魔石を切ってるようですね」
ルリエの矢に的確に斬撃を当て、爆発する魔石を全て叩ききっていた。
無傷で地面に着地し、大剣を正眼に構える。
「バケモンかよ」「まるで前回魔王と対峙してるみたいね」
「なんだ?もう終わりかー?」
「まだまだ!」「せめて一泡吹かせないと気が済まないわ!」「私はそろそろ朝食の準備をしたいのですが・・・」
その後リュウコが時間を稼いで大魔法を使ったり、リーディアとルリエの混合魔法を放ったり、三人で作り上げた極大魔法を放ったり・・・、戦いが終わるころには、緑で埋め尽くされた平原が、クレーターだらけの荒地へと姿を変えていた。
無傷で戦いを終えたカイは満足そうだったが、この後4人はメイに正座させられ、小一時間ほど説教を受けるのであった。
「まったく・・・馬鹿なんですかこの勇者は・・・」
「ついつい盛り上がっちまって・・・」
ルリエの作った朝食を食べつつ、メイがぶつくさと文句を言い続ける。
「いつもいつも私に後始末を任せて・・・今回の件はリディとリュウコにも責任を取ってもらいますからね!」
「ええ!?」「やだよめんどくせぇ」
「嫌なら結構ですが、修繕費用をエルフの里と龍人族の村に請求します」
ぴらっとどこから出したのか、紙を二人の前に置く。
「「!?」」
その賠償費用に表情が固まる二人。
「あの辺は薬草の群生地でして、このままだと回復に何十年かかるやら・・・それまでのポーション代、それを生業にしていた方への補填等々、計金貨3万枚になります」
金貨3万枚かー。熟練の冒険者で年収が金貨5枚程度。普通に働いてる一般の人が金貨2枚程度だから・・・。まあすごい大金ダナー。
「ルリエとカイも共犯よ!!賠償金の折半を要求するわ!」
ビシッと俺とルリエを指さすリディ。
「勇者は我が国の保護下にあるのですべての責任は国にあります。ルリエはそこの馬鹿勇者の奴隷・・・つまり所有物になります。なので無理です」
「だったら俺もカイの奴隷になれば・・・」
「駄目だっつーの。そもそも奴隷なんて制度好きじゃないんだからな。ルリエは唯一の俺の気の迷いで買ってしまった奴隷だ。ちゃんと最後まで責任も取るつもりだしな」
「あらあら。カイ様の唯一だなんて照れますね」
「ここぞとばかりにいちゃつきやがって・・・くっ!分かったメイ・・・手伝う・・・」
「まあどうせ明日から暇になるし・・・昔の交友でも深めましょうか」
どうやら二人は折れたようで、メイを手伝うことにしたようだ。
「そうだ!どうせならニャルも巻き込もうぜ」
「いいわね!さすがにもう東国も落ち着いてるでしょうし!」
あ~あ・・・ご愁傷様だな・・・。すまんなニャル。
東の方向を向き、手を合わせておく。既にリュウコが(多分)転移魔法陣のある場所に走っていった。
朝ごはんを食べ終わり、装備を整えると屋敷から出る。
事前に決めていた町はずれに着くと、エルがすでに待っていた。
「お待ちしていましたカイ様」
「おう。首尾はどうだ?」
「問題なく」
「そんじゃあ行くか・・・懐かしの魔大陸へ」
気合を入れて、エルに掴まり転移する。転移先にはメリー、レイ、シノが待っており、目の前に大きな銀色扉がある。横幅は10メートルほど、高さは5メートルほどの大きな扉だ。この先が魔大陸となる。
この扉を開けるのは勇者だけ、ここにも勇者が必要な理由があった。魔大陸側からは誰でも開けられる。ただ・・・人だけが通れる扉なので、魔王や魔物は通れない。よっぽど強い魔王であればその限りではないらしいが・・・要は扉が張っているバリアの様なものを壊せるほどの力があれば通れると言ったところだろうか。
魔王が現れるとどこかに淀んだ魔力だまりができる。そこに魔大陸に通じる出入口が出現する。
俺以外のパーティーメンバーは、一か月かけてこの扉を探していた。俺も参加したかったんだが・・・。
メイ曰く民衆に安心感を与えるとかで、ここ一か月はいろんなイベントに参加させられていた。
魔王討伐に行く抱負を語ったり、握手会をしたり、ライブで歌を歌ったり・・・俺はアイドルかよ・・・ただでさえ白髪なのに、さらに毛が抜けて禿げるかと思うほどストレスを感じた。
それもやっと終わった、ここからは戦いが始まる。
「そんじゃあ行くか」
「「「「はい(うん)(はーい)」」」」
全然そろわない返事を聞いて、俺は扉に手をかける。グッと押すと扉が開く。扉の先は全く見えず、黒い空間だけが扉の中で漂っている。
5人で手を繋ぎ、横に並ぶと、俺達は意を決して扉の向こうへと足を踏み入れたのだった。
「流石に舐めすぎじゃねえか?三対一なんてな」
そう言いながら屈伸したり、腕を伸ばしたりしてストレッチをするリュウコ。
「そうか?それくらい出来ねぇと世界を守るなんて大層な事も言えねぇしな」
「怪我しても知らないんだからね!」
カイを指さしキッと睨むリーディア
「手加減すんなよ?殺す気で来い」
「それがカイ様のお望みでしたら」
弓を構え、矢筒から矢を取り出すルリエ。
「行くぞこらぁぁぁぁぁ!!」
「来い!!」
リュウコはまっすぐにカイに突っ込んでいき、拳を振るう。その全てをほっよっと言いながらいなすカイ。
スゥっとリュウコが息を吸う。ブレスの予備動作だ。そんな見え見えの攻撃を食らうカイではないが・・・。
「アースウォール!」「アイスロック」
左右と背後に土の壁が出現し、その壁に手足が氷で固定される。
「うへ・・・」
放たれるブレス。周りの土の壁を溶解するほどの熱量を持った炎のが吹き荒れる。
「チッ!」
ブレスをはき終わり、舌打ちをしたリュウコはすぐさま上を見る。上空にはカイがいた。力任せに拘束を引きちぎり、上に飛んで避けたのだ。
「格好の的ですね」「ファイヤアアロー!」
ルリエが弓に矢を番え、なん十本もの矢を放ち、リーディアが魔法の矢を数十本、空中から落ちてくるカイに向かって放つ。
カイは空中で大剣を横薙ぎにするように回転しながら落下し、その風圧で矢を弾く。
「何やってんのルリエ!さっさと爆破しなさい!遠慮してるの!?」
「いえ・・・カイ様は弾いてるだけでなく、魔石を切ってるようですね」
ルリエの矢に的確に斬撃を当て、爆発する魔石を全て叩ききっていた。
無傷で地面に着地し、大剣を正眼に構える。
「バケモンかよ」「まるで前回魔王と対峙してるみたいね」
「なんだ?もう終わりかー?」
「まだまだ!」「せめて一泡吹かせないと気が済まないわ!」「私はそろそろ朝食の準備をしたいのですが・・・」
その後リュウコが時間を稼いで大魔法を使ったり、リーディアとルリエの混合魔法を放ったり、三人で作り上げた極大魔法を放ったり・・・、戦いが終わるころには、緑で埋め尽くされた平原が、クレーターだらけの荒地へと姿を変えていた。
無傷で戦いを終えたカイは満足そうだったが、この後4人はメイに正座させられ、小一時間ほど説教を受けるのであった。
「まったく・・・馬鹿なんですかこの勇者は・・・」
「ついつい盛り上がっちまって・・・」
ルリエの作った朝食を食べつつ、メイがぶつくさと文句を言い続ける。
「いつもいつも私に後始末を任せて・・・今回の件はリディとリュウコにも責任を取ってもらいますからね!」
「ええ!?」「やだよめんどくせぇ」
「嫌なら結構ですが、修繕費用をエルフの里と龍人族の村に請求します」
ぴらっとどこから出したのか、紙を二人の前に置く。
「「!?」」
その賠償費用に表情が固まる二人。
「あの辺は薬草の群生地でして、このままだと回復に何十年かかるやら・・・それまでのポーション代、それを生業にしていた方への補填等々、計金貨3万枚になります」
金貨3万枚かー。熟練の冒険者で年収が金貨5枚程度。普通に働いてる一般の人が金貨2枚程度だから・・・。まあすごい大金ダナー。
「ルリエとカイも共犯よ!!賠償金の折半を要求するわ!」
ビシッと俺とルリエを指さすリディ。
「勇者は我が国の保護下にあるのですべての責任は国にあります。ルリエはそこの馬鹿勇者の奴隷・・・つまり所有物になります。なので無理です」
「だったら俺もカイの奴隷になれば・・・」
「駄目だっつーの。そもそも奴隷なんて制度好きじゃないんだからな。ルリエは唯一の俺の気の迷いで買ってしまった奴隷だ。ちゃんと最後まで責任も取るつもりだしな」
「あらあら。カイ様の唯一だなんて照れますね」
「ここぞとばかりにいちゃつきやがって・・・くっ!分かったメイ・・・手伝う・・・」
「まあどうせ明日から暇になるし・・・昔の交友でも深めましょうか」
どうやら二人は折れたようで、メイを手伝うことにしたようだ。
「そうだ!どうせならニャルも巻き込もうぜ」
「いいわね!さすがにもう東国も落ち着いてるでしょうし!」
あ~あ・・・ご愁傷様だな・・・。すまんなニャル。
東の方向を向き、手を合わせておく。既にリュウコが(多分)転移魔法陣のある場所に走っていった。
朝ごはんを食べ終わり、装備を整えると屋敷から出る。
事前に決めていた町はずれに着くと、エルがすでに待っていた。
「お待ちしていましたカイ様」
「おう。首尾はどうだ?」
「問題なく」
「そんじゃあ行くか・・・懐かしの魔大陸へ」
気合を入れて、エルに掴まり転移する。転移先にはメリー、レイ、シノが待っており、目の前に大きな銀色扉がある。横幅は10メートルほど、高さは5メートルほどの大きな扉だ。この先が魔大陸となる。
この扉を開けるのは勇者だけ、ここにも勇者が必要な理由があった。魔大陸側からは誰でも開けられる。ただ・・・人だけが通れる扉なので、魔王や魔物は通れない。よっぽど強い魔王であればその限りではないらしいが・・・要は扉が張っているバリアの様なものを壊せるほどの力があれば通れると言ったところだろうか。
魔王が現れるとどこかに淀んだ魔力だまりができる。そこに魔大陸に通じる出入口が出現する。
俺以外のパーティーメンバーは、一か月かけてこの扉を探していた。俺も参加したかったんだが・・・。
メイ曰く民衆に安心感を与えるとかで、ここ一か月はいろんなイベントに参加させられていた。
魔王討伐に行く抱負を語ったり、握手会をしたり、ライブで歌を歌ったり・・・俺はアイドルかよ・・・ただでさえ白髪なのに、さらに毛が抜けて禿げるかと思うほどストレスを感じた。
それもやっと終わった、ここからは戦いが始まる。
「そんじゃあ行くか」
「「「「はい(うん)(はーい)」」」」
全然そろわない返事を聞いて、俺は扉に手をかける。グッと押すと扉が開く。扉の先は全く見えず、黒い空間だけが扉の中で漂っている。
5人で手を繋ぎ、横に並ぶと、俺達は意を決して扉の向こうへと足を踏み入れたのだった。
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