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番外編 第5話「夜の奥に、君がいた」 ※
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君の体温が、腕の中で少しずつ高くなっていく。
呼吸が浅くなって、まつげが揺れるたび、僕の理性は軋む音を立てていた。
抱きたいと、思った。
でもそれは、欲ではない。
君が今ここにいて、僕を受け入れてくれているという証を、
肌で感じたかっただけだ。
◇
「愛してる」と言わなかった夜、君は震えながらも僕に触れさせてくれた。
目が見えないから、僕の顔が見えないから――
だからこそ、君はすべての音と熱に、強く敏感に反応していた。
肌と肌が重なるだけで、まるで命を分け合っているような気がした。
その夜から、毎晩、君を抱いて眠っている。
服の上から背を撫でたり、髪に口づけしたり、ただ静かに寄り添うだけ。
それ以上のことは、していなかった。
……でも。
限界は、ある。
◇
「レオ……」
囁くと、君は僕の胸元に顔を埋めた。
「……怖く、ないです」
その一言が、許しに聞こえた。
震える声の奥に、わずかに潜む期待と熱。
触れてほしいと、確かにそう言っていた。
僕はゆっくりと、君のシャツに指をかける。
一つずつ、ゆるやかにボタンを外していく。
動作を止めるたび、君の息がわずかに揺れた。
――見えていないのに、こんなにも感じ取ってしまう君は、あまりに美しい。
「触れるよ」
言葉にしてから、そっと肌に触れた。
鎖骨から胸元へ、指先で輪郭をなぞる。
くすぐったいような息が漏れ、
それに応えるように、僕の唇が、君の首筋へ落ちた。
「ん……っ」
レオが震える。
拒まない。
逃げない。
ただ、小さく、身を縮めながらも、僕の腕の中にいた。
僕の右手はゆっくりと、服の中へ。
温かく、柔らかく、触れるたびに反応してしまうその体が、愛おしくてたまらなかった。
見えている僕のほうが、ずっと罪深い。
この顔を、表情を、熱を――全部知っていて、触れている。
なのに君は、僕を信じて、委ねてくれている。
「……綺麗だよ、レオ」
君がふっと肩を揺らし、頬が赤く染まるのを見て、
僕の奥で何かが崩れた。
口づけは耳元へ、そこから喉元、胸の奥。
滑らせる指は、君の甘い反応を確かめるように進む。
「嫌だったら、言って」
そう言いながらも、止まれない自分がいた。
止まりたくなかった。
この夜を超えて、君とひとつになりたかった。
◇
でも、まだそれは“先”にとっておく。
今夜は、ただ触れるだけ。
焦らして、確かめて、
何度も、君の名前を、心の中で呼んだ。
「レオ……」
君が僕の腕の中で、微かに甘い声を漏らすたびに、
この世界に君がいることに、感謝した。
この夜、君は僕の中で――確かに、芽吹いた。
呼吸が浅くなって、まつげが揺れるたび、僕の理性は軋む音を立てていた。
抱きたいと、思った。
でもそれは、欲ではない。
君が今ここにいて、僕を受け入れてくれているという証を、
肌で感じたかっただけだ。
◇
「愛してる」と言わなかった夜、君は震えながらも僕に触れさせてくれた。
目が見えないから、僕の顔が見えないから――
だからこそ、君はすべての音と熱に、強く敏感に反応していた。
肌と肌が重なるだけで、まるで命を分け合っているような気がした。
その夜から、毎晩、君を抱いて眠っている。
服の上から背を撫でたり、髪に口づけしたり、ただ静かに寄り添うだけ。
それ以上のことは、していなかった。
……でも。
限界は、ある。
◇
「レオ……」
囁くと、君は僕の胸元に顔を埋めた。
「……怖く、ないです」
その一言が、許しに聞こえた。
震える声の奥に、わずかに潜む期待と熱。
触れてほしいと、確かにそう言っていた。
僕はゆっくりと、君のシャツに指をかける。
一つずつ、ゆるやかにボタンを外していく。
動作を止めるたび、君の息がわずかに揺れた。
――見えていないのに、こんなにも感じ取ってしまう君は、あまりに美しい。
「触れるよ」
言葉にしてから、そっと肌に触れた。
鎖骨から胸元へ、指先で輪郭をなぞる。
くすぐったいような息が漏れ、
それに応えるように、僕の唇が、君の首筋へ落ちた。
「ん……っ」
レオが震える。
拒まない。
逃げない。
ただ、小さく、身を縮めながらも、僕の腕の中にいた。
僕の右手はゆっくりと、服の中へ。
温かく、柔らかく、触れるたびに反応してしまうその体が、愛おしくてたまらなかった。
見えている僕のほうが、ずっと罪深い。
この顔を、表情を、熱を――全部知っていて、触れている。
なのに君は、僕を信じて、委ねてくれている。
「……綺麗だよ、レオ」
君がふっと肩を揺らし、頬が赤く染まるのを見て、
僕の奥で何かが崩れた。
口づけは耳元へ、そこから喉元、胸の奥。
滑らせる指は、君の甘い反応を確かめるように進む。
「嫌だったら、言って」
そう言いながらも、止まれない自分がいた。
止まりたくなかった。
この夜を超えて、君とひとつになりたかった。
◇
でも、まだそれは“先”にとっておく。
今夜は、ただ触れるだけ。
焦らして、確かめて、
何度も、君の名前を、心の中で呼んだ。
「レオ……」
君が僕の腕の中で、微かに甘い声を漏らすたびに、
この世界に君がいることに、感謝した。
この夜、君は僕の中で――確かに、芽吹いた。
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