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アイテムボックスでダンジョン蹂躙
アイテムボックスはこう使う③~ダンジョン蹂躙偏~
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ダンジョンモンスターは生物ではない。
魔石をコアにした魔核生物である。魔核生物は『生物』と名乗ってはいるが、厳密には本能・意思を持った、ただの魔力の塊。エネルギー体。見た目や動きが生物のようだから魔核『生物』と呼ばれているだけだ。
魔石に溜まった魔力が本能・意思を持って具現化したのがダンジョンモンスターとでも言えばいいだろうか。
形はあり、本能・意思と呼ばれるようなものもある。だが、生物ではない。本体は魔石。ただの石。
アイテムボックスにただの石ころは収納できる。よって---。
「グギャァ…-」
「キシャァ…-」
「ブ…-」
「グギ…-」
「ならば!この私がお相手しんぜ…-」
「キ…-」
「…-」
「ッ!…-」
「---」
アイテムボックスにしまうのに慣れてきた俺はモンスターにセリフを言わせる前に収納することができるようになった。
途中、なんか饒舌にしゃべるやつがいたような気がするが気のせいだろう。
滞りなく収納していき、下層へ潜る。広いマップの時はアイテムボックスで高速移動して下層への入口を見つける。レヴは一応俺に着いてこれるようだ。
5層ごとにボスがいたがしまえば即終了。あっけない。まぁ、アイテムボックスを使えばこんなもんか。
ここらへんは『冒険譚』ではあまり描かれていなかったからカットでいいだろ的なことでカッ飛ばして今ここにいる。
「レヴ、ついにここまでたどり着いたな。」
俺は『数年掛かりでようやくここまで来たぞ』感を匂わせるような言い回しをする。
「ぜぇ…、はぁー、ぜぇ、はぁー。つ、ついにって、マスター、はぁー、…数時間前にダンジョンに入った、ぜぇ、っばっかじゃない。」
レヴは疲労困憊でツッコミにキレがない。それも仕方がない。なんせ、俺のアイテムボックスの高速立体移動に全力疾走で追いかけて来ていたからな。
俺がレヴに付いてこいと『命令』したから付いて来なければならない。よって、ご覧の有り様だ。
「マスターの…、それ、なんなのよ。いったい…。」
「レヴ、無駄口叩いてる暇はないぞ。ここが正念場だ。俺達はあいつが叶えられなかった夢を代わりに果たすって誓っただろ!」
あの『冒険譚』にあったセリフをレヴに向かって言う。
「ぜぇ…、はぁー、ぜぇ…。はぁ…。」
レヴはツッコミしたそうな顔してこちらを見ている。だが、ツッコミするより体力回復する方に体力を温存したようだ。
ツッコミが来ないとわかった俺はボス部屋の扉に手をかけた。
「え、ちょ、ちょっと待ってよ。もう少し休ませてよ。マスター。」
「レヴ、レーションだ。食っとけ。」
俺は扉を開くのを止め、レーションをレヴに渡した。空腹を少し満たせる。
「これ、ローションじゃん!あと、レーション貰っても、体力回復しないからね!ってか、食べ物より水欲しいんだけど!」
レヴは元気にローションを地面に叩きつける。どうやら、俺は間違ってローションを渡してしまったようだ。
レヴがぜぇはぁぜぇはぁ言ってるが俺は無視して扉を開けた。
ダンジョンマスターがいた。何か話始めるダンジョンマスター。その話を聞きながら近づいて行く俺。少し後ろから付いてくるレヴ。
「よくぞここまで来た。我が名は-」
カツカツカツ---。
「-である。我はこのツィオークダンジョンの-」
カツカツカツ---。
「-にして、このダンジョンの-」
カツカツカツ…カツンッ!
「であるぞ。…近いぞお主。」
大理石のような素材で囲まれた高さ数十メートル、横幅は陸上のトラックヤードくらいあるこの広い空間にダンジョンマスターと俺との距離が10センチもない。近すぎない?レヴは俺の少し後ろにいる。まだ、疲労が抜けてないようだ。肩で息をしている。
「ま、まぁ、よい。このわ-」
「アウフヴィーダーゼン」
俺は考えてきた決めゼリフを言い放ち、アイテムボックスで回収した。あの『冒険譚』にも決めゼリフがあったが、俺の考えた決めゼリフの方がカッコいいと思ったからこっちにした。
そして〆はやはりこの女。
「ねぇ!せめてセリフは最後までしゃべらせてあげようよ!」
魔石をコアにした魔核生物である。魔核生物は『生物』と名乗ってはいるが、厳密には本能・意思を持った、ただの魔力の塊。エネルギー体。見た目や動きが生物のようだから魔核『生物』と呼ばれているだけだ。
魔石に溜まった魔力が本能・意思を持って具現化したのがダンジョンモンスターとでも言えばいいだろうか。
形はあり、本能・意思と呼ばれるようなものもある。だが、生物ではない。本体は魔石。ただの石。
アイテムボックスにただの石ころは収納できる。よって---。
「グギャァ…-」
「キシャァ…-」
「ブ…-」
「グギ…-」
「ならば!この私がお相手しんぜ…-」
「キ…-」
「…-」
「ッ!…-」
「---」
アイテムボックスにしまうのに慣れてきた俺はモンスターにセリフを言わせる前に収納することができるようになった。
途中、なんか饒舌にしゃべるやつがいたような気がするが気のせいだろう。
滞りなく収納していき、下層へ潜る。広いマップの時はアイテムボックスで高速移動して下層への入口を見つける。レヴは一応俺に着いてこれるようだ。
5層ごとにボスがいたがしまえば即終了。あっけない。まぁ、アイテムボックスを使えばこんなもんか。
ここらへんは『冒険譚』ではあまり描かれていなかったからカットでいいだろ的なことでカッ飛ばして今ここにいる。
「レヴ、ついにここまでたどり着いたな。」
俺は『数年掛かりでようやくここまで来たぞ』感を匂わせるような言い回しをする。
「ぜぇ…、はぁー、ぜぇ、はぁー。つ、ついにって、マスター、はぁー、…数時間前にダンジョンに入った、ぜぇ、っばっかじゃない。」
レヴは疲労困憊でツッコミにキレがない。それも仕方がない。なんせ、俺のアイテムボックスの高速立体移動に全力疾走で追いかけて来ていたからな。
俺がレヴに付いてこいと『命令』したから付いて来なければならない。よって、ご覧の有り様だ。
「マスターの…、それ、なんなのよ。いったい…。」
「レヴ、無駄口叩いてる暇はないぞ。ここが正念場だ。俺達はあいつが叶えられなかった夢を代わりに果たすって誓っただろ!」
あの『冒険譚』にあったセリフをレヴに向かって言う。
「ぜぇ…、はぁー、ぜぇ…。はぁ…。」
レヴはツッコミしたそうな顔してこちらを見ている。だが、ツッコミするより体力回復する方に体力を温存したようだ。
ツッコミが来ないとわかった俺はボス部屋の扉に手をかけた。
「え、ちょ、ちょっと待ってよ。もう少し休ませてよ。マスター。」
「レヴ、レーションだ。食っとけ。」
俺は扉を開くのを止め、レーションをレヴに渡した。空腹を少し満たせる。
「これ、ローションじゃん!あと、レーション貰っても、体力回復しないからね!ってか、食べ物より水欲しいんだけど!」
レヴは元気にローションを地面に叩きつける。どうやら、俺は間違ってローションを渡してしまったようだ。
レヴがぜぇはぁぜぇはぁ言ってるが俺は無視して扉を開けた。
ダンジョンマスターがいた。何か話始めるダンジョンマスター。その話を聞きながら近づいて行く俺。少し後ろから付いてくるレヴ。
「よくぞここまで来た。我が名は-」
カツカツカツ---。
「-である。我はこのツィオークダンジョンの-」
カツカツカツ---。
「-にして、このダンジョンの-」
カツカツカツ…カツンッ!
「であるぞ。…近いぞお主。」
大理石のような素材で囲まれた高さ数十メートル、横幅は陸上のトラックヤードくらいあるこの広い空間にダンジョンマスターと俺との距離が10センチもない。近すぎない?レヴは俺の少し後ろにいる。まだ、疲労が抜けてないようだ。肩で息をしている。
「ま、まぁ、よい。このわ-」
「アウフヴィーダーゼン」
俺は考えてきた決めゼリフを言い放ち、アイテムボックスで回収した。あの『冒険譚』にも決めゼリフがあったが、俺の考えた決めゼリフの方がカッコいいと思ったからこっちにした。
そして〆はやはりこの女。
「ねぇ!せめてセリフは最後までしゃべらせてあげようよ!」
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