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第四章
31 思うがままに
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「どこに行くつもりだ?」
低く冷たい声が辺りに響いた。ディアナが振り返ると、バルコニーから会場に戻ろうとしていたロバートに、ライオネルが立ち塞がっている。
ライオネルから出てきた真っ黒な蝶は、『殺す』と繰り返していてだいぶ物騒だ。
ロバートは、後ずさりながら「だ、第二王子殿下」と呟いた。
「どうやら俺達の婚約に納得できていないようだな。話を聞こうではないか」
そう言いながら、ライオネルはディアナのそばに来ると膝をつき、その肩を支える。
「無事か?」
うなずくディアナに、ライオネルは身につけていたマントを外してかけた。その包み込まれるような温かさに、ディアナの震えがようやく止まる。
「少し待っていてくれ。二度とこんなことが起こらないように始末をつけてくる」
立ち上がったライオネルは、鋭くロバートを睨みつけた。それだけで、ロバートは圧倒されてしまい青ざめている。
「ロバート・コールマン。話は聞いたぞ。俺がディアナ嬢を騙して利用していると言っていたな? 次期国王陛下が認めた婚約に、異議を唱えるつもりか?」
「いえ、そうでは……」
口ごもるロバートは、ハッと何かを思いついたような仕草をした。
「違います! 私が言っていたのは、ディアナがっ」
「ディアナではなく、バデリー伯爵令嬢だ。俺の婚約者の名前をなれなれしく呼ぶことは許さない」
「うっ。バ、バデリー伯爵令嬢は、殿下を騙しています!」
「ほう?」
「彼女には、頭に傷があるんです! そんな女、英雄である殿下に相応しくありません」
「何を言うかと思えば」
ライオネルは、フッと鼻で笑い飛ばした。
「頭の傷がどうした? 俺など体中に傷があるぞ。それだけではない。戦争に参加していた者達で、無傷な者などいない。どうやらロバート卿は、この国のために命がけで戦った者達全員を見下しているようだな」
「そ、そういうわけでは……。そ、そうだ! 彼女は従順なだけが取り柄で、気が利かない女なのです! 賢くないし、婚約中は私の機嫌をとることすらできませんでした」
ライオネルは、ロバートの襟首を乱暴につかんだ。
「どうしてディアナ嬢が、おまえの機嫌をとらなければならないのだ? 赤子でもあるまいし、自分の機嫌など自分でとれ」
苦しそうにロバートの顔が歪む。
「しかし……ディアナは、私と……」
「バデリー伯爵令嬢だ。ディアナ嬢とおまえの婚約は、正式に解消されている。二度とその縁が結ばれることはない」
ディアナには、なぜかロバートが泣きそうな顔をしているように見えた。そのとき、ロバートから出てきた蝶は、以前見たときと同じように羽がボロボロだ。
(ロバート様のこれまでの言動を、私は少しも理解できなかった。でも、もしかしたら、彼自身も何をどうしたいのか分かっていないのかも?)
その証拠に、ボロボロの蝶が何を言っているのか分からない。蝶の言葉が聞き取れないときは、今までの経験上、いろんな感情が同時に沸き上がって混乱している状態だ。
ライオネルが掴んでいた手を放すと、ロバートはふらついた。
「ロバート卿。俺の婚約者に乱暴を働いた罪は償ってもらうぞ」
ライオネルの黒い蝶は相変わらず『殺す』と殺意が強いので、ディアナはそっとライオネルに近づき、その大きな手に触れた。
「ありがとうございます」
「痛むところは?」
「ありません」
そのとたんに、ライオネルの蝶が白くなり『良かった』と囁く。そして、優しくディアナの肩を抱き寄せた。
「この男は、二度とディアナ嬢の前に現れないだろう」
そう言いながらロバートに向けたライオネルの瞳は、見たことがないくらい冷酷だった。
(さすがに、こ、殺すのはちょっと……)
そのとき、ディアナはふと王太子の言葉を思い出した。
――この能力を持つ者は、自分が思うままに行動した結果、ほんの少しだけ誰かを救えるんじゃないかと私は思っているんだ。
(思うままに行動……)
ディアナは、今までロバートの顔色ばかりを窺って、思ったことを伝えてこなかった。
(今からでも遅くないのかも? それに、今伝えないと、私はあとから後悔してしまうかもしれない)
ディアナは、ロバートをまっすぐ見つめた。
「ロバート様。私は両親からずっと『くれぐれもロバート様の機嫌を損ねないように』と強く言われていました。だから、思っていたことを、あなたに一度も話したことがないのです」
ロバートは驚いているようだった。
「私は、あなたにため息をつかれるのが嫌でした。私のドレスやアクセサリーを貶すなら、自分で選んで贈ってくれたらいいのにとずっと不満に思っていました」
「なっ」とロバートの口から声が漏れた。
「あなたが怒っていると恐ろしかった。それでも貴族の婚約なんてこんなものかと思っていました。でも」
ディアナは、ライオネルと初めて会った夜会を思い返していた。
「私が頭をケガしたとき、あなたは心配するどころか、『これ以上、迷惑をかけるな!』と怒鳴りましたね? それを聞いた私は、もう一秒たりともあなたのそばにいたくないと思ったのです」
ロバートの唇が、何か言いたそうにパクパクと動いているが声にはならないようだ。
「私はライオネル殿下に騙されているのではありません。どうしても、あなたとの婚約を解消したくて、私から殿下に助けてほしいとお願いしたのです」
ライオネルが敗戦国の姫と結婚するのが嫌なように、ディアナは絶対にロバートと結婚したくなかった。
「従順なディアナは、もうおりません。そして、この先何が起ころうと、私があなたのもとに戻ることはないのです」
全身の力が抜けたように、ロバートはガクッとその場に崩れ落ちた。
低く冷たい声が辺りに響いた。ディアナが振り返ると、バルコニーから会場に戻ろうとしていたロバートに、ライオネルが立ち塞がっている。
ライオネルから出てきた真っ黒な蝶は、『殺す』と繰り返していてだいぶ物騒だ。
ロバートは、後ずさりながら「だ、第二王子殿下」と呟いた。
「どうやら俺達の婚約に納得できていないようだな。話を聞こうではないか」
そう言いながら、ライオネルはディアナのそばに来ると膝をつき、その肩を支える。
「無事か?」
うなずくディアナに、ライオネルは身につけていたマントを外してかけた。その包み込まれるような温かさに、ディアナの震えがようやく止まる。
「少し待っていてくれ。二度とこんなことが起こらないように始末をつけてくる」
立ち上がったライオネルは、鋭くロバートを睨みつけた。それだけで、ロバートは圧倒されてしまい青ざめている。
「ロバート・コールマン。話は聞いたぞ。俺がディアナ嬢を騙して利用していると言っていたな? 次期国王陛下が認めた婚約に、異議を唱えるつもりか?」
「いえ、そうでは……」
口ごもるロバートは、ハッと何かを思いついたような仕草をした。
「違います! 私が言っていたのは、ディアナがっ」
「ディアナではなく、バデリー伯爵令嬢だ。俺の婚約者の名前をなれなれしく呼ぶことは許さない」
「うっ。バ、バデリー伯爵令嬢は、殿下を騙しています!」
「ほう?」
「彼女には、頭に傷があるんです! そんな女、英雄である殿下に相応しくありません」
「何を言うかと思えば」
ライオネルは、フッと鼻で笑い飛ばした。
「頭の傷がどうした? 俺など体中に傷があるぞ。それだけではない。戦争に参加していた者達で、無傷な者などいない。どうやらロバート卿は、この国のために命がけで戦った者達全員を見下しているようだな」
「そ、そういうわけでは……。そ、そうだ! 彼女は従順なだけが取り柄で、気が利かない女なのです! 賢くないし、婚約中は私の機嫌をとることすらできませんでした」
ライオネルは、ロバートの襟首を乱暴につかんだ。
「どうしてディアナ嬢が、おまえの機嫌をとらなければならないのだ? 赤子でもあるまいし、自分の機嫌など自分でとれ」
苦しそうにロバートの顔が歪む。
「しかし……ディアナは、私と……」
「バデリー伯爵令嬢だ。ディアナ嬢とおまえの婚約は、正式に解消されている。二度とその縁が結ばれることはない」
ディアナには、なぜかロバートが泣きそうな顔をしているように見えた。そのとき、ロバートから出てきた蝶は、以前見たときと同じように羽がボロボロだ。
(ロバート様のこれまでの言動を、私は少しも理解できなかった。でも、もしかしたら、彼自身も何をどうしたいのか分かっていないのかも?)
その証拠に、ボロボロの蝶が何を言っているのか分からない。蝶の言葉が聞き取れないときは、今までの経験上、いろんな感情が同時に沸き上がって混乱している状態だ。
ライオネルが掴んでいた手を放すと、ロバートはふらついた。
「ロバート卿。俺の婚約者に乱暴を働いた罪は償ってもらうぞ」
ライオネルの黒い蝶は相変わらず『殺す』と殺意が強いので、ディアナはそっとライオネルに近づき、その大きな手に触れた。
「ありがとうございます」
「痛むところは?」
「ありません」
そのとたんに、ライオネルの蝶が白くなり『良かった』と囁く。そして、優しくディアナの肩を抱き寄せた。
「この男は、二度とディアナ嬢の前に現れないだろう」
そう言いながらロバートに向けたライオネルの瞳は、見たことがないくらい冷酷だった。
(さすがに、こ、殺すのはちょっと……)
そのとき、ディアナはふと王太子の言葉を思い出した。
――この能力を持つ者は、自分が思うままに行動した結果、ほんの少しだけ誰かを救えるんじゃないかと私は思っているんだ。
(思うままに行動……)
ディアナは、今までロバートの顔色ばかりを窺って、思ったことを伝えてこなかった。
(今からでも遅くないのかも? それに、今伝えないと、私はあとから後悔してしまうかもしれない)
ディアナは、ロバートをまっすぐ見つめた。
「ロバート様。私は両親からずっと『くれぐれもロバート様の機嫌を損ねないように』と強く言われていました。だから、思っていたことを、あなたに一度も話したことがないのです」
ロバートは驚いているようだった。
「私は、あなたにため息をつかれるのが嫌でした。私のドレスやアクセサリーを貶すなら、自分で選んで贈ってくれたらいいのにとずっと不満に思っていました」
「なっ」とロバートの口から声が漏れた。
「あなたが怒っていると恐ろしかった。それでも貴族の婚約なんてこんなものかと思っていました。でも」
ディアナは、ライオネルと初めて会った夜会を思い返していた。
「私が頭をケガしたとき、あなたは心配するどころか、『これ以上、迷惑をかけるな!』と怒鳴りましたね? それを聞いた私は、もう一秒たりともあなたのそばにいたくないと思ったのです」
ロバートの唇が、何か言いたそうにパクパクと動いているが声にはならないようだ。
「私はライオネル殿下に騙されているのではありません。どうしても、あなたとの婚約を解消したくて、私から殿下に助けてほしいとお願いしたのです」
ライオネルが敗戦国の姫と結婚するのが嫌なように、ディアナは絶対にロバートと結婚したくなかった。
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