花影

尾崎カデxヱ

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悲しい酒

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僕には意味のないものに見える。そんなものばかり僕は見つめている.余程この世の中が悲観的に見えるんだろか。Monster飲んでいきってたあの頃はもう、しんどい.僕はあんなモノが自分の高揚を高めてくれるのは問題なかったんだが、自惚れてしまった。Twitterでは、連日同世代の人間がそれを上げて、僕もやってるよ、みんなもやろ、と誘っていた.僕は家族には、それをあまり飲まない方がいいと言われていた。けれど、どうしてダメなのかわからなかった.今の音楽は、酒とタバコが金になる。そんな昭和の時代に生きていた銀幕のスター達が、僕は昔から好きで、ワクワクして見ていたモノだ。時代劇なんかは、親の影響でよく見せられた。またかよ、と内心呆れていたな、けど、なんだかんだ言いながら、勧善懲悪のあんな話が僕を慰めていた様な気がして、よく見ていた.僕には未だによくこの世界の成り立ちがわかってない.社会の仕組みも、お金の上手な稼ぎ方も、やろうと思えばいくらでも稼げる、やる気次第だと思っている.若い頃はそれに投資したくて、楽して稼げると言う事に、安易で安直な短絡的思考に走ったモノだ。僕は、お金がないことがコンプレックスで増やしたいと言うものの、実際は貧乏暇なしなの、苦学生だった。作るものは酷評され、アフィリエイトもしていた。けれど、何が流行るかなんて、全然見境がつかないから、長続きしなかった。わずかばかりの金だけだったが、僕は満足だった。充分幸せだったのだ。僕はいつからこんな、世間知らずのならず者になったのだろう。何か何処かで間違って、自分の部というものを忘れてしまって今がある気がしている。持て囃されたのは最初だけで、今は自分の作るものが世界に負けていると痛感している。酒を飲む量が本当に増えてしまった。毎晩、自分の至らなさと無能に呆れ返るばかりだ。自分はもう、全て手にしていると思い違いしていた.本当は何一つとして、僕は知らなかった。負けたくねぇや。知らなかったことがコンプレックスだったけど、本当に気になっていたものに触れて見て、本当に美しいとわかった.若い才能を妬んで、僻んでばかりいたが、結局才能は時代が変わると自ずと生まれるモノらしい。素敵な事だとわたしは思った。また、良いものが作れる気がして、わたしは前を向けた.
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