anything ~elf’s life~

むひ

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ピッツオ嫌い!

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 「痛ってー」エルヒムは首の痛さに目が覚めた。冷たい石畳の上に寝かされていたようだった。
「目覚めたかね」
ゲンゲンは椅子に座りこっちを見ていた。
「三人は?」
「逃げたよ。負け犬のように尻尾を巻いてね」ニヤリと笑う。
「この野郎!」体当たりでも食らわそうと思ったが足が鎖で繋がれており、ガシャーンという音がこだました。
「まあまあ焦るでない。君は大事なカードなんだからね」
「なんの事だよカードって」
「君は知らなくていい。時が来れば分かる事だ」
「どうする気だ?」
「とりあえずここにいてくれればいいさ」
「サランは解放したのか?」
「質問だらけだな。俺は質問されるのが嫌いだ。私の言ったことをすればいい。簡単だろ?何も考えなくていいんだ」
「じゃあわかった、質問はしない。サランを解放しろ」
「俺は…」立ち上がる「質問されるより命令されるのがもっと嫌いなんだよ!」思いっきり顔を蹴った。
エルヒムは後ろの壁まで吹っ飛んだ。
「く、クソ野郎が…」
「何か言ったか!」もう一発。気を失った。

 「いいか?ここだ」ピッツオが地図を広げる「ここにエルヒム、ここにサランがいると思われる」
ファノは難しい顔をする「なんで分かるのよ」
「城を見れば大体の構造は分かっちゃうんだよね、天才だから…んが!」
ゴンッとピッツオの頭にマビルのゲンコツが落ちた「調子乗らないの!何だか所々に結界が張られてて私の遠視が効かないのよね」
ピッツオの目から涙がこぼれる。「マビル怖ーい」
ファノが続きを促す。
「ねえ、心配してくれないの?」ピッツオは頭をさする「まあいいや、俺は衛兵になりすまし、サランの鍵を開ける、ファノはそのまま逃げるのを護衛、マビルは先に兵がいないか遠視する。どうかな」
ファノは同意「いいんじゃない?で、エルヒムは?」
「とりあえずレディーファーストで」
ピッツオはマビルのゲンコツの気配を感じた。
「うわ!ちょっと待って聞いてくれよ!ゲンゲンとか言うやつの言葉覚えてる?なにかエルヒムが特別なような喋り方だっただろ。だからとりあえずの所は大丈夫じゃないかな。二頭追う者は一頭も得ずって言うだろ」
マビルは手を収める「確かにそんな感じはしたね」
「だろ?てかエルヒムって何者なんだ?」
ファノが手を叩く「王様だったりして!」
ピッツオは笑い転げる「んなわけないだろ、どこをどう見たら…」
「そんな笑うことないじゃん!ピッツオ嫌い!」
「ごめんてごめんて」まだ笑い転げている。
ファノはぷいっと横を向いて拗ねた。
「あーあ、ファノが拗ねちゃった、知ーらない」マビルが茶化す。
「とにかく明日決行するから今日はもう寝るよ、おやすみ!」
ファノがチラッと見る「もう寝るの?」
「だってもう夜も遅いし明日…」
「もう寝るの?」
「わかった、わかったってファノが寝るまで付き合うから!」
二人のやり取りにマビルはクスッと笑った。
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