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天使の祈り
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暗闇。エルヒムは巨大な蛇を目の前にしていた。
蛇…でかいな。村の巨木よりもでかいんじゃないか。
エルヒムは尋ねる。「お前は…」
蛇はジョロっと舌を出す。
「私は私であり私はお前だ」
何を言っているのか分からなかった。
「ここは一体…」
「此処はどこでもない此処であり、どこでもある」
頭がおかしくなりそう。そういえば確かハヤノが…
「ハヤノはどうなった」
「ハヤノは死んだ。お前が力を使わないばかりに」
「俺には呪いがかけられて…」
蛇がギョロっと睨む。
「誰の呪いだ」
「誰って村人が…」
「お前だ。お前に呪いをかけたのはお前だ」
「なんで俺が俺に呪いをかけなきゃいけないんだよ」
「お前は幸せになってはいけない、ハーフエルフは災いを呼ぶ。幸せに暮らすなど以ての外だ」
「お前何を言って…やめろ」
「それがお前が自分自身にかけた呪いだ。お前は自分で力を封印した。本当は誰よりも強く。皆と同じ幸せになる権利がある」
「やめろ!そんなわけ…」語尾が弱くなる。
「呪いと対峙せよ。その目でしかと見よ己の運命を!さあ、我を受け入れよ!」
「止めろおおおおおお!」
再び暗闇が訪れた。
「ファノ!」ピッツオが飛び出すも間に合わなかった。血飛沫が上がりファノはゆっくりと倒れる。
「ファノおおおおお!」ピッツオはファノに近寄り抱き起こす。「くっそー!よくも!よくもファノを!」
ピッツオはそっとファノを地面に寝かせ立ち上がる。
「鋼鉄の鎧よ我に力を…アイアンフィストおお!」
「無駄…無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!」
アイアンフィストはムヒコーウェルの刃を弾くも押される。
「くっ!力が違いすぎる…もっと力を…グハッ!」
手数の多い刃の嵐がピッツオを襲った。
「ピッツオ!」マビルは倒れ込むピッツオを見ているしかできなかった。「私の力は攻撃に向いてない。先読みするにしても数が多すぎる…こんな時に…」
ムヒコーウェルは舌なめずりする。
「さぁて、みんなこの鶴丸の餌食になりなさい。アハァン///」
刃の雨。いや嵐が襲う。岩の陰に隠れていてもどんどん岩は削られる。時間の問題だ。
マビルはファノとピッツオの上に覆い被さった。
「これ以上…くうっ!二人を傷付けさせないか…ら…」
背中がズタズタに裂けるもそこを離れなかった。
後方では岩は砕けアイズマン、ヒュメ、サランにも襲いかかる。
「させないよ!」アイズマンはヒュメの前に盾となる。
「危ない!イリュージョンウォール!」サランが咄嗟に反応するも遅かった。
アイズマンは刃を食らう。「ぐうっうわ!」
「いやいやいやいや!!」ヒュメはうづくまり泣いた。
アイズマンは薄れゆく意識の中でヒュメがブツブツ何かを呟いているのを聞く。
「あ…あの詠唱は…」
「 И Святой Дух. Я посвящаю все себе. Ты спас жизнь тому, кого любишь.我の全てを捧げん。命を救いたまえ…」
「そ、蘇生魔法だと…こんな超高等魔法を使える者がいるはずは…」
蘇生魔法は未だかつて誰も完成させたことが無い魔法であった。その複雑さ。その使用する魔力は甚大、自然の摂理に逆らう茨の道。ヒュメがどれだけ優等生であろうと使えるはずは無かった。
ヒュメの胸が光り、そこから光が広がった。
「光よ………」
蛇…でかいな。村の巨木よりもでかいんじゃないか。
エルヒムは尋ねる。「お前は…」
蛇はジョロっと舌を出す。
「私は私であり私はお前だ」
何を言っているのか分からなかった。
「ここは一体…」
「此処はどこでもない此処であり、どこでもある」
頭がおかしくなりそう。そういえば確かハヤノが…
「ハヤノはどうなった」
「ハヤノは死んだ。お前が力を使わないばかりに」
「俺には呪いがかけられて…」
蛇がギョロっと睨む。
「誰の呪いだ」
「誰って村人が…」
「お前だ。お前に呪いをかけたのはお前だ」
「なんで俺が俺に呪いをかけなきゃいけないんだよ」
「お前は幸せになってはいけない、ハーフエルフは災いを呼ぶ。幸せに暮らすなど以ての外だ」
「お前何を言って…やめろ」
「それがお前が自分自身にかけた呪いだ。お前は自分で力を封印した。本当は誰よりも強く。皆と同じ幸せになる権利がある」
「やめろ!そんなわけ…」語尾が弱くなる。
「呪いと対峙せよ。その目でしかと見よ己の運命を!さあ、我を受け入れよ!」
「止めろおおおおおお!」
再び暗闇が訪れた。
「ファノ!」ピッツオが飛び出すも間に合わなかった。血飛沫が上がりファノはゆっくりと倒れる。
「ファノおおおおお!」ピッツオはファノに近寄り抱き起こす。「くっそー!よくも!よくもファノを!」
ピッツオはそっとファノを地面に寝かせ立ち上がる。
「鋼鉄の鎧よ我に力を…アイアンフィストおお!」
「無駄…無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!」
アイアンフィストはムヒコーウェルの刃を弾くも押される。
「くっ!力が違いすぎる…もっと力を…グハッ!」
手数の多い刃の嵐がピッツオを襲った。
「ピッツオ!」マビルは倒れ込むピッツオを見ているしかできなかった。「私の力は攻撃に向いてない。先読みするにしても数が多すぎる…こんな時に…」
ムヒコーウェルは舌なめずりする。
「さぁて、みんなこの鶴丸の餌食になりなさい。アハァン///」
刃の雨。いや嵐が襲う。岩の陰に隠れていてもどんどん岩は削られる。時間の問題だ。
マビルはファノとピッツオの上に覆い被さった。
「これ以上…くうっ!二人を傷付けさせないか…ら…」
背中がズタズタに裂けるもそこを離れなかった。
後方では岩は砕けアイズマン、ヒュメ、サランにも襲いかかる。
「させないよ!」アイズマンはヒュメの前に盾となる。
「危ない!イリュージョンウォール!」サランが咄嗟に反応するも遅かった。
アイズマンは刃を食らう。「ぐうっうわ!」
「いやいやいやいや!!」ヒュメはうづくまり泣いた。
アイズマンは薄れゆく意識の中でヒュメがブツブツ何かを呟いているのを聞く。
「あ…あの詠唱は…」
「 И Святой Дух. Я посвящаю все себе. Ты спас жизнь тому, кого любишь.我の全てを捧げん。命を救いたまえ…」
「そ、蘇生魔法だと…こんな超高等魔法を使える者がいるはずは…」
蘇生魔法は未だかつて誰も完成させたことが無い魔法であった。その複雑さ。その使用する魔力は甚大、自然の摂理に逆らう茨の道。ヒュメがどれだけ優等生であろうと使えるはずは無かった。
ヒュメの胸が光り、そこから光が広がった。
「光よ………」
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