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むひ

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旅立ちとはまさに出会いである

15話 お伽噺

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 朝から何やら奥の方が騒がしかった。メクの周りをユラン、ヨッシューが囲み何やら討論しているようだった。
ユランが声を荒らげる。
「なんでだよ!俺らも行くに決まってんだろ!」
メクも頑として受け付けない。
「これは俺だけで行く」
「だからー!」
リファーが割って入った。
「あ、あのー。何かあったんですか?」
ヨッシューが話を引き継ぐ。
「メクはこんな状態だが王族だからな。各地に息のかかったものもいる。その情報だと魔王ムビーの復活が近いという。オーカマバレーでの魔女ムヒコーウェルとの戦いで何かのバランスが崩れたのだろう。そしてオーカマバレー近くに住む女性が何か知っているとの情報があった。そもそも私たちは魔王ムビーの復活について調べているチームだったんだ。それがアムーロ教会の手によってダッタン国の主導権は握られメクは幽閉。チームは解散さ。表では王権争いとなっているがな」
「そんな裏話があったんですね。そもそも幽閉されたことすらおとぎ話のようになっていましたから」
ユランが話を取る。
「巧妙な情報操作さ。情報を受け取るだけの人間は盲目になるからね。そしてメクの存在すらあやふやになった」
ヨッシューは首を振りながら。
「その調査に一人で行くと言ってるんだ。まったく。そんな体で何ができる…」
メクがヨタつきながら入口に向かった。
「みんなには迷惑をかけた。まだアムーロ教会の監視は続いている。これ以上は迷惑を…」
よろけて壁にもたれかかった。
「ほら、言わんこっちゃない」とユランが起こす。
リファーも手伝った。
「もう少し体力が回復してからでいいんじゃないですか?」
「そんな時間は無いんだよ!!!」
メクの剣幕に場が止まった。
「ムビーが復活すれば国は滅びる…必ず…今この瞬間にも魔の手が伸びてくるんだ。そんな余裕なんて無いんだよ!」
リファーはメクを起こすと正面を向く。
「じゃあ私達も行きます!回復魔法だって使えるし攻撃の面でも何とかやっていけます。戻ってもまだ敵だと思われてたらそれこそ居場所が無いですから。連れていってください!」
メクはリファーの真っ直ぐな視線に目を伏せた。
「なんでだ?危険かもしれないのになんで付いてくるんだ」
「確かに…私達もすることはあります。でも目の前に自分たちに出来ることがあるのに見ぬ振りをしては行けません。むしろそんなことしたらお兄ぃに怒られますから」
「……分かった。どうか私を助けてくれ」
リファーはニコッと笑った。
「はい!そうと決まれば二人を起こさなきゃ!マカルー!ムーフー起きてー!」
ユランは少し不機嫌だった。
「俺達が説得しても聞かなかったのにな…」
「俺も承諾するつもりはなかったんだ。でもあの子の目の中の光…俺のanythingが連れて行けと言っていた」
「anythingが…か…」
「何事もanythingの導きに従う。それが俺の信条だからな。流れが急に変わった。この子達が来てから…」

マカルが寝ぼけながらのそのそと起きてきた。
「メクさん……私……」
メクはうんうんと頷く。
「ほんとにありが…」

「お腹空いた!ご飯ちょうだい!」

「自分で作れぇぇぇぇぇぇええええええ!」
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