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そして出逢いは繰り返す

18話 女少と年少

　ポッツは急いで準備をしていた。その横でチュラーは冷たい目で見ている。
｢プルリと遊んでばっかいるから遅れるんだぞ。ほら、もう皆行ってしまう｣
｢遊んどるんちゃうてプルリがイタズラばっかするからな…｣
　ジースーが笑いながら茶化す。
｢ポッツは反応が面白いからね。プルリと二人で大道芸人になったら？｣
｢好きでやっとるんちゃうねんてほんま｣
ぶすっとしたポッツの横でプルリが泣きそうになる。
｢ポッチュ遊んでくれないの？…うっ…うっ…｣
｢あーー！ちゃうてちゃうて！準備が終わったら遊ぼうな｣
　プルリの顔がパァーっと明るくなる。
｢あしょぶあしょぶ！！｣
チュラーの視線がさらに冷たくなる。
｢ポッツは甘やかすのが得意らしい。プルリも準備出来たのか？遊んでばっかいると置いてくぞ｣
｢いやらいやらいやらいやら！！準備すりゅ！｣
｢よっしゃ！ほな出発や！🎶🎶｣

　村外れの橋ら辺でジースーは異変に気づいた。
｢ねぇ、雰囲気が変わった…｣
　チュラーも異変に気づく。
｢結界だな。ただ何の結界かは分からんが気持ちが悪い｣
ポッツが険しい顔でキョロキョロしているが何も感じないみたいだった。プルリもソワソワしているようだった。
｢気持ち悪くて酔いそうなのら…｣
｢ほんまや…ビシビシときよるで…プルリは座っとき。ごっついな、チュラー｣
｢お前は魔力じゃないから感じないはずだぞ。ポッツ｣
｢ん？あれ？気のせいやったわ。なんかワシだけ仲間はずれもあれかと思ってな｣
　と、ケラケラ笑った。ジースーの眉間にシワがよる。
｢これってもしかして…あっ、誰か飛び降りた！｣
　ヨッシューが受け止め二人から事情を聞いてポッツは終始驚いていた。
｢タイムリープとかホンマにあるんやな！ちょっと可哀想すぎへん
？助けたいのぅ…チュラー何かええ案ないの？｣
｢タイムリープねー｣と、チュラーは黙り込んだ。
｢流石のチュラーでも分からんのんかい｣
｢いや、違うんだ。なあ、ジースー｣
｢うん、そうだね｣
｢ちょっと待ってくれる？二人だけ分かって、わしだけ分かれへんとか辛いわー｣
　ポッツはとうとう土いじりを始めた。
チュラーは慰めながら続ける。
｢これはタイムリープとかそういうものじゃない気がするんだよな。感じる結界の種類に違和感があるんだ。なあ、ジースー｣
｢そうなんだよね、話を聞いててずっとおかしいなーって思ってたんだ。だって、一年前に出会って一週間を繰り返してるのになんで僕らと出逢えるのさ｣
　ポッツは考え込む。
｢なんや頭が破裂しそうや…｣
　チュラーは笑いながら。
｢だからポッツに言わなかったんだよ。つまり僕らはその時ほかの場所にいるはずなのにここで出会えるのはおかしいんだ｣
　ポッツの目に光が無くなった。
｢なるほどわからん！考えるのやめたわ。つまり元を叩けばええっちゅう事やろ？簡単やないか｣　
　ジースーはケラケラと笑う。
｢ポッツらしいや。あっ、行くみたいだよ。ついて行こう。プルリは行けるかい？｣
｢大丈夫オエッなのら～オエッ｣
｢とりあえずプルリを結界から出そう｣とチュラーはプルリを担いだ。